Fate/EXTELLA
;「やれ嬉しいこと、目出度いこと。狐耳がピコピコと痺れるこの感じ。我が愛しの主が御目覚めになられたと見ました。」<br>「んー……予定より早いですけど、それはそれ。だいじょうぶ、何の問題もありませんとも☆」<br>「おはようございまーす、ご主人様♪ 天守よりの見晴らし、お楽しみいただけました?」<br>「さて───そこな小間使い。何を惚けておる。我が主を玉座に案内せぬか。」
:メインストーリー「蘭詩篇」冒頭。千年京にて目覚めた最愛のマスターへの、遠距離通信越しの初手挨拶。<br>彼(彼女)の目覚めに対面したのは部屋を掃除していたエリザベートであり、「ここは危険だから一刻も早く逃げろ(意訳)」と忠告していた矢先の部屋に響いた言葉。<br>途中までは甘い声色で主人公の目覚めを迎えるが、最後のエリザベートへの指示の声色は一転して傾国モード全開となっている。
;「───ふふ。よくぞきた人間。剛胆だが愚かも愚か。命知らずにもほどがあろう。」<br>「貴様なぞこの玉座に落ちた糸くずのようなもの。妾の機嫌一つで風塵と舞う命じゃ。まこと、あまりに切ない拙い味気ない───」<br>「これでは食前の酒にもならぬ。ムーンセルを制したというから、もう少し大きなものを期待していたのだがなあ?」
:上記より場面は変わって、玉藻陣営玉座の間にて。先程とは一転、マスターである主人公にも傾国モードの振る舞いを玉座に横たわりながら見せる。<br>理由はのちのち明かされていくが、金毛白面との対峙を思い起こしたプレイヤーも多かったであろう場面。
;「…………っ」<br>「……私利! 私欲!そうです、ええ、そうですとも!」<br>「この私が、私の愛するあなたと共に国を盗る。総べ、喰らい、そして───」<br>「それの、何が悪いと言うのです。」
:千年京を襲撃した李書文の軍を片付け、ネロと精神の主人公との初戦を終えて。<br>SE.RA.PHの危機が迫るとネロは言う。我々と協力せよ(そしてそちらの魂の主人公を再融合させよ)と。しかし、「だから何だ」と玉藻の前は返す。<br>先の災厄を目から背け、私利私欲に走るその姿勢を撤退しながらのネロに侮蔑され、やや哀しげに、しかし決意は固く魂の主人公に向き直る。
;「そう、そうやって……。ネロさんはいつも、私から奪うのですね。あの時も。」<br>「月の聖杯戦争。その終焉のとき、ムーンセル中枢に入ったのは、ご主人様と……貴女、だけだった。」<br>「私は、そこにいなかった。知っての通り、はぐれてしまいましたから。」<br>「最後のあの部屋で何があったのか、私は知りません。だから……。」<br>「だから、この指輪を与えられた時は本当に……本当に、嬉しかったんです。心の底から。」<br>「今度こそ自分は選ばれたのだと、選んでもらうことができたのだと。薬指に輝く光を前に、確信したんです。」
:ネロの月のローマを攻め、ネロとの一騎打ちの果てに掴んだ勝利。しかして、倒れかけたネロを精神の主人公は降伏勧告を述べられても手放さない。<br>そんな姿に、玉藻の前は傾国の振る舞いを束の間剥がし、悔しげに、羨ましげに語りだす。
;「それなのに───」<br>「貴女も同じ指輪を得ているなんて、本当に驚きました。」<br>「その薬指を見た時の私の愕然、想像できますか?」<br>「……でも残念、今度こそ私の勝ちです。前回はあなた、今回は私!釣り合いは取れています、不服があらば地獄の夜摩にお言いなさい!」
:上記より続けて。ネロへの恨み節が、感極まり声を荒げる。そしてレガリアを奪う。一片の哀れみもなく、それが当然の権利だとばかりに。
;「どうかお許しください、ご主人様。あさましくも卑しい、私のおこないを。」<br>「私は諦めました。もはや世界に明日はありません。なら───」<br>「なら───私は限界まであなたに仕えたかった。あなたに寄り添い、あなたと共に死にたかったのです。」
:最終決戦。巨神セファールが目覚め、その有様に彼女は絶望する。最早ここまでなのかと。<br>彼女は全てを知っていた。一万四千年前の大破壊も、神々のあれへの敗北も、神としての自分の記憶から。そして、やけになった。勝てないと悟り、現実を見る事をやめた。<br>せめて、愛しいマスターと最後の時まで幸せな泡沫の夢を見られるならばと。私利私欲の傾国の己の封を解いた。そんな懺悔と心の奥底からの謝罪。しかし主人公は……。
;「───完全敗北です。マスター。この水天日光、たった今あなたに、かんっぺき惚れ直しました。」<br>「うん、どうせ浸食されるのなら私も国を持とう、世界が滅びる瞬間までいい目をみよう☆ なんて、大きな間違いでした!」<br>「ほんっと、私らしくないったら! 後ろ向きになって、どこに落ちて行こうとしたのやら!」<br>「それじゃあまるで、あの巨神と変わりません。ええ、マイナスにマイナスを掛けてもマイナスです!」
:主人公は、信じた。信じて信じて信じた果てに、この掛け替えのないパートナーたる良妻狐を拳骨一発で叱り、許した。「好きにするのはいい、でもやけになっては駄目だ」と。<br>最愛の人よりのこの上ない期待と信頼の言葉を頂き、玉藻の前は再起する。SE.RA.PHを救おうと。<br>…しかし、マイナスにマイナス掛けたらプラスである。
;「いえまあ、世界なんてどうでもいいですが、ご主人様の未来を汚すものに容赦はねえ。愛しのダンナ様に指一本触れさせません!」<br>「いざ、参ります!ハッピー──ウェディング・サンシャイン!!」<br>「全霊渾身、全開稼働! 霊子も魔力もなんのその、今の私の動力源は───」<br>「───あなたへの愛! ただひとつ!───タマモ・ラブMAX!」
:完全に立ち直った玉藻の前。腕を組み、指輪を天に掲げ、高らかに宣言する。その愛は、無限大であると。
;「うう、うぅ……ひどい、こんなのひどいです……せっかくタマモ頑張ったのにぃ! これじゃあ蛇の、もとい狐の生殺し! 代わってー! そのポジションは私のものなんですからぁー!」<br>「わぁーーーーーーーーーーん!!! なんですかこのオチー! 天罰覿面にも程がありますぅーーー!」
:サブストーリー「メドゥーサ編」のエンディングより。陣営の客将で信頼していたが実際忠誠心など微塵もなかったメドゥーサに最後の最後で出し抜かれ、主人公と良い雰囲気になりかけているメドゥーサを前に殺生石ネオの下で悔し気な叫び声を挙げる。
;「……これはこれは……お布団にするっと忍び込んだ私もアレですが、一芝居をうつご主人様も同罪ですねぇ。」<br>「っていうか、狐の前で狸寝入りとか、もう殺し合うしかない、みたいな? 同じアニモーなら言葉は不要、と言いますか?」<br>「弱肉強食こそ野生の掟、褥についたのが運の尽き──一夜の悪夢と観念をば。ではでは、望み通り食べちゃうぞー!」
:絆イベントより。主人公の寝言のフリを口実にして'''パクっと食べてしまい、一線を越える。'''最速で第3章でこのイベントが発生する事になるが、これが無くても本編で……。