「アヴィケブロン」を編集中
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| タイトル = 黒のキャスター | | タイトル = 黒のキャスター | ||
| 真名 = アヴィケブロン | | 真名 = アヴィケブロン | ||
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| 初登場作品 = [[Fate/Apocrypha]] | | 初登場作品 = [[Fate/Apocrypha]] | ||
| 声優 = 宮本充 | | 声優 = 宮本充 | ||
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| 地域 = 欧州 | | 地域 = 欧州 | ||
| 属性 = 秩序・中庸 | | 属性 = 秩序・中庸 | ||
− | | | + | | 隠し属性 = 人 |
| 性別 = 男性 | | 性別 = 男性 | ||
| スリーサイズ = | | スリーサイズ = | ||
| 一人称 = 僕 | | 一人称 = 僕 | ||
| 二人称 = 君 | | 二人称 = 君 | ||
− | | 三人称 = | + | | 三人称 = |
| イメージカラー = 菫色 | | イメージカラー = 菫色 | ||
| サーヴァント階位 = | | サーヴァント階位 = | ||
| 特技 = 詩 | | 特技 = 詩 | ||
− | | 好きな物 = | + | | 好きな物 = 孤独 |
− | | 苦手な物 = | + | | 苦手な物 = 衆目 |
| 天敵 = [[ジーク]] | | 天敵 = [[ジーク]] | ||
| デザイン = 近衛乙嗣 | | デザイン = 近衛乙嗣 | ||
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| レア度 = ☆3 | | レア度 = ☆3 | ||
}} | }} | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
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「[[キャスター|魔術師]]」の[[サーヴァント]]。 | 「[[キャスター|魔術師]]」の[[サーヴァント]]。 | ||
;略歴 | ;略歴 | ||
− | :『[[Fate/Apocrypha]]』では[[聖杯戦争|聖杯大戦]]開始二ヶ月前([[ヴラド三世 (Apocrypha)| | + | :『[[Fate/Apocrypha]]』では[[聖杯戦争|聖杯大戦]]開始二ヶ月前([[ヴラド三世 (Apocrypha)|ランサー]]とほぼ同時期)において、[[ロシェ・フレイン・ユグドミレニア]]によって召喚された。 |
:マスターであるロシェから、尊敬の念を込めて「先生」と呼ばれている。その後彼と共に城内の工房で、聖杯大戦の兵士として使うゴーレムの生産と宝具の設計・開発に明け暮れる。聖杯大戦開始の時点で既に彼が製造したゴーレムは千体を超えており、ミレニア城塞近辺にひしめく様に配置されている。 | :マスターであるロシェから、尊敬の念を込めて「先生」と呼ばれている。その後彼と共に城内の工房で、聖杯大戦の兵士として使うゴーレムの生産と宝具の設計・開発に明け暮れる。聖杯大戦開始の時点で既に彼が製造したゴーレムは千体を超えており、ミレニア城塞近辺にひしめく様に配置されている。 | ||
:後に無様な失敗を続けた事で[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア|ダーニック]]に見限られた[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア|ゴルド]]から令呪を回収し、捕縛した[[スパルタクス|赤のバーサーカー]]のマスターとなる。 | :後に無様な失敗を続けた事で[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア|ダーニック]]に見限られた[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア|ゴルド]]から令呪を回収し、捕縛した[[スパルタクス|赤のバーサーカー]]のマスターとなる。 | ||
− | :決戦においては、[[ケイローン| | + | :決戦においては、[[ケイローン|アーチャー]]を援護して[[アキレウス|赤のライダー]]を戦場から引き離し、ランサーの危機に赤のバーサーカーを向かわせるなど他のサーヴァントの支援に徹する。だが激戦によって手持ちのゴーレムの大半が破壊されたため、空中庭園での戦いでは自ら戦場に赴き、[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]の命令で暴走したダーニックを相手に赤のサーヴァント達と共闘する事となった。 |
− | :しかし、陣営の要であったダーニックと黒のランサーを失った為に、自陣営が劣勢に陥ると、自身の目的の為に「黒」陣営を裏切る。マスター権を[[ | + | :しかし、陣営の要であったダーニックと黒のランサーを失った為に、自陣営が劣勢に陥ると、自身の目的の為に「黒」陣営を裏切る。マスター権を[[シロウ・コトミネ|シロウ]]に委譲し、撤退したルーラーと[[ケイローン|アーチャー]]の追撃に赴く。その途中で元マスターであるロシェを呼び出し、何も知らずに現れた彼を『炉心』にして『<ruby>王冠・叡智の光<rb></rb><rt>ゴーレム・ケテルマルクト</rt></ruby>』を完成させてミレニア城塞への攻撃を始める。 |
− | : | + | :だが直後に駆け付けたアーチャーの攻撃で致命傷を負い、自ら作り出した最高傑作への執念と己の欲望のためにマスターを裏切った罪悪感から、自らを『<ruby>王冠・叡智の光<rb></rb><rt>ゴーレム・ケテルマルクト</rt></ruby>』に吸収させ、'''「黒のサーヴァント」3人目の脱落者'''となる。 |
:最後の最後まで誰にも仮面で隠された素顔を見せず、心の内を明かす事もなく、ロシェの後を追うかのように「原初の人間」の内に溶けていった。しかし不滅のはずの巨人も倒され、彼の悲願は潰えた。 | :最後の最後まで誰にも仮面で隠された素顔を見せず、心の内を明かす事もなく、ロシェの後を追うかのように「原初の人間」の内に溶けていった。しかし不滅のはずの巨人も倒され、彼の悲願は潰えた。 | ||
;人物 | ;人物 | ||
− | : | + | :青いマントとボディスーツ、無貌の仮面で身を隠した男。一人称は「僕」。性格は冷徹で小心者。 |
:顔も姿も隠しているため、その雰囲気から一見老練な魔術師や気位の高い知識人を思わせるが、予想に反して喋り方は若々しいもの。極度の厭世家で、必要以上の言葉は一切喋らない。ただ伝承ほど病的な人間嫌いではなく、マスターであるロシェやスポンサーのダーニックとは普通に会話する。 | :顔も姿も隠しているため、その雰囲気から一見老練な魔術師や気位の高い知識人を思わせるが、予想に反して喋り方は若々しいもの。極度の厭世家で、必要以上の言葉は一切喋らない。ただ伝承ほど病的な人間嫌いではなく、マスターであるロシェやスポンサーのダーニックとは普通に会話する。 | ||
:ロシェとは精神的に相性が良く、慕われながら円滑な人間関係を築き上げることができ、理想的なマスターともみなせる存在だった。だが生前、病のせいで引き籠りがちな生活を送っていた為、人間達とは没交渉で、中でも子供とはまるで縁がなく苦手。ましてや懐かれることなど想像もできなかった為、実はマスターであるロシェからの尊敬の念を嬉しく思いつつも困惑している。 | :ロシェとは精神的に相性が良く、慕われながら円滑な人間関係を築き上げることができ、理想的なマスターともみなせる存在だった。だが生前、病のせいで引き籠りがちな生活を送っていた為、人間達とは没交渉で、中でも子供とはまるで縁がなく苦手。ましてや懐かれることなど想像もできなかった為、実はマスターであるロシェからの尊敬の念を嬉しく思いつつも困惑している。 | ||
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:その在り方は魂や信念、誇りや技を注ぎ込む「職人」とは決定的に異なり、彼の内にあるのは人が信じ仰ぎ見る物、最上の存在を造りだそうという「信仰心」のみである。宝具の完成に魔術師を『炉心』にすることに躊躇いはあるが、悲願のためには全てを犠牲にする覚悟がある。 | :その在り方は魂や信念、誇りや技を注ぎ込む「職人」とは決定的に異なり、彼の内にあるのは人が信じ仰ぎ見る物、最上の存在を造りだそうという「信仰心」のみである。宝具の完成に魔術師を『炉心』にすることに躊躇いはあるが、悲願のためには全てを犠牲にする覚悟がある。 | ||
:その深遠な目的から、常に「より良い宝具(モノ)を作りたい」と願う探究者で、理想的な魔術回路をもったホムンクルスの脱走により、宝具の炉心に使える生贄が[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア|ゴルド]]しか居ないことを残念に思っていた。 | :その深遠な目的から、常に「より良い宝具(モノ)を作りたい」と願う探究者で、理想的な魔術回路をもったホムンクルスの脱走により、宝具の炉心に使える生贄が[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア|ゴルド]]しか居ないことを残念に思っていた。 | ||
− | :彼にとって自らを尊敬するマスターと共に戦うのは決して悪くはない気分だった。しかし、それでも人生の全てを投げ打った己の希望が手の届く所にあるという誘惑には逆らえなかったのだ。そして「アダム」を生誕させるべく、何もかもを犠牲にし、そして遂には自分のマスターをも手に掛けた。<br> | + | :彼にとって自らを尊敬するマスターと共に戦うのは決して悪くはない気分だった。しかし、それでも人生の全てを投げ打った己の希望が手の届く所にあるという誘惑には逆らえなかったのだ。そして「アダム」を生誕させるべく、何もかもを犠牲にし、そして遂には自分のマスターをも手に掛けた。<br>だがその選択の代償として、アヴィケブロンは悟ってしまう。自身が生前疎み避けた「自身の利益のため、弱者を食い物にする不完全な人間」と同類だった事を。黒の陣営への攻撃時、目立つところへ姿を現したのは、宝具の完成と同時に自らの価値が0になったと感じた為。本当は宝具がもたらす楽園を見てみたいという未練を抱きながらも、その罪悪感から自らの命を差し出し、裏切りへの対価を払ったのだ。<ref group = "出">http://fate-apocrypha.com/sp/character/?chara=black_caster</ref> |
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;能力 | ;能力 | ||
:魔術基盤の一つであるカバラを紡ぎ「ゴーレム」を鋳造することに特化した[[魔術師]]。 | :魔術基盤の一つであるカバラを紡ぎ「ゴーレム」を鋳造することに特化した[[魔術師]]。 | ||
:クラス別[[スキル (サーヴァント)|スキル]]『陣地作成』によってミレニア城塞内に形成された工房は、ゴーレムの製造に最適化されており、「魔術師の工房」と言うより、一種の「製造工場(ファクトリー)」。 | :クラス別[[スキル (サーヴァント)|スキル]]『陣地作成』によってミレニア城塞内に形成された工房は、ゴーレムの製造に最適化されており、「魔術師の工房」と言うより、一種の「製造工場(ファクトリー)」。 | ||
− | : | + | :防衛という点では並以下だが、一日三十体のペースで、現代の魔術師が一年かけても作り上げられない程の高性能なゴーレムを生産する。構築するだけで並みの魔術師が十回破産する程度の予算と長期の工程が必要となるが、アヴィケブロンの魔力と予算が続く限りはゴーレムの生産に際限は無く、無限に生産される。 |
− | : | + | :大きく分類すると小型・中型・大型に分かれ、さらに人型だけでなく、蜻蛉のような飛行型や蜘蛛のような多脚型が存在する。彼のゴーレムは八百年級以上の宝石と羊皮紙が使われており、その性能は熟練の魔術師はおろか、Eランクサーヴァントと同程度の力を持ち、高性能な白兵戦型は[[モードレッド|赤のセイバー]]と三合も打ち合った。 |
:城塞近辺で侵入者を待ち構えているゴーレムは、高度な魔術的迷彩効果が施されており、周囲の建築物などに擬態している。その他にも流体化し対象の全身に絡みつき石牢となる捕縛用のゴーレムやランサー用に造られた巨大な銅鉄馬などゴーレムの種類は多岐に渡る。 | :城塞近辺で侵入者を待ち構えているゴーレムは、高度な魔術的迷彩効果が施されており、周囲の建築物などに擬態している。その他にも流体化し対象の全身に絡みつき石牢となる捕縛用のゴーレムやランサー用に造られた巨大な銅鉄馬などゴーレムの種類は多岐に渡る。 | ||
:ゴーレムは全て自立稼働する機能を備えているが、彼が直接操作した場合、動作の精密さが比べ物にならないほど上昇する。操作できるのは一本の指につき一体で、最大10体のゴーレムを直接操作することが出来る。 | :ゴーレムは全て自立稼働する機能を備えているが、彼が直接操作した場合、動作の精密さが比べ物にならないほど上昇する。操作できるのは一本の指につき一体で、最大10体のゴーレムを直接操作することが出来る。 | ||
:彼が操る魔術はすべてゴーレムに関るもので、七枝の燭台(メノラー)と呼ばれる特殊な魔道具を用いて、広大な範囲を索敵・監視することができる。この魔術は飛行型のゴーレムを中継地点として使っており、その限界距離は一般的な遠見の魔術を遥かに凌駕し、その索敵網はトゥリファス近辺に留まらず、[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]がブカレストの空港に辿り着いたのを即座に発見した。 | :彼が操る魔術はすべてゴーレムに関るもので、七枝の燭台(メノラー)と呼ばれる特殊な魔道具を用いて、広大な範囲を索敵・監視することができる。この魔術は飛行型のゴーレムを中継地点として使っており、その限界距離は一般的な遠見の魔術を遥かに凌駕し、その索敵網はトゥリファス近辺に留まらず、[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]がブカレストの空港に辿り着いたのを即座に発見した。 | ||
:また、固有スキルとして『数秘術』すなわちカバラの秘奥を持ち、ノタリコン(呪文を構成する単語の頭文字だけを繋げてひとつの単語とする記述法)による短縮詠唱と併用することで、複数のゴーレムに複数のコマンドを一瞬で入力することも可能。 | :また、固有スキルとして『数秘術』すなわちカバラの秘奥を持ち、ノタリコン(呪文を構成する単語の頭文字だけを繋げてひとつの単語とする記述法)による短縮詠唱と併用することで、複数のゴーレムに複数のコマンドを一瞬で入力することも可能。 | ||
− | :『Fate/Grand | + | :『Fate/Grand Order』第2部『永久凍土帝国 アナスタシア』で彼は、その素材が魔力に満ちていれば大抵のものはゴーレムにする事が出来るが、雪をゴーレムにするには炉心はどうにかなるが、集積と維持が難しく、安い炉心では集積しきれないと語る。かといって、価値の高い素材を炉心にしても出来上がるのは、弱いが耐久力だけはあるゴーレム。 |
:またゴーレムの術式を応用することで、壁に手を付けて周囲の会話を盗み聞きする能力も見せた。ただし、特定の情報を拾うには不向きな手段なので、情報を獲得出来るかは運が絡む。 | :またゴーレムの術式を応用することで、壁に手を付けて周囲の会話を盗み聞きする能力も見せた。ただし、特定の情報を拾うには不向きな手段なので、情報を獲得出来るかは運が絡む。 | ||
:『Grand Order』の通常戦闘の際に出現するゴーレムは、一時的な戦闘に使用するだけのもので、耐久力は全くない。 | :『Grand Order』の通常戦闘の際に出現するゴーレムは、一時的な戦闘に使用するだけのもので、耐久力は全くない。 | ||
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;王冠:叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト) | ;王冠:叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト) | ||
:ランク:A+<br>種別:対軍宝具<br>レンジ:1~10<br>最大捕捉:100人 | :ランク:A+<br>種別:対軍宝具<br>レンジ:1~10<br>最大捕捉:100人 | ||
− | : | + | :生前に鋳造していた物ではなく、キャスターが生前完成を願い、叶わなかった至高のゴーレム。アヴィケブロンの見果てぬ夢が宝具化したもの。受難の民族を楽園に導く王にして守護者であり救世主。最も原典に忠実なゴーレム、すなわち「原初の人間(アダム)」の模倣であり、主の奇跡の模倣にして再現を目指した、固有結界に生命を与えたもの。「宝具という領域に留まらぬ奇跡の結晶」とすら称されるカバリストの悲願にして、魔獣など比較にもならない「幻想の巨人」である。作り手であるアヴィケブロンが滅んでも、構わず動き続ける。 |
:宝具は通常、既に完成したものであり、発動する際に必要とされる条件を除けば、宝具そのものに必要な素材など存在しない。しかし例外として『単体の英霊が所有するには余りに巨大な物』『未完成であるが故に伝説に刻まれた代物』が存在し、この宝具も起動にはキャスターが現界した後に現在の物質を使って製造する必要がある。 | :宝具は通常、既に完成したものであり、発動する際に必要とされる条件を除けば、宝具そのものに必要な素材など存在しない。しかし例外として『単体の英霊が所有するには余りに巨大な物』『未完成であるが故に伝説に刻まれた代物』が存在し、この宝具も起動にはキャスターが現界した後に現在の物質を使って製造する必要がある。 | ||
:素材は土と木と石といった自然物。そして一度宝具として召喚してしまうと、無尽蔵に魔力を求め続ける生粋の大喰らいであるため、『炉心』として一級品の魔術回路を持つ魔術師が必要となる。 | :素材は土と木と石といった自然物。そして一度宝具として召喚してしまうと、無尽蔵に魔力を求め続ける生粋の大喰らいであるため、『炉心』として一級品の魔術回路を持つ魔術師が必要となる。 | ||
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:消滅させる方法はただ一つ、大地との接触を完全に断った上で頭部の霊核と胸部の炉心を一瞬の誤差もなく同時に破壊するしかない。ただし、楽園化が完了してしまった場合はこの弱点も消滅し不死の存在となるため、生誕間もない時点で打倒することが必須である。 | :消滅させる方法はただ一つ、大地との接触を完全に断った上で頭部の霊核と胸部の炉心を一瞬の誤差もなく同時に破壊するしかない。ただし、楽園化が完了してしまった場合はこの弱点も消滅し不死の存在となるため、生誕間もない時点で打倒することが必須である。 | ||
:『Apocrypha』ではユグドミレニアによって集められた材料によって、マスターであるロシェと共に製作される。魔術協会に反旗を翻した後であるため手間が増えていたこともあるが、材料として人工物に用いられず長い年月を経た土と木と石を集めるのにダーニックは資産の三割を費やしたという。 | :『Apocrypha』ではユグドミレニアによって集められた材料によって、マスターであるロシェと共に製作される。魔術協会に反旗を翻した後であるため手間が増えていたこともあるが、材料として人工物に用いられず長い年月を経た土と木と石を集めるのにダーニックは資産の三割を費やしたという。 | ||
− | :本来は炉心にはキャスターがその能力に目を付けた[[ジーク]] | + | :本来は炉心にはキャスターがその能力に目を付けた[[ジーク]]が用いられるはずだったが、彼の脱走と黒陣営による捕縛失敗により断念。そのためゴルドで妥協することになるはずだったが、その悲願からより高い完成度を目指していたキャスターが赤陣営に寝返りマスターをシロウに移したことで、事実上マスターでは無くなったロシェが炉心に用いられ起動した。 |
− | :『[[Fate/Grand Order]] | + | :『[[Fate/Grand Order]]』第2部「永久凍土帝国 アナスタシア」では[[神霊]]すら打倒できると目された山岳型魔獣と一体化している[[イヴァン雷帝]]に対する切り札として、[[ミノタウロス]]の宝具『万古不易の迷宮』を素材とし、そしてアヴィケブロン自身を炉心とする形で起動。炉心と素材・環境の影響か、誕生間もない時点で雷帝に匹敵する巨躯を現し、周囲のサーヴァントを驚愕させていた。そして操作権を移譲された主人公を肩に載せた状態で雷帝と対峙、雷帝が放つ雷を物ともせずに侵攻を押し留めるなど奮戦し、山岳型魔獣から本体を引き千切り、カルデア勢の勝利に大いに貢献した。 |
− | : | + | :なお、ロストベルトは極限環境でこそあったものの魔術素材に困らないという特殊な状況であり、通常の世界における現代上での聖杯戦争でもサーヴァントが炉心となって運用できるかは不透明。 |
− | :『Grand Order』では「敵全体に強力な攻撃 | + | :『Grand Order』では「敵全体に強力な攻撃&味方全体のNP獲得量をアップ<ref group = "注" name="3ターン">3ターン</ref><ref group = "注" name="オーバーチャージで効果UP">オーバーチャージで効果UP</ref>」という効果のBuster宝具。 |
− | |||
== 真名:アヴィケブロン == | == 真名:アヴィケブロン == | ||
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:「黒」のサーヴァントとして登場。 | :「黒」のサーヴァントとして登場。 | ||
;[[Fate/Grand Order]] | ;[[Fate/Grand Order]] | ||
− | :Lostbelt No. | + | :Lostbelt No.1『永久凍土帝国 アナスタシア』解禁に伴い実装。 |
===Fate関連作品=== | ===Fate関連作品=== | ||
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:マスター。主というより、助手として扱っており、ゴーレムの製造の補佐をさせている。 | :マスター。主というより、助手として扱っており、ゴーレムの製造の補佐をさせている。 | ||
:ゴーレムに育てられ、両親にすら関心を向けてもらえなかったロシェにとって、アヴィケブロンは初めて信頼・尊敬できた人間だったため、「先生」と呼び懐く。 | :ゴーレムに育てられ、両親にすら関心を向けてもらえなかったロシェにとって、アヴィケブロンは初めて信頼・尊敬できた人間だったため、「先生」と呼び懐く。 | ||
− | : | + | :アヴィケブロンもまた、生前子供とは縁がなかったため、慕われることに困惑し、付き合い方に悩みつつも、ロシェのゴーレムに真摯な態度や才能、家系から生前なら弟子にしていたかもしれないと考えるなど好感を持っていた。一方で彼が『王冠・叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)』の炉心として優れていることも冷徹に測っていた。 |
:しかしその憧憬の念を利用した上、最後の瞬間まで信頼を傾けてくれた彼をパーツとしてしまった事には、あまりに強い罪悪感を感じていた。彼の目的はあくまで「宝具の完成による世界救済」であったが、宝具が完成しても後味の悪い罪悪感は「サーヴァントの身になって人を殺した」という事実とともに、霊基に深く刻まれてしまった。聖杯大戦の運命は、彼の願望そのものに牙をむいたのだ。 | :しかしその憧憬の念を利用した上、最後の瞬間まで信頼を傾けてくれた彼をパーツとしてしまった事には、あまりに強い罪悪感を感じていた。彼の目的はあくまで「宝具の完成による世界救済」であったが、宝具が完成しても後味の悪い罪悪感は「サーヴァントの身になって人を殺した」という事実とともに、霊基に深く刻まれてしまった。聖杯大戦の運命は、彼の願望そのものに牙をむいたのだ。 | ||
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;[[ヴラド三世 (Apocrypha)|黒のランサー]] | ;[[ヴラド三世 (Apocrypha)|黒のランサー]] | ||
:彼からは「偏屈な男」と評されているが、ゴーレムを生み出す技術を高く評価されている。またお互いに城塞に篭っていて、召喚された時からの付き合いであることから、共に行動することが多い。 | :彼からは「偏屈な男」と評されているが、ゴーレムを生み出す技術を高く評価されている。またお互いに城塞に篭っていて、召喚された時からの付き合いであることから、共に行動することが多い。 | ||
:赤の陣営と戦う時に、馬のゴーレムをプレゼントする。地味に自信作で、目に使った宝石だけで数億円もするとか。 | :赤の陣営と戦う時に、馬のゴーレムをプレゼントする。地味に自信作で、目に使った宝石だけで数億円もするとか。 | ||
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;[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア]] | ;[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア]] | ||
:ゴーレム製造に必要な宝石や羊皮紙を提供しているスポンサー。<br>彼とはゴーレムの生産や宝具の進捗状況について話す機会が多いため、割と気心が知れていて、共に茶を酌み交す。 | :ゴーレム製造に必要な宝石や羊皮紙を提供しているスポンサー。<br>彼とはゴーレムの生産や宝具の進捗状況について話す機会が多いため、割と気心が知れていて、共に茶を酌み交す。 | ||
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;[[ケイローン|黒のアーチャー]] | ;[[ケイローン|黒のアーチャー]] | ||
:黒のサーヴァントとして轡を並べた仲だったが、最終的に裏切りを許さなかった彼に断罪される。 | :黒のサーヴァントとして轡を並べた仲だったが、最終的に裏切りを許さなかった彼に断罪される。 | ||
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;[[フランケンシュタイン|黒のバーサーカー]] | ;[[フランケンシュタイン|黒のバーサーカー]] | ||
:黒のサーヴァントの仲間。 | :黒のサーヴァントの仲間。 | ||
− | :『Fate/Apocrypha』では特に交流はなかったが、『Fate/Grand Order』ではその" | + | :『Fate/Apocrypha』では特に交流はなかったが、『Fate/Grand Order』ではその"出来のよさ"を褒め称えていた。 |
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;[[スパルタクス|赤のバーサーカー]] | ;[[スパルタクス|赤のバーサーカー]] | ||
:捕縛した後、マスターとなる。 | :捕縛した後、マスターとなる。 | ||
− | ;[[ | + | |
+ | ;[[シロウ・コトミネ]] | ||
:黒の形勢不利を認め、ロシェを切り捨てて彼を主と認めた。 | :黒の形勢不利を認め、ロシェを切り捨てて彼を主と認めた。 | ||
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;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] | ;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] | ||
:彼が残していた最後の一画の令呪を譲渡させ、赤のバーサーカーを使役する為に利用した。 | :彼が残していた最後の一画の令呪を譲渡させ、赤のバーサーカーを使役する為に利用した。 | ||
:ジークが逃亡して『炉心』のアテがなくなってしまったので、当初は彼を『炉心』代わりにする予定であった。 | :ジークが逃亡して『炉心』のアテがなくなってしまったので、当初は彼を『炉心』代わりにする予定であった。 | ||
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;[[ジーク]] | ;[[ジーク]] | ||
:宝具に必要な『炉心』に使うため、彼を追っている。<br>ただ作業の手を止めるほど重要視していないため、ダーニックに連絡し、彼の捕獲は他の者に任せている。 | :宝具に必要な『炉心』に使うため、彼を追っている。<br>ただ作業の手を止めるほど重要視していないため、ダーニックに連絡し、彼の捕獲は他の者に任せている。 | ||
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:一方、トンネル掘削時にまずゴーレムを創ってそのついでにトンネルを掘らせようと発言したり、 ビリーとの会話中に馬型ゴーレムのアイデアが湧いてきてそれに気を取られたり、 シャドウ・ボーダーの外装にドリルを付けたり先端をフォーク状にしようとするなど、『Apocrypha』では見られなかった愉快な一面も見せてくれる。 | :一方、トンネル掘削時にまずゴーレムを創ってそのついでにトンネルを掘らせようと発言したり、 ビリーとの会話中に馬型ゴーレムのアイデアが湧いてきてそれに気を取られたり、 シャドウ・ボーダーの外装にドリルを付けたり先端をフォーク状にしようとするなど、『Apocrypha』では見られなかった愉快な一面も見せてくれる。 | ||
:終盤では[[ロシェ・フレイン・ユグドミレニア|顔も名も憶えていないとある少年]]への罪を告白し、主人公へ自身の余命である宝具を託して雷帝討伐に最大の貢献をもたらした。 | :終盤では[[ロシェ・フレイン・ユグドミレニア|顔も名も憶えていないとある少年]]への罪を告白し、主人公へ自身の余命である宝具を託して雷帝討伐に最大の貢献をもたらした。 | ||
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;[[ヴィクター・フランケンシュタイン]] | ;[[ヴィクター・フランケンシュタイン]] | ||
:[[フランケンシュタイン]]を見て、彼女をイヴに最も近いと称し、製作した彼の才能を褒め称えていた。 | :[[フランケンシュタイン]]を見て、彼女をイヴに最も近いと称し、製作した彼の才能を褒め称えていた。 | ||
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;[[ナーサリー・ライム]] | ;[[ナーサリー・ライム]] | ||
:「愛される人形」という点で興味を持ち、モデルにしようと話を持ちかけるも、断られて酷く落胆していた。 | :「愛される人形」という点で興味を持ち、モデルにしようと話を持ちかけるも、断られて酷く落胆していた。 | ||
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;[[ウィリアム・シェイクスピア]] | ;[[ウィリアム・シェイクスピア]] | ||
:[[Fate/Apocrypha|聖杯大戦]]における敵側の赤のキャスター。コラボイベント『Fate/Apocrypha Inheritance of Glory』にて彼や[[ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)|ジャック・ザ・リッパー]]と共に主人公の元にサーヴァントとして再現された。いつもと変わらぬ奇天烈さで主人公やジーク、[[セミラミス]]から全く信用されていない(人柄を把握されている)対応に「どれだけやらかしたのか」とツッコミを入れている。 | :[[Fate/Apocrypha|聖杯大戦]]における敵側の赤のキャスター。コラボイベント『Fate/Apocrypha Inheritance of Glory』にて彼や[[ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)|ジャック・ザ・リッパー]]と共に主人公の元にサーヴァントとして再現された。いつもと変わらぬ奇天烈さで主人公やジーク、[[セミラミス]]から全く信用されていない(人柄を把握されている)対応に「どれだけやらかしたのか」とツッコミを入れている。 | ||
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=== ちびちゅき! === | === ちびちゅき! === | ||
176行目: | 173行目: | ||
:ロシェに語った、目指すべき目標。ただ有能なゴーレムを造ればいいと思っていたロシェはこの言葉に感銘を受け、更に彼に心酔することとなる。 | :ロシェに語った、目指すべき目標。ただ有能なゴーレムを造ればいいと思っていたロシェはこの言葉に感銘を受け、更に彼に心酔することとなる。 | ||
− | ; | + | ;「僕は弱いからな……あれなら、一撃だ」 |
:どこまでも<RUBY><RB>筋肉</RB><RT>マッスル</RT></RUBY>な赤のバーサーカーと自分を比べて言った、自嘲的なセリフ。<br>病弱な自分の体に若干コンプレックスがあるのかもしれない。 | :どこまでも<RUBY><RB>筋肉</RB><RT>マッスル</RT></RUBY>な赤のバーサーカーと自分を比べて言った、自嘲的なセリフ。<br>病弱な自分の体に若干コンプレックスがあるのかもしれない。 | ||
185行目: | 182行目: | ||
:何故、どうしてと問うロシェへ、アヴィケブロンは最後に告げる。<br>どうしようもなく開いた溝。互いを理解できなかった、しなかったが故の、致命的なすれ違い。 | :何故、どうしてと問うロシェへ、アヴィケブロンは最後に告げる。<br>どうしようもなく開いた溝。互いを理解できなかった、しなかったが故の、致命的なすれ違い。 | ||
− | ;「さあ――――世界の救済を始めようじゃないか、僕のゴーレム。<br> 戦い、殺し、殲滅させ、世界の楽園を築こう。<br> | + | ;「さあ――――世界の救済を始めようじゃないか、僕のゴーレム。<br> 戦い、殺し、殲滅させ、世界の楽園を築こう。<br> それで下らない戦いも終わる。下らない社会も終わる」 |
:ロシェという「炉心」を得て誕生を果たした『<RUBY><RB>王冠・叡智の光</RB><RT>ゴーレム・ケテルマルクト</RT></RUBY>』。彼らは往く。世界を楽園へと塗り替えるために。 | :ロシェという「炉心」を得て誕生を果たした『<RUBY><RB>王冠・叡智の光</RB><RT>ゴーレム・ケテルマルクト</RT></RUBY>』。彼らは往く。世界を楽園へと塗り替えるために。 | ||
− | ;「任せたぞ『<RUBY><RB>叡智の光</RB><RT>ケテルマルクト</RT></RUBY> | + | ;「任せたぞ『<RUBY><RB>叡智の光</RB><RT>ケテルマルクト</RT></RUBY>』! お前ならば、この大地に……必ず、必ずや楽園を創造できる! 世界を、人を、我らが民を、救い給え!」 |
:致命傷を受けたアヴィケブロンは最期の望みを託し、自らの存在を糧として『<RUBY><RB>原初の人間</RB><RT>アダム</RT></RUBY>』に沈む。 | :致命傷を受けたアヴィケブロンは最期の望みを託し、自らの存在を糧として『<RUBY><RB>原初の人間</RB><RT>アダム</RT></RUBY>』に沈む。 | ||
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:『永久凍土帝国 アナスタシア』中盤にて、ヤガ・モスクワへと続くトンネル工事の手伝いに来て、そこが良質のゴーレムの材料の宝庫であると気づいての言葉。 | :『永久凍土帝国 アナスタシア』中盤にて、ヤガ・モスクワへと続くトンネル工事の手伝いに来て、そこが良質のゴーレムの材料の宝庫であると気づいての言葉。 | ||
:完全にテンションがおかしな方向に吹っ飛んでしまっており、以降も材料確保の事ばかり考えて本来の仕事に身が入らない事にツッコミを入れられていた。 | :完全にテンションがおかしな方向に吹っ飛んでしまっており、以降も材料確保の事ばかり考えて本来の仕事に身が入らない事にツッコミを入れられていた。 | ||
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;「ああ――それは少し辛いので勘弁してほしい。」 | ;「ああ――それは少し辛いので勘弁してほしい。」 | ||
;「先生と呼ばれる資格はない、ということだよ。その資格はとうに捨ててしまったのでね。」 | ;「先生と呼ばれる資格はない、ということだよ。その資格はとうに捨ててしまったのでね。」 | ||
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*彼は生涯病弱な人物であったとされる。全身を隠した衣装は、人間嫌いな厭世家ということだけではなく、そういった事情を示しているのだと思われる。 | *彼は生涯病弱な人物であったとされる。全身を隠した衣装は、人間嫌いな厭世家ということだけではなく、そういった事情を示しているのだと思われる。 | ||
**事実、アニメでは仮面が割れて目元が見えているが、まるで老人の様に萎び、うっすらと赤みがかったものであった。 | **事実、アニメでは仮面が割れて目元が見えているが、まるで老人の様に萎び、うっすらと赤みがかったものであった。 | ||
− | *「キャスターとマスターは最終的に仲良し」という、[[キャスター]]クラスの物語における法則性を破壊した最初のサーヴァント。<br>「魔術師が自分より優れた魔術師を召喚して使役する」事の矛盾とその危険性は第一作から語られていたが、明確な形で現れたのは今回が初である(実は『stay night』の頃から[[メディア|キャスター]] | + | *「キャスターとマスターは最終的に仲良し」という、[[キャスター]]クラスの物語における法則性を破壊した最初のサーヴァント。<br>「魔術師が自分より優れた魔術師を召喚して使役する」事の矛盾とその危険性は第一作から語られていたが、明確な形で現れたのは今回が初である(実は『stay night』の頃から[[メディア|キャスター]]は正規マスターを裏切っていたりするが)。 |
*アヴィケブロンが生み出したカバラは占い等にも用いられ現代でも知名度は高く、TYPE-MOON世界では[[蒼崎青子|二]][[ミハイル・ロア・バルダムヨォン|人]]この魔術系統を操る魔術師が登場している。もっとも、二人とも結構肉弾戦派の魔術師だったりするが(そもそも一人は死徒)。 | *アヴィケブロンが生み出したカバラは占い等にも用いられ現代でも知名度は高く、TYPE-MOON世界では[[蒼崎青子|二]][[ミハイル・ロア・バルダムヨォン|人]]この魔術系統を操る魔術師が登場している。もっとも、二人とも結構肉弾戦派の魔術師だったりするが(そもそも一人は死徒)。 | ||
*生産工場として使える設備の整った工房にゴーレムや宝具の材料となる貴重で特別かつ高価な資源、そしてそれらを継続的に供給するために必要な一定以上の規模の組織レベルの投資を要求するという、魔力面のみならず資金面でも気の遠くなるほどの負担が掛かる恐ろしく金喰い虫なサーヴァントであり、大富豪や権力者のようなよほど金回りの良い人物がマスターでなければまともな運用は到底望めないサーヴァント。<br>そのため、そんな潤沢過ぎる資産も支援も無いマスターからは弱小サーヴァント扱いされることが殆どだが、逆に言えば十分な資材と設備、そしてそれらを満足に揃えるために必要なお金さえあればその分だけ有能な戦力を生産し続けられるという特徴を持つため、資金調達が比較的容易で戦力が多いほど有利になる組織戦においては無類の強さを誇る。<br>そのため、まさに「聖杯大戦のためのサーヴァント」の<s>更に言えば「遠坂マネーイズパワーシステム」を地で行くような</s>一騎と言える。'''もしも遠坂家の跡継ぎが召喚した場合は真っ青だっただろう'''。 | *生産工場として使える設備の整った工房にゴーレムや宝具の材料となる貴重で特別かつ高価な資源、そしてそれらを継続的に供給するために必要な一定以上の規模の組織レベルの投資を要求するという、魔力面のみならず資金面でも気の遠くなるほどの負担が掛かる恐ろしく金喰い虫なサーヴァントであり、大富豪や権力者のようなよほど金回りの良い人物がマスターでなければまともな運用は到底望めないサーヴァント。<br>そのため、そんな潤沢過ぎる資産も支援も無いマスターからは弱小サーヴァント扱いされることが殆どだが、逆に言えば十分な資材と設備、そしてそれらを満足に揃えるために必要なお金さえあればその分だけ有能な戦力を生産し続けられるという特徴を持つため、資金調達が比較的容易で戦力が多いほど有利になる組織戦においては無類の強さを誇る。<br>そのため、まさに「聖杯大戦のためのサーヴァント」の<s>更に言えば「遠坂マネーイズパワーシステム」を地で行くような</s>一騎と言える。'''もしも遠坂家の跡継ぎが召喚した場合は真っ青だっただろう'''。 | ||
**ダーニックは自身の持つ莫大な個人資産や人脈を利用して魔術協会に悟られる事なく彼への投資を行った上で彼を召喚し、聖杯大戦前までに1000体以上のゴーレムを生産させていたが、ダーニックが彼のサーヴァントとしての性質を理解した上で聖杯大戦が始まる何百日も前からゴーレムを作らせる準備を進め、更にこうなる事を予測して事前にゴーレム作りに傾倒しているロシェをマスターに手配していたというならば、流石と言うしかない。 | **ダーニックは自身の持つ莫大な個人資産や人脈を利用して魔術協会に悟られる事なく彼への投資を行った上で彼を召喚し、聖杯大戦前までに1000体以上のゴーレムを生産させていたが、ダーニックが彼のサーヴァントとしての性質を理解した上で聖杯大戦が始まる何百日も前からゴーレムを作らせる準備を進め、更にこうなる事を予測して事前にゴーレム作りに傾倒しているロシェをマスターに手配していたというならば、流石と言うしかない。 | ||
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*2018年4月29日午後8時よりFate/Grand Orderにて開催されたApocryphaコラボイベント内の日替わりレイドイベントでは[[ウィリアム・シェイクスピア|赤のキャスター]]、[[ジャック・ザ・リッパー(Apocrypha)|黒のアサシン]]共々最初のレイドボスを務めた。70万~60万のHPを持ち、体力に相当する戦闘数は140万。だが終章よりも参加条件が緩いうえ需要の高い素材と高額のQPを落とすことが判明したためか、日付が変わる瞬間すら迎えられず退場した。 | *2018年4月29日午後8時よりFate/Grand Orderにて開催されたApocryphaコラボイベント内の日替わりレイドイベントでは[[ウィリアム・シェイクスピア|赤のキャスター]]、[[ジャック・ザ・リッパー(Apocrypha)|黒のアサシン]]共々最初のレイドボスを務めた。70万~60万のHPを持ち、体力に相当する戦闘数は140万。だが終章よりも参加条件が緩いうえ需要の高い素材と高額のQPを落とすことが判明したためか、日付が変わる瞬間すら迎えられず退場した。 | ||
− | **討伐された時刻は大よそ午後10時40分~45分。1秒当たり143体程度と、'''[[バルバトス|管制塔バルバトス]]の3.5倍近い殲滅ペースだった'''<ref group = "注"> | + | **討伐された時刻は大よそ午後10時40分~45分。1秒当たり143体程度と、'''[[バルバトス|管制塔バルバトス]]の3.5倍近い殲滅ペースだった'''<ref group = "注">なお、そのあと日付が変わる頃にジャックが退場し、その後午前2~3時頃にシェイクスピアもまたその後を追った。その退場の時間帯から「夜が早い体質のアヴィケブロン」「日付が変わる頃に寝なさいと言われるジャック」「夜更かし上等の作家シェイクスピア」と一部ではネタになった。</ref>。 |
== 話題まとめ == | == 話題まとめ == | ||
+ | ;逸話 | ||
*アヴィケブロンは世にも珍しい女性型のゴーレムを召使いとして作成したという伝説があり、 この話を聞いた王が彼を罰しようと呼びつけた時、 王の目の前でこれを分解し、再び組み立てたという。<br>Fateでもこの逸話は採用されており、家事をさせるために'''実際に造った'''らしい。どんなゴーレムだったのだろうか……。 | *アヴィケブロンは世にも珍しい女性型のゴーレムを召使いとして作成したという伝説があり、 この話を聞いた王が彼を罰しようと呼びつけた時、 王の目の前でこれを分解し、再び組み立てたという。<br>Fateでもこの逸話は採用されており、家事をさせるために'''実際に造った'''らしい。どんなゴーレムだったのだろうか……。 | ||
**『Capsule material』のさーばんと解説では日本のフィギュアを参考に美少女型ゴーレムにも挑戦しているとシロウが語っていた。先生何してるんですか。 | **『Capsule material』のさーばんと解説では日本のフィギュアを参考に美少女型ゴーレムにも挑戦しているとシロウが語っていた。先生何してるんですか。 | ||
− | * | + | *彼の著書「生命の泉」は、教師と弟子の対話形式で語られ、全体的に厭世的なニュアンスが強いといわれる。5つの論文から成り立っており、質料と形相に関する形而上的な哲学体系を描き出したことで、「質料と形相」という別名で呼ばれることすらある。<br>アラビヤ語で書かれた著作であるが、原典は失われ、現存する最古の本はヨハネス・ヒスバヌスによるラテン語版で、後にそうそうたる神学者達から引用されることになる。<br>他に、「アナク」なるヘブライ語文法の著書もあり、その一部が現存している。 |
*真名が本名の「ソロモン・ベン・ユダ・イブン・ガビーロール」ではなく「アヴィケブロン」を採用したのは、読者に古代イスラエル王の[[ソロモン]]と混同されることを恐れたためだとか。 | *真名が本名の「ソロモン・ベン・ユダ・イブン・ガビーロール」ではなく「アヴィケブロン」を採用したのは、読者に古代イスラエル王の[[ソロモン]]と混同されることを恐れたためだとか。 | ||
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== 脚注 == | == 脚注 == | ||
===注釈=== | ===注釈=== | ||
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===出典=== | ===出典=== | ||
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