オリオン

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アーチャー
真名 オリオン[注 1]
外国語表記 Orion
性別 男性(オリオン)
女性(アルテミス)[注 2]
身長 165cm(アルテミス)
体重 44kg(アルテミス)
出典 ギリシャ神話
地域 ギリシャ
属性 混沌・中庸
副属性
一人称 私(アルテミス)
俺(オリオン)
二人称 貴方/貴女(アルテミス)
お前(オリオン→アルテミス)
アンタ(オリオン)
三人称 彼/彼女(共通)
声優 神奈延年(オリオン)
沢城みゆき(アルテミス)
デザイン I-IV
設定作成 東出祐一郎
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要[編集 | ソースを編集]

弓兵」のサーヴァント

略歴
Fate/Grand Order』イベント『月の女神はお団子の夢を見るか?』ではオリオンの名をアルテミスが騙り、自分への供物としての月見団子を手に入れるためにアルテミスが事件を引き起こした。
第三特異点『封鎖終局四海 オケアノス』では西暦1573年の大海原にある孤島に召喚されており、初登場時からアルテミスと夫婦漫才のようなやりとりを繰り広げている。世界の歴史修正という主人公一行の目的を聞いたオリオンが協力を即決し、アルテミスとともに同行することに。
終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、ダビデアタランテと共にⅢの座を統括する観測所フォルネウスと交戦する。
人物
主だった姿として現界している美女は女神アルテミスである。人とも獣ともつかぬクマのような奇妙な生物(ゆるキャラ)が霊基本体のオリオン。
これは『Grand Order』にて召喚された際、何らかの異常を感じ取ったアルテミス神がオリオンの召喚に割り込む形で乱入した結果、サーヴァントとしての役割をアルテミスが果たしているためである。
オリオンは陽気な性格の女好き。アルテミスの熱烈なアプローチに閉口しており、隙あらば様々な女性及び女性サーヴァントにアタックを仕掛けるが、悲しいかな所詮はマスコットキャラであり、どうにもならないのであった。更に言うなら、マスコットというほど可愛らしくもないのであった。そしてその度にアルテミスからお仕置きを受けている。
ともかく、アルテミスとの関係は恋人以上夫婦未満、浮気の危機常に有りというものだが、彼女が危機に陥った場合には全く無謀なまでに助けに来る程度の甲斐性はある。また、要所要所で冷静な判断力や男気を見せる事も多く、言うほどダメ人間(?)と言う訳でもない。むしろ、女性が絡まなければ物の分かった常識人の部類といえる。少なくとも、黒髭イアソンなんかよりは遥かにマシだとか。
カルデアでは前述の召喚によって能力ダウンどころか姿形まで変えられて無力化されている現状を嘆いており、事あるごとにアルテミスや周りの状況に振り回されっぱなしな苦労人の面を見せる。
アルテミスは恋に恋するようなお年頃と言ってもいい程の、自身と他人の恋愛話が大好きないわゆる恋愛脳(スイーツ)。終始ネアカでノリが軽く、細かい事をあまり考えていない言動が目立つ。だがオリオンに対して一途な愛情を注いでおり、それは彼がクマの姿になっても全く変わらない。しかし神であるためか人命に関する尊重はほぼ皆無。そもそも基本的には人間嫌いであり、かつ「我慢」「忍耐」という言葉は何よりも嫌う。
能力
オリオン本体の戦闘能力は皆無。伝説の狩人として培った知識や経験を活かし、アルテミスの肩に乗って指示などのサポートを行っている。しかし思い切り踏まれても脳天に矢が刺さっても雑巾絞りにされても痛がるだけで済むなど、妙にタフ。
オリオンの代わりに戦闘を担当するアルテミスは、本来神霊だが神格を限界まで落としており、通常のサーヴァントより少し強い程度にとどまっている。が、全くなっていない奇妙な構えから百発百中の矢を放ったり、時空を歪めて“いずれ契約する可能性”を引き寄せることで契約前からレイシフトを使用するなど、その規格外な能力の片鱗を見せている。また、変則的すぎる召喚を経ているとはいえ仮にも神であるため、サーヴァントであっても世界に多少影響を与える性質を持ち、無意識に空間を歪めたり、穴を開けてそこから竜種を出現させてしまう。
加えて、女神アルテミスはあくまでオリオンとして召喚されているため、水面を歩くなどのオリオンとしての能力も行使可能である一方、「男性」のサーヴァントとして扱われてしまうため魅了などの男性特攻の影響を受けることに加え、神性・女神の神核スキルも封印される(神性特攻の影響を受けない)という結果となっている。

バリエーション[編集 | ソースを編集]

超人オリオン[編集 | ソースを編集]

人(サーヴァント)としての本来の姿に戻ったオリオン。
詳細は「超人オリオン」を参照。

アルテミス〔大西洋異聞帯〕[編集 | ソースを編集]

異聞帯におけるアルテミス。
地上に降りることなくアトランティス上空に在り続ける、冷酷な機械の女神。
詳細は「アルテミス〔異聞帯〕」を参照。

ステータス[編集 | ソースを編集]

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アーチャー 主人公 (Grand Order) D C B A A+ A+ 対魔力:D
単独行動:A+
女神の寵愛:EX
移り気への楔:A+
心眼(偽):B-

宝具[編集 | ソースを編集]

月女神の愛矢恋矢(トライスター・アモーレ・ミオ)
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:1人
満月を背景にアルテミスのオリオンに対する愛の力で矢を放つ。溢れんばかりの愛を伴って射出されるため、標的に絶大なダメージと極度の混乱を及ぼす。
使用する際、霊基再臨3段階目に達していない場合は服装が3段階目のものに変化する。愛矢恋矢はいとしこいしと読む。
『Grand Order』では「敵単体に超強力な攻撃&攻撃力を大ダウン(3ターン)&チャージを中確率で減らす<オーバーチャージで確率アップ>」という効果のArts宝具。
幕間の物語2クリアでA++ランクに上昇し、宝具威力倍率の上昇とチャージ減少が確定で行われるようになる他、「敵単体のクリティカル発生率をダウン<(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>」という効果が追加される。
射法・玉天貫(みこっと)
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:1人
オリオンに対する苛烈なお仕置き兼攻撃宝具。どこかで聞いたような響きだが、気のせい。
マスコットであるオリオンを矢の代わりに番え、男性の股間めがけて射出する特殊攻撃。その宝具の特性上、男性限定のウワキ必ず殺すべし技である。
汝・速射の白銀(ラピッドファイア・オルテュギアー)
ランク:?
種別:?
レンジ:?
最大捕捉:?
コミカライズ版『-turas rèalta-』にて、藤丸による強化魔術のもとアン・ボニーを一撃で倒した技。
カワグチタケシ氏がTYPE-MOONにお願いして作って貰ったオリジナル技で、強化Quick攻撃というイメージ。[出 1]

真名:オリオン[編集 | ソースを編集]

オリオン。ギリシャ神話に名高い狩人。同時に好色でも知られ、多くの女性と関係を持った。その中でも最も有名なのが月女神アルテミスとの恋である。
……もっとも、それ以外に華々しい英雄譚が伝わっている訳ではないが。
アルテミスとの逢瀬は天界にも話題となり、結婚するのではないかと噂が流れたが、太陽神アポロンはオリオンの性根を知っており、アルテミスに忠告したが一向に聞く耳持たない。
そこでアポロンは一計を案じ、海を泳ぐオリオンをカンダオンという悪人だと偽った上で、彼を射抜くようにアルテミスにそそのかし、彼女にオリオンの頭部を射抜かせた。
オリオンの死を知ったアルテミスは嘆き、彼を生き返らせようとしたが聞き入れられず、やむなく空に星となって上らせた。それが星座の一つ「オリオン座」である。

関連[編集 | ソースを編集]

オリオン座
おうし座の東にある星座。明るい星が多く、中央に並んでいる三つ星「トライスターベルト」が特徴的。
三つ星は住吉三神あるいはデルタ、ゼータ、イプシロンとも呼ばれている。
ちなみに蠍はアポロンがけしかけ、オリオンが間接的に死に追いやったと伝えられたため、さそり座が昇ってくるとそれから逃げて西に沈んでいくという。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order
『月の女神はお団子の夢を見るか?』の開催に際して実装。
『復刻:月の女神はお団子の夢を見るか? ライト版』の開催に際してバトルモーションが一新された。

その他[編集 | ソースを編集]

ちびちゅき!
アルテミスの方は学生として登場。オリオンの方は「女の子と遊べる仕事」を希望した結果、小等部でぬいぐるみ扱いされる羽目に。

人間関係[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

主人公 (Grand Order)
自身を召喚したカルデアのマスター。
アルテミスはオリオン一筋なので恋愛感情は抱かないが、絆を深めると「貴方もちょっぴり好き」と発言、超人オリオン曰くお気に入りなど懐かれてはいる。
しかし幕間の物語では散々振り回しているためか、マイルームにやってくるたびに彼/彼女から「帰ってください」と塩対応をされている。
アルテラ
割とノリの軽いアルテミスが警戒心と若干の嫌悪感を向ける数少ない相手。文明も神も壊し尽くす点が気に食わない模様。
彼女の本体であるセファールには一万四千年前に散々に蹂躙されたことがあるので、この対応もある意味当然ではある。
一方のアルテラも「お団子はいい文明、お月見はわるい文明」と言っているあたり、アルテミスに含む所があるようでもある[注 3]
アタランテ
アタランテの育ての親である雌熊を遣わせたのが女神アルテミス。故に彼女はアルテミスを熱心に信仰し、処女神でもある彼女に習い純潔を守ろうとしていた。
また、彼女に「天穹の弓」を授けたのもアルテミスであり、宝具「訴状の矢文」も彼女がアルテミスとアポロンに祈りを捧げることで発動される。
しかし、第三特異点で実際に出会ったアルテミスはオリオンにベタ惚れしている色ボケ女神。あまりのことに涙目になりどうやって敬っていけばいいのかわからなくなるも、信仰をやめることはしなかった。
なお、アルテミス自身はアタランテが最近遠い目をしていることを気にしている模様。
アン・ボニー
第三特異点で敵対した相手。
ゲーム本編でも船上で戦っていたが、コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』では船が離れた状態でのマッチアップで、射程が劣る状態から主人公の援護を受けて『汝・速射の白銀(ラビッドファイア・オルテュギアー)』で撃破。
ヘクトール
第三特異点で敵対した相手。
ゲーム本編では直接マッチアップしていなかったが、コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』ではオリオン自身がヘクトールの見識眼から戦力外と見なされて注意されていなかったのを逆利用してエウリュアレともども一矢報いた。
レフ・ライノール
コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』の第三特異点で敵対した相手。
アルテミスにとっては大して興味も持っていなかった相手ではあるが、自分の信奉者が彼の所業で泣かされたことと、ギリシャの英雄をいいように扱っていたことからオリュンポスの神的にアウトだと判定し、にこやかに笑いながら弓で釣瓶撃ちにして挽肉同然にしてしまった。
メルトリリス
組み合わせられた複数の女神の要素にアルテミスのものを含んでいることからか、彼女が珍しく「尊敬している」と語っている。
アタランテと同様にあまりのスイーツ脳っぷりに閉口しているばかりか、将来的に自身も「ああなる」可能性に怯えている。
ジャンヌ・ダルク〔アーチャー〕
期間限定イベント『水着剣豪七色勝負』で共演。
オリオンとしては彼女のデンジャラスっぷりに怯えており、「初めてアルテミスに出会った時並みにヤバい」とドン引きである。
カレン・C・オルテンシア
期間限定イベント『カルデア・ビター・バレンタイン2021』で共演。
アルテミスにとっては彼女の中にいるエロースとは縁があるのに加え、「オリオンを自分しか見ないように」洗脳してくれたため彼女の計画に協力した。
エレナ・ブラヴァツキー
『Fate/Grand Carnival』ではオリオンがクラブに遊びに行った際に接待してもらい、バブみに溢れたおばあちゃまっぷりにメロメロになっていた。当然直後にアルテミスに蜂の巣にされたが。
源為朝
現時点では明言されていないが、一部のマイルーム会話やを連想させる意匠が盛り込まれていることから彼との関連性が示唆されている。
カーマ
彼女の幕間の物語「愛/堕落はいつもあなたの側に」にて、パールヴァティーに依頼されて安全装置としての要素を提供して暴走した際に止めに入った相手。
愛の神ということでギリシャ神話におけるアフロディーテの息子のエロースを思い出していた模様。
彼女の弓の力を当てにしてアルテミス、オリオンのどちらも彼女に弓を借りに行ったことがあるが断られたとのこと。

その他[編集 | ソースを編集]

アポロン
アルテミスにとっては双子の兄である太陽神。
オリオンは自分を死に追いやった彼にトラウマがあるらしく、名前を聞くだけで条件反射で頭を抱えて震え上がるほど。ちなみに向こうも似たような反応を見せており、お気に入りの英霊にくっついてやって来たあたりも含めさすが双子と言えよう。
ポセイドン
オリオンの父親。水の上を歩ける加護は彼に由来している。
トリトン、ペガサス
オリオンの異母兄弟。全員母親が違い、オリオンの母はエウリュアレ(ミノス王の娘。ゴルゴン三姉妹の次女とは別人)、トリトンの母はアムピトリーテー、ペガサスの母はメドゥーサ。ただし神話ではポセイドンとメドゥーサが愛人関係にあったとされるが、Fate世界でのペガサスは「ポセイドンからの贈り物」とされている。
アステリオス
系図上は叔父にあたる。ただし血は繋がっていない。
アスクレピオス
アポロンの息子であるため系図上の甥。
彼が創り出した「不死の秘薬」にはアルテミスの加護が必要不可欠であるため『叔母さん』呼ばわりをやめたければそれを寄越せとけしかけている。
彼の幕間で共演した際も『叔母さん』呼びには憤慨しつつ、なんだかんだ言うことは聞いてあげている。
アフロディーテ
同じオリュンポス十二神の一員である愛の女神。
『アキハバラ・エクスプロージョン』ではエピローグで秋葉ねろの外装がなくなった彼女としばしの語らいを見せた。

名台詞[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

戦闘[編集 | ソースを編集]

アルテミス「さあダーリン、愛を放つわよ! 『月女神の愛矢恋矢トライスター・アモーレ・ミオ』!」
オリオン「冷静に考えろ! お前どこ出身!?」
宝具発動。アルテミスはギリシャの女神、トライスターは英語、アモーレ・ミオはイタリア語である。
まあ、それを言うならヘラクレスはゴッド・ハンド(英語)だしメディアはルールブレイカー(英語)なのだが。

マイルーム[編集 | ソースを編集]

アルテミス「はーい、アルテミ……じゃなかった。オリオンでーす!」
オリオン「ペットとかぬいぐるみとかのオリべえでーす。よーろーしーくー」
召喚時の台詞。もはや突っ込みどころしかない。
アルテミス「ダーリン!永遠に愛してるわ」
オリオン「あんまり永遠なんて言葉使うなよ、微妙に怖いんだぜ」
マイルーム会話の一つ。アルテミスには恋したエンディミオンが老いることに耐えられず、文字通り永遠に眠らせた逸話があるため洒落になっていない(アルテミスではなく月の満ち欠けの女神セレーネという説もあり)。
アルテミス「んふふふふ~ダーリン、アタシのことぉ好き?」
オリオン「すんません無視してるわけじゃないんです、話聞いてないだけですぅ、ほんとすんません。」
マイルーム会話「好きなもの」。マスターそっちのけで基本的にのろけている。
アルテミス「ダーリン、浮気した?」
オリオン「しーてーまーせーん!」
マイルーム会話「嫌いなもの」。アルテミスの声のトーンも微妙に低くなっていて怖い。
アルテミス「聖杯? そうね~。……はっ、ダーリンとの三三九度の盃に使いたいかな!」
オリオン「お前は時代背景とか時代設定とかを何だと思ってるんだ……」
マイルーム会話「聖杯について」。三三九度とは、神前の結婚式で行われる固めの儀式の一つであり、男女が同じ酒を交わす、というもの。
オリオンでなくとも突っ込みたくなるのも無理はないが、その知識を知っているあたり筋金入りというべきか。
オリオン「って触ると反応するの、俺かよぉ!」
オリオン「あふぅん!尾てい骨、あぁふん!尾てい骨はやめてぇ!」
オリオン「いやだから諦めろって!肌、腹部!腹部もやめてぇ…」
アルテミス「もうダーリンをぺたぺた触らないでってばぁ~」
順に絆レベル1、2、3、4での会話。どうやらタッチできるのはアルテミスではなくオリオンの方のようで、触りすぎるとアルテミスから警告が来る。

本編[編集 | ソースを編集]

「あの……もうちょっと、格好良い力が欲しかったよ俺だって!
 何だよ、水面歩けるって……。アメンボ? アメンボなの? 脂足?」
黒髭に対する奇襲を講じている際にアルテミスからポセイドンの子であることに由来する能力を使えばどうかと提案され、エウリュアレにその能力を「それだけ?」扱いされて。海を支配する神を父親に持ったことで得られた能力が湖の精に祝福されて得られる能力と同じでは確かに嘆きたくもなる。
「あいつも悪い奴じゃないんだよ。ただ、人格がどうしようもない駄目人間で、おまけに強い力を手に入れて調子ぶっこいているだけで。」
イアソンに対する評価。マシュからは「どこが悪いやつじゃないのかさっぱり分かりません」と評され、アルテミスからも「悪い奴じゃないんだ、って言ったからって、何もかもフォローできるものじゃない」と言われた。
「そだね。じゃあ前言撤回。アイツは良い奴じゃないんだよ。人格最低の屑だが、権力だけは持ってる。」
で、それを受けての評価変更。的確すぎる。
しかし終局特異点で本領発揮したイアソンの姿や、『strange Fake』でアルケイデスから見た『友』としてのイアソンを見れば、上記したオリオンの「悪い奴じゃない」という評価も間違ったものではないのだが……。
「うっせぇ、チビ女神! アイツの心意気を汲んでやれ!」
アステリオスがカルデア一行を逃がすためにヘラクレスを道連れにしようと知って、動揺するエウリュアレに対して。
普段おちゃらけている彼が珍しく見せる男気溢れるシーン。
「あ、でも純潔を失う日のシミュレーションは毎日やっているのよ?」
「あのね、あのね。オリオンがね、まず壁をドンッてするのよ。ドンッて。
 で、耳元で『俺じゃダメか?』って言うのよ! 渋い声で! それからそれから――。」
とても純潔の女神とは思えぬ恋愛スイーツ脳全開の妄想を披露し、周囲を呆れさせた。
アルテミス「あらやだ。奉られちゃった♪……どしたの、ダーリン?頭を抱えてぷるぷる震えて。」
オリオン「いや……アポロンの名を聞くと条件反射で……。」
アルテミス「ふふ。それじゃ、私も行っくよ~!宝具展開!愛を唄うわ!『月女神の愛矢恋矢トライスター・アモーレ・ミオ』!!」」
第三特異点にてイアソンを狙った宝具の大盤振る舞いにて、アタランテの「訴状の矢文」に応えて。

イベント[編集 | ソースを編集]

「そう、何を隠そう私はサーヴァント!夜空の星座にその人ありと言われた素敵な狩人―――
 その名もオリオン! その人なのでした!はい、拍手はくしゅー!」
初登場となる「月の女神はお団子の夢を見るか?」での自己紹介。オリオンを名乗るが……?
「うそ、アルテラ……!?なんで彼女がこんなところに……!?
 あいつは私たちだけじゃなく、あなたたち人間にとっても天敵みたいなヤツだから。」
アルテラを前に。彼女について何か知っているようで、珍しく動揺を見せる。
「それは不可能ね。私、基本的に人間は嫌いなの。さらに言うと、弱い人間はもっと嫌い。
 だからまずは、わがままで、理不尽で、人でなしな私を倒せるぐらいの力を見せてほしい」
話し合いを提案する主人公に対して。神話においても女神アルテミスは時に極めて冷酷非情。
「この身は月光を表す神性、潔癖と純血、狩猟と永遠を守る玲瓏貴影―――
 オリンポス山に朽ち果てる古き神のひと柱、月の女神アルテミス、ここに試練を与えましょう!」
今までと打って変わって、ついに見せる月女神の本性。
「きゅう~~~やーーらーーれーーたーー!」
で、倒されるとどこぞの魔法使いみたいな悲鳴を上げてしまう月女神。
「あ、マスター! ちょっと待ってね! 折角だから、チョコレートをあげちゃうわ!
 今から女子サーヴァントにチョコ欲しいってねだってたオリオンを、物理的にチョコにするつもりだから!」
「チョコレート・レディの空騒ぎ」より、チョコを受け取った時の会話。バレンタインだというのに浮気の公開処刑を見せつけられることに……
ちなみに作中で唯一「ダーリン」と呼んでいないシーンであり、笑顔の裏で相当キレていると思われる。
「ごめんなさいごめんなさい、でもお前のチョコって絶対マズいじゃ……
 らめえええチョコになっちゃうぅぅぅぅぅ!!」
「チョコレート・レディの空騒ぎ」より、チョコを受け取った時の会話。今から女子サーヴァントのチョコが欲しいとねだったことで例のごとくアルテミスに仕置されてしまったオリオン。
本イベントではサーヴァントからのチョコを概念礼装としてもらうことができるが、この時もらえる礼装はこの通りチョコの彫像と成り果てたオリオン、その名も「タスケテ」。
事前情報の段階でも紹介画像に小さく映っており、話題を呼んだ。

幕間の物語[編集 | ソースを編集]

「……悪かったな、嬢ちゃん。女神こいつらは人間に迷惑かけるのが仕事みたいなとこあるから、許してやってくれ。
ま、なんだ。あんまり気負い過ぎるなよ。
人ひとりの手で抱えられるものなんて、そんなに大きくも遠くもないんだからよ。」
イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの幕間で退場する際のセリフ。
強くなりたいと願うイリヤに真面目に大人としてアドバイスをした。

その他[編集 | ソースを編集]

『ところでお嬢さん、この後ちょっと時間ある? え、あるけどダメ?
 あなたの後ろにいるふわふわ系の女の子が怖い?ははは、やだなあそんな冗d(手記はここで途切れている)』
絆礼装「トライスターベルト」のフレーバーテキストの一部。
真面目にオリオン座の説明をしていると思いきやその流れで女性を口説こうとするが、オチは案の定。
「アルテラってあのアルテラ? だとしたら私たちの天敵じゃなーーーい!
 ……え、ちがう? あの時のアルテラとは別? 遺跡から発掘?
 なによそれ、ぜんぜんわかんなーい!」
FGOマテリアルⅡでのアルテラに対するアルテミスのコメント。

Fate/Grand Carnival[編集 | ソースを編集]

「ダーリン、何やってるの...?」
「もうダーリンったら、水浴びを覗くクセはいつ治るのかなぁ~?」
前者はマシュにセクハラを働き、後者は水着サーヴァントたちを口説こうとしたオリオンに激怒し矢を滅多刺しにした直後のアルテミスのセリフ。月女神の圧がどれほどのものかを視聴者に知らしめた。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 色々とイレギュラー的存在ではあるものの、正真正銘の神霊をサーヴァントとして現界させた事実上初のレアケース。
    • アルテミスという女神自体はメルトリリスに組み込まれた女神の一つとして既に名が挙がっていた。ケイローンアタランテカリギュラ等の設定においても幾度か触れられていた存在である。
    • オリオンの方もロビンフッドのモデルの一つとして言及済み。
    • 本来の神霊としてのアルテミスは、因果律や時間流の操作等の強大な権能を容易に行使出来る力を持つが、自らサーヴァントとして現界するにあたりその力を大きな制約下に置くことになった。
  • 3章実装を境にマテリアル文章が大きく変更されている。実装後は他のサーヴァントと概ね類似したテキストだが、実装前の文体は正にアルテミス本人によって書き換えられたかのようなものとなっている。
  • 一般的にバストが大きいと弓を射る際に邪魔だと言われている。アルテミスも豊満なバストを持っているが、撃ち方自体が相当奇妙なためか、影響はないとのこと。
  • 神霊であるにも関わらず「神性 A」「女神の神核」のスキルを所持せず、代わりに女神の寵愛を受けている側が得るスキル「女神の寵愛」を所持している等の点から、所有スキルなどはアルテミスではなくオリオンのものが反映されていると考えられる。その場合「移り気への楔」はさしずめオリオンに打たれた楔ということか。
    • ただし、本編中でも言及されているとおりオリオン自身も海神ポセイドンの子である半神の英雄。スキル枠や一人のサーヴァント欄で二人分の説明が必要なことを考えると已む無く記載などを削られたのかもしれない。
      • オリオンの他に、ダビデロムルスも「神性」スキルを持ってきていない。アルテミスが「女神の神核」を捨てオリオンという枠に収まってきた都合上、オリオンもアルテミス関連のトラブルを避ける形で神性を封印されることになった可能性はある。
  • オリオンの人間の姿は、恋人曰く「そのあまりにも完璧かつ完全、爽やかかつまろやかな美男子ぷり」らしい。現在の姿からは全く想像できないが。
    • 後に判明した本来の姿のオリオンは、少なくとも「爽やかでまろやかな美男子」ではなかった。寧ろ今のマスコット形態のモチーフから逆算すると順当な、「文字通りの熊の様な大男」という風貌である。
  • オリオン本人の戦闘能力に関しては描写がないが、アルテミス本人の発言からすると神霊であるアルテミスを打ち負かしたことがあるらしく、まさしくギリシャ随一の狩人と称えられるに相応しい実力を持っていると推測される。
    • 実際妙にタフなのは、オリオンの逸話に由来するのではないかと思われる。ある王女と結婚する条件として人食いライオンを仕留めたオリオンだが、国王が約束を守らなかったため王女を強引に物にしてしまい、その復讐として目を潰されてしまった。しかしオリオンは目を潰されたままオケアノスの果てまで旅をして女神エオスを口説き落とし目を治療してもらうことに成功する。
    • そしてオリオンに夢中になったエオスが夜を早く終わらせて彼の元へ行きたがったため、不審に思ったアルテミスが様子を見に来たことで二人は運命的な出会いを果たす。
      • ちなみに暁の女神エオスと付き合いながらプレイアデス七姉妹にもちょっかいをかけるなど、この時点で八股。アルテミスにも手を出したため九股である。
  • オリオンの死因に関しては諸説あるが、そのほとんどでオリオンはアルテミスに殺されている。中でも一番有名な逸話はアルテミスが兄であるアポロンに騙されて恋人オリオンを誤射するというもの。他にも怒ったアルテミスに撃ち殺された逸話、オリオンの浮気が原因でアルテミスに殺された逸話もある。
    • またアルテミスに殺されるもの以外では毒サソリに刺されるという死因もある。死後に星座となったオリオンが同じく星座になったサソリ座から逃げ、東から西へ追い回されているという逸話は非常に有名。ちなみに、このサソリはオリオンの傲慢さに怒ったゼウス、もしくはヘラが放ったとされている。
    • そして上記二つを統合して、アポロンが毒サソリを放った事でオリオンが逃げ、そのオリオンの頭をアルテミスが誤射するという伝承が最もメジャーな伝承となる。
  • カリギュラには女神ディアーナに愛されたことで狂気に陥ったという伝説があり、その女神ディアーナはアルテミスと同一視される存在。
    • また彼の宝具である「我が心を喰らえ、月の光」は月の女神の寵愛と加護の伝説が昇華された宝具という性質上、アルテミスの縁者には効果がないとされており、設定上は女神本人であるアルテミスやオリオンにも効かないと思われるが、ゲームの仕様上においては縁者のアタランテや本人たちにも通常通りの効果がある。
  • 指令紋章「愛の狩人」で名前の意味を調べるのはよくないと書かれているが、オリオンという名前が「ウーロン(尿)」から来ているという説からだと思われる。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

アルテミス本来の姿
アルテミスのこの姿はオリオンに好かれる体で現界しており、本来の姿ではないとされている。
I-IV氏が聞いている設定では、本来の姿は「ロリも巨乳もへったくれじゃない形」と形容されている[出 2]
更にイシュタルからは「ギリシャの神性ってロボでしょ?」と言われ[出 3]、アルテミスが組み込まれているメルトリリスからは「無機質で、氷のように冷たく、無駄のない流線形のボディをしていると感じていた」とされ、オリオンと一緒にいるのはアバターではないかと疑われていた[出 4]
「サーヴァント・サマー・フェスティバル!」ではトーマスアーミーに対して「機械でも鹿にできる。むしろ機械の方が相性が良い」とアルテミスが発言し[出 5]、オリオンが「ロボ萌えではない」と言った際に若干問い詰めている[出 6]
明らかになった情報を総合すると「ギリシャ神話の神々はぶっちゃけロボであり、オリュンポス十二神の真体は数百メートルクラスの巨体」とのことなので、そもそも人間の形をしているかどうかすら怪しいレベルである。
そしてLostbelt No.5『神代巨神海洋 アトランティス』において、この情報が事実であったことが判明し、アルテミスの真体は衛星軌道上に浮かぶロボット……というか宇宙兵器であった。当然ながら人の姿からはかけ離れており、人間の姿は一種のアバターであった。
実はオリュンポスの神々が機械という設定自体は『Fate/EXTRA』を作っている時に決まっており、それを前提としてI-IV氏にオリオンとアルテミスをデザインして貰った。アルテミスの武器デザインやイラストの背景がSFっぽいのはその伏線。[出 7]
さらに第三再臨の背景をよく見ると何やら機械的な残骸が宇宙に漂う様子が見える。断片的に見えるだけでも、その見た目はアルテミス真体のパーツに酷似している。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. ただし主軸はアルテミス。
  2. ゲーム的には男性扱い
  3. イベント中でも触れられるが、お月見は本来月神にお供え物をして崇める儀式。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. カワグチタケシ×渡れいが対談!『FGO』コミカライズのウラを語り尽くす
  2. 『Fate/Grand Order material Ⅱ』p.197
  3. 『Fate/Grand Order material Ⅳ』p.301
  4. 『Fate/Grand Order material Ⅴ』p.125
  5. 『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』「キャプテン・スカサハ」
  6. 『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』「ジャイアントバベッジ 後篇」
  7. 週刊ファミ通 2020年8月13日号 奈須きのこ氏&武内崇氏インタビュー p135

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