「殺生院キアラ〔アルターエゴ〕」の版間の差分
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:本来、カルデアが存在する世界の殺生院キアラは、ムーンセルが存在する世界の彼女とはその経緯が大きく異なっていた。<br>セラフィックスに流れついた彼女は一人のセラピストとして誠心誠意に務め、慎ましやかに幸福な余生を過ごす筈であり、あのような災厄の核と化す道理は無かった。<br/>にも関わらず全てが狂いだしたのは、時間神殿から逃亡した魔神[[ゼパル]]に傀儡として見立てられてからの事だった。 | :本来、カルデアが存在する世界の殺生院キアラは、ムーンセルが存在する世界の彼女とはその経緯が大きく異なっていた。<br>セラフィックスに流れついた彼女は一人のセラピストとして誠心誠意に務め、慎ましやかに幸福な余生を過ごす筈であり、あのような災厄の核と化す道理は無かった。<br/>にも関わらず全てが狂いだしたのは、時間神殿から逃亡した魔神[[ゼパル]]に傀儡として見立てられてからの事だった。 | ||
− | : | + | :ところが、その魔神は善性の殻を失った彼女の本性を見くびっていたのだ。セラフィックスに閉じ込められた者たちをいとも容易く呑み込み、いつの間にかゼパルも人間の快楽を以てしてキアラに支配されるに至った時、彼女は魔神柱を自在に操る魔人となる。<br> |
+ | そうして数多存在する並行世界に隠されていた[[Fate/EXTRA_CCC|月の裏側の虚数事象]]を取り込み、そして自らの身体をSE.RA.PHとして、セラフィックスの"遺産"から召喚させたサーヴァントを聖杯戦争を介して取り込み、最終的に地球との一体化を目論むビーストへと変生した。 | ||
− | : | + | :結局のところ、魔神に憑かれてからの彼女は月の裏の時と同様、その善性が最終的に自身にしか向かないことは確実となった。その後の顛末と今に「アルターエゴ」として遺された性格は、縁ある有志ならすでにご存知の通りである。 |
== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == |
2018年4月3日 (火) 00:00時点における版
アルターエゴ | |
---|---|
真名 | 殺生院キアラ |
性別 | 女性 |
身長 | 166cm |
体重 | 53kg? |
出典 | Fate/EXTRA CCC |
地域 | SE.RA.PH |
属性 | 混沌・悪 |
声優 | 田中理恵 |
デザイン | ワダアルコ |
レア度 | ☆5 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
- 略歴
- 類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生したものの、その誓願と望みは辛くも水際で断たれた。
- 消滅の間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまた力の一部をアルターエゴとして残していたため、一時的とは言えカルデアにサーヴァント召喚されることを可能としていた。
- 人物
- 性格は弱気、内向的、能動的。しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と酒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。
- 温厚だが積極的。病弱そうに見えて活発。人情に弱く慈悲に深い。ものの道理をとらえ、万人の心情を読み取り、彼らの立場・苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。
- しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。その愛は外界全てに向けられていながら、行き着く先は“自分の為”のものとなる。
- 性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。
- アルターエゴとして召喚された際は考えを改めたのか、ビーストⅢ/Rの時と比較すれば多少"丸くなっている"。だがそれは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったためで、目に付く者すべてを餌食にしようという考えが無くなったのみに過ぎない。
- すなわち性根は微塵も変わっておらず、道徳を語るのも、命の尊さを語るのも、そしてアルターエゴとして世界を守るのもあくまで“自分の為”にすぎない。
- マスターへの態度は仏敵マーラへのそれ。いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。
- 『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、(あちら側からの面識こそ明らかでないものの)とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。
- 能力
- 『Grand Order』の彼女にはサーヴァントの能力たりうる前歴が一切存在しなかった。その関係で、アルターエゴクラスでありながらビーストⅢとしてのスキル『獣の権能』『単独顕現』『ロゴスイーター』『ネガ・セイヴァー』や宝具をランクを大幅ダウンさせながらも保有したままとなっている。
- これはステータス以外にも現れており、戦闘時は『CCC』の彼女に近似した徒手空拳に加え、魔神柱のような触手を召喚して攻撃するようになっている。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アルターエゴ | 主人公 (Grand Order) | D | A+ | B+ | EX | E | EX | 獣の権能:D 単独顕現:E ロゴスイーター:C ネガ・セイヴァー:A |
千里眼(獣):D 五停心観:A 女神変生:EX |
宝具
- 快楽天・胎蔵曼荼羅(アミダアミデュラ・ヘブンズホール)
- ランク:EX
種別:対人宝具
最大捕捉:七騎 - 対人理、あるいは対冠宝具。体内に無限とも言える魔神柱を飼育する宝具。もはや彼女の体内は一つの宇宙であり、極楽浄土となっている。
- その中に取り込まれたものは現実を消失し、自我を説き解(ほぐ)され、理性を蕩かされる。どれほど屈強な肉体、防御装甲があろうとキアラの体内では意味を成さず、生まれたばかりの生命のように無力化し、解脱する。
- ビーストⅢは現実に出来た『孔』そのものだが、その孔に落ちた者は消滅の間際、最大の快楽を味わい、法悦の中キアラに取り込まれる。
- 苦界である現実から解放されるその末路は、見ようによっては済度と言えるだろう。
真名:殺生院キアラ
- 覚者の敵対者であり、海洋油田基地セラフィックスこと深海電脳楽土 SE.RA.PHに現れた聖者。
- 類稀なる救世主としての資質を全て己のために使い、『快楽』を優先する自己愛の塊として『愛欲』の理を持つ七つの人類悪・ビーストⅢ/Rへと変生した者。
- 本来、カルデアが存在する世界の殺生院キアラは、ムーンセルが存在する世界の彼女とはその経緯が大きく異なっていた。
セラフィックスに流れついた彼女は一人のセラピストとして誠心誠意に務め、慎ましやかに幸福な余生を過ごす筈であり、あのような災厄の核と化す道理は無かった。
にも関わらず全てが狂いだしたのは、時間神殿から逃亡した魔神ゼパルに傀儡として見立てられてからの事だった。 - ところが、その魔神は善性の殻を失った彼女の本性を見くびっていたのだ。セラフィックスに閉じ込められた者たちをいとも容易く呑み込み、いつの間にかゼパルも人間の快楽を以てしてキアラに支配されるに至った時、彼女は魔神柱を自在に操る魔人となる。
そうして数多存在する並行世界に隠されていた月の裏側の虚数事象を取り込み、そして自らの身体をSE.RA.PHとして、セラフィックスの"遺産"から召喚させたサーヴァントを聖杯戦争を介して取り込み、最終的に地球との一体化を目論むビーストへと変生した。
- 結局のところ、魔神に憑かれてからの彼女は月の裏の時と同様、その善性が最終的に自身にしか向かないことは確実となった。その後の顛末と今に「アルターエゴ」として遺された性格は、縁ある有志ならすでにご存知の通りである。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』の開催に伴い、アルターエゴ版が期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
人間関係
Fate/Grand Order
- エミヤ〔オルタ〕
- マテリアルではいずこかの世界のキアラが彼を失墜させた原因であることを示唆されており、『深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではさらにそのことについて踏み込んでいる。
- マイルームでも彼が失墜した原因を知っているのか、彼については露骨な嘲りの言葉を口にしている。
- ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 幼少期に強く影響を受けた童話作家。
- 『EXTRA CCC』での記憶があるためか「牛女とかメロン峠とか全く覚えがない」と具体的に言い張るなど、苦手意識を持っている。
- 主人公 (Grand Order)
- ビースト時、メルトリリスの認識上に於ける一回戦目において殺害に成功している。この時はメルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。
- アルターエゴとなってからは積極的な誘惑はしないものの、彼(彼女)が自分自身で屈する事を密かに待ち望んでいる。
その他
- 殺生院キアラ
- 『EXTRA CCC』での自分自身。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「アルターエゴ、殺生院キアラ。救いを求める声を聞いて参上いたしました。
でも……うっふふっ。私のような女を呼ぶだなんて、何と言う方なのでしょう。
私は生きとし生けるもの、有情無情の区別なく味わい尽くす魔性菩薩。
これはもう、地獄の底までお付き合いしていただくしかありませんね」 - イベント終章からたった4日後という驚異的な速さで実装された、アルターエゴとしての彼女の召喚時台詞。
諦めが悪いにも程がある。 - ともあれ、自分のような人類悪に変生した自己愛の塊の人間を呼び出したことについては驚きと関心を抱いたようだ。
- 「はあ、あの方、アンデルセンというのですか。存じません。私、あんな方まったく存じません。
メロン峠とか牛女とかどぶ川の毒婦とか。ええ、そんな悪態、まったく覚えがありませんとも。
なので、間違っても同じ部屋に呼んだり、同じパーティーに入れないでくださいね。……後生ですよ?」 - マイルーム特殊会話「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」。この発言も含めてアンデルセンに言及する際には、彼を非難しつつも顔を赤らめている。男のツンデレに対する趣返しといったところか。
- ただし、『Grand Order』のキアラは『EXTRA CCC』のキアラとは別の人生を辿っているため、そういう意味ではアンデルセンは存じていない。『EXTRA CCC』で言われた悪口を覚えているのは、上述通りあちら側のキアラと融合した影響が残っているためであろう。
- しかし、彼とはゲーム的に非常に相性が良いため、このお願いは、一生叶うことはないだろう。
- 「まあ、あの方もサーヴァントになっていたのですね。黒い肌と白い髪、二丁拳銃。うふふ、因果なものです。
私という悪を倒すため、私を慕う無辜の人々を手にかけた正義の味方……うふふっ、楽しいわぁ。落ちるところまで落ちて、あとは腐るだけですね」 - マイルーム特殊会話「エミヤ〔オルタ〕」。まさに外道。そして互いに同じ底に行き着いた先である者がなんとも。
- 「人並みの才能、矮小な魂のまま世界を救うなどと、どだい無理な話。すぐに諦めると思ったものですが、貴方様は多くの縁、多くの絆によって奮い立つ貴人でしたのね。
えぇ、それならそれで私も奮い立つと言うものです。そのような貴人を堕としてこその快楽天。
どちらが先に音を上げるか競うとしましょう。どうか、私という魔に打ち克ってくださいませ、マスター?」 - マイルーム会話「絆Lv5」。
- 「嫌いなもの?ええ、たった一つございます。口が悪く偏屈で悲観主義、やる事成す事刺々しい、素直ではない男性が大変気に入りません。ええ、本当に」
- マイルーム会話「嫌いなもの」。どう聞いてもアンデルセンしかいない。
- 「まあ―――私らしく、ないと―――?
そのように言われると我が身の不徳を恥じるばかり……
日頃の行いが返ってきた……そういう事なのでしょうね……
ですが―――ええ。
そういう事でしたら、私もこの通り。忍んでいた本性をさらけ出すと致しましょう?」 - バレンタイン2018にて。「今日くらいは少女の気持ちを演じてみようと思った」とのことで、自分の大好きな"おはぎ"を主人公に持ってきたのだが……。
- 千里眼を使わずに主人公を探すほどの"少女"に対し「キアラらしくないので返品」と酷い選択肢を選んでしまうと、上記のように落ち込み―――停止したBGMの中、邪悪な笑みを浮かべる。
- 次の瞬間、主人公が見た光景はキアラの天上楽土。そして専用BGMの中で最終再臨状態となった魔性菩薩であった[1]。
- なお、「選択肢次第でBADエンドになる」のはこのイベントのキアラとBBが初となるが、天上解脱する前にホワイトアウトしたので主人公がCCCイベント一周目のようになってしまったかは不明。
メモ
- セラフィックスでビーストⅢ/Rとして敗れた後呟いていたように、アルターエゴとしてカルデアにやってくることになったが、ビーストの時と外見や立ち振る舞いが変わった様子がなく、表面上の性格はほとんど変わっていない。
- カルデアに来たがっていたことは前述の通りだが、実装前はカルデアに来た場合また阿鼻叫喚な事態を起こすと予想された。
そしてやはり改心などしていないが、今回の召喚に応じるにあたり自身に禁欲を課していたため、周囲とある程度は節度を持った付き合い方ができている。
少なくとも信者をみだりに増やすことはしないなど、カルデアが即座に地獄になることはない様子でありプレイヤーを安心させた。 - とは言うものの、欲の為に能動的に動かなくなっただけで一般的な意味で禁欲するかは非常に疑わしく、その内に彼女達同様、「マイルームの寝床に勝手に潜り込んでくる」可能性が否定できない。というか確実に近いくらい高い。
- 当初はあくまで敵としてのみの登場だったが、そうなってしまうとラスボス戦が「巨大ゴースト」となる可能性が非常に高くなる。『EXTRA CCC』とコラボしている大型イベントである以上、ラスボスはちゃんと「キャラ」として戦いたいが、かといって「キャラ」を作るとサーヴァントとして作るのと同じコストがかかってしまうため、結果「キャラとして作るのならサーヴァントとして」という形で本格的な実装が行われた。
- カルデアに来たがっていたことは前述の通りだが、実装前はカルデアに来た場合また阿鼻叫喚な事態を起こすと予想された。
- 田中理恵氏は『EXTRA CCC』から5年ぶりに演じることとなるが、
その強烈なキャラ故か完全に覚えており、実装した際に彼女について語っている。思い入れの深さもあり、ガチャでなんと6体も召喚して聖杯転臨している。これは宝具レベルの最高値を勘違いしたこともあるのだが、何れにせよ未だ陰らぬ廃人っぷりであった。- TYPE-MOON ACE Vol.12でのインタビューでも当時のままで演じていることを奈須氏は喜んでいたようだ。
- アルターエゴは本体から切り離された一部分であるが、本体のどういう部分から作られたアルターエゴかは現在ハッキリしていない。
- ファンの間では彼女の言動的に禁欲、もっと言えば寸止めプレイのアルターエゴなのでは?という色んな意味で酷い考察も見られる。
- 魔神柱らしき触手を召喚することに関してはゼパルの残滓をこき使っているのでは?という説も。
脚注
- ↑ 一応イベント冒頭で『いまだ
満足 の足りぬ身……何かの弾みで誓いを破ってしまうともかぎりません』と伏線らしき警告はしてくれていた。