名台詞
Fate/stay night [Unlimited Blade Works]
;「僕の家は協会ではまだまだ新参でね。今回聖杯戦争に参加したのは箔をつけるためでもある」<br>「前回のエルメロイは遊び半分だったけど、僕は違う。真剣に勝ちに行くよ」<br>「何しろ投資した額が違うからね」
: キャスターに自分が聖杯戦争に参加する動機と心構えを説明する。優雅に愛人の女魔術師達を侍らす、正に古い時代の中東の王といわんばかりの振るまい。
: 前回、自分の経歴に「武勇」を付け足そうという軽薄な動機で参加した[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト|エルメロイ]]と自分は違うとアピールしていた。しかし、当の本人も新参である自身の家系に箔をつけるという根本的な動機が全く同じという有様。[[ウェイバー・ベルベット|現在のエルメロイ]]もその点は同じだが、切実さという意味でもやはり彼とは雲泥の差。
;「勘違いは困るな。私は魔術師として、他のマスター共を圧倒する準備がある」
: 財力を武器にする戦略があるというキャスターの模範的な回答が気にくわなかったアトラムは自分がマスターとの戦いで優位に立つ準備があると工房を披露し、それが下記の台詞にも後々でつながる。
;「やはり材料は新鮮なのに限る」
: 目の前でカプセルに収められた六人の子供が赤い液体へと変貌していくのを見ながら。やはり典型的な魔術師の例に違わない価値観の持ち主である。
: 普通にやれば一月かけて作るマナの結晶が一瞬で完成するという、現代技術によってより効率的なシステムとなった工房の出来自体は申し分ない。[[遠坂時臣|骨の髄まで魔術師の男]]や彼が馬鹿にしている男から見れば、魔術の冒涜だが戦局が逐一変化する聖杯戦争ならば彼の考案したこの工房は間違っていなかっただろう。
: しかし、相手はギリシャ神話の時代の魔術師で扱う魔術も規格外のものばかり。キャスターはアトラムが作った物よりも遙かに巨大なマナの結晶を指を振るだけで作り上げた。収支の合わない工房と断じられ、彼のプライドは傷つけられたが…キャスターを甘く見すぎているとも言える。
: 後に『[[Fate/strange Fake]]』での描写では、彼が作り出したマナ結晶はギリシャの魔女がよく使っていた人体に由来する結晶物質「血体格子(エーテー・アモルファ)」によく似たものだったようで、そんなものを自慢して見せていたことが明らかになってしまった。
;「君とはここまでだよ、メディア。令呪を以て命ずる。自害しろ、キャスター」
: 上記の経緯からメディアを早々に見限り、監督役である言峰と密会して新しいサーヴァントと契約する可能性を見出す。拠点に帰還すると自身の魔術工房がキャスターによって破壊されており、怒りを感じながらも既に彼女を見限っていたため、令呪で自害を命じるが……。
;「どういう事だッ! 一度では効かないというのか? 重ねて令呪を以て命じる! 自決するんだキャスターッ!」
: 令呪による自害命令を受けても、平然としているキャスターの姿に動揺。そのまま、最後の令呪も自害命令に使用してしまうが、やはり効果は無かった。
: 令呪の重要性を鑑みれば、聖杯戦争開始前に全ての令呪を使ってしまったのは、明らかな愚策としか言いようがなく、令呪を単なる強制命令権と軽く見ていた可能性が高い。ただし、メディアは自分の宝具で既にアトラムの制御から脱しており、既に令呪でも従える事はできないため、結局は同じ運命を辿っただろう。
;「なんだ!? なんだコレは! こんな最後があってたまるか! 聖杯戦争は始まってもいない! まだ戦ってすらいないのに……こんなッ!」
: キャスターの術により暗闇の迷宮を明りの魔術も使えずに、魔術師として屈辱であろうライターで照らし逃げ惑う幻覚に囚われ、半ば錯乱しながら迷宮内を走り回るが当然出口が見つかるはずもない。
: 聖杯戦争が始まる前に自分の命が奪われかけているという事態を受け入れ難かった様だが、キャスターから「始まる前に結果を出そうとしたのだから、似合いの末路」と嘲笑される。
;「……裏切りの、魔女め」
;「……熱いな……」
: 最後にキャスターが血の滴る短剣を以てほくそ笑む壁画を背後に、上記の言葉を吐き捨て脂汗と苦悶の表情を浮かべた。
: 直後に自身の両手に炎が灯される。痛みを感じなかったのか、小さな呟きを洩らしていたが、直後に現実の体は炎に包まれて果てた。
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
;「どうだい? 自分の恋敵ごと城を焼き払ったという魔女の火にも匹敵すると自負しているのだがね」
:一族に連なる魔術師たちを動員した天候を操る儀式魔術の雷撃によってイゼルマへの宣戦布告を果たした後、自らの魔術を魔女メディアのものに喩え自画自賛する。
:後に本人と出会ってその自負も木端微塵に打ち砕かれることになるのだが。
;「ああ、僕なら君らエルメロイと同じ轍を踏んだりしないとも。せいぜい指を咥えて、勝利者となった僕の帰還を待っているがいい」
:ドクター・ハートレスの一件により第五次聖杯戦争への参加を断念、辞退を表明したエルメロイⅡ世のところへ訪ねてきて、なぜか憤慨しながら残していった捨て台詞。
:盛大なフラグを立てまくっており、残念ながらすべて回収されてしまうことが読者には周知の事実なのだが作中の時点ではまだ未確定の未来ではある。
:それを聞いたグレイは「今度こそは(エルメロイⅡ世と)魔術師として競い合いたかった」というような無念さ、そうならざるを得なかった事情への怒りのようなものが滲んでいた、と感じた。
;『いずれにせよ、僕が敗北した場合、この手紙を含む多くの知らせが、必要な相手へ届くようになっている。これは当然の義務だ。不手際を起こした場合、たとえ己の死後であろうと、きちんと始末をつけることも貴族としての役目だからね』
: 彼の死後、エルメロイⅡ世の元に届けられたビデオレターにて。グレイは、そんな彼の行動を「人間としては褒められた人格でなかったが、魔術師、貴族としては完成されていた」と評価している。
: その後、「イゼルマで楽しませてもらった礼」として与えられた情報が、心折れていたエルメロイⅡ世を立ち直らせる最初のきっかけの一つとなるなど、事件簿での彼は他の媒体と比べて割と活躍の場が多い。