Fate/Apocrypha
;「───ほう。まぁ、確かにそうだな。王というのは、基本的に誰よりも優れたもの、そして多くのものを求める。それは王たる者の宿命よな」<br>「それは権力という、何よりも必要なものを得ていたが故の戯れよ。王たる者は、基本的に暴虐だ。暴虐でなければならないのさ」
:シロウに「霊体化を嫌う英霊は、王族が多い」と言われて返した言葉。誰よりも優越であるがゆえの傲慢、自由であるがゆえの残虐性を説いた稀代の暴君の理論。
;「何を──莫迦な、ことを」
:ライダーに試合中、シロウの為にずっと気を張り詰めて彼の姿を見守っていたことを指摘されて。
:普段の余裕は欠片もなく、羞恥の余りに狼狽しており、それを追及されると光弾を放つほど。
;"───見てみたい、と思う気持ちを否定はせん。<br>我は善良や寛容などに興味はなく、破滅や絶望を嗜好とする女だからな。我は権勢を誇る王が無様に失墜する姿も、勇将が恐怖に駆られて絶望する姿も見た。<br>だが、未だ聖人の絶望だけは見たことがない。故に見てみたい、それは疑いようもなく事実さ"
:キャスターからシロウの破滅を見たいのか見たくないのかと問われ、最初こそ残忍な微笑を浮かべ肯定する女帝だが……。
;"だが、もう一つ見てみたいものがある。あの男が見たいと、心から願った風景だ。<br>人類の救済。正気とは思えず、どんな英雄や聖人も諦めていた景色。<br>我とて、人の上に立つ者。非業、絢爛、醜悪、清廉、あらゆるものを見てきたが───ついぞ、それだけは見たことがない。<br>もしかすると、退屈かもしれん。どうしようもない、無味乾燥としたものという下らぬ結末を迎える可能性もある。<br>しかし───見なければ、始まらぬ"
:上記の酷薄な物言いをする一方で、同時に聖人が目指そうとする世界に焦がれるような想いを抱く。
;"その通り。無論、我にも"支配"という望みはある。<br>だが、何より───あの男がどこまで進むのか、どこまで見せてくれるのか、今はそれを期待している"
:シロウへの忠誠ではなく、純粋な好奇心からなのかという問いに対しての答え。キャスターからは内心で<RUBY><RB>玩具</RB><RT>おもちゃ</RT></RUBY>をせがむ子供のようだと評した上に、念話を切った後に、「女帝の恋物語」とズバリ本質を指摘された。因みに、それをアニメ版にて当の本人の前でのたまった結果──。
;「───死ね」
:アニメ版にて上記の台詞の本質を「恋」と指摘した結果、キャスターは危うく縊り殺されかけた。
;「しかし我はどうして……いつも看取る側になってしまうのだろうな…」
:最後の戦いに敗れたシロウにキスをした後に息を引き取った彼を看取った無念。生前、いつも愛した男の最期を看取った女帝の繰り返し。一度で良いから、愛する人に看取られたいとどこかで彼女は願っていたのかもしれない。