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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[時計塔]]の学生。[[エルメロイ教室]]に学ぶ[[魔術師]]の一人。<br />フラットがつけたあだ名は「ル・シアン(犬)」。 | + | [[時計塔]]の学生。[[現代魔術科]]の[[エルメロイ教室]]に学ぶ[[魔術師]]の一人。<br />フラットがつけたあだ名は「ル・シアン(犬)」。 |
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| ;略歴 | | ;略歴 |
− | :現代魔術科の最古参の生徒。[[フラット・エスカルドス|フラット]]と双璧を成す、エルメロイ教室の天才児。エルメロイ教室内では、現役最年少の典位を取得。同じ学年ならば、時計塔全体を見渡しても相当の上位に食い込むという。 | + | :[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]の時点で現代魔術科の最古参の生徒。(三年数ヵ月後の[[ロード・エルメロイⅡ世の冒険]]の時点では卒業している。)[[フラット・エスカルドス|フラット]]と双璧を成す、エルメロイ教室の天才児。エルメロイ教室内では、現役最年少の典位を取得。同じ学年ならば、時計塔全体を見渡しても相当の上位に食い込むという。 |
| :フラットの監視と[[グレイ]]へのストーキング行為を繰り返しながら、面白おかしく過ごしている。 | | :フラットの監視と[[グレイ]]へのストーキング行為を繰り返しながら、面白おかしく過ごしている。 |
| ;人物 | | ;人物 |
− | :金髪のカールが麗しい美少年。ギリシャの彫刻に例えられるほどの奇跡的な造形を有している。性格はフラットと対照的に生真面目で礼儀正しい。 | + | :金髪のカールが麗しい美少年。ギリシャの彫刻に例えられるほどの奇跡的な造形を有している。性格はフラットと対照的に生真面目で礼儀正しい。事件簿の時点では15歳程。 |
| :師である[[ロード・エルメロイⅡ世]]を尊敬し、妹の[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ|ライネス]]にも「姫様」と呼び慕っている。 | | :師である[[ロード・エルメロイⅡ世]]を尊敬し、妹の[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ|ライネス]]にも「姫様」と呼び慕っている。 |
| :いかにも優等生らしいが、彼もまたフラットと並ぶ問題児の一人。他人を臭いで識別する習性があり、グレイの臭いを嗅ぐと理性が蒸発するほど夢中で嗅ぎまわる。グレイへの度が過ぎたストーキング行為を繰り返し、グレイが怖がることからⅡ世からグレイに20m以上近づくことを禁止された。 | | :いかにも優等生らしいが、彼もまたフラットと並ぶ問題児の一人。他人を臭いで識別する習性があり、グレイの臭いを嗅ぐと理性が蒸発するほど夢中で嗅ぎまわる。グレイへの度が過ぎたストーキング行為を繰り返し、グレイが怖がることからⅡ世からグレイに20m以上近づくことを禁止された。 |
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| :フラットの回想シーンに少しだけ登場。彼との馴れ初めが語られた。 | | :フラットの回想シーンに少しだけ登場。彼との馴れ初めが語られた。 |
| :本編の時間軸では既にエルメロイ教室から卒業しているようで、どこかでとある魔術師と共に行動しているようである。 | | :本編の時間軸では既にエルメロイ教室から卒業しているようで、どこかでとある魔術師と共に行動しているようである。 |
| + | :後に他のエルメロイ教室のメンバー達と共に真ライダーのマスターとして聖杯戦争に参戦した<ref group="注">後々考えると、「どこか」はスノーフィールド、「とある魔術師」はエルメロイ教室のメンバーでないのなら本来の真ライダーのマスターであるドリス・ルセンドラだったのかもしれない。</ref>。 |
| ;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]] | | ;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]] |
| :メインキャラクター。 | | :メインキャラクター。 |
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| == 人間関係 == | | == 人間関係 == |
| + | === ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 === |
| ;[[ロード・エルメロイⅡ世]] | | ;[[ロード・エルメロイⅡ世]] |
| :師と仰ぎ尊敬している。Ⅱ世の異名の一つ、「プロフェッサー・カリスマ」を命名したのは彼。 | | :師と仰ぎ尊敬している。Ⅱ世の異名の一つ、「プロフェッサー・カリスマ」を命名したのは彼。 |
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| ;[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]] | | ;[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]] |
| :師の妹君。彼女にも敬意を払っている。 | | :師の妹君。彼女にも敬意を払っている。 |
| + | |
| + | === Fate/strange Fake === |
| + | ;[[ローランド・ベルジンスキー]] |
| + | :エルメロイ教室の仲間。 |
| + | :物語の少し前に、彼ともども[[カドック・ゼムルプス|ゼムルプス家]]と揉めたと語られている。 |
| + | |
| + | ;[[ヒッポリュテ|真ライダー]] |
| + | :サーヴァント。他のエルメロイ教室のメンバーと共同でマスターになっている。 |
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| + | ;[[ティア・エスカルドス]] |
| + | :フラットの中にいた「僕」。 |
| + | :実は初対面の時からその「危ない匂い」には気が付いていた。フラットへの第一印象が最悪だったのもそのため。 |
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| == 名台詞 == | | == 名台詞 == |
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| :「case.魔眼蒐集列車」の作中時間直前にてめでたく<RUBY><RB>典位</RB><RT>プライド</RT></RUBY>へと昇格し、全体基礎科でのさまざまな儀式を受けるため、しばらくの間不在だったスヴィンがようやく登場しつつの定番のアレ。タイミング的な事情で、珍しくグレイにも引かれていない。 | | :「case.魔眼蒐集列車」の作中時間直前にてめでたく<RUBY><RB>典位</RB><RT>プライド</RT></RUBY>へと昇格し、全体基礎科でのさまざまな儀式を受けるため、しばらくの間不在だったスヴィンがようやく登場しつつの定番のアレ。タイミング的な事情で、珍しくグレイにも引かれていない。 |
| | | |
− | '''「先生、先生!こいつ、すごくとっちらかった臭いがするよ!僕が壊していいですか!」'''
| + | ;「……そうだよ。この村に来る途中も、ずっと切なくて、薄くて、ちぎれちゃいそうな香りをしてたんだもの」 |
− | | + | :「case.アトラスの契約」にて。ブラックモアの墓地に来た際、グレイの事を気にしていた。表現方法は残念なものの、彼女を大切にしているのは本当である。 |
− | '''「ええ?!本当にこいつが僕の後輩になるんですか?!だってこのいがいがしてる臭い、絶対先生を困らせますよ!噛まれる前に噛みちぎったほうが!」'''
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− | | |
− | フラットとの初対面にて、この相手はエルメロイ二世に害をなすものだとスヴィンは考え、それぐらいならさっさと壊そうという合理的で魔術師らしい思考に至った。
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− | | |
− | '''フラット「だって、俺はもう」'''
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− | '''スヴィン「僕たちはもう、冠位の人形師にだって、負けるつもりはありませんから」'''
| + | ;フラット「だって、俺はもう」 |
| + | ;スヴィン「僕たちはもう、冠位の人形師にだって、負けるつもりはありませんから」 |
| + | :「case.アトラスの契約」にて。双貌塔で戦い完膚なきまでに敗北したからこそ、今のスヴィンとフラットはその先に立っている。 |
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− | 「case.アトラスの契約」にて。双貌塔で戦い完膚なきまでに敗北したからこそ、今のスヴィンとフラットはその先に立っている。
| + | ;「先生、先生!こいつ、すごくとっちらかった臭いがするよ!僕が壊していいですか!」<br/>「ええ?!本当にこいつが僕の後輩になるんですか?!だってこのいがいがしてる臭い、絶対先生を困らせますよ!噛まれる前に噛みちぎったほうが!」 |
| + | :フラットとの初対面にて、この相手はエルメロイ二世に害をなすものだとスヴィンは考え、それぐらいならさっさと壊そうという合理的で魔術師らしい思考に至った。後に、その点で言えば自分は魔術師としてはなはだしく劣化したと思っている。 |
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| == メモ == | | == メモ == |
| *当初人間離れした嗅覚や常に魔力を帯びる体質から、おそらくは人狼に連なる[[幻想種]]か、あるいはそれに限りなく近づいた[[混血]]のどちらかと思われていた。 | | *当初人間離れした嗅覚や常に魔力を帯びる体質から、おそらくは人狼に連なる[[幻想種]]か、あるいはそれに限りなく近づいた[[混血]]のどちらかと思われていた。 |
| **姿形や立ち振る舞いもどことなく[[ルゥ=ベオウルフ|それ]]に似ており、彼と相対した[[蒼崎橙子]]からは実際に「なんだか懐かしくなってしまって」と感想を述べられた。 | | **姿形や立ち振る舞いもどことなく[[ルゥ=ベオウルフ|それ]]に似ており、彼と相対した[[蒼崎橙子]]からは実際に「なんだか懐かしくなってしまって」と感想を述べられた。 |
− | *獣性魔術は存在こそ有名なものの、獣の要素を人間が取り込むという性質から使い手が人間性を失う危険性があるため、知名度に反して使い手は非常に少ない魔術であるとのこと。己を作り変える魔術でもあり、魔術回路はもちろんのこと神経、筋肉、骨格、大脳すらも置き換える。スヴィンの家系は代々続いている獣性魔術を使う家系として有名だが、これはこのデメリットを克服したのではなく'''魔術刻印を移植された者が最悪発狂などしたとしても、強引に魔術刻印の移植を続けてきた'''だけに過ぎない。事実、家系の生み出した栄えある成功例として時計塔に送られてきたスヴィンでさえ、上記のように日常的な行為に魔力を伴ってしまうといった弊害を起こしている。 | + | *獣性魔術は存在こそ有名なものの、獣の要素を人間が取り込むという性質から使い手が人間性を失う危険性があるため、知名度に反して使い手は非常に少ない魔術であるとのこと。己を作り変える魔術でもあり、魔術回路はもちろん神経、筋肉、骨格、大脳すらも置き換える。スヴィンの家系は代々続いている獣性魔術を使う家系として有名だが、これはこのデメリットを克服したのではなく'''魔術刻印を移植された者が最悪発狂などしたとしても、強引に魔術刻印の移植を続けてきた'''だけに過ぎない。事実、家系の生み出した栄えある成功例として時計塔に送られてきたスヴィンでさえ、上記のように日常的な行為に魔力を伴ってしまうといった弊害を起こしている。 |
| *獣性魔術を受け継がせても精神が壊れないと見極められてから、スヴィンの身体には'''背中の皮を剝がされ再生能力を確かめられる、煮えたぎった油に腕を突っ込まされる'''といった幾多の術式や実験が施された。本人は当時の気持ちをもう憶えていない。獣に成り果てた身ならば、それらに快楽を感じた可能性さえある。ただ、記憶として泣きはらしていたことは確かだという。 | | *獣性魔術を受け継がせても精神が壊れないと見極められてから、スヴィンの身体には'''背中の皮を剝がされ再生能力を確かめられる、煮えたぎった油に腕を突っ込まされる'''といった幾多の術式や実験が施された。本人は当時の気持ちをもう憶えていない。獣に成り果てた身ならば、それらに快楽を感じた可能性さえある。ただ、記憶として泣きはらしていたことは確かだという。 |
| *使い手がほとんど存在しない獣性魔術使いであり、単純に生徒としても優秀である一方、本人は自分が人間でも獣でもない存在という感覚を覚えており、それにより周囲からの疎外感を密かに抱えている。時計塔へ来てからも埋まらなかったこの感覚がグレイと出会った時に初めて埋まったように感じ、それが彼がグレイに執着する理由である。本人はこれを「自分と同じような周囲と馴染めない感覚を持つ苦悩を分かち合いたいだけなのかもしれない」と自己分析しつつも、それでもこの感情を恋患いとして彼女を想っている。……一番の問題である変態的行動を止められていない上に、当のグレイからは「いつも息を荒げて攻撃的に接近してくるのは自分を嫌いだからなのだろう」「他のことをしていてもちらちらこちらを見てくるのは牽制しているのだろう」などと誤解されてしまっているが。 | | *使い手がほとんど存在しない獣性魔術使いであり、単純に生徒としても優秀である一方、本人は自分が人間でも獣でもない存在という感覚を覚えており、それにより周囲からの疎外感を密かに抱えている。時計塔へ来てからも埋まらなかったこの感覚がグレイと出会った時に初めて埋まったように感じ、それが彼がグレイに執着する理由である。本人はこれを「自分と同じような周囲と馴染めない感覚を持つ苦悩を分かち合いたいだけなのかもしれない」と自己分析しつつも、それでもこの感情を恋患いとして彼女を想っている。……一番の問題である変態的行動を止められていない上に、当のグレイからは「いつも息を荒げて攻撃的に接近してくるのは自分を嫌いだからなのだろう」「他のことをしていてもちらちらこちらを見てくるのは牽制しているのだろう」などと誤解されてしまっているが。 |
| *前述のとおり、フラットからはル・シアンと呼ばれている他、出会いを描いた『Fake』でもロボかベートとあだ名の候補にされた。 | | *前述のとおり、フラットからはル・シアンと呼ばれている他、出会いを描いた『Fake』でもロボかベートとあだ名の候補にされた。 |
| **ロボは『シートン動物記』に登場する狼王であり、『Grand Order』でも[[ヘシアン・ロボ]]として参戦した。ベートは18世紀フランスに現れたジェヴォーダンの獣から来ている。 | | **ロボは『シートン動物記』に登場する狼王であり、『Grand Order』でも[[ヘシアン・ロボ]]として参戦した。ベートは18世紀フランスに現れたジェヴォーダンの獣から来ている。 |
− | *時計塔に来た事でスヴィンは少しだけ救われる。エルメロイ二世は普通の魔術師とは異なり魔術そのものの器でしかないスヴィン・グラシュエートという存在を正しく理解した。同じ理由で他人とまったく折り合いのつかない、行き過ぎた合格品だからこそ自分と同じ規定外であるフラットを初対面で毛嫌いし、ヒトでも魔術師でもない彼方の誰かに作られた香りを持つグレイが特別となった。 | + | *時計塔に来た事でスヴィンは少しだけ救われる。エルメロイ二世は普通の魔術師とは異なり魔術そのものの器でしかないスヴィン・グラシュエートという存在を正しく理解した。同じ理由で行き過ぎた合格品であり他人とまったく折り合いのつかない、自分と同じ規定外であるフラットを初対面では毛嫌いし、ヒトでも魔術師でもない彼方の誰かに作られた香りを持つグレイが特別となった。 |
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| == 脚注 == | | == 脚注 == |
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| [[Category:登場人物さ行]] | | [[Category:登場人物さ行]] |
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