概要
エルトナム・ラニ=Ⅷ。<ref group="出">『Fate/Grand Order』概念礼装「アトラスの嬰児」</ref>愛称ラニ。その名は「8番目の女」を意味する。<br>紫の髪、褐色の肌と眼鏡が特徴の少女。[[Fate/EXTRA|ムーンセルの聖杯戦争]]において、[[呂布奉先|バーサーカー]]のマスターとなる。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220">「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220</ref>
;略歴
:[[アトラス院]]の[[ホムンクルス]]で、エジプトの国籍を持つ。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220" />
:[[シアリム・エルトナム・レイアトラシア]]は彼女を人間として作り出したが、月に送り出した後、病没した。<ref group="出">「Fate/EXTRA用語辞典-シアリム・エルトナム・レイアトラシア」『Fate/EXTRA material』p.184</ref>ラニは彼女が最後に出した2つの指示に従い、聖杯戦争に参加する。
:予選時に[[主人公 (EXTRA)|主人公]]と邂逅。二回戦では[[ダン・ブラックモア]]に興味を持ち、星を見るため対戦相手である主人公に協力を要請し、結果的に主人公の助言者となる。三回戦では[[概念武装]]「ヴォーパルの剣」を練成し、主人公に協力する。
:自身の第三回戦にて、[[遠坂凛 (EXTRA)|遠坂凛]]と対戦し、敗北寸前まで追い詰められる。その時、主人公が選んだ行動により、彼女の運命は大きく分岐する。
:ラニルートに入ると、当初はサーヴァントも心臓も失ったことで自棄になるが、主人公の境遇を知ったことが切っ掛けで心を開くようになる。
:[[Fate/EXTRA CCC|月の裏側]]では[[BB]]に操られ、第二階層の衛士(センチネル)として登場。かなり突飛な真理に辿り着き、主人公に究極の選択を迫る。敗れた後は生徒会会計として味方に復帰する。
:『[[Fate/EXTRA Last Encore]]』では第六階層にて遠坂リンと完全な相打ちとなる。勝敗がつかなかったことで死の直前の状態のまま両者共にフロアマスターと化して階層に囚われの身となり、無数の分身(アバター)を生み出し決着をつけるべくお互い戦い続けていた。
:しかし幾度繰り返しても決着はつかず、業を煮やした二人は休戦協定を結び、生き残ったマスターを第六階層まで導き、改めて勝敗を決することで階層から解放されようと試みた。両者各階層に分身を派遣していたが、ラニは第二階層において[[ダン・ブラックモア]]と戦う岸浪ハクノを救出し、その戦いをサポートする。
:第六階層に導かれたハクノによって死の直前の状態にあった両者の本体の時間は動き始めるが、治療の甲斐なく彼女は死を迎える。最期のその瞬間、ハクノに慰めと別れの言葉を遺し、ラニは消滅した。
;人物
:無表情で感情表現に乏しく、自らを「人形」「道具」と称する。また、占星術を嗜むことから、それに基づいた難しい言い回しで話すことも特徴。
:その無表情さと言い回しの双方によって、非常にとっつき難い人間になっている。
:自我も常識も無く、シアリムの命令を唯一遵守すべきものと考えている。人間以上の性能だけあり、感情も当然搭載されているが、それが何かを教わるにはシアリムに時間が残されていなかった。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220" />彼女から代わりに感情を教えてくれる存在を探す様に言われており、主人公に興味を持つ。
:人間性の欠落によって、使命のために自身が死ぬことをいとわない。羞恥心も欠落しており、下着全般を着けていない。<ref group="出">『コンプティーク』2010年4月号付録「EXTRA OF TYPE-MOON」</ref>
;能力
:錬金術によって練成されたホムンクルス。EXTRA世界の裏社会に流通しているクローンとしてのホムンクルスではなく、旧世界の魔術理論とアトラス院の最新科学技術で作られた、来るべき電脳世界に対応した新人類である。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220" />その一環として、新世代の魔術回路を人工的に埋め込まれている。<ref group="出">『コンプティーク』2010年4月号付録「EXTRA OF TYPE-MOON」p.9</ref>
:非常に優秀な[[ウィザード|霊子ハッカー]]であり、錬金術(高速思考、並列思考を含む)の心得もあるほか、占星術も扱う。アバターは現実と同様の姿にしている。電脳空間へはナノ単位の繊維の方のエーテライトを介して入り込んでいる。
:演算能力は聖杯戦争の会場となる校舎と同規模で、上級AIに負けていない。<ref group="注">校舎は1回戦の128人の時点で7棟用意されているので、最低でも18体のサーヴァントを維持できるレベルということである。ちなみに『Fate/EXTRA CCC』での旧校舎は数十体のサーヴァントを維持できる。</ref><ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220" />『路地裏ナイトメア』ではアトラス院で脱落していく錬金術師達の分も補って尚余りある程の性能を見せていた。条件さえ揃えば「十の王冠」の解析を数分で、「五停心観」の代替策も一晩で確立してみせる。
:生命としての生存能力はホムンクルスの例に漏れず低いが、仮想世界であるSE.RA.PHでは心さえ無ければ最強のマスターになれただろうと[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|アンデルセン]]は語る。
:『Last Encore』では遠坂リンに対抗するため彼女同様自らの電脳体を改造し、[[呂布奉先|契約サーヴァント]]の要素を組み込んだ[[デミ・サーヴァント]]と化している。
:;ヘルメス
::ラニの心臓。フォトニック結晶の一種、オパールでできた第六世代型量子コンピューター。この世界においてもまだ完成されていない筈の物で、アトラス院の技術の結晶である賢者の石ではないかと考察できる。<ref group="出" name="「Fate/EXTRA用語辞典-ラニ=Ⅷ」『Fate/EXTRA material』p.219-220" />
::最後の平行変革機(パラダイマイザー)でもあり、勝ち目が無くなった際は魔術回路の臨界収束による炉心融解を起こすことでムーンセルそのものを破壊するつもりだった。この炉心融解を目撃した凛はラニの心臓を本物の第五真説要素(エーテライト)と呼んで危険視し、[[クー・フーリン|ランサー]]に穿させた。
::尚、『路地裏ナイトメア』によれば、ホムンクルスである為、心臓は取り外せる。『Fate/EXTRA』で実際に心臓抜きで生き続け、『路地裏ナイトメア』でも[[レフ・ライノール]]に刺された後、仮死状態に陥っただけで平然と蘇っている。一方で『Last Encore』では心臓の特殊さ故にハクノは彼女の治療ができず、死亡するという皮肉な結果を迎えている。
::[[シオン・エルトナム・アトラシア#オシリスの砂|同名のコンピューター]]との関係は不明。