ネロ・カオス

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ネロ・カオス
外国語表記 Nrvnqsr Chaos
本名 フォアブロ・ロワイン
別名 ネロ・カオス
異名 混沌
性別 男性
誕生日 2月13日
身長 188cm
体長 84kg
種族 死徒
所属 死徒二十七祖
序列 第十位
声優 中田譲治(MELTY BLOODシリーズ)
三宅健太(アニメ真月譚 月姫)
初登場作品 月姫
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概要[編集 | ソースを編集]

「混沌」の名を持つ死徒二十七祖。第十位666の生命因子を持つ獣の群体。

略歴
本名をフォアブロ・ロワインという彷徨海出身の魔術師。魔術を極めて死徒となった。
永遠という命題を求め、その方法として自分自身を混沌に変える。もはやその有り様は原初の海と変わらない。
この手法のため、フォアブロ本人の人格は薄れつつあり、後は永遠という命題に縛られたネロという存在が残るだけである。
ネロ・カオスという名前は聖堂教会がこの死徒につけたコードネームのようなもので、「黒き混沌」という意味。
トラフィム・オーテンロッゼの唱えた真祖狩りにより、刺客としてアルクェイドを追って三咲町へ来訪。
遠野志貴とともにいたアルクェイドに遭遇し、彼女らを追いつめていく。だが、直死の魔眼を持つ志貴によって滅ぼされた。
作中では志貴に滅ぼされているが、放っておいても数百年後にはただの混沌となっていたとされている。
人物
灰色の髪が特徴的な大柄な壮年~中年男性の姿をしている。元々学者であり魔術師であったため、基本的には冷静でいられるが、想定範囲外の事象・理解できない状況が起こると狼狽する傾向にある。『月姫』でのアルクェイド戦敗北も、志貴という理解不能なイレギュラーに平静を乱されて逆ギレし無策で突撃したことがきっかけであるし、某珍生物に遭遇すると動物学者の血が疼くのか足形だけでも採ろうと慌てている。
容姿に反して他者との交友範囲は広い。盟友ロアとは長い付き合いで、彼から混沌を形にする術を教えて貰い、また対アルクェイド捕縛の切り札として「創世の土」を共同研究した。二十七祖の会合にも時折出席していたらしい。
興味の対象は「混沌という“原初の秩序”の果てに何があるのか」という一点。
能力
筋肉に覆われた大柄な男性だが、もともとが学者肌の魔術師であることもあいまって、肉弾戦は行わない。戦闘は固有結界「獣王の巣」を用いて行う――というより、ネロ自身の体が固有結界である。
ノウブルカラーでのランクは最上位の吸血種が持つという「黄金」の魅了の魔眼を所持している。

固有結界[編集 | ソースを編集]

獣王の巣
混沌の固有結界。ネロ本人の体でもある。
666の生命の因子が混濁し渦を巻く混沌の世界。
内部の生命因子を使い魔の如く使役する。その形状は現界の瞬間に決定しているため、何が出るかはネロ本人にもわからない。しかし、幻想種や小動物といった強弱、種類など、ある程度の決定はできる。
666という数はあくまで「因子」であり、それをもって小規模な生命の系統樹を再現しているため、現れる生物の「種類」は666という数以上のもっと多数にわたる。獣たちで武装している、とも言われるが、獣はネロと同意であり同位。本来従者である使い魔が、ネロと同格、ネロ=使い魔、という存在にもなっている。
体内の獣たちが常に全方向を見張っているような状態にあるため死角というものが存在せず、不意打ちは通用しない。
放たれた獣は普通に殺されても混沌に戻るだけで、獣の因子そのものは失われず、ネロの体に戻せばまた復活する。このため、殺すには666の生命因子全てを一気に葬る必要があるが、それは非常に困難で、万全のアルクェイドでも倒すのは不可能だとされる。
また獣の因子を極限まで圧縮し、自らを666の群体ではなくただ1匹の最高の獣とする「武装999」という能力がある。この時のスピードはアルクェイドに匹敵するという。
そして対アルクェイド用の切り札にロアとの共同研究によって生み出した「創世の土」という技を持つ。
混沌の内、500もの因子を使って使用する大技。泥状に変化した混沌で相手を足場から拘束し、動けなくさせる。ネロ曰わく「大陸一つを破壊するのに等しいようなもの」であり、一度捕縛されると万全のアルクェイドでも脱出不可能。
自身の体内を固有結界としているため、抑止力による修正を受けないという特性がある。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

月姫[編集 | ソースを編集]

月姫
アルクェイドを追って町へやってきた二十七祖の一角。ゲームとして考えたら中ボス。
リメイク版ではヴローヴが立ち位置を引き継ぐ形で未登場。
歌月十夜
本編には出番がないが、「夢十夜」では学生だったりゲームに参加したりとカオスながら出番がある。
MELTY BLOOD
タタリによって再現された悪夢の一端。しかし、倒される以前である場合も。

Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order
『ツングースカ・サンクチュアリ』エピローグでは彷徨海の魔術師としてシオンと会話を交わした。
武内氏曰く、今作の彼は死徒ではない模様(不老不死ではあるが)。

その他[編集 | ソースを編集]

ALL AROUND TYPE-MOON
半身を奪われた善良な姿で来店。店長のジョージとは馴染みの間柄だとか。
身を削って絶滅種を調理した料理を出す。
ちびちゅき!
生物教諭。動物たちがことごとくファンシーになってしまったため、校舎裏に飼育小屋を作って管理している。

人間関係[編集 | ソースを編集]

月姫[編集 | ソースを編集]

ミハイル・ロア・バルダムヨォン
交流があった様子。創世の土は彼との共同研究の賜物である。
アルクェイド・ブリュンスタッド
真祖狩りの討滅対象。特性から、アルクェイドと戦った場合の相性がいい。
遠野志貴
敵として現れ最終的に自身を殺した存在。
ネロと戦った後にアルクェイドによって(傷の治療のため)混沌の残骸の一部を移植されており、仮に志貴が使い方を学べば使い魔として使役できる可能性があるらしい。

歌月十夜[編集 | ソースを編集]

山瀬舞子
『月姫』本編で彼の犠牲となった人物。番外編『夢十夜』の『黎明』で偶然により、混沌の後継者となってしまう。
ロボ
番外編『夢十夜』の『遠野家のコン・ゲーム』において、「獣王の巣」における666の生命の因子の1つとして言及されている。

MELTY BLOOD[編集 | ソースを編集]

ネコアルク
元動物学者としての琴線に触れたのか、珍しくハイテンションで標本として採取・分類しようとする。
両儀式
彼女のルートで戦うが、ネロ・カオスが勝利すると……(後述)

その他[編集 | ソースを編集]

ネロ・クラウディウス
名前の元ネタ本人。獣の数字の皇帝ネロ。

名台詞[編集 | ソースを編集]

月姫[編集 | ソースを編集]

「真逆。異端は孤立するが故に異端だ。群から外れているからといって、異端同士が分かり合える道理はない」
「異端だから異端のことが分かるのか?」とアルクェイドに問われて。
魔術師上がりらしい考え方ではあるが、なにぶん顔が広い上人当たりがいいのでイマイチ説得力がない。
「…まさか、な」
「―おまえが」
「おまえが私の「死」か…」
志貴との戦いにおいて。某風の谷のパロディでもある。

MELTY BLOOD[編集 | ソースを編集]

「出口などない
 ここが貴様の終焉だ」
勝利ボイス。
「む。今、何かいたか?」
勝利ボイス。月姫本編でも同じような表現がある。
別に相手を馬鹿にしているわけではなく、体内の混沌が勝手に反応しているだけである。
「ふざけるなァッ!」
強制解放ボイス。
ただ、月姫本編では負けフラグな台詞だったりもする。
「さあ……生を謳歌しろ!」
アナザーアークドライブ(武装999)ボイス。
「その肉塊、悉く食い砕こう……!」
ラストアーク(獣の数字)ボイス。
「こ、このような希少種がいようとは……!
 まて、逃げるな、ええい足型だけでも手に入れねばっ……!」
ネコアルク戦勝利セリフ。
動物学者の血が騒ぐ。やはり、イレギュラーには弱いらしい。
「…………いや、思えば、死徒に戦いを挑まれたのは久しぶりでな。それも祖の座を奪う為でなく人間の為、というのは更に希だ」
「愉快だぞ娘。その肉体も希少なら精神もまた奇特。大先輩として、死徒としての在り方を教授してやろう」
MBAC弓塚さつきルート最終戦にて、「悪い吸血鬼はやっつけてやる」と言われての返答。
さつき曰く、微妙に困った顔をしていたらしい。そして、なんだかんだで面倒見がいい。
「ぬ、混沌からだが、崩れる……!?
 空識―――アマラに至っているのか、この肉体は……!
 ぬかった、最悪の毒を飲んだわ……!」
MBAA両儀式ルートで、ネロ・カオスが勝利すると聞ける特殊なセリフ。式を捕食したものの、「」と繋がった式の体を取り込むことは、そのまま原初の秩序である「混沌」の崩壊を意味してしまう模様。
なお、「アマラ」という言葉には複数の意味があるが、おそらくサンスクリット語の「天」を指していると思われる。仏教用語においては「阿摩羅識」あるいは「真我」、「無垢式」とも称され、「全ての現象が生まれる場所」と定義される。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 通称「教授」。魔術師であり動物学者であったらしい。
    • そのせいか、戦闘センスは低い様子で、直死の魔眼の効果によりただのナイフで、次々に自身の群体を滅ぼされていく事が理解できず、自身の密度を高めて防御を行おうとするなど、結果論からしてみれば間違った対応を行ってしまった(本来ならむしろ分散して波状攻撃を行うべきだったとされる)。挙句、動揺して迂闊に突っ込んでしまうなど短慮が目立つ。また死徒としてのプライドも高く、人間を見下していた為か大人しく逃げなかったのも敗因の1つ。
  • 吸血鬼だが、イメージしやすいヴァンパイアやドラキュラとは異なり、彼の場合は相手の肉体ごと血肉を取り込む。「吸う」というより「まるごと喰らう」の方が表現として合っている。
    なので字面だけから考えると「吸血鬼」よりも「食人鬼」の方が似合っている。
  • 首から下の色が黒くなっているためわかりにくいが、考えてみれば「素肌にロングコート」という、非常に危ない格好をしている。
    • 流石に『FGO』では世界観にハマらないと判断されたのか、SF的な意匠でまとめられたデザインとなっている。
  • 『Actress Again』ではワラキアに「彼を中盤に添えるのはやりつくされた後」とまで言われてしまった、筋金入りの中ボス扱い。
    • 一方で、式からは「こんなのが中ボス扱いなんてこの町はどうなってるんだ」と驚かれた。
    • 「」に繋がっている両儀式を食らった場合、混沌の肉体が崩れてしまい自滅する模様(曰く「猛毒を食らってしまった」)。
    • 他にも第七聖典による一撃で消滅しており、また奈須氏の発言から、「約束された勝利の剣」、「刺し穿つ死棘の槍」でも打倒の可能性は示されている。アルクェイドでも打倒は困難と称される程の耐久性を持つが、打倒しうる搦め手は幾つか存在する。
  • 余談だが、『MELTY BLOOD』でネロを演じた中田氏は、真月譚と『Fate/Apocrypha』、『蒼銀のフラグメンツ』を除く全ての声付きTYPE-MOON作品に出演している。
    というのも、空の境界のドラマCDの製作が決定した時に荒耶役に抜擢された中田氏が、当時まだ同人誌だった空の境界をキャラクターになりきる為に全て読んだ事に奈須きのこ・武内崇両名が感銘を受けたため。
  • 彼が変身した武装999の状態では、本来の身長よりも頭2つ半ほど高くなっている。
  • Fate/strange Fake』にて、「身体に無数の獣を飼う死徒(ネロ・カオス)」が「1度目の異教徒との大戦(第1回十字軍」)に現れて砂漠を血に染めあげたという話が登場する。これは奈須氏による聖堂教会年表から引用したネタだという。
  • 後に『Fate/Grand Order』に登場した大地母神ティアマトの権能「ケイオスタイド」が「混沌が渦巻く原初の生命の海」というものであり、彼の能力と共通点が多い。彼がかつて所属していた「彷徨海」は「神代の魔術を絶対視する肉体改造に特化した集団」であるため、そこの鬼子と言われていた彼が何らかの方法で自身の肉体に再現したのかもしれない。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

獣の数字
ネロ・カオスが内包する666の生命因子。666という数は「ヨハネ黙示録」に記述されていることで有名な「獣の数字」である。
これは一説によると、「ローマ皇帝ネロ(Nero Caesar)のギリシャ語表記をヘブライ文字に置き換え(Nrvnqsr)、数値化し、その数を合計したものである」とも言われている。彼のコードネームが「ネロ」であるのは、これに由来する。スペルが「Nrvnqsr」という変わった表記であるのもここから。本来はこれで「ネロ」とは読まない。
喋る鹿のエト
上記のように大量の獣を行使できるが、鹿の個体は「喋る鹿のエト」と呼ばれ、半ば独立したキャラ扱いになっている。
奈須氏も気に入っているようで、歌月十夜ではその名前通り喋る上、人気投票では何故か投票枠が作られるなど優遇されている。
MELTY BLOODでも鹿を召喚する「混沌開放・獣角種」が非常に強力であり、プレイヤーによっては「鹿が本体」とまで言われるほどである。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]


出典[編集 | ソースを編集]


リンク[編集 | ソースを編集]