概要
[[時計塔]]の[[法政科]]に所属する[[魔術師]]。振り袖姿の妖艶な女性。
;略歴
:「case.剥離城アドラ」にて登場。
:生前の[[ゲリュオン・アッシュボーン]]から遺産管理人に指定され、「剥離城アドラ」の遺産相続を取り仕切るために現れる。参加者達に遺言状のメッセージを伝えるが、その後何者かに殺害された死体となって発見され、事件の幕開けとなる一人目の犠牲者となった。
:しかし、事件解決後、時計塔に戻った[[ウェイバー・ベルベット|エルメロイⅡ世]]と[[グレイ]]の前に無事な姿を現す。自分の死が偽装であったことを明かし、事件への関与を問い詰めるエルメロイⅡ世に平然としらを切った。
;人物
:友禅の振り袖を纏った妖艶な美女。踝まで届く黒髪で、眼鏡を掛けている。爬虫類じみた冷たさを感じさせ、しばしば「蛇」に形容される。
:十二の学部がある時計塔の'''十三'''番目の学部「法政科」に所属する魔術師。形こそ違えど「神秘の追求」を目的とする他の十二の学部とは違い、法政科は魔術と現実社会の折衝、あるいは時計塔内部の均衡の調整など、時計塔という組織の維持安定を目的とする。つまり、「根源」を目指してない魔術師の集まりであり、菱理自身もまた根源探求を「馬鹿げている」と評する。
:瘤とも言える権限の大きさから、多くの魔術師達からは快く思われていない。
:エルメロイⅡ世の推理によれば、法政科はこの何百年もの間アッシュボーン家とは繋がりがあり、法政科にとって不都合な魔術師をアッシュボーンの魔術刻印蒐集の犠牲者として斡旋し、その事実を揉み消していた模様。
:父親は[[霊墓アルビオン]]からの生還者で、迷宮内で娶った妻と生まれたばかりの息子を置き去りに独りだけ地上に戻りはしたものの、そのことが呵責となったのか次の妻に菱理を生ませて間もなく死去した。
:のちにノーリッジの養子<ref group = "注">ノーリッジ卿は才能はあるが孤児であったり経済的に恵まれていなかったりと不遇な若き魔術師を支援し、場合によっては養子にすることもある人物。そのため時計塔内にはノーリッジ姓を名乗る魔術師が複数存在し、たとえば『[[2015年の時計塔]]』に登場する[[フラウロス]]の秘書が「ノーリッジ」と呼ばれている。</ref>となり、長じて法政科に所属、新人の頃に担当した[[現代魔術科]]の資料を調べるうち、既に失踪していた[[ドクター・ハートレス]]の助手クロウが異母兄、化野九郎であることを知る。以降、ひそかに兄の行方を追う中で、[[魔眼蒐集列車]]での事件を機に兄とハートレスの関係についてとある確信を得ていた。
:時計塔の維持安定という仕事上の目的の為ならえげつない手段も躊躇わずに使用する蛇のような性格だが、業務外ならそれなりに遊び好きな趣味人の顔を覗かせている。
;能力
:魔術師としての能力は一流。属性は水、特性は毒。時計塔の維持を目的とする法政科の魔術師は「死なない」ことに特化しているらしい。
:化野の家系は蛇に由来する魔術を伝えており、血族に稀に発現する[[魔眼]]もそれに連なる「対になったものを見つけ出す」「失せ物探し」といった能力を持つ。
:掛けている眼鏡は魔眼殺しであり、彼女も化野家に由来する蛇の魔眼を持っている。劇中の事件において、彼女が的確なポイントに早期到着しているのはこの魔眼の能力により、それ以外でも法政科で手柄を挙げたり兄の行方を追ったりするのにも活用している。
:『case.魔眼蒐集列車』では光の鎖や封印の布へ変じる蛇を使った呪縛用の魔術を披露した。
:また、彼女の友禅は魔術で少し地面から浮いているようで、どれだけ引きずっているように見えても汚れないとのこと。