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*事実、『Apocrypha』でも、触媒無しや繋がりの薄い触媒での召喚について「サーヴァントの信頼関係を築きやすい」とそのメリットを言われている。<br />だがその一方、「一歩間違えれば、性質が似ているが故の嫌悪や不信感が表れる危険性がある」とも言及されており、「触媒無しの召喚は一か八かのギャンブル」として語られている。<br />また、相性ばかり重視されて弱いサーヴァントが呼ばれる可能性もあるため、その点でもギャンブルである。 | *事実、『Apocrypha』でも、触媒無しや繋がりの薄い触媒での召喚について「サーヴァントの信頼関係を築きやすい」とそのメリットを言われている。<br />だがその一方、「一歩間違えれば、性質が似ているが故の嫌悪や不信感が表れる危険性がある」とも言及されており、「触媒無しの召喚は一か八かのギャンブル」として語られている。<br />また、相性ばかり重視されて弱いサーヴァントが呼ばれる可能性もあるため、その点でもギャンブルである。 | ||
**余談だが、この分析を行なっている[[獅子劫界離]]が触媒として使用したのは円卓の欠片。「どの円卓の騎士が呼ばれても英霊としては超一流」、「その超一流の選択肢の中から、自らと相性の良いサーヴァントが自動的に現れる」という事で、かなりベストに近い選択ではないだろうか。 | **余談だが、この分析を行なっている[[獅子劫界離]]が触媒として使用したのは円卓の欠片。「どの円卓の騎士が呼ばれても英霊としては超一流」、「その超一流の選択肢の中から、自らと相性の良いサーヴァントが自動的に現れる」という事で、かなりベストに近い選択ではないだろうか。 | ||
+ | *「触媒が無い方がいいのでは?」という認識が広まった原因の一つには、『Fate/EXTRA』における月の聖杯戦争の影響もあるだろう。<br />月の聖杯戦争ではサーヴァント召喚のために触媒を用意する必要はないらしく、予選を突破したマスター達にムーンセルが「何らかの縁がある英霊」もしくは「相性の良い英霊」を当てがっている。その結果主人公達が出会うマスターとサーヴァントはその関係性こそ様々だが、みな深い信頼関係を結べている(これのため、ムーンセルを「名仲人」と賞賛する人も多い)。<br />しかし月の聖杯戦争の仕組みは地上のものとは仕組み自体がいくらか違っているため、冬木の聖杯戦争との単純な比較は難しい。またマスターによる召喚ではなく、英霊が自らの意思でサーヴァント選定の場に参ずることが可能なことも分かっている。(例:赤セイバー)<br />こういった点から、月の聖杯戦争におけるマスターとサーヴァントの相性の良さは、聖杯戦争のシステムの違いによるところも大きいものと思われる。 | ||
===真名について=== | ===真名について=== |
2013年10月8日 (火) 07:23時点における版
サーヴァント
使い魔としては最高ランクで、魔術よりも上にある。一般に使い魔という単語から連想される存在とは別格で、一線を画している存在。
その正体は英霊、神話や伝説の中でなした功績が信仰を生み、その信仰をもって人間霊である彼らを精霊の領域にまで押し上げた人間サイドの守護者。
英霊を英霊たらしめるものは信仰、つまり人々の想念であるが故に、その真偽は関係なく、確かな知名度と信仰心さえ集まっていれば物語の中の人物であろうがかまわない。それ故、人間霊のような死亡時の姿ではなく、全盛期の姿で召喚される。
本来ならば、位が高すぎて人間が使役するには不可能な存在である。魔法使いであってもそれは同様のこと。
聖杯の力という補助を得て、初めてマスターとなることが出来る。また、英霊の側にも聖杯に用があり、それによって召喚に応じる。
聖杯は「降霊」されて現れる霊的な存在であるため、人間では触れることはできない。マスターが願いを叶えるためには、同じ霊体であるサーヴァントが必要となる。
ガイアの怪物を御するためには七騎の守護者が必要になるとされており、それになぞらえて召喚されるサーヴァントは七騎である。
クラス
七騎のサーヴァントそれぞれに割り当てられる七つの「役割」。英霊を完全な形で召喚するのは聖杯の補助があっても容易ではなく、「役割に即した英霊の一面」というものに限定することでその負荷を抑えている。
クラスには大枠として基本の能力値や保有スキルといったクラス特性が生前の能力値とは別に後付けされるものとして存在し、どのような英霊なら該当するかの条件も加わって、そのクラスらしさのある能力のサーヴァントになっている。また逆に、生前有していた武装や能力も、クラスによっては発揮できなくなる可能性を持つ。
それぞれの能力値は英霊個々人の個性や現地での知名度によって上下があるため、同一のクラスであるからといって同一の数値にはならない。
また、マスターとの相性によっても能力値は増減するため、仮に同一の英霊が招かれても、マスターが違えば同一の数値にはならない。
一回の聖杯戦争で、同一のクラスのサーヴァントが二人現れるということはなく、必ず七つのクラスそれぞれに英霊が割り振られる。(※異常な召喚や、同一の英霊を複数の側面から呼び出す魔術的特性を持つ場合は例外)
言ってしまえばRPG等における「クラス」「職業」「ジョブ」のこと。以下のようなものがある。
特に強力なクラスとされるセイバー、アーチャー、ランサーを総称して「三騎士」と呼ぶ。
冬木の聖杯戦争では、1回の聖杯戦争で7騎召喚され、1クラス1騎だが、
7クラス全て基本ラインナップとは限らず、三騎士以外は代わりにエクストラクラスが召喚される可能性がある。
システム
サーヴァントシステムの考案者は御三家のひとつ、マキリ・ゾォルケン。
あらかじめ聖杯が用意した「七つの筐」に最高純度の魂を収める事により英霊をサーヴァントとして現界させている。
召喚された英霊にも聖杯に掛ける望みがあるため、そのままではマスターを無視して独自の行動をする可能性がある。そのため、召喚時に英霊には現界の条件として命令権(令呪)への服従を背負わせている。またマスターは、本来この時代の存在ではない英霊が現世に留まり続けるための、時間軸への寄り代であり、魔力の供給源でもある。これらの要素により、サーヴァントはマスターとの協力を余儀なくされている。
本来なら、英霊そのものではなく「英霊としての側面も混じってる」状態のモノは召喚されないはずだが、第3次を発端としてシステムに狂いが生じているため、現在は怨霊の類すら召喚可能。
召喚儀式
相応の霊脈に魔法陣を敷設し降霊の詠唱をすることにより、英霊にエーテルの肉体を与える。
といっても英霊を実際に招くのは聖杯であり、そう大掛かりな儀式は必要としない。場合によっては魔法陣や詠唱、魔術回路の励起が無くとも召喚が為される場合もある。
召喚の実行が可能なのは、基本的に令呪が与えられているマスターのみ。ただし、聖杯のシステムに介入できるほどの知識あるいは実力があれば、その限りではない。
召喚が可能となる時期については不明。理論上、大聖杯に魔力が満ちた段階での召喚となるが、作品として描かれた第四次、第五次共に、第三次で起こった影響や、過去数度にわたって聖杯に満ちた魔力が使われることなく聖杯戦争が終了していることから、本来想定されている聖杯戦争のシステムからは逸脱している部分が見られる。
アインツベルン陣営などは、聖杯に介入することで、本来冬木市でしかできないはずの召喚をドイツで行ったり、第五次では聖杯戦争開始の数ヶ月前からバーサーカーを召喚したりしている。
召喚がなされると、監督役の管理している「霊器盤」に情報が伝わる。
伝わるのは召喚されたサーヴァントのクラスのみであり、サーヴァントの真名をはじめとする詳細なステータスや、マスターに関する情報は伝わらない。
召喚されたサーヴァントの合計数は把握できるため、これをもって七騎のサーヴァントが出揃ったか否かを判断し、監督役は聖杯戦争の開催を宣言する(無論、形式上のものである)。
魔法陣
生贄の血液、水銀、溶解させた宝石などをもって描かれる。消去の中に退去、退去の陣を四つ刻んで召喚の陣で囲んだもの。
詠唱
基本的には以下の通りである。
- 素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!
しかしマスターの起源や個性、系譜など様々な要素が組み込まれることがある。
例)遠坂家はその出自から詠唱には「礎に石と契約の大公」の次に以下の一節を加えている。
- 遠坂時臣/凛:「祖には我が大師シュバインオーグ――」
(「シュバインオーグ」は遠坂家の大師父キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグのこと)
例2)Fate/Apocryphaでは「礎に石と契約の大公」の次に各陣営の色を宣言する一説が加えられている。
- 黒の陣営:「手向ける色は“黒”。」
- 赤の陣営:「手向ける色は“赤”。」
なお、バーサーカーに関しては、詠唱に一節を加える事でクラスを先決めすることも出来る。
例)バーサーカー召喚時は「我は常世総ての悪を敷く者」の次に以下の一節を加えられる。
- されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者――。
触媒
触媒とは、サーヴァントとなる英霊を指定して召喚する場合に必要となる物品のことを言う。
聖杯は本来、そのマスターに相応しいサーヴァント(相性の良いサーヴァント)を招く。聖杯が選んだサーヴァントが召喚される。
これに対し、マスターが召喚の儀式の際、サーヴァントとなる英霊を指定して召喚しようとする場合、触媒を用いることでそれが可能になる。触媒は、その対象となった英霊とゆかりの深い品を必要とする。
触媒が英霊とゆかりの深い品であれば、マスターとの相性が悪い場合でも召喚ができる。(例:衛宮切嗣とセイバー)逆に、触媒が英霊とゆかりの浅いものである場合は、触媒とマスターとの相性、双方が考慮され決定される。
また、触媒が複数の英霊に対応した物の場合、その複数の中からマスターとの相性がよい英霊が召喚される。
なお、触媒によって指定できるのは招かれる英霊のみであり、その英霊が複数のクラス資格を持っていた場合、触媒によってクラスを指定することはできない(単一のクラス資格しか持っていない場合は考慮する必要はない。またバーサーカーに関しては前述のように詠唱によってクラスを決定出来る)。
本編中では、遠坂時臣が、ギルガメッシュがアーチャーとして呼ばれたことを嘆く描写が見られる。
クラスの選定基準は不明だが、主に知名度やマスターとの相性で決定されるようだ。また、クラスに応じた「筐」はそれぞれ一つしかないため、既に特定のクラスの枠が埋まっている場合、後に召喚された英霊はそのクラスにつくことができないという制限もある。
第三次
- アヴェンジャー
- アインツベルンが手にした古い教典。
第四次
- セイバー
- コーンウォールから発掘された聖剣の鞘。
- ギルガメッシュ
- この世で最初に脱皮した蛇の抜け殻の化石。
- ライダー (第四次)
- 生前身に着けていたマントの一片。
- ランサー (第四次)
- ケイネスが触媒を新たに手配し入手したとはされているが、具体的な物品は不明。
- バーサーカー (第四次)
- 詳細不明。小説・ドラマCD・漫画に描写はなし。アニメでは臓硯の台詞に「貴様に相応しい聖遺物を見つけておいたわ」というものがあるが、おそらくアニメオリジナル。
- アサシン (第四次)
- 触媒の有無は不明。
- キャスター (第四次)
- 触媒なし。「殺人に耽溺する」という二人の精神の共通性。
第五次
- セイバー
- 士郎の体内にあった聖剣の鞘。
- アーチャー
- 凛が士郎を救うために使ったペンダント。
- ランサー
- フラガ伝来の、オリジナル・ルーンの刻まれたイヤリング。
- ライダー
- エルトリアの神殿から発掘された鏡。
この触媒自体とライダー自身のゆかりは浅いものであり、マスターである間桐桜との相性、「被害者でありながら加害者になる」「いずれ破滅する運命」という共通性から選ばれた。 - キャスター
- コルキスにあったメディアゆかりの文献。
- バーサーカー
- ヘラクレス神殿の礎である斧剣。
- アサシン
- 柳洞寺の山門
- アサシン (第五次/真アサシン)
- 既に召喚されていたアサシンの体
聖杯大戦
- 赤のセイバー
- 円卓の欠片
- 黒のセイバー
- 血に染まった菩提樹の葉
- 黒のアーチャー
- 古びた一本の矢
- 黒のライダー
- 染みの残ったガラス瓶
- 黒のバーサーカー
- 人体図の描かれた古紙
- 黒のアサシン
- かの連続殺人鬼が愛用したといわれる六本の業物(四本の奇怪な形をした短刀と、二本の肉切り包丁)
現界
サーヴァントとは英霊であり、現世では聖杯の力でエーテルで出来た仮初の肉体を与えられる。
サーヴァントは血肉を備えた「実体」と、不可視で物理的に縛られない「霊体」の二つの状態をとることができる。基本的に、両者の行き来に制約はなく、サーヴァントの意思によって自由に行える。
実体は物理的干渉力を持った状態であり、基本的には戦闘を行うための状態。
霊体は物理的干渉力を持たない状態であり、基本的には非戦闘時の状態。
霊体の状態であれば、サーヴァントを維持するための魔力の消費が少なくて済み、敵からは目視されず、物理的に干渉されないため壁を抜けて移動できるなど、偵察行動などに向いている。
ただし、この状態では相手から干渉されない代わりに自らも相手に干渉できないため、敵を攻撃する等の行動はとれない。しかも、サーヴァントの持つ武装の多くは概念・魔術的特性を持っているため、霊体にも干渉できる場合がある。
自らは防御手段をとることができず、敵から一方的に攻撃される危険を孕むため、サーヴァント同士の戦闘中に霊体化することは安全とは言えない。唯一不可視化する利点はあるが、サーヴァント同士は(個人差はあるが)互いに気配を察知できるため、万全の安全策とはならない。
また、霊体化は世界との繋がりを薄めている状態である故、「洗礼詠唱」等をこの状態で受けると、普段は問題無く耐えられる攻撃にも関わらず大ダメージを負う危険性もある。
サーヴァントの実体は、「霊核」と呼ばれる存在の周囲を、魔力で出来た肉体で包むことで成立している。
肉体そのものは仮初のものであり、サーヴァントは基本的に魔力が尽きない限り活動できるが、肉体の損傷は霊核の弱体化を招き、サーヴァントに対するダメージとなる。基本的には通常の人間と同じで、心臓の喪失や首の切断などが起こればサーヴァントも死亡(霊体も含め現世でのカタチを保てなくなって霧散)する。
敵から受けたダメージのみではなく、自身の宝具などで魔力を消費すれば、霊核は消耗する。限界を超えた宝具の使用で自滅するケースもある。
また、現世に留まること自体にサーヴァントは魔力を消費するため、契約したマスターからの魔力供給がなければ、現界を保つことはできない。
知名度と真名と強さ
サーヴァントの能力には知名度による補正がかけられる。
召喚された地域において非常に知られていた場合、それだけの信仰心を集めることになり、より強力な力を出せるという結果に繋がる。
また逆に、伝承に記されている武装や能力があったとしても、召喚された地ではまるで知られていないようなマイナーなものであった場合、サーヴァントとしてはその能力を備えないといったペナルティともなりうる。
例:ランサー (第五次)は、ゲッシュによってアルスターの戦士達が眠りにつく中、ただ一人その出自に起因する「不眠の加護」を持っていたため、それを免れた。しかし、サーヴァントとしてこのスキルは持っていない。
なお、この補正とは「英雄としての元の強さを再現出来る」と言う意味である。マスターからの魔力供給・令呪によるブースト・聖杯から与えられる知識とクラススキルを除けば、知名度の補正によって英霊が元となった英雄より強くなる事はない。
真名は召喚された者の真の名前、いわば「正体」。
基本的にこれは秘匿される。相手に正体が知れるということは、英霊の残した伝説・伝承が知られるということであり、その弱点につながる情報をさらすことにもなってしまうため。
例)
召喚されたのがアキレスであると相手に知られる。=アキレスの伝承から、かかとが弱点であることが相手に知られてしまう。
彼らがクラス名で呼び合うのは真名を使うことなく、互いを呼び合うため。
平均的な強さ
破壊力は多くの近代兵器に劣るが、通常攻撃が効かない防御力があるため、強さはだいたい戦闘機一機分。
> Q:サーヴァントの強さとは、どれくらいなモノなんでしょう?
> きのこ:これはですね、攻撃能力はだいたい戦闘機一機分なんですよ。
> 戦闘機は個人で立ち向かうには強力すぎる力をもっているけれども、一つの街を滅ぼすには何度も補給しなければならない。ただ連中(サーヴァント)が厄介なのは、奴ら霊体なので通常攻撃が効かないんですよ。
> 破壊力においては近代兵器のほうが強力なものが多いんですけど、通常兵器が効かないと言う時点でいまだ最強。で、戦闘機も核弾頭を搭載できたりするように、宝具をそれぞれ備えており、中にはとんでもない宝具を持ってる奴がいる。
> だから、強さは戦闘機ぐらいだと言うのがイメージしやすいかなと。
霊体に効果のある近代兵器を使うサーヴァントの強さ
- 第四次聖杯戦争の折、バーサーカーが戦闘機を宝具化してセイバーを襲撃した際は、セイバーはマスターを守らねばならず、戦闘機のバルカンは威力が大幅に向上していたとはいえ機銃だけでセイバーを防戦一方へと追い込んで、敗退直前まで持ち込んだ。
- 同じく第四次聖杯戦争時、同じくセイバーを、バーサーカーが宝具化させたサブマシンガンを用いて迎え撃ち、これまた同じく防戦一方へと追い込んだ。
吸血鬼との比較
- (30%制限がかかっている通常時の)アルクェイドと比較して彼女の四分の一(アルクは強さが4倍であって、個体能力では2倍程度)。
単独では勝負にならないが、二対一で、片方が防戦に徹してもう一方が背後を突くならば勝機はある。 - 二十七祖クラスの歴史を持つ古い死徒相手の場合は互角以上、基本サーヴァント有利。特に第五次の三騎士は強い。ただし、例外はある。
- 基本的にはセイバーとアーチャーの宝具でなぎ払い、それらで斃しきれない相手にはランサーの槍が待っている。また、ギルガメッシュはその特性上、アルクェイドと非常に相性が良いサーヴァントとして名を挙げられている。
- Fate以外のキャラが平均的宝具(ランクB。ただし運命干渉系を除く)を持つサーヴァントと一対一でやりあうと
属性
各サーヴァントの精神的な傾向。ステータスで確認できる。
重んじる方針と性格からなる。
- 重んじる方針
- いわゆる「社会的な」善悪の方針。
「秩序」は社会的・公共的ルールに肯定的であること。ただし、ルールに肯定的であるということは、社会を維持するために小を殺して大を生かすような必要悪も受け入れるということに繋がる場合もある。聖杯戦争においてはマスターへの恭順度が高いという形で現れる。
その反面、「マスターの方針」というルールが仮に邪悪なものであっても、場合によっては受け入れる(例:アサシン (第五次/真アサシン))
「混沌」は現在の社会に対する否定的な姿勢である(逆に、社会の方が彼ら彼女らを否定した場合もある)。
反面、束縛からの解放や自由を肯定することであり、社会秩序によらない人間感情においては必ずしも邪悪であることに繋がらない(例:ライダー)。討伐されたことによって名を馳せた反英雄的な存在に比較的多い属性。
「中立」は社会秩序に対して積極性がない場合に適用される。単にどうでもいいのでことさら肯定もしないが否定するのも面倒に思っていたり、自分にとって良い面は肯定するが悪い面は否定したりする。
- 性格
- いわゆる「個人的な」善悪の方針。
「善」は自分なりのルールを持ち、それを遵守する姿勢。「秩序・善」(セイバー)のようにそれが社会正義と合致すれば聖人君子的な姿勢となって現れるし、「混沌・善」(例:ライダー)のようにそれが社会正義には合致しなくとも、自分にとって大事な存在(ライダーならマスターの桜)を裏切らず大切にするといった姿勢で現れる。
「悪」は例えば目的のためには手段を選ばない等の、無軌道な姿勢。往々にして、その手段は血生臭いものになりがち。
「中庸」は善悪に偏りがない姿勢。ことさらに他者を助けたいとも思わないが、さりとて積極的に他者を見捨てたいとも思わなかったり、どんな人物や方針でも受け入れる代わりに、同じだけどんな人物や方針も切り捨てることを良しとする性格だったりする。
「狂」はバーサーカーの属性で、「狂化」により人格が失われていることを示している。
パラメータルール
サーヴァント自身の能力(筋力・耐久・敏捷・魔力・幸運・宝具の6種類)、及び所有スキル、所持する宝具の性能の評価を表すもの。いわゆるステータス表示。
A・B・C・D・Eの5段階評価であり、1を基準値とするとEが10で1段階上昇するごとに10上昇する。
表示に「+」が付いている場合は、特定の状況下においては本来の能力が+の数だけ倍加する。例えば「C+」であれば、通常時は30であるが、条件を満たせば60となり、A(50)を上回る能力となる、という事。
A〜Eでは評価しきれないほどの桁外れな能力である場合は「EX」と表記される。
「−」表示は詳細不明。減少のようにも思えるが、「B−」≒「A」になるような説明もあるので「+」(2倍)ほどではない上昇を意味する可能性もある。
A(50)から狂化や怪力スキル等で更に上昇する場合、限定的倍化を示す「+」ではなく、内部値だけ変化してA(60)となる。
基本的に+を持つサーヴァントは稀少であり、++は破格、+++ともなれば別格と作者に評されている。
なお、宝具の能力は単純な攻撃のものだけではないので一概には言えないが、宝具の威力と筋力の威力の換算では、Cランク宝具の威力は筋力A〜A+に相当する(セイバーの風王結界とバーサーカーの事例等)。
現在判明しているサーヴァントの内、パラメータでEXの評価を受けているのは以下の通り。
- 耐久EX:バーサーカー (Apocrypha・赤)
- 魔力EX:キャスター (CCC・青)
- 幸運EX:ライダー (EXTRA)
- 宝具EX:ギルガメッシュ、ランサー (Apocrypha・赤)
メモ
- サーヴァントは実体化する術を持つ霊体ではあるが、第三魔法である「魂の物質化」とは全く別の現象である。サーヴァントはあくまで「降霊」によって呼び出されるものであり、寄り代がなければ現世には留まれない。
魂単体で存在できるようになる「魂の物質化」と比べれば不完全なものである(ただし、冬木においてサーヴァント降霊のためのシステムの基盤である大聖杯には第三魔法の一部を用いているので、間接的には関係あるとも言わなくはない)。 - サーヴァントは召喚された時、生前の記憶の他に聖杯からその時代・地域の基本的知識や言語能力などを与えられている。
- パラメータが戦闘力の物差しとして考えられがちだが、基本的にパラメータはそのサーヴァントの本調子の状態に過ぎない。絶対不動の存在である宝具の威力でさえ、持ち主の魔力供給の程度で切れ味が変動してしまう。マスターがコンスタントに魔力供給を行えるか否かが戦闘の情勢に大きく影響を及ぼす。
- 現に、魔力供給が完全に断絶したとはいえ、僅か半日程度のうちにアーチャーは本来の1割程度の力しか発揮できなくなった。
- マスターとサーヴァントの間では契約・魔力供給のパスが通っていることもあり、互いの過去を夢という形で見る事がある。
- 『Fate/EXTRA CCC』において、神話上の神や女神はハイ・サーヴァントと呼ばれる存在であることが判明した。ハイ・サーヴァントそのものは登場していないが、それらの情報を利用して創造された英霊複合体であるパッションリップやメルトリリスが登場している。
- セイヴァーも分類的にはハイ・サーヴァントではないかと推測されている。確証たる情報がないため憶測の域を出ないが、ガウェインを含むトーナメントで戦ったサーヴァント達とは格が違うとされる力を有するとキャスター (EXTRA・青)が評していることから、元となった人物からして可能性は高い。
- ただし、ハイ・サーヴァントにし得るのは神霊を顕現させるだけの能力を持った「ムーンセル」に限った話。
「Fate/stay night」作中でも、「地上で神霊レベルの奇跡を起こせる生物が居たとすれば、そいつにとって聖杯など不要」と指摘される程の次元の外れた所業であり、地上ではサーヴァントとして従えるのは無論のこと、降霊させることすら論外である。 - 極端な例を挙げれば、聖杯伝説の大本であるイエス・キリストを降霊できるのであればそもそも聖杯戦争の意義が根底から覆されるようなものである。
触媒について
- stay nightではアーチャーが「触媒無しでの召喚など有り得ん」と言っているが、後のZeroやApocryphaでは、龍之介のような実例が現れたり触媒無しの召喚に対するメリットとデメリットの言及が為されたりしている。これが彼の認識違いによるものなのか、SNからの設定変更によるものなのかは不明。
- 英霊の召喚には基本的に強い繋がりを持つ触媒が必要だが、下手に繋がりが強いと切嗣とセイバーのようにマスターと相性の悪いサーヴァントも呼べてしまう。
一方、触媒の繋がりが薄い(無い)と凛とアーチャー、龍之介とキャスターのように相性の良いサーヴァントが呼ばれる事が多い。そのため、ファンの間では「触媒が無い方がいいのでは?」とまことしやかに囁かれる事があった。 - 事実、『Apocrypha』でも、触媒無しや繋がりの薄い触媒での召喚について「サーヴァントの信頼関係を築きやすい」とそのメリットを言われている。
だがその一方、「一歩間違えれば、性質が似ているが故の嫌悪や不信感が表れる危険性がある」とも言及されており、「触媒無しの召喚は一か八かのギャンブル」として語られている。
また、相性ばかり重視されて弱いサーヴァントが呼ばれる可能性もあるため、その点でもギャンブルである。- 余談だが、この分析を行なっている獅子劫界離が触媒として使用したのは円卓の欠片。「どの円卓の騎士が呼ばれても英霊としては超一流」、「その超一流の選択肢の中から、自らと相性の良いサーヴァントが自動的に現れる」という事で、かなりベストに近い選択ではないだろうか。
- 「触媒が無い方がいいのでは?」という認識が広まった原因の一つには、『Fate/EXTRA』における月の聖杯戦争の影響もあるだろう。
月の聖杯戦争ではサーヴァント召喚のために触媒を用意する必要はないらしく、予選を突破したマスター達にムーンセルが「何らかの縁がある英霊」もしくは「相性の良い英霊」を当てがっている。その結果主人公達が出会うマスターとサーヴァントはその関係性こそ様々だが、みな深い信頼関係を結べている(これのため、ムーンセルを「名仲人」と賞賛する人も多い)。
しかし月の聖杯戦争の仕組みは地上のものとは仕組み自体がいくらか違っているため、冬木の聖杯戦争との単純な比較は難しい。またマスターによる召喚ではなく、英霊が自らの意思でサーヴァント選定の場に参ずることが可能なことも分かっている。(例:赤セイバー)
こういった点から、月の聖杯戦争におけるマスターとサーヴァントの相性の良さは、聖杯戦争のシステムの違いによるところも大きいものと思われる。
真名について
- 真名がバレる事は逸話に基づく弱点が看破される事になるので、可能な限り隠そうとするもの、とされている。だが、第四次・第五次のサーヴァントで真名の露見が直接的でわかりやすい弱点の露見になった者はほとんど居なかったりする。それどころか、いずれの戦いでも真名を堂々と名乗った英霊が現われている有様である。
- 一応、真名が知られれば、その能力も予測は出来るようになる。例えば、第五次のライダーの真名を知っていれば、石化の対策を取る事が出来るようになる、など。そのため、真名の秘匿が全く無意味と言う訳ではない。
- とはいえ分かるのはあくまで表面上の情報でしかない。例えば、第五次バーサーカーの真名が判明した後も、その宝具の内容と能力は分からなかった。キャスター (第四次)に至っては、そもそもの能力が生前と異なる。にも関わらず真名を隠そうとするのは、「サーヴァントの正体を隠して読者の興味を引っ張る」と言うメタ的な意味合いが大きいだろう。
- 冬木の聖杯戦争では、「暗殺者」のクラスの真名は開戦当初で確定しているといってよい(ルール違反の例外はある)。だが、その真名から能力を判別する事は不可能に近いので、ある意味では最も深く秘匿された真名とも言える。
- 『EXTRA』ではシステム上、真名の看破が探索に占める比重が大きく、従来の作品以上に真名が重要な意味を持っている。また『Apocrypha』では、セイバー (Apocrypha・黒)と言う真名の開示が致命的な弱点となるサーヴァントも登場している(その一方、「真名の開示がデメリットにならない」と言う理由で真名を堂々と名乗ったサーヴァントも登場しているが)。