「アーノルド・ベックマン」の版間の差分

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== アーノルド・ベックマン ==
+
{{登場人物概要
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| 読み =  
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| 外国語表記 =  
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| 別名 =
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| 初登場作品 = [[Fate/Grand Order]]
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| 声優 =
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| 演者 =
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| 身長 =
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| 体重 =
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| 年齢 =
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| 誕生日 =
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| 血液型 =
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| スリーサイズ =
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| キーワード =
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| 異名 =
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| 愛称 =
 +
| 性別 = 男性
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| イメージカラー =
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| 隠し属性 =
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| 序列 =
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| 所属 = 海洋油田基地セラフィックス
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| 特技 =
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| 好きな物 =
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| 苦手な物 =
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| 天敵 =
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| マスター階梯 =
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| 起源 =
 +
| 魔術系統 =
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| 魔術属性 =
 +
| 魔術特性 =
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| 魔術回路・質 =
 +
| 魔術回路・量 =
 +
| 魔術回路・編成 =
 +
| デザイン =
 +
}}
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== 概要 ==
  
:セラフィックス所長の秘書。事務官をしていた一般職員。
+
『[[Fate/Grand Order]]』の登場人物。[[海洋油田基地セラフィックス|セラフィックス]]所長の秘書。事務官をしていた一般職員。
  
; 略歴
+
;略歴
:セラフィックスが危機に陥った際には、キアラに乗せられた形で担ぎ上げられて職員を仕切っていたが、次第に所長や副所長、ドクターや区間部長といった生き残ったメンバーを始末した<ref>竹箒日記によると、「ベックマンによるミスト劇場」と評しており、作中でもアーノルドに逆らった職員を外に追い出して攻性プログラムの餌食にしたり、SE.RA.PH内を見てまわっているメルトたちに攻撃を命じたりした。「ミスト」というのは怪生物が大量発生してスーパーマーケットに立てこもり、次第に内部がカルト化していく恐怖を描いたスティーブン・キング原作の映画「ミスト」のことであろうか。</ref>。
+
:セラフィックスが危機に陥った際に、キアラの思惑に乗せられる形でセラフィックスの暫定リーダーに担ぎ上げられ、職員を仕切ることになる。しかし、事件の責任を取らせる形で所長や副所長を処刑したことを皮切りに、次第に生き残ったメンバーを理不尽な理由で処刑していく独裁者と化していった<ref group = "注">竹箒日記では「ベックマンによるミスト劇場」として、作中でもアーノルドに逆らった職員を外に追い出して攻性プログラムの餌食にしたり、SE.RA.PH内を見てまわっているメルトたちに攻撃を命じたりしたことが言及された。「ミスト」というのは怪生物が大量発生してスーパーマーケットに立てこもり、次第に内部がカルト化していく恐怖を描いたスティーブン・キング原作の映画「ミスト」になぞらえたのだろうか。</ref><ref group = "出">『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第一幕「スワンレイク・リターンズ(2/6)」、[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201705.html 竹箒日記2017/5/12]。</ref>。
:最初は比較的安全だった管制室内に立てこもっていたが、そこに突如現れた魔神柱に怯えて隠れていた。その後、主人公一行に管制室で遭遇してからは教会で保護されていたが、しばらくして[[殺生院キアラ (Grand Order)|マーブル・マッキントッシュ]]に慰められて普段の調子に戻ると[[トリスタン]]に管制室から通信機を持って来させ、センチネル討伐に向かった主人公一行に指示を下している。
+
:最初は比較的安全だった管制室内に立てこもっていたが、そこに突如現れた魔神柱に怯えて隠れていた。その後、主人公一行に管制室で遭遇してからは教会で保護されていたが<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第三幕(3/3)">『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第三幕「ナッツ・クラッカーをもう一度(3/3)」。</ref>、しばらくして[[ビーストⅢ/R|マーブル・マッキントッシュ]]の言葉で普段の調子に戻ると急に増長し出して[[トリスタン]]に管制室から通信機を持って来させ、センチネル討伐に向かった主人公一行に一方的にリーダーになる事を宣言して居丈高に振る舞うようになる<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)">『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第四幕「沈める森の美女(2/4)」。</ref>。
:しかし、[[メルトリリス]]がセラフィックス地下に墜落して助けに行こうとしている事を聞き、残り時間が殆どない事を理由に[[メルトリリス]]を見捨ててすぐに帰投して自分を天体室に連れていく事を優先するよう指図するがそこで主人公からはっきりと拒絶され、それからあの手この手で言いくるめて命令に従わせようとしていたら一方的に通信を切断されて無視された。
+
:しかし、[[メルトリリス]]がセラフィックス地下に墜落して助けに行こうとしている事を聞き、残り時間が殆どない事を理由に[[メルトリリス]]を見捨ててすぐに帰投して自分を天体室に連れていく事を優先するよう指図した所で主人公と意見が対立、卑怯な手段に訴えてでも主人公を従わせようとするが当人からは全く相手にされず、すぐさま通信を切られて無視される。その後、通信を切られた事に逆上しながら[[トリスタン]]に主人公を連れ戻しに向かわせたものの怒りは収まらず、そのまま感情に任せて暴れ回りながら管制室近くに保管されている毒薬を使って主人公を脅迫してでも指示に従わせてやると喚いていたが、そこでセラフィックスの実験の秘密を闇に葬りに現れた[[エミヤ〔オルタ〕]]と遭遇、そのまま口封じの為に射殺された<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)">『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第四幕「沈める森の美女(3/4)」。</ref>。
:その後、通信を切られた事に腹を立てながら[[トリスタン]]に主人公を連れ戻しに向かわせたものの怒りは収まらず、そのまま感情に任せて暴れ回りながら管制室近くに保管されている毒薬を使って主人公を脅迫してでも指示に従わせてやると喚いていたが、そこでセラフィックスの実験の秘密を闇に葬りに現れた[[エミヤ〔オルタ〕]]に口封じの為に銃殺された。
+
;人物
 +
:極めて傲慢でプライドが高く、強権的な性格。現状での自分の立場の優位性や権力を誇示して他人を強引に自分の支配下に置こうとし、立場や地位、学歴などが下だと見た人物に対しては上から目線で無礼な態度で接し、場合によっては名前すら憶えない<ref group = "注">主人公たちに見つかるまで長く管制室に引き籠り続けていたせいか、最初の内は臆病で弱気な面が目立ったが、主人公の判断に従う代わりに何かあったら全責任を押し付けるなど、自己保身を優先している。</ref>。
 +
:その上、少しでも想定外の事が起こるとすぐに癇癪を起して苛立ち、味方にまで極めて攻撃的な言動を向けるなど、非常に器量が狭くて乱暴な一面も目立つ。しかも、自分の命や立場の保障が脅かされると考えるとなりふり構わない言動・態度で保身に走ろうとする身勝手な性格が顕著になり、酷い時には自分勝手な理由で味方の命まで平然と犠牲にしようとする事さえある<ref group = "注">本編が始まる前でも、自分に逆らった職員を安全地帯の外に追い出して死なせたり、周囲を扇動して生き残ったメンバーを理不尽な理由で惨殺する、などの凶行を繰り返していた。</ref>。
 +
:また、「現状のリーダーとしての自分自身」に己惚れる余りリーダーという肩書や立場に異常な執着心を抱いており、救援に来た主人公を一方的かつ急に自分の手駒扱いし出したり<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)"/>、「自分には天体室に行く義務がある」などとにわかに得た知識から自分を特別な人間のように振る舞うなど、思い上がった言動をしばしば繰り返す。
 +
:念を押しておくと、アーノルドという男自体はあくまでも身の丈に合わない立場に祭り上げられただけの小人物に過ぎない。人類悪の顕現と言う事態においてこの事の存在は、セラフィックス内の秩序の崩壊、大量のサーヴァントの出現、生存者の全滅、という目も当てられない結果を招く事になった。
 +
:ゲーム本編では立ち絵が一種類しかなく、地味ながらも整った顔立ちの青年だったが、コミック版では状況が目まぐるしく変転していたこともあってか顔芸が酷いことになっていた。
 +
;能力
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:そもそも魔術師でないどころか戦闘能力は皆無であるため、攻性プログラムやサーヴァントが跋扈しているセラフィックスでの移動はマスターやサーヴァントの同伴なしでは不可能である。
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:セラフィックスの知識や人生経験が主人公より豊かであると自認し、セラフィックスの地図に隠された天体室の場所やセラフィックスの潜行速度から計算した残り時間を自慢げに話してくるが、それはとっくに[[エミヤ〔オルタ〕]]が調べを付けているような事だったり、[[マーブル・マッキントッシュ|マーブル]]が計算したものをさも自分の知識のように話していただけの事であり<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />、作中で自分の知識や行動による固有の貢献が存在しなかった。
 +
:それでも自分こそが主人公一行のリーダーだと主張して偉そうに振る舞うが、実力も人間性も全く伴わない彼には求心力や人望も皆無であり、最終的には完全に孤立することになる<ref group = "注">特にサーヴァント一同からはその性格や人となりを見透かされていたため、早い段階から冷ややかな目線を向けられ殆ど相手にされていない。最初の内だけは彼の言葉を聞いていた主人公も、メルトリリスへの侮辱を含んだ脅迫を受けた時点でキッパリと拒絶した。</ref>。
 +
 
 +
== 登場作品と役柄 ==
 +
===Fateシリーズ===
 +
; [[Fate/Grand Order]]
 +
: イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』に登場したキャラクター。殺生院キアラを除くならば、セラフィックス唯一の生存者だった人物。
  
 
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
; [[主人公 (Grand Order)]]  
 
; [[主人公 (Grand Order)]]  
: セラフィックスにカルデアからの救援として現れたマスター。
+
: カルデア本部よりやってきたマスター。アーノルド自身にとっては自分達が助かるために必要不可欠な人物だったが、自分より地位や経験などが劣っていると見なして自分の指揮下に置こうとする<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />。
: アーノルド自身にとっては自分達の命を救う義務がある人物であり、自分達が助かるために必要不可欠な人物だが、同時に自分より地位などが劣っている人間であると映ったため自分の指揮下に置こうとし、突然上から目線で命令し始める。
+
: 最初の内は立場や状況を考慮して彼の非礼の数々を大目に見ていた主人公も、[[メルトリリス]]の救助とセラフィックスの制圧のどちらを優先するかという瀬戸際で自分達の意向を無視した命令を出してきた時には頑として受け付けず、ついには[[メルトリリス]]を侮辱しながらしつこく噛み付いてきた彼を無視して拒絶した<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)" />。
: 主人公の方は最初こそ立場や状況を考慮して多少の事は大目に見て静かに話を聞いていたが、タイムリミットが迫っている中でメルトリリスが落下した時に主人公の意志を完全に無視・否定して自分の元に戻るように命令した時には一歩も譲らず、最終的には何を言っても聞く耳を持たずに延々と話し続ける彼の通信を一方的に切断して彼の命令を拒絶した。
 
  
; [[殺生院キアラ (Grand Order)|マーブル・マッキントッシュ]]
+
; [[マーブル・マッキントッシュ]]
: 自分と同じセラフィックスの生き残り。彼は彼女を(名門のロックフェラー大学出身である事を知らずに)一方的に格下と見なしていたためか、カルデアに救援を求めて飛び出していったトラパイン女史共々名前すら全く覚えていなかった。
+
: 自分と同じセラフィックスの生き残り。(名門のロックフェラー大学出身である事を知らずに)一方的に格下と見なしており、カルデアに救援を求めようと捨て身の行動に出たトラパイン女史共々名前すら覚えていなかった<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第三幕(3/3)"/>。
: それどころか作中でも散々暴言を吐きながらこき使ったり、主人公がメルトリリスを助けに行くと意思表示を示した際には八つ当たりで暴力を振るったりと、彼の人となりが見て取れる。
+
: 作中でも散々暴言を吐きながらこき使ったり<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />、主人公が自分の命令に逆らった際には八つ当たりで暴力を振るったりと非道な扱いをしていた<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)" />。
  
; [[メルトリリス]]、[[パッションリップ]]
+
; [[メルトリリス (Grand Order)|メルトリリス]]、[[パッションリップ (Grand Order)|パッションリップ]]
: 自分達を陥れた張本人の仲間(だと思っている)の[[アルターエゴ]]であり、「いずれ始末しなければならなかった怪物」。
+
: 自分達を陥れた張本人の仲間だと思い込んで強い敵愾心や警戒心を向け続けており、[[メルトリリス]]の救助で主人公と口論した際でも「いずれ始末しなければならなかった怪物」とまで言ってのける<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)" />。
: 最初から敵愾心や警戒心を剥き出しにしており、主人公達がやってくる前から生存者を駆り出して彼女達を攻撃していた。
+
: 主人公達がやってくる以前にも生存者を嗾けて彼女達に攻撃したり、何とかして強引に操って自分の駒にしようと大真面目に考えていたりといった対応を繰り返していたが、自分達の救援に来た主人公一行に協力している様子を見ても考えを改める事は無かった。
: 自分達を助けに来た主人公と同行している様子を見ても攻撃的な感情は止まず、ただ一人嫌悪感や排斥感情を露骨に示し続けていた。
+
: 彼女達も彼に対して良い感情を抱いておらず、メルトは彼の小物ぶりや愚かさに呆れつつも、その性格を危惧して彼を天体室に連れていく事には強く反対しており、リップに至っては主人公への態度に怒りを顕にして彼が死にかねない方法で制裁しようとしていた<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />。
: 彼女達の方も、アーノルドが勝手にリーダーを名乗って自分達を仕切りだそうとしたりいきなり主人公に無礼極まりない態度で接し出した事に激しく反発している。
+
 
 +
;[[ガウェイン]]
 +
: 主人公一行に同行していたサーヴァント。
 +
: 当初から身勝手な本性が滲み出ていたアーノルドに対しては終始冷ややかな態度を示しており、サーヴァントを率いてただ一人助けに来た主人公に悪態を吐いたり、手前勝手で現実が見えていない理屈で主人公の邪魔をしようとした彼に対し、有無を言わせない態度で厳しく突き返す<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第三幕(3/3)"/>。
 +
: 当の本人からは生意気なサーヴァントだと疎まれていたものの最も頼りになりそうだと期待もしており、何者かによってガウェインが殺されたときにはショックを受けていた<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第三幕(3/3)" />。
 +
 
 +
;[[エミヤ〔オルタ〕]]
 +
: 主人公一行に同行していたサーヴァント。
 +
: リーダーを自称するアーノルドの無能さに呆れており<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />、他のサーヴァント達と同じく彼の事を歯牙にも掛けていなかった。
 +
: だが抑止力の守護者としての任務であるセラフィックスの実験の秘匿のため、主人公一行の目が届かない所で最後のセラフィックス職員だった彼をマーブル共々暗殺する<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)" />。
  
 
; [[トリスタン]]
 
; [[トリスタン]]
: 同じく教会に残って警護していたサーヴァント。管制室の通信機を取りに行かせたり、自分の命令を無視して[[メルトリリス]]を助けに行ってしまった主人公を連れ戻しに行かせたりしているが、当人はあくまでも主人公の全面的な味方として行動しているに過ぎず、特に彼の考えに賛同して行動しているわけではない。
+
: 同じく教会に残っていたサーヴァント。管制室の通信機を取りに行かせたり<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(2/4)" />、自分の命令を無視して行ってしまった主人公を連れ戻しに行かせたりと<ref group = "出" name = "CCCコラボイベント第四幕(3/4)" />、まるで自分の配下であるかのように好き勝手な命令を繰り返していた。
 +
: 当人は癇癪や暴言ばかり繰り返す彼を快く思っておらず、あくまでも主人公の意志を全面的に尊重するサポーターとして振る舞っているだけに過ぎなかった。
  
== 登場作品と役柄 ==
+
;[[ヒデヤス・アジマ]]
===Fate===
+
:秘書として従っていたセラフィックスの所長。
; [[Fate/Grand Order]]
+
:魔術師である彼にはあまり重要視されていなかったようで、天体室をはじめとする重要情報については何一つ教えてもらっていなかった。
: イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』に登場したキャラクター。
+
:コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では周囲を煽動して彼を処刑してしまった顛末が語られていた。
  
== 人間関係 ==
+
;汚れ仕事専門の男
; [[主人公 (Grand Order)]]
+
:セラフィックスで表向きは掃除夫として、裏向きは人間含む非合法物品のやりとりを行っていた人物。
: セラフィックスにカルデアからの救援として現れたマスター。
+
:彼からするとアーノルドは担ぎやすい神輿であり、アーノルドとしても裏の顔は知らぬまま体のいい処刑人として使っていた。
: アーノルド自身にとっては自分達の命を救う義務がある人物であり、自分達が助かるために必要不可欠な人物だが、同時に自分より地位などが劣っている人間であると映ったため自分の指揮下に置こうとし、突然上から目線で命令し始める。
+
:コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では彼の処刑具であるハンマーを持たせたのはアーノルドであったことが語られていた。
: 主人公の方は最初こそ立場や状況を考慮して多少の事は大目に見て静かに話を聞いていたが、タイムリミットが迫っている中でメルトリリスが落下した時にこちらの意志を完全に無視・否定して自分の勝手な都合や言い分でしつこく命令してきた時には一歩も譲らず、最終的には何を言っても聞く耳を持たずに延々と話し続ける彼の通信を一方的に切断して彼の命令を拒絶した。
 
  
; [[殺生院キアラ (Grand Order)|マーブル・マッキントッシュ]]
+
;ホリイ
: 自分と同じセラフィックスの生き残り。彼は彼女を(名門のロックフェラー大学出身である事を知らずに)一方的に格下と見なしていたためか、カルデアに救援を求めて飛び出していったトラパイン女史共々名前すら全く覚えていなかった。
+
:最終的に管制室に残っていた職員の一人。
: 作中でも散々暴言を吐きながらこき使ったり、主人公がメルトリリスを助けに行くと意思表示を示した際には八つ当たりで暴力を振るったりと人間性を疑われるような酷い扱いをしている。
+
:コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では下級職員だったようで、腰巾着のように振る舞う彼を重用しつつ内心では考えのなさに見下していた。
  
; [[メルトリリス]]、[[パッションリップ]]
+
;[[トラパイン]]
: 自分達を陥れた張本人の仲間(だと思っている)の[[アルターエゴ]]であり、「いずれ始末しなければならなかった怪物」。
+
:セラフィックスの通信士。
: 最初から強い敵愾心や警戒心を向け続けており、主人公達がやってくる前から生存者を駆り出して彼女達を攻撃したり、挙句の果てには強引に操って自分の駒にしようと考えていたようである。
+
:コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では「唯一カルデアと通信できる」彼女を生き残らせつつ彼女がコミュニティで最上位にならないように彼女の崇拝者を理由をつけて処刑していった経緯が明かされた。
: 自分達を助けに来た主人公と同行している様子を見ても攻撃的な感情は止まず、ただ一人、場違いなまでの嫌悪感や排斥感情を剥き出しにしていた。
 
: 彼女達の方も、取るに足らない人物であるアーノルドが勝手にリーダーを名乗ったり主人公に無礼極まりない態度で接し出した事には激しく反発している。
 
  
; [[トリスタン]]
+
;[[アルミロ]]
: 同じく教会に残って警護していたサーヴァント。管制室の通信機を取りに行かせたり、自分の命令を無視して[[メルトリリス]]を助けに行ってしまった主人公を連れ戻しに行かせたりしているが、当人はあくまでも主人公の全面的な味方として行動しているに過ぎず、特に彼の考えに賛同して行動しているわけではない。
+
:セラフィックスの副所長。
 +
:コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではヒデヤスに続いて彼も処刑するつもりだったが、トラパインがカルデアと唯一通信できると明かされたために一旦処刑を見送り、適切なタイミングで処刑するためにしばらく泳がせることにした。
  
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
;アーノルド「ああ、ちょっとちょっと!部外者が勝手に記録を見るんじゃない!<br>それに、なんだい?天体室?そんなものはないよ。だってこの私が知らないんだから!<br>セラフィックスの記録はカルデア所長……アニムスフィア当主の許可がないと閲覧できない決まりだ。<br>いくら救助部隊だからってキミたちに閲覧する権利はない。<br>大体、あとで私の管理責任を問われたらどう責任を取ってくれるんだい!?」<br/>ガウェイン「申し訳ありませんが、我々の管轄外です。<br>マスター・○○に託された任務はこの事態の解決であって、貴方の将来の保証ではありませんので。」<br/>アーノルド「――――――。」
+
===Fate/Grand Order===
:主人公がセラフィックスの記録を調べようとした時の発言。このような非常時でも現実を見ていない上に自分の保身を優先したい本音がダダ漏れである。そんないい加減な発言もガウェインに淡々と返されてしまい、何の権限も実力もない彼は黙って見ているしかなかった。
+
;「ああ、ちょっとちょっと!部外者が勝手に記録を見るんじゃない!<br> それに、なんだい?天体室?そんなものはないよ。だってこの私が知らないんだから!<br> セラフィックスの記録はカルデア所長……アニムスフィア当主の許可がないと閲覧できない決まりだ。<br> いくら救助部隊だからってキミたちに閲覧する権利はない。<br> 大体、あとで私の管理責任を問われたらどう責任を取ってくれるんだい!?」
 +
:[[主人公 (Grand Order)|主人公]]がセラフィックスの記録を調べようとした時の発言。当主が横死していることを知らず、この期に及んでも自分の立場や責任問題の話ばかりである。
 +
: だが、[[ガウェイン]]に「主人公の任務はこの事態の解決であって、貴方の将来の保証ではない」と淡々と返されるとそれ以上何も言い返せず、引き下がるしかなかった。
 +
 
 +
;「……君は黙っていてくれないかマーブル。前にもまして無駄飯食らいの役立たずが。<br> いいかね、○○。これからは私が指示を出させてもらう」
 +
: 一方的なリーダー宣言。たった数時間前に「全責任をマスターが負う事を条件にマスターの指揮に従う」と宣言したにも関わらず、である<ref group = "注">この時、主人公を人生経験やセラフィックスの知識が自分より劣っている、主人公達だけでは事態の収束は困難、などと理由付けて一方的にリーダーを名乗り出したが、この時点で既に主人公の経歴や人物像を全く見誤っている事に彼が気付く由もなかった。</ref>。この時から主人公に対して強気で高圧的な態度を隠さなくなり、マーブルに対しても罵詈雑言や暴力を浴びせる傍若無人ぶりを見せつける。
 +
:サーヴァントやアルターエゴ達が彼の無茶苦茶な言動に呆れた視線を向ける中、[[主人公 (Grand Order)|主人公]]だけはまだ彼の態度を大目に見ながら話を聞いていた。だが……
  
;アーノルド「何をしているんだ君たちは!まだそんなところでモタモタしているのか?」<br/>タマモキャット「なんと。教会から通信がきたナ。……こんな機能、あったのか?」<br/>「ああ。トリスタンに管制室まで行かせてね、機材を運び込ませたんだよ。<br>多少のリスクはあったが、これは必要な事だった。私もへこたれてはいられない。<br>マスターとはいえ、○○はまだ若い。人生経験も、セラフィックスの知識もない。<br>だからこそ私が、リーダーとして指示を送らないとね。君たちだけではこの事態の収束は困難だから。」<br/>マーブル「ごめんなさい、ごめんなさい!あんまりにもアーノルドが怯えていたから励ましてたら、なんか妙に自信をつけちゃって……とにかくごめんなさいっ!」<br/>アーノルド「……君は黙っていてくれないかマーブル。前にもまして無駄飯食らいの役立たずが。<br>いいかね、○○。これからは私が指示を出させてもらう。」
+
;「こちら礼拝堂、こちら礼拝堂! SE.RA.PH全土で振動を確認した!<br> あきらかに潜行速度が増している! グズだな君たちは!<br> 相手は一騎だけなんだろう!? さっさと始末できないかね!?」
:一方的なリーダー宣言。リーダーに担ぎ上げられた末に今までこの事態をどんどん混迷させてきた人物が、マスターとして今まで人理を守ってきた人物を勝手な理由で見下し、いきなり部下として扱い始める様子についてはもはや言うに及ばず、つい数時間前に「何かあった場合、責任は彼/彼女がとるんだろう?なら、歴戦のマスターに従うとも。」と言って最終決定権と責任を丸投げした側からこの始末なのだからますます始末が悪い。
+
:センチネルである[[鈴鹿御前]]に苦戦する主人公やサーヴァント達に対して。
:この後もセラフィックスの地図に隠された天体室の場所やセラフィックスの潜行速度から計算した残り時間を自慢げに話し、リーダー気取りで偉そうな事を言って一方的に通信を切るが、それらの情報はとっくに[[エミヤ〔オルタ〕]]が知っていて逆に知らなかった事を呆れられるような内容だったり、「無駄飯食らいの役立たず」呼ばわりしたマーブルに計算させたのを自分の手柄のように話していただけのものであり、結局何の貢献もせずに勝手にふんぞり返っていただけであった。
+
:コースターを開くには主人公とセンチネルを接触しなければならないという困難な状況の中、タイムリミットの厳しさにただ一人焦る彼は前線で苦戦する主人公へ空気も読まずにヤジを飛ばすなど、その態度は以前にも増して悪化していった。
:ここまでに見せた彼の愚かさや傲慢さを目の当たりにして[[メルトリリス]]と[[パッションリップ]]が嫌な顔をする中、主人公はまだそんな彼の態度に目を瞑って話を聞き入れる。しかし、この後もセラフィックスの潜行速度が上がっていく中で[[鈴鹿御前]]との戦闘に苦戦して時間を掛ける彼らを「グズ」呼ばわりし出すなど、彼の態度はますます悪化していく。そして…
 
  
;「バカな発言はそこまでにしなさい。<br> アルターエゴが下層に落ちた? 助けに行く?<br> いいじゃないか、手間が省けた!<br> 最後には処理しなければならない怪物だったからね!<br> そんなことはどうでもいい。どうもいいんだ。<br> いいから私の判断に従いなさい。<br> 少し考えれば分かるだろう? 君がどれほど功績をあげようと、外に出た時に報告するのは私なんだ。<br> ここまで死ぬ思いで戦ってきたのに、たった一度のミスで役立たずのレッテルを貼られたくはないだろう?<br> 今の発言は私も聞かなかったことにしてあげよう。いいね、君は今すぐ―――」
+
;「バカな発言はそこまでにしなさい。アルターエゴが下層に落ちた? 助けに行く?<br> いいじゃないか、手間が省けた!最後には処理しなければならない怪物だったからね!<br> そんなことはどうでもいい。どうもいいんだ。いいから私の判断に従いなさい。<br> 少し考えれば分かるだろう? 君がどれほど功績をあげようと、外に出た時に報告するのは私なんだ。<br> ここまで死ぬ思いで戦ってきたのに、たった一度のミスで役立たずのレッテルを貼られたくはないだろう?<br> 今の発言は私も聞かなかったことにしてあげよう。いいね、君は今すぐ―――」
:[[メルトリリス]]がセラフィックスの最下層に転落した時、「メルトリリスを見殺しにして教会に戻り、自分達を天体室に連れていけ」という彼の要求を毅然と突っぱねた主人公に対して。ある意味、彼の人となりがこの上なくはっきりと表に出た発言。
+
:[[メルトリリス (Grand Order)|メルトリリス]]がセラフィックスの最下層に転落した時、「メルトリリスを見殺しにして教会に戻り、自分達を天体室に連れていけ」という彼の要求を毅然と突っぱねた主人公に対して。
:自分が助かる為なら仲間を切り捨てる選択を平気で取り、更にこの期に及んでも自分の立場や権力を主張し続けたり他人を貶めるような事を繰り返すアーノルドに付き合いきれなくなったのか、とうとう主人公は彼の話を無視する形で通信を一方的に切断して[[メルトリリス]]を助けに行ってしまった。
+
:自分の命令を拒絶し、自分達の救助よりもメルトリリスの救助を優先すると宣言した主人公に苛立つ彼は、メルトリリスを酷く侮辱する暴言を吐いた挙句、更には自分の立場を盾に主人公を脅迫するという卑劣な行為にまで手を出した。
:基本的に誰の意見や主張も無視する事はそうそうしない主人公であるが、そんな主人公でも余りに身勝手でしつこ過ぎる彼の主張は流石に受け入れる事が出来ず、最後まで聞く事すらせずに無視した。
+
:しかしその台詞を聞いた主人公から一方的に通信を切られてしまい<ref group = "注">本来、主人公は見ず知らずの他人はおろか裏切り者などでさえ簡単に見捨てない人物である。そんな主人公でさえもこの時ばかりは彼を'''自分の意志で突っぱねた'''事も考えると、自身のスタンスや考え方とは全く相容れないこの台詞に主人公が何を思ったのかは推して図るべしである。なお、この台詞の直前に主人公が「メルトリリスを救出に向かう」と聞いたタマモキャットとパッションリップは大いに喜び、他のサーヴァント達も最初からメルトリリスを助ける前提で話をしている有様だった。</ref>、この時点で「自称リーダー」は(直後の結果的に)完全にカルデア本部一行から見放されることになった。
:仲間達と気持ちや意志を互いに尊重し合いながら助け合ってここまで来た主人公からしたら、仲間達の気持ちや意志を理解する努力一つすらせずに自分の都合や主張を繰り返し、そのためには権力や立場、攻撃的な言動に物を言わせて他人を無理矢理言う事を聞かせる事しかしない自称「リーダー」の話など、(ましてやこんな緊迫した状況では)最後まで聞く余裕も価値も全く無かったのだろう。
 
  
;「はあ!?悪気は無かった、だって!?切ったんだぞ!?私からの通信を、一方的に!<br>カルデアのマスターだから礼儀正しく接してやっていたのに、何だあの態度は!<br>ここでは私の方が立場は上の筈だ!<br>所長も、副所長も、区間部長も、ドクターたちも、みんな、みんなとっくに死んでいる!始末した!<br>生き残った人間の中で、一流大と言えるものを出ているのは私だけだ!そうだろうマーブル君!」
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;「はあ!? 悪気は無かった、だって!? 切ったんだぞ!? 私からの通信を、一方的に!<br> カルデアのマスターだから礼儀正しく接してやっていたのに、何だあの態度は!<br> ここでは私の方が立場は上の筈だ!<br> 所長も、副所長も、区間部長も、ドクターたちも、<br> みんな、みんなとっくに死んでいる! 始末した!<br> 生き残った人間の中で、一流大と言えるものを出ているのは私だけだ! そうだろうマーブル君!」
:散々好き勝手言い続けた末にとうとう自業自得な形で主人公からさえ無視され、逆恨みを始めるアーノルド。今まで他人を思いやり、気遣いながら節度を持った態度で協調する事を一切せずに自分の都合や主張ばかりを好き勝手にぶちまけて巻き込み、挙句の果てには気分次第で他人を汚い言葉で侮辱したり命や決意を踏みにじったりする事などを平気で口や行動で表に出してきた彼が言って良いような発言では決してない。
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:殆ど自業自得な形で主人公からさえも見放された事に対する逆恨みと怒りに我を忘れて暴れ回り、それを見かねて宥めようとするマーブルに対して。
:その上、ここまで危機的な状況になってもまだ自分の狭い視野で見ただけの立場に拘り続けており、自分より上位にいると見なした人物を殺し続けたのだから自分が一番偉いのだと主張する。その口ぶりには自分が守ろうとした「立場」を守るために多くの人物を「始末」してきた事に対する後ろめたさや後悔が全く感じられない。今の彼にはそのようなとんでもない行為がどれだけ恐ろしく、罪深い事なのかすら分からないようである。
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:この期に及んでもなお自分の立場の正当性を主張し、自分の今までの態度と行動を省みずに主人公を非難するが、彼が見下しているマーブルもまた一流大出身である事に気付いていない辺り説得力は皆無だった。
  
;「……くそ。こうなるとお行儀良くはしていられない。時間もないんだ。あと4分もないんだろう、マーブル?○○君には何としても私の命令を聞いてもらわなくては。しかしどうすれば……いっそ相方がいればそちらを人質にできるのだが、単独行動ときた。医務室から毒物を拝借してくるか?しかし今から私だけで管制室に戻るのは……」
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;「……くそ。こうなるとお行儀良くはしていられない。時間もないんだ。あと4分もないんだろう、マーブル?<br>  ○○君には何としても私の命令を聞いてもらわなくては。<br> しかしどうすれば……いっそ相方がいればそちらを人質にできるのだが、単独行動ときた。<br> 医務室から毒物を拝借してくるか ?しかし今から私だけで管制室に戻るのは……」
:直後に主人公を強引に自分の手駒に引き戻そうと考え直すアーノルド。人質を取って脅迫する事を考えたと思ったら「Bトキシン8型」という致死率の高い猛毒薬を使う事を考えたりしているが、その過程で誰かの命が犠牲になる可能性が高いという事がまるで頭に入っていない。主人公を従えるために仲間を殺す事も微塵も躊躇していないその血迷った様子からは彼の権力下で大量の生存者が死に至った理由が伺える。
+
:直後に主人公を強引に自分の手駒に引き戻そうと考え直すアーノルド。強力な毒薬を使って脅迫する事を考え始め、突然教会に戻ってきた[[エミヤ〔オルタ〕|黒いアーチャー]]を見て動揺しながらもいつもの態度で毒薬を取りに行くよう命令を下そうとする。
:皮肉なことに、これまでにこうして自分の都合のために他人の命を当然のように奪ってきたアーノルドはこの直後、セラフィックスの秘密の隠匿のために行動する男に容赦無く命を奪われることとなる。
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:だが、彼がセラフィックスの秘密の隠匿のために自分達の命を狙っていることを知らず、何も気づかないまま話している最中に銃殺されるという呆気ない最期を迎えた。
  
 
== メモ ==
 
== メモ ==
*序盤の早い段階で名字である「ベックマン」が出たこともあり、「黒幕では」と疑う人間が続出。尤も、彼もキアラによって踊らされた駒に過ぎず、割と大した活躍もなく終わってしまった。
+
*序盤の早い段階から「ベックマン」の名字でセラフィックスを仕切っている様子が描写されていた事から、当初は「黒幕では」と疑う人間が続出。しかし、実際には彼もまたキアラの掌の上で踊らされていた駒に過ぎず、何にも良い所なしで終わってしまった。<del>あの[[間桐慎二|ワカメ]]だってまだ見せ場があったのに…</del>
**自分勝手かつ乱暴で無礼な態度で振る舞い、主人公たちの足を引っ張る等、'''憎まれ役としては'''及第点であったが、[[イアソン|以前の章に登場した似たようなタイプの「人間のクズ」]]と違い、土壇場で覚悟も男気も見せずに無様な死に方をして終わったため、ただの醜悪な小物としてしか評価されなかった。合流して教会という安全地帯に誘導されてからはナビ越しの指示も飛んでくるが、そこはかつて[[ロマニ・アーキマン|頼りないながらも自分の考えや感情などを理解した上で他の仲間達と共に暖かく精力的に応援・指揮をしてくれたスタッフ]]の立ち位置であった。その重要なポジションに無能で自分勝手で傲慢なだけの彼がしゃしゃり出て当然のように居座りだした事もまた、多くのプレイヤーの反感を一身に集めることになってしまった原因だろう。
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**当記事でも解説している通り、勝手な理由で他人を見下しては無礼な態度で服従を迫り、自分の都合や保身のためにリーダーの立場や権力を振りかざして他人を酷使し、そのためであれば他人を命を奪う事さえも平気で「やらせる」自己中心主義の権化のような人物。だが、事件の核心に迫るのに必要な要素や役割を何一つ持っていなかったので本人が自称するような重要人物には成り得ず、目の前の事も分からない現状に翻弄されながら、事件の真相を知る事も生還する事も許されずに自業自得・因果応報な形で退場する事になる。…と'''憎まれ役・道化役としては'''非常に良く出来ていた。しかし、[[イアソン|似たようなタイプの「人間のクズ」]]と違い、それを払拭しうるだけの覚悟や矜持、男気など、評価できる所は何一つ無かった。
***さらに言うなら、下記の「ミスト劇場」も自分以外の生存者が殆どいなくなったせいで主人公達の到着前に完全に終わっており、実質的な権限も自分自身で出来る事も何一つ無かったせいで何一つ具体的な行動も提案もできず、しかもその癖態度だけは人一倍大きかったせいで何か言ってもただ空気を悪くするだけで「余計な事をして足を引っ張る」というパニック物のお約束さえ満足にこなせていなかった<ref>主人公達も彼の人格を早々に見切った上で付き合っており、誰一人「リーダー」としての彼の命令はろくに聞いていない状況だった</ref>。そういう意味ではTYPE-MOON歴代の小物キャラ・クズキャラと比較することさえおこがましい、'''「名前があるだけのただのモブキャラ」'''とも言える。
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***更に言えば、彼を頂点とする「ミスト劇場」構造も主人公達が到着する前には完全に終わっていた。彼の立場を恐れて命令に従う職員は彼の暴政に耐え切れずに全員死に絶え<ref group = "注">しかもただ一人無事だったと思われていた別の職員も正体は[[ビーストⅢ/R|死者に化けていた黒幕]]であり、実際に生き残っていた職員は彼以外に誰も居なかった</ref>、部外者で複数のサーヴァントが味方に付いていて自分の意志決定で行動する主人公はわざわざ彼の管理下に入って行動する理由も必要性も無い。そしてそうした事に全く気付かないまま最後まで「リーダー」の座に固執し続けていたアーノルドの立ち位置はまさに「裸の王様」そのもの。余りにも酷すぎる性格や言動故に彼をまともに相手にする者がそもそも最初から誰一人としておらず、「余計な事をしてますます状況を悪化させる」というパニック物のお約束さえ満足にこなせなかった。そういう意味では[[間桐慎二|TYPE-MOON歴代の小物キャラ・クズキャラ]]と比較することさえおこがましい、'''「名前があるだけのただのモブキャラ」'''同然と言っても過言ではない。
 
**それでも、本来セラフィックスのリーダー職は別にいた事実もあり、またマーブルもなんだかんだフォローしていたりするところを見ると、「小人物が必要以上の役職に祭り上げられたが故の悲劇」と同情的な意見もある。
 
**それでも、本来セラフィックスのリーダー職は別にいた事実もあり、またマーブルもなんだかんだフォローしていたりするところを見ると、「小人物が必要以上の役職に祭り上げられたが故の悲劇」と同情的な意見もある。
*彼が主人公に命令を従わせる際に使おうとした毒薬「Bトキシン8型」というのは、おそらくボツリヌストキシンだと推測される。自然界で最も強力な毒物の一種だが、主人公は対毒スキル(仮)を持っているため、仮に服用させたとしても効き目はなかっただろう。
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***実際、コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』で描写された「ミスト劇場」の有様はこの上なく狂気的で、アーノルド自身も完全にその狂気に飲まれてしまっていた。
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*彼が主人公に服従を強いる際に使おうとした毒薬「Bトキシン8型」というのは、おそらく高い致死率を持つ自然界で最も強力な毒物の一種であるボツリヌストキシンだと推測される。しかし主人公は[[ハサン・サッバーハ〔静謐のハサン〕|サーヴァントさえも]][[セミラミス|蝕む強烈な毒]]などにも耐えられるような強力な対毒スキル(仮)を持っているため、仮に主人公に服用させたとしてもその目的を達成できるという保証はなかっただろう。
  
 
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
== 脚注 ==
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== リンク ==
 
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* [[登場人物]]
 
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* [[海洋油田基地セラフィックス]]
  
 
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2024年2月18日 (日) 13:38時点における最新版

アーノルド・ベックマン
性別 男性
所属 海洋油田基地セラフィックス
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order』の登場人物。セラフィックス所長の秘書。事務官をしていた一般職員。

略歴
セラフィックスが危機に陥った際に、キアラの思惑に乗せられる形でセラフィックスの暫定リーダーに担ぎ上げられ、職員を仕切ることになる。しかし、事件の責任を取らせる形で所長や副所長を処刑したことを皮切りに、次第に生き残ったメンバーを理不尽な理由で処刑していく独裁者と化していった[注 1][出 1]
最初は比較的安全だった管制室内に立てこもっていたが、そこに突如現れた魔神柱に怯えて隠れていた。その後、主人公一行に管制室で遭遇してからは教会で保護されていたが[出 2]、しばらくしてマーブル・マッキントッシュの言葉で普段の調子に戻ると急に増長し出してトリスタンに管制室から通信機を持って来させ、センチネル討伐に向かった主人公一行に一方的にリーダーになる事を宣言して居丈高に振る舞うようになる[出 3]
しかし、メルトリリスがセラフィックス地下に墜落して助けに行こうとしている事を聞き、残り時間が殆どない事を理由にメルトリリスを見捨ててすぐに帰投して自分を天体室に連れていく事を優先するよう指図した所で主人公と意見が対立、卑怯な手段に訴えてでも主人公を従わせようとするが当人からは全く相手にされず、すぐさま通信を切られて無視される。その後、通信を切られた事に逆上しながらトリスタンに主人公を連れ戻しに向かわせたものの怒りは収まらず、そのまま感情に任せて暴れ回りながら管制室近くに保管されている毒薬を使って主人公を脅迫してでも指示に従わせてやると喚いていたが、そこでセラフィックスの実験の秘密を闇に葬りに現れたエミヤ〔オルタ〕と遭遇、そのまま口封じの為に射殺された[出 4]
人物
極めて傲慢でプライドが高く、強権的な性格。現状での自分の立場の優位性や権力を誇示して他人を強引に自分の支配下に置こうとし、立場や地位、学歴などが下だと見た人物に対しては上から目線で無礼な態度で接し、場合によっては名前すら憶えない[注 2]
その上、少しでも想定外の事が起こるとすぐに癇癪を起して苛立ち、味方にまで極めて攻撃的な言動を向けるなど、非常に器量が狭くて乱暴な一面も目立つ。しかも、自分の命や立場の保障が脅かされると考えるとなりふり構わない言動・態度で保身に走ろうとする身勝手な性格が顕著になり、酷い時には自分勝手な理由で味方の命まで平然と犠牲にしようとする事さえある[注 3]
また、「現状のリーダーとしての自分自身」に己惚れる余りリーダーという肩書や立場に異常な執着心を抱いており、救援に来た主人公を一方的かつ急に自分の手駒扱いし出したり[出 3]、「自分には天体室に行く義務がある」などとにわかに得た知識から自分を特別な人間のように振る舞うなど、思い上がった言動をしばしば繰り返す。
念を押しておくと、アーノルドという男自体はあくまでも身の丈に合わない立場に祭り上げられただけの小人物に過ぎない。人類悪の顕現と言う事態においてこの事の存在は、セラフィックス内の秩序の崩壊、大量のサーヴァントの出現、生存者の全滅、という目も当てられない結果を招く事になった。
ゲーム本編では立ち絵が一種類しかなく、地味ながらも整った顔立ちの青年だったが、コミック版では状況が目まぐるしく変転していたこともあってか顔芸が酷いことになっていた。
能力
そもそも魔術師でないどころか戦闘能力は皆無であるため、攻性プログラムやサーヴァントが跋扈しているセラフィックスでの移動はマスターやサーヴァントの同伴なしでは不可能である。
セラフィックスの知識や人生経験が主人公より豊かであると自認し、セラフィックスの地図に隠された天体室の場所やセラフィックスの潜行速度から計算した残り時間を自慢げに話してくるが、それはとっくにエミヤ〔オルタ〕が調べを付けているような事だったり、マーブルが計算したものをさも自分の知識のように話していただけの事であり[出 3]、作中で自分の知識や行動による固有の貢献が存在しなかった。
それでも自分こそが主人公一行のリーダーだと主張して偉そうに振る舞うが、実力も人間性も全く伴わない彼には求心力や人望も皆無であり、最終的には完全に孤立することになる[注 4]

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order
イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』に登場したキャラクター。殺生院キアラを除くならば、セラフィックス唯一の生存者だった人物。

人間関係[編集 | ソースを編集]

主人公 (Grand Order)
カルデア本部よりやってきたマスター。アーノルド自身にとっては自分達が助かるために必要不可欠な人物だったが、自分より地位や経験などが劣っていると見なして自分の指揮下に置こうとする[出 3]
最初の内は立場や状況を考慮して彼の非礼の数々を大目に見ていた主人公も、メルトリリスの救助とセラフィックスの制圧のどちらを優先するかという瀬戸際で自分達の意向を無視した命令を出してきた時には頑として受け付けず、ついにはメルトリリスを侮辱しながらしつこく噛み付いてきた彼を無視して拒絶した[出 4]
マーブル・マッキントッシュ
自分と同じセラフィックスの生き残り。(名門のロックフェラー大学出身である事を知らずに)一方的に格下と見なしており、カルデアに救援を求めようと捨て身の行動に出たトラパイン女史共々名前すら覚えていなかった[出 2]
作中でも散々暴言を吐きながらこき使ったり[出 3]、主人公が自分の命令に逆らった際には八つ当たりで暴力を振るったりと非道な扱いをしていた[出 4]
メルトリリスパッションリップ
自分達を陥れた張本人の仲間だと思い込んで強い敵愾心や警戒心を向け続けており、メルトリリスの救助で主人公と口論した際でも「いずれ始末しなければならなかった怪物」とまで言ってのける[出 4]
主人公達がやってくる以前にも生存者を嗾けて彼女達に攻撃したり、何とかして強引に操って自分の駒にしようと大真面目に考えていたりといった対応を繰り返していたが、自分達の救援に来た主人公一行に協力している様子を見ても考えを改める事は無かった。
彼女達も彼に対して良い感情を抱いておらず、メルトは彼の小物ぶりや愚かさに呆れつつも、その性格を危惧して彼を天体室に連れていく事には強く反対しており、リップに至っては主人公への態度に怒りを顕にして彼が死にかねない方法で制裁しようとしていた[出 3]
ガウェイン
主人公一行に同行していたサーヴァント。
当初から身勝手な本性が滲み出ていたアーノルドに対しては終始冷ややかな態度を示しており、サーヴァントを率いてただ一人助けに来た主人公に悪態を吐いたり、手前勝手で現実が見えていない理屈で主人公の邪魔をしようとした彼に対し、有無を言わせない態度で厳しく突き返す[出 2]
当の本人からは生意気なサーヴァントだと疎まれていたものの最も頼りになりそうだと期待もしており、何者かによってガウェインが殺されたときにはショックを受けていた[出 2]
エミヤ〔オルタ〕
主人公一行に同行していたサーヴァント。
リーダーを自称するアーノルドの無能さに呆れており[出 3]、他のサーヴァント達と同じく彼の事を歯牙にも掛けていなかった。
だが抑止力の守護者としての任務であるセラフィックスの実験の秘匿のため、主人公一行の目が届かない所で最後のセラフィックス職員だった彼をマーブル共々暗殺する[出 4]
トリスタン
同じく教会に残っていたサーヴァント。管制室の通信機を取りに行かせたり[出 3]、自分の命令を無視して行ってしまった主人公を連れ戻しに行かせたりと[出 4]、まるで自分の配下であるかのように好き勝手な命令を繰り返していた。
当人は癇癪や暴言ばかり繰り返す彼を快く思っておらず、あくまでも主人公の意志を全面的に尊重するサポーターとして振る舞っているだけに過ぎなかった。
ヒデヤス・アジマ
秘書として従っていたセラフィックスの所長。
魔術師である彼にはあまり重要視されていなかったようで、天体室をはじめとする重要情報については何一つ教えてもらっていなかった。
コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では周囲を煽動して彼を処刑してしまった顛末が語られていた。
汚れ仕事専門の男
セラフィックスで表向きは掃除夫として、裏向きは人間含む非合法物品のやりとりを行っていた人物。
彼からするとアーノルドは担ぎやすい神輿であり、アーノルドとしても裏の顔は知らぬまま体のいい処刑人として使っていた。
コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では彼の処刑具であるハンマーを持たせたのはアーノルドであったことが語られていた。
ホリイ
最終的に管制室に残っていた職員の一人。
コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では下級職員だったようで、腰巾着のように振る舞う彼を重用しつつ内心では考えのなさに見下していた。
トラパイン
セラフィックスの通信士。
コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』では「唯一カルデアと通信できる」彼女を生き残らせつつ彼女がコミュニティで最上位にならないように彼女の崇拝者を理由をつけて処刑していった経緯が明かされた。
アルミロ
セラフィックスの副所長。
コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではヒデヤスに続いて彼も処刑するつもりだったが、トラパインがカルデアと唯一通信できると明かされたために一旦処刑を見送り、適切なタイミングで処刑するためにしばらく泳がせることにした。

名台詞[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

「ああ、ちょっとちょっと!部外者が勝手に記録を見るんじゃない!
 それに、なんだい?天体室?そんなものはないよ。だってこの私が知らないんだから!
 セラフィックスの記録はカルデア所長……アニムスフィア当主の許可がないと閲覧できない決まりだ。
 いくら救助部隊だからってキミたちに閲覧する権利はない。
 大体、あとで私の管理責任を問われたらどう責任を取ってくれるんだい!?」
主人公がセラフィックスの記録を調べようとした時の発言。当主が横死していることを知らず、この期に及んでも自分の立場や責任問題の話ばかりである。
だが、ガウェインに「主人公の任務はこの事態の解決であって、貴方の将来の保証ではない」と淡々と返されるとそれ以上何も言い返せず、引き下がるしかなかった。
「……君は黙っていてくれないかマーブル。前にもまして無駄飯食らいの役立たずが。
 いいかね、○○。これからは私が指示を出させてもらう」
一方的なリーダー宣言。たった数時間前に「全責任をマスターが負う事を条件にマスターの指揮に従う」と宣言したにも関わらず、である[注 5]。この時から主人公に対して強気で高圧的な態度を隠さなくなり、マーブルに対しても罵詈雑言や暴力を浴びせる傍若無人ぶりを見せつける。
サーヴァントやアルターエゴ達が彼の無茶苦茶な言動に呆れた視線を向ける中、主人公だけはまだ彼の態度を大目に見ながら話を聞いていた。だが……
「こちら礼拝堂、こちら礼拝堂! SE.RA.PH全土で振動を確認した!
 あきらかに潜行速度が増している! グズだな君たちは!
 相手は一騎だけなんだろう!? さっさと始末できないかね!?」
センチネルである鈴鹿御前に苦戦する主人公やサーヴァント達に対して。
コースターを開くには主人公とセンチネルを接触しなければならないという困難な状況の中、タイムリミットの厳しさにただ一人焦る彼は前線で苦戦する主人公へ空気も読まずにヤジを飛ばすなど、その態度は以前にも増して悪化していった。
「バカな発言はそこまでにしなさい。アルターエゴが下層に落ちた? 助けに行く?
 いいじゃないか、手間が省けた!最後には処理しなければならない怪物だったからね!
 そんなことはどうでもいい。どうもいいんだ。いいから私の判断に従いなさい。
 少し考えれば分かるだろう? 君がどれほど功績をあげようと、外に出た時に報告するのは私なんだ。
 ここまで死ぬ思いで戦ってきたのに、たった一度のミスで役立たずのレッテルを貼られたくはないだろう?
 今の発言は私も聞かなかったことにしてあげよう。いいね、君は今すぐ―――」
メルトリリスがセラフィックスの最下層に転落した時、「メルトリリスを見殺しにして教会に戻り、自分達を天体室に連れていけ」という彼の要求を毅然と突っぱねた主人公に対して。
自分の命令を拒絶し、自分達の救助よりもメルトリリスの救助を優先すると宣言した主人公に苛立つ彼は、メルトリリスを酷く侮辱する暴言を吐いた挙句、更には自分の立場を盾に主人公を脅迫するという卑劣な行為にまで手を出した。
しかしその台詞を聞いた主人公から一方的に通信を切られてしまい[注 6]、この時点で「自称リーダー」は(直後の結果的に)完全にカルデア本部一行から見放されることになった。
「はあ!? 悪気は無かった、だって!? 切ったんだぞ!? 私からの通信を、一方的に!
 カルデアのマスターだから礼儀正しく接してやっていたのに、何だあの態度は!
 ここでは私の方が立場は上の筈だ!
 所長も、副所長も、区間部長も、ドクターたちも、
 みんな、みんなとっくに死んでいる! 始末した!
 生き残った人間の中で、一流大と言えるものを出ているのは私だけだ! そうだろうマーブル君!」
殆ど自業自得な形で主人公からさえも見放された事に対する逆恨みと怒りに我を忘れて暴れ回り、それを見かねて宥めようとするマーブルに対して。
この期に及んでもなお自分の立場の正当性を主張し、自分の今までの態度と行動を省みずに主人公を非難するが、彼が見下しているマーブルもまた一流大出身である事に気付いていない辺り説得力は皆無だった。
「……くそ。こうなるとお行儀良くはしていられない。時間もないんだ。あと4分もないんだろう、マーブル?
  ○○君には何としても私の命令を聞いてもらわなくては。
 しかしどうすれば……いっそ相方がいればそちらを人質にできるのだが、単独行動ときた。
 医務室から毒物を拝借してくるか ?しかし今から私だけで管制室に戻るのは……」
直後に主人公を強引に自分の手駒に引き戻そうと考え直すアーノルド。強力な毒薬を使って脅迫する事を考え始め、突然教会に戻ってきた黒いアーチャーを見て動揺しながらもいつもの態度で毒薬を取りに行くよう命令を下そうとする。
だが、彼がセラフィックスの秘密の隠匿のために自分達の命を狙っていることを知らず、何も気づかないまま話している最中に銃殺されるという呆気ない最期を迎えた。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 序盤の早い段階から「ベックマン」の名字でセラフィックスを仕切っている様子が描写されていた事から、当初は「黒幕では」と疑う人間が続出。しかし、実際には彼もまたキアラの掌の上で踊らされていた駒に過ぎず、何にも良い所なしで終わってしまった。あのワカメだってまだ見せ場があったのに…
    • 当記事でも解説している通り、勝手な理由で他人を見下しては無礼な態度で服従を迫り、自分の都合や保身のためにリーダーの立場や権力を振りかざして他人を酷使し、そのためであれば他人を命を奪う事さえも平気で「やらせる」自己中心主義の権化のような人物。だが、事件の核心に迫るのに必要な要素や役割を何一つ持っていなかったので本人が自称するような重要人物には成り得ず、目の前の事も分からない現状に翻弄されながら、事件の真相を知る事も生還する事も許されずに自業自得・因果応報な形で退場する事になる。…と憎まれ役・道化役としては非常に良く出来ていた。しかし、似たようなタイプの「人間のクズ」と違い、それを払拭しうるだけの覚悟や矜持、男気など、評価できる所は何一つ無かった。
      • 更に言えば、彼を頂点とする「ミスト劇場」構造も主人公達が到着する前には完全に終わっていた。彼の立場を恐れて命令に従う職員は彼の暴政に耐え切れずに全員死に絶え[注 7]、部外者で複数のサーヴァントが味方に付いていて自分の意志決定で行動する主人公はわざわざ彼の管理下に入って行動する理由も必要性も無い。そしてそうした事に全く気付かないまま最後まで「リーダー」の座に固執し続けていたアーノルドの立ち位置はまさに「裸の王様」そのもの。余りにも酷すぎる性格や言動故に彼をまともに相手にする者がそもそも最初から誰一人としておらず、「余計な事をしてますます状況を悪化させる」というパニック物のお約束さえ満足にこなせなかった。そういう意味ではTYPE-MOON歴代の小物キャラ・クズキャラと比較することさえおこがましい、「名前があるだけのただのモブキャラ」同然と言っても過言ではない。
    • それでも、本来セラフィックスのリーダー職は別にいた事実もあり、またマーブルもなんだかんだフォローしていたりするところを見ると、「小人物が必要以上の役職に祭り上げられたが故の悲劇」と同情的な意見もある。
      • 実際、コミック『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 深海電脳楽土 SE.RA.PH』で描写された「ミスト劇場」の有様はこの上なく狂気的で、アーノルド自身も完全にその狂気に飲まれてしまっていた。
  • 彼が主人公に服従を強いる際に使おうとした毒薬「Bトキシン8型」というのは、おそらく高い致死率を持つ自然界で最も強力な毒物の一種であるボツリヌストキシンだと推測される。しかし主人公はサーヴァントさえも蝕む強烈な毒などにも耐えられるような強力な対毒スキル(仮)を持っているため、仮に主人公に服用させたとしてもその目的を達成できるという保証はなかっただろう。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. 竹箒日記では「ベックマンによるミスト劇場」として、作中でもアーノルドに逆らった職員を外に追い出して攻性プログラムの餌食にしたり、SE.RA.PH内を見てまわっているメルトたちに攻撃を命じたりしたことが言及された。「ミスト」というのは怪生物が大量発生してスーパーマーケットに立てこもり、次第に内部がカルト化していく恐怖を描いたスティーブン・キング原作の映画「ミスト」になぞらえたのだろうか。
  2. 主人公たちに見つかるまで長く管制室に引き籠り続けていたせいか、最初の内は臆病で弱気な面が目立ったが、主人公の判断に従う代わりに何かあったら全責任を押し付けるなど、自己保身を優先している。
  3. 本編が始まる前でも、自分に逆らった職員を安全地帯の外に追い出して死なせたり、周囲を扇動して生き残ったメンバーを理不尽な理由で惨殺する、などの凶行を繰り返していた。
  4. 特にサーヴァント一同からはその性格や人となりを見透かされていたため、早い段階から冷ややかな目線を向けられ殆ど相手にされていない。最初の内だけは彼の言葉を聞いていた主人公も、メルトリリスへの侮辱を含んだ脅迫を受けた時点でキッパリと拒絶した。
  5. この時、主人公を人生経験やセラフィックスの知識が自分より劣っている、主人公達だけでは事態の収束は困難、などと理由付けて一方的にリーダーを名乗り出したが、この時点で既に主人公の経歴や人物像を全く見誤っている事に彼が気付く由もなかった。
  6. 本来、主人公は見ず知らずの他人はおろか裏切り者などでさえ簡単に見捨てない人物である。そんな主人公でさえもこの時ばかりは彼を自分の意志で突っぱねた事も考えると、自身のスタンスや考え方とは全く相容れないこの台詞に主人公が何を思ったのかは推して図るべしである。なお、この台詞の直前に主人公が「メルトリリスを救出に向かう」と聞いたタマモキャットとパッションリップは大いに喜び、他のサーヴァント達も最初からメルトリリスを助ける前提で話をしている有様だった。
  7. しかもただ一人無事だったと思われていた別の職員も正体は死者に化けていた黒幕であり、実際に生き残っていた職員は彼以外に誰も居なかった

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第一幕「スワンレイク・リターンズ(2/6)」、竹箒日記2017/5/12
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第三幕「ナッツ・クラッカーをもう一度(3/3)」。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第四幕「沈める森の美女(2/4)」。
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 『深海電脳楽土 SE.RA.PH』第四幕「沈める森の美女(3/4)」。

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