メモ
*気配り細やかで寛大な人格者だが、やはり自分を吸血鬼扱いする物は我慢ならないらしく、そういった書籍や映像作品を目にすると、一応大人な態度でスルーしようとはするのだが、つい「うっかり」破壊してしまうらしい。
**一見すると心が狭いようにも見えるが、この「吸血鬼扱い」のせいで、「ヴラド三世」としての記憶の中に「ドラキュラ」としての記憶が混ざり込むという問題が発生している。ドラキュラの記憶は後から付け足されたものであるという自覚はあるものの、自分に自分以外の何かが混ざり、最悪の場合そちらに乗っ取られる可能性さえあるというのは筆舌に尽くし難い恐怖であろう。
**死後、彼はカトリック圏の王侯の名を栄えさせるために悪人の汚名を着せられ、吸血鬼伝説のモチーフとされたことから、かつての栄光と偉業はことごとく地に失墜し、歴史の闇へと埋もれてしまう。<br />そして現代。ルーマニア政府としては「郷土の英雄」として盛り立てたかったのだが、外貨獲得の都合からドラキュラ伝説目当ての旅客を無視できず、旅行会社がドラキュラ特需に便乗して小説の再現(ホテルや料理、城など)をしてしまったという悲しい逸話も存在する。
*刺繍という意外な趣味を持っている。これは史実でも同様で、1462年から12年間幽閉されている間の手慰みに覚えたものであるとか。『Grand Order』で刺繍を趣味としていたのはこの事に由来していると思われる。
**また余談ではあるが、ルーマニアがある中東欧圏はアンティーク刺繍でその名を知られている。
**生前には武人として単独行動することも多かった為か一人で何でもこなす必要があり、裁縫はもとより家畜の世話や料理まで一通りできるとか。
*サーヴァントには珍しく誕生日が明記されている。サーヴァントの誕生日・血液型に「不明」が多いのは伝承や史料に記載が無いためであって、彼のようにちゃんと記録が残っていれば史実通りの誕生日になるようだ。
*最大の知名度補正とスキルによって、バカ高いと称される程のステータスを獲得している。[[天草四郎時貞|シロウ・コトミネ]]は最強クラスのサーヴァントである[[カルナ|赤のランサー]]と[[アキレウス|赤のライダー]]に匹敵する戦力と推測していた。実際のステータスも幸運値以外はB以上とかなり高水準にまとまっている。
**事実、作中で互いに宝具に制限を用いていたとはいえ最強クラスのサーヴァントである赤のランサーを相手に知名度とスキル補正が無くなるまでは拮抗した闘いを展開出来る程であった。
**『鮮血の伝承』発動後は更に桁違いの力を発揮。その戦闘力は赤のランサー・ライダーを身体能力だけで吹き飛ばし、令呪によるバックアップを得た赤と黒の6騎のサーヴァントを纏めて相手取る程。最終的に押され気味ではあったものの、6騎のサーヴァントに余裕など欠片もなかったとされる程であった。
*[[ヴラド三世 (EXTRA)]]とは同一の英霊が別の側面を強調されて召喚された存在。
**宝具のカズィクル・ベイも『極刑王』、『串刺城塞』、『血塗れ王鬼』と、召喚した側面によって全て性能と振られている漢字が異なる。
**『極刑王』は、EXTRA版の『串刺城塞』と比べてランク・レンジ・最大捕捉数で上回っている。特にレンジと最大捕捉数には2倍近い差が存在する。しかし何の因果か、最大捕捉数がサタンや反キリストを意味する「'''666'''」になってしまっている。敬虔な信仰者であるヴラドにとってはあまりに嫌な数字であろう。
*作中では青銅馬のゴーレムを乗りこなしていたものの「騎乗」スキルは保有していない。
*'''[[Fate/Zero|ウロブチ]]製ランサー'''で、幸運Eとどう見ても令呪で強制的に使わされそうな宝具を持つなど彼の未来を不安視するファンは多かったが、'''事実は予想よりも遥かに酷かった'''。[[ディルムッド・オディナ|ディルムッド]]と違い心の内を正直に話し、味方には公正な振る舞いで接し、一番能力を発揮できるクラスで、魂の色が似ているマスターに召喚されてさえ、そのマスターのせいで報われない最期を遂げてしまった。<br>おまけに、信頼していた[[ケイローン|アーチャー]]や[[アヴィケブロン|キャスター]]も、ルーラーの命令とは言え迷うことなく積極的に集団リンチに参加している。踏んだり蹴ったりである。
**アーチャーとキャスターの対応は薄情な物に見えてしまうが、これは仕方のない事である。何しろ[[ジャンヌ・ダルク|ルーラー]]の[[令呪]]を用いた命令であるうえに、正当な英雄である2人は吸血鬼の大量増殖という災厄を見逃すわけにもいかない。<br>また彼自身、吸血鬼化させられた時点で既に自我が消滅しており、乗っ取ったダーニックもほとんど人格が崩壊しており、彼らに配慮する必要も従う義務ももうない。むしろ「赤の陣営との戦いに決着をつけ、その後改めて聖杯の所有権を巡る」という聖杯大戦の暗黙の了解を破り、''勝手に聖杯を使おうとしたヴラドたちというかダーニックの方が彼らにとっては裏切り者''である。<br>それでも、一切の躊躇なくゴーレムで殴りつけられ、全身を射られる彼の姿は哀しいものである……。
**『EXTRA』のヴラド三世は相性の良いマスターと巡り会い、まともな最期を迎えているのでなおさらこっちの悲惨が際立つ。
**とはいえ十分な人間性を持っている者にとっては、[[ギルガメッシュ|選択肢一つであっさりマスターを殺害する金ピカ]]や、[[イスカンダル|真名暴露は朝飯前のはいてない]]と比べれば確実に扱いやすい王の英霊といえる。
*劇中の舞台となったシギショアラは彼の生まれ故郷なのだが、なぜか一言も言及していない。郷土愛の強い性格なら、故郷が[[ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)|得体の知れないもの]]に荒らされている状況は看過出来ない筈だが。