真名:ヴァン・ゴッホ
:邪神の手によって、''オランダの画家「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」に、ギリシャ神話のニンフ「クリュティエ」が合成された存在。''
:霊基の80%はクリュティエのものであり、肉体と人格は女性であるクリュティエがベースとなっている。残りの霊基は邪神由来のブラックボックスが15%ほど、ヴァン・ゴッホとしての男性の記憶と画才が5%ほど占められている。ゴッホの完全な生涯の記憶が組み込まれている代わりに、クリュティエの記憶は皆無である。
:ゴッホが5%だけというのは、クリュティエは曲がりなりにも神霊の一種なので、霊基の規模が常人より膨大であり、若死したゴッホの記憶容量が相対的に小さな割合になるため。
:
:自身の降臨の手段としてヴァン・ゴッホの宝具を欲した邪神だが、そのまま召喚して使役しようとしても英霊ヴァン・ゴッホは抵抗して宝具を使う前に自殺してしまうため不可能。そこで邪神が採った手段が、「自殺しない」という逸話を持つクリュティエと合成する事で自殺を封じること。自殺を封じるだけではゴッホは抵抗を続けるが、死なないままで抗い続けてもやがては狂気に飲まれ、自身の在り方に反して邪神のために宝具を使う。つまり、最初から発狂させて壊してから使うためにこの形で召喚されたという事になる。
:
:通常まず召喚され得ない英霊。もし召喚されてしまった場合、いかに彼女に安定したアイデンティティを与えられるかが鍵となる。間違っても[[令呪]]による自害を試みてはいけない。
:最終的に至ったアイデンティティにより、名乗るべき真名、性格やステータスも変化する。ある意味で「成長」する可能性のある、珍しい英霊と言える。
関連
;ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
:19世紀のオランダ出身の印象派画家。
:代表作には『ひまわり』、『星月夜』、『タンギー爺さんの肖像画』等がある。
:強烈な色彩と荒々しいタッチが特徴的であり、奇矯な性格でも知られている。ゴッホ自身の幕間の物語「題材と○○の問題」で登場した[[ウィレム]]も非常に付き合いづらい人格であった。
:史実では自殺したとされている<ref group="注">現場を目撃した人物がいなかったため、異説はある。</ref>が、FGOにおいてはここに更なる解釈が加えられており、晩年に描いたとある絵画によって外なる神と繋がりを持ってしまい狂気に侵されそうになったが、それに抗い続けた結果、狂気に飲まれる前に自殺したという事になっている。
:この逸話から、英霊ヴァン・ゴッホは邪神に利用されそうになるとそれに自殺してでも抵抗するという性質を持つ。
;クリュティエ
:ギリシャ神話に登場する水霊(ニンフ)の一人。
:アポロンの恋人であったが、彼の新しい人間の恋人・レウコトエに嫉妬し、彼女の父であるオルカモスに讒言して殺させたとされている。
:アポロンからは捨てられてしまったがそれでも諦めきれずに空を行く彼を追いかけ続け、最期には花になってしまった<ref group="注">元々の伝承ではヘリオトロープの花であったが、後の時代にはヒマワリと混同されるようになった。</ref>。
:この事から、「自殺しない」性質を持つ存在となっている。