「ヴラド三世 (Apocrypha)」を編集中 (節単位)

== 話題まとめ ==

;ドラキュラ伯爵のモデル

:『Apocrypha』の作中で、ヴラド三世は「ドラキュラ伯爵のモデルとして自分が広く知られていること」に憤慨しているが、実はブラム・ストーカーが執筆した原作小説『吸血鬼ドラキュラ』において、'''史実のヴラド三世を直接示す名前は登場しない'''。作中では、オスマン帝国と戦った「ドラキュラ一族の『ドラキュラ将軍』」として語られるのみである。

:歴史的に「ドラキュラ」という名前はヴラド家の通称であり、その由来はハンガリー王（のちの神聖ローマ皇帝）ジギスムントが創設した「ドラゴン騎士団」にある。ヴラド3世の父であるヴラド2世はこの騎士団に属し、「ドラクル（ドラゴン公）」と呼ばれるようになった。その息子であるヴラド3世は、「ドラキュラ」と通称され、これは現地語で「ドラゴンの息子」を意味する。

:また、作中で語られる「ドラキュラ将軍」は、「ドナウ川を渡ってトルコ軍と勇敢に戦い、敵に恐れられた」とされるほか、「彼の死後、弟がトルコに領地や領民を差し出した」といった記述がある。これらは史実のヴラド3世の生涯と符合する部分が多い。

:つまり、ブラムは「ドラキュラ」という名前を拝借したに過ぎず、さらに彼自身がルーマニア語で「ドラキュラ」を「悪魔」と誤解していたとも言われている。この誤解が後世の研究者の推測を呼び、やがて「ヴラド3世＝ドラキュラ伯爵」というモデル説が広まることとなった。

:もっとも、Fateにおけるヴラド三世にとっては、こうした誤解が広まったこと自体が非常に迷惑な話であることは間違いない。

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