概要
[[死徒二十七祖]]第十九位。「凍結」の[[死徒]]。
;略歴
:かつては中世暗黒時代に生きた騎士だったが、冤罪により国を追われ、人の住めない極寒の海に流刑にされた。
:そこで強大な力を持ちながらも人間を嫌い、恐れ、人からも死徒からも逃げ出した先代十九位ゼリア・アッフェンバウムと出会い、その“子”にされ「アルハンゲリ」の銘をもらう。
:その後はゼリアの騎士として忠誠を尽くしながら、十人の妃を手に入れ、「春」とも呼べる生活を送るが、魂に刻みついた寒さと痛みはいつまでも癒えなかった。
:二百年前、[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン|ある死徒]]に拐かされ、その身に何らかの術式を施される。
:経緯は不明だがこの二百年~百年の間に主であるゼリアを討ち取り、祖の座を継承した。
:十三年前には招集された祖の一角として「フランス事変」に参加。
:既に[[原理血戒]]による負荷で限界にきており、理性があるうちの最後の機会として仇敵の死徒への復讐と病の治癒のため、溜めこんだ資産の大半を失い二度と領地へ帰れなくなることを承知で、柩一つで海を渡り[[総耶]]へやってきた。
;人物
:外見は典雅な貴族服と野蛮な毛皮のコートを纏った、端正な顔をした白髪の青年。属性は混沌・善。
:血液を“暖”と認識し、常に苛まれる“寒さ”を癒すために血を求める。
:普段は正気を失っているが、飢えを満たすか、溜めこんだ“暖”を失うと目を覚ます。
:十人分の極上の血液をストックしているが、それを使うことは決してない。
:主であったゼリアのことを「ご当主」と呼ぶ。
:また自らを「奥手」と称する一方で、十人の妻の中にいないタイプの女を気に入ると口説く恋多き男。
:しかし既に妻の中にいるタイプなら気に入っても口説かないあたり、ある意味一途。
:魂を懸けて敵対するに値する「敵」を求めているが、未だ出会えたことはない。
;能力
:ただ存在するだけで生理現象として周囲に生命だけを焼く青い炎が広がり、超抜能力として3000度を超える灼熱の炎と、-100度の冷気を操る能力を持つ。
:大剣のような無骨な鉈を使った剣技は「正気であれば吸血鬼でなければ嫉妬するほど」と[[遠野志貴]]に評価された。
:また戦士としての直観も卓越しており、志貴を前情報のない初見の状態で「あの人間は自分を殺せる手段を持っている」と看破し、最大限の警戒を以って対応した。
:最大の武装は、かつて主から下賜された大槍「ゼリア・アッフェンバウムの永久凍土」。「砕けぬものなし」という“不壊”の槍。
:ヴローヴの眷属の死者は、灼熱の血液と燃え上がる体を持つ「火炎死者」となる([[アルクェイド・ブリュンスタッド|アルクェイド]]曰く「新種」)。通常の死者より能力は高いが、短期間で燃え尽きるため寿命は短い。