Fate/hollow ataraxia
;「さあ、聖杯戦争を続けよう」
:打ち捨てられた洋館で目覚めたバゼットにかけられた最初の言葉。
:「始めよう」でも「再開しよう」でもなく「続けよう」。その真意が、この物語の肝でもある。
;「───みっともないが。誰かを助けたいという気持ちがあるなら、アンタはギリギリ<ruby>英霊<rb></rb><rt>にんげん</rt></ruby>だ。」
:[[ゴルゴーン|怪物]]に変貌する寸前のライダーに向けて。この言葉によりライダーは正気を取り戻す事が出来た。<br>余談だがこの時ライダーは怪物になりかけていたためアヴェンジャーの本当の姿が見えていた。
;「その荷物は誰も持ってやる事はできない。自分で抱えるしかない。<br> 人間に支え合う事ができるのは荷物じゃなく、荷物の重さで倒れそうな体だけだ」
:天の逆月にて、バゼットに対して。アヴェンジャーが「この世すべての悪」を背負わされたことを考えると重い言葉である。
;「……バゼット、世界は続いている。<br> 瀕死寸前であろうが断末魔にのたうちまわろうが、今もこうして生きている。<br> それを───<ruby>希望<rb></rb><rt>みらい</rt></ruby>がないと、おまえは笑うのか」
:クライマックス。生きることが苦しいと心の内を吐露するバゼットを、外の世界へと送り出す。
;「そうだな。けどもう、大抵は飽きちまったから」<br> なにか、新しいもののために、<br>「終わりでも、見てみないと」
:天の逆月にて、バゼットに対して。それが偽りであることは、本人が誰よりもよく理解していた。
; ……<ruby>■<rb></rb><rt>わたし</rt></ruby>はただ新しい物が見たかった。<br>かつての人格が彼女の蘇生を願ったように、<ruby>■<rb></rb><rt>わたし</rt></ruby>は、一つでも多くの日常を知りたかった。<br>それが自らを<ruby>■<rb></rb><rt>わたし</rt></ruby>に戻すとしても。十秒後の死を知りながら、一秒後の光を求めたのだ。
:クライマックス。「殻」が剥がれ落ちたアンリマユは、ただ光の方角へと走ってゆく。