概要
[[キャスター|魔術師]]の[[サーヴァント]]。<br>『Fate/Grand Order』にて、サーヴァントとして召喚された[[由井正雪]]。
; 略歴
:期間限定イベント『盈月剣風帖』に登場。“盈月の儀”が行われた江戸の特異点「夢幻泡影盈月」の浅草寺に現界し、「[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|伯爵]]」と思われる存在の甘言に惑わされて盈月の器を手にする。それからはライダーを名乗る[[源頼光/丑御前]]のマスターとして、各地の霊地を掌握しつつ特異点に召喚された逸れのサーヴァントを倒して回っていた。
:しかし[[主人公 (Grand Order)]]が特異点にレイシフトしてきたことにより、戦況は大きく変化。主人公や[[宮本伊織 (Grand Order)|宮本伊織]]と[[ヤマトタケル]]の陣営、[[地右衛門 (Grand Order)|地右衛門]]と[[ジャンヌ・ダルク (Samurai Remnant)|ジャンヌ・ダルク]]の陣営の二つを相手取ることとなり、その戦いの最中に単身でいたところをジャンヌ・ダルクによって刺され重傷を負ってしまう。
:それでも地右衛門が江戸城を起点として“地獄”を降ろそうとした際には伊織と共に彼と戦い、これを撃破。彼の目論見を打破することに成功する。
:その後は自身の持っていた盈月の器を賭けて主人公らに決闘を申し込み、後に伊織或いは主人公と対話<ref group ="注">選択肢によってどちらと対話するかは変わるのだが、主人公から「自分と対話したいのか」と問われた際の回答が歯切れの悪いものであったことから、本来は伊織と対話することを目的としていたと思われる。</ref>。僅かな迷いを断ち切って決戦へと臨む。
:そうして浅草寺で決闘を行うが、自身らは敗北。その直後、自身の持っていた盈月の器が偽物であったことが発覚した上、ライダーを名乗っていた丑御前が自身から離反。
:加えて自身が'''人間ではなくサーヴァント、逸れのキャスターであった'''ことが判明し、[[令呪]]も右手の甲に刻まれておらず、さらにその事を認識できない状態にあることが発覚。
:困惑の最中、丑御前は贋作空想樹・盈月を露見させ、飛んできた空想樹の種子が戦いの中で自身───由井正雪に変貌した様子を目の当たりにするとともに、丑御前から本来正雪が生み出された目的を聞いてしまったことで気絶し、そのまま消滅してしまう。
:それからは空想樹の種子が変化した正雪が多数出現。この正雪たちも認識が改竄されており、自らを本物の正雪と思うのみならず怪異や空想樹の種子をライダーと呼んでいたり、田安門の個体などは虚ろな目でシステマチックな言動をするなどもはや本来の性分まで不安定な状態にあった。
:江戸城の結界を突破され丑御前が倒された後に、ヤマトタケルが宝具によって空想樹のみを切断し、伊織とタケルによって本体であったキャスター・由井正雪が救出された。
:翌晩、浅草寺にて自身を助けてくれた伊織とタケルに感謝を示し、盈月を手渡す。そして、主人公の言葉により自身の願いを追い続けることを真っ直ぐ想いながら、穏やかに退去していった。
; 人物
:総髪の若き武士。武士として振る舞うために男性を装っている。
:外見は十代後半程で、その正体は[[森宗意軒]]によって作り出された[[ホムンクルス]]の一種である。
:性格は極めて誠実で裏表がなく、純粋無垢。善を尊び、悪を嫌う筋の通った人物。義を重んじる訳ではなく、人としての正道を歩むことに拘る。
:子供や動物に好かれやすいが、腹に一物のある人物からは嫌われやすい。
:軍学者、つまり計策を操る者として冷徹に務めようとはするものの、根が善人であるために悪辣な策の立案には思い悩んでしまう一面も。
; 能力
:武器としては生前と同じく、徳川将軍家から賜った白い大小二本を使用。
:異常編成ながらも上質な人造の魔術回路を有しており、主な攻撃手段として魔術を用いる。系統としては、生みの親である森宗意軒から賜った西洋魔術を扱う。また、宗意軒からは錬金術も学んだようで宝具の一つにその要素が取り込まれている。
:ところが、宗意軒が仕込んでいた本質として「霊脈、或いは魔力源と接続すると強制的に'''自身を増殖させる'''」機能が組み込まれたホムンクルスであったために、英霊となるにあたってその在り方が強制発動型の宝具「五蘊盛苦・夢幻泡影」になってしまったことが『盈月剣風帖』で判明。
::実のところ特異点で活動していた彼女は空想樹の種子が変化した個体に過ぎず(主だって登場していた個体は、確認できる限り最初の種子から生み出されたと思われる)、本人は「[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|伯爵]]」が接触し聖杯を渡された時点で先の宝具を発動させられ、江戸特異点の礎である贋作[[空想樹]]・盈月の核にされてしまっていた。そのため、空想樹・盈月自体は増殖した正雪自身の残骸で組み上げられている。