概要
[[ロード・エルメロイⅡ世]]の内弟子。フードを目深に被った色のないモノクロな風貌の少女。
;略歴
:ウェールズにある霊園「ブラックモアの墓地」出身の[[ブラックモアの墓守]]の一人。第五次聖杯戦争参加時の協力者として対霊の専門家を求めて村を訪れた[[ロード・エルメロイⅡ世|エルメロイⅡ世]]と出会う。その後、故郷でのとある奇妙な事件を経て彼の門下生となり、ロンドンの時計塔に入学した。
:ロンドンに来て2ヶ月後に起きた「[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿|case.剥離城アドラ]]」の一件では、護衛としてエルメロイⅡ世に同行し、事件の解決に貢献している。
:「case.双貌塔イゼルマ」ではライネスの護衛としてイゼルマの社交会に同行する。
:「case.魔眼蒐集列車」では再びエルメロイⅡ世に同行し、サーヴァント・ヘファイスティオンとそのマスターとの激闘の末、撤退させる事に成功した。
:「case.アトラスの契約」では彼女の故郷の謎を探るためウェールズにあるブラックモアの墓地へⅡ世と共に向かう。
:「case.冠位決議」ではエルメロイ教室の仲間と冠位決議の準備を進めながら、II世とともにハートレスを追う。
;人物
:[[ロード・エルメロイⅡ世]]の内弟子で、身の周りの世話などを担当している。「剥離城アドラ」の時点で年齢は15歳ほど。
:一人称は「拙(せつ)」。厳密に言えば『事件簿』の舞台はイギリスなので話しているのはもちろん英語であり、「ウェールズ訛りの古風な英語」を日本語に訳す際にこのような記述になっていると思われる。
:時計塔の学生だが、厳密には魔術師ではなく、魔術関係の知識にはあまり詳しくない。
:性格は引っ込み思案で寡黙。自分に自信がなく、やや自虐的なところがある。周囲に人がほとんどいない環境で十数年間育ってきており、人の多い場所が苦手。しかしロード・エルメロイⅡ世の元で様々な人間と触れ合う中でそういった面も解れ、精神的に成長していく。同時に大切に思う者が増えた影響で感情的になる事が多くなり、涙もろくなった。ちまちました作業にやり甲斐を覚える性格なのでエルメロイⅡ世の身の回りの世話(靴磨き、部屋の掃除等)に関してはあまり苦に感じていない。
:常に目深に被ったフードで顔を隠しているが、フード下の素顔は[[ウェイバー・ベルベット|エルメロイⅡ世]]が[[Fate/Zero|第4次聖杯戦争]]で対峙した英霊[[アルトリア・ペンドラゴン|アーサー王]]に瓜二つ。その正体はアーサー王の再来を渇望する一族が作り上げたアーサー王の肉体。[[モルガン]]縁の村に続くその一族は聖槍ロンゴミニアドを扱える人物を作り出すため、その使い手を模倣する試みを積み上げてきた。グレイもその試みである程度使い手に似てはいたものの、子供の頃はあくまで似ている程度だったらしい。しかし、本編の10年前、第四次聖杯戦争の時期を境に突如アーサー王そのものの容貌へと変貌してしまい、一定の適合率を獲得した結果アッドとの会話も可能になったという。その影響で、元となった英霊に身体を乗っ取られるかのような思いに駆られ、鏡を見ることに対し恐怖感を覚えるようになってしまっている。また、自分が別人へと変わっていく恐怖と同時に、母親を始めとする周囲の人々の自分を崇めるような態度に居心地の悪さを感じていた。
:事件簿最終巻ではついに[[Fate/stay night|第五次聖杯戦争]]開始の時間に至り、セイバー―――アーサー王の再びの召喚が行われた。それに伴って銀の髪が一部金髪に変質し、身体の内面が組み変わって今までは聖槍解放時限定であった竜の因子らしきものや竜の心臓らしきものが常時起動し始める、呼吸するだけで膨大な魔力を産生する、肉体の加齢が停止するなどさらにアーサー王に近づいてしまっている。
:フードを被っているのは、過去のいきさつからその顔にいい思い出のないエルメロイⅡ世から顔を隠すように言われているため。しかしそれは表向きの理由で、本当はグレイ自身が自分の物ではないアーサー王の顔に嫌悪感と恐怖心を抱いていて、エルメロイⅡ世に自分の顔を嫌い続けてほしいと願ったからである。
:故郷の村では、本編の9年前頃に「ブラックモアの墓地」の墓守の後継者として選ばれ、今代の墓守である[[ベルサック・ブラックモア]]の元で技術を学んでいた。本来は対霊戦のプロフェッショナルだが、あまりに素質が高く霊の本質を捉えすぎるため、亡霊の類に強い恐怖心を抱いてしまう。
;能力
:魔術属性は「地」。
:魔術礼装の「アッド」が変化する大鎌『死神の鎌(グリム・リーパー)』を武器とする。
:武装の形態にはそれぞれ特性があり、大槌は英霊のスキルに換算してDランク相当の魔力放出、盾は防御だけでなくチャージに時間はかかるものの魔力による砲撃が可能といった特徴を持つ。 その他にもブーメランや槍(後述の槍とは別)弓矢などの形態を使い分ける。
:死神の鎌(グリム・リーパー)は霊体や魔力を補食し、持ち主の身体能力に変換する機能を持つ。使用時のグレイの身体能力は魔術的な強化を大きく超えるほどに高まる。
:しかし、その真の力は別にある。アッドや死神の鎌(グリム・リーパー)は本来の姿である『槍』を封印する機構にすぎない。
:なお、周囲の魔力源を食べ尽くしてしまう特性上、条件が揃ったとしても基本的には一戦闘に一回こっきりの切り札である。