概要
[[衛宮士郎]]に憧れを抱いている[[穂群原学園]]の後輩の少女。[[間桐慎二]]の義妹であり、[[遠坂凛]]の実妹でもある。
;略歴
:[[遠坂時臣]]と[[遠坂葵]]の次女として生まれる。
:第五次聖杯戦争の11年前、[[間桐家]]に養子に出される<ref group="注">西脇だっと版ではこれを指して「10年前の真実」としている。</ref>。表向きは[[遠坂家|遠坂]]と間桐の同盟が続いていることの証。裏では、[[間桐臓硯]]にとっては断絶寸前だった家系を存続させるために、[[魔術]]の才能がある子供(というよりは胎盤)を求めていたという事情があった。また[[遠坂時臣]]にとっては一子相伝である魔道の家において2人目の子供には魔術を伝えられず、そして凛と桜の姉妹は共に魔道の家門の庇護が不可欠であるほど希少な才能を生まれ持っていたため、双方の未来を救うための方策でもあった。間桐家に入って以後は、遠坂との接触は原則的に禁じられる。
:しかしながら「間桐の後継者」の実態は間桐臓硯の手駒であり、蟲の大群に体を嬲らせ、間桐家の魔術師へ改造する修練を受ける。望まれるのは体のみで、逆らうと蟲で再教育を施され最長2時間で発狂した<ref group="注">『Fate/stay night[Réalta Nua]』では恐怖心を植え付けられているとのみ描かれる。</ref>。
:第五次聖杯戦争の4年前の4月、士郎の[[衛宮士郎の走り高跳び|懸命な姿]]を見て彼に憧れを抱く。その後、彼が間桐邸に来ると頑張って挨拶した<ref group="出" name="「Fate用語辞典-間桐桜」『Fate/side material』p.74">「Fate用語辞典-間桐桜」『Fate/side material』p.74</ref>。
:時期は不明だが、士郎を近くで見られる様に、弓道を始める<ref group="出">「奈須きのこ・一問一答-キャラクター関係の質問」『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.135</ref>。
:第五次聖杯戦争の3年前、魔術の修練を受けている事が露見して、義兄の慎二から虐待され出し、性交渉も持つ<ref group="注">『Fate/stay night[Réalta Nua]』では罵倒が基本になっている。</ref>。
:第五次聖杯戦争の1年半前の夏、士郎が弓道部から追い出された事を切っ掛けに、衛宮邸に手伝いとして通い出す。当初は他人に物を食べさせる事に引け目があったが、士郎と一緒にお握りを作ってこれを克服した。
:第五次聖杯戦争ではマスターに選ばれ[[メドゥーサ|ライダー]]を召喚したものの、参加を拒否。臓硯が許可したため意欲を見せた慎二にマスターの権限を譲渡する。
;人物
:控えめで、流されやすい気質と我慢強さを持つ。士郎と出会った頃は、間桐家での魔術の修行の影響や虐待のせいで、暗く、笑うこともなかった。だが、[[藤村大河]]などの影響を受け、徐々に明るい性格に変わっていった。
:しかし、姉に対する劣等感と穢れた魔術師である自身を嫌悪している部分が根底にあり、完全に吹っ切れている訳ではない。HFルートで士郎と両想いになったあとはそれが顕著で、「本当の自分を知られたくない」という思いから歪んでいってしまった。他者に対する依存心が強く、自身を間桐から救い上げてくれる「誰か」を強く望んでいた。
:誰のことも恨まないが、一番身近な存在である凛に対しては自分に正直になる<ref group="出" name="「Fate用語辞典-間桐桜」『Fate/side material』p.74" />。また自分を差し置いて幸せになっている世界に不公平とも感じている。
:『hollow ataraxia』では控えめで気配り上手な性格こそ変わっていないものの、許容できない言葉や行動に対してはたとえ相手が家族(間桐家並びに衛宮家も)であっても震え上がらせるほどの怒りを見せる他、部活動などでは毅然とした態度を見せ、ここぞという時には積極的になるなど、したたかな面が強くなっている。
:また、姉が典型的な魔術師で科学や機械に疎いのとは対照的に、魔術師の常識には疎いが一般的な現代人程度には機械を扱え、一般的な常識も備えているなどの差が見られる。
:美人でスタイルも良い桜だが学校で男子から告白されることはないとのこと。桜は教室だととても暗くどんなに美人でプロポーションが良くても、男子からは疎遠に、女子からは敬遠されているためである。
;能力
:魔術回路の数と質は凛と同様で、[[魔術師#属性|属性]]は希少な「架空元素・虚数」。魔道の家門の庇護が無ければホルマリン漬けの標本にされていた、と言われるのは、この持って産まれた属性による。
:しかし間桐家の属性である「水」に強引に合わせられた事、胎盤としての期待しかされていなかったため魔術の手解きは受けていないことで、結果として魔術の腕は士郎並み。一応間桐の魔術である吸収や束縛といった魔術の行使は可能だが生来の属性でないため素質に見合った力は発揮できない。そもそも体内の刻印虫に魔力を吸われ、魔術を組み立てることもできない。
:魔術の知識は碌に教わっておらず、士郎の鍛錬が鍛錬どころではないとは分かるが、魔法使いの[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ|ゼルレッチ]]のことは知らない。
:マキリ流の聖杯を作成することを目的とした臓硯の実験により、第四次聖杯戦争の小聖杯の欠片を触媒に生み出された刻印虫が体内に埋め込まれている。臓硯としてはあくまで実験であり実際に桜を小聖杯として使うつもりはなく、時間を掛けて小聖杯になりつつ天寿を全う出来るように調整しているため、本来ならば聖杯としての機能は覚醒しないところ、桜ルートでは覚醒した。しかも聖杯の中の存在が小聖杯である桜を通して睡眠時など桜の意識が薄い時に彼女を使い、無差別に生物の生命力や肉体を溶解し吸収する「影」として出現するようになった。[[使い魔]]は影の小人で、本来なら肩に乗れる大きさ。
:『hollow ataraxia』ではライダーの手ほどきの元、本来の資質にあった魔術の修行を行い、目に見えぬ不確定を以て対象を拘束する、虚数の魔術特性魔術の行使が可能になっており、相手が幽世のモノであれば容易く彼岸に返す暗黒の渦として使用可能。しかし半年ではまだ虚数属性の魔術師としての下地は出来ておらず自身の深層意識(イド)を剥き出しにし、最も暗い負の面を刃にすることでしか魔術を攻撃手段とすることが出来ておらず、自身の暗黒面に引き込まれる危険性がある。主に桜色の刃として使用する他、弓道部だからか左腕に弓掛と弓を形成し、矢として射出する。