真名:ロビンフッド
:ロビンフッド。イギリスのノッティンガムの近く、シャーウッドの森に潜んだと言われる盗賊・義賊。
:オリジナルの「ロビンフッド」は圧政者であったジョン失地王に抵抗したが、カークリースの修道院にて、修道院長の陰謀によって出血多量で死亡したとされている。
:モデルとなった人物は存在するが、それは複数おり、それらが混合された結果生まれた英雄。度重なる諸外国からの侵入によって疲弊したイギリス人の「祈り」「願望」が混合されており、「顔のない王」の化身とされている。
:他にも、ドルイド信仰やギリシャ神話の狩人[[オリオン]]、ケルト神話の妖精の逸話も融合している。
:その時代にいた小さな英雄が人々の願いを受け、「ロビンフッド」という名を襲名し活躍したもの。サーヴァントとして召喚されたロビンフッドも、数いるロビンフッドのうちのひとりに過ぎない。
:もともとは放浪していたドルイド僧の子供で、幼くして父を亡くした孤児。父譲りの森でのサバイバル知識に長け、妖精の姿を見ることも出来た。
:しかし、妖精憑きとして村からは迫害を受け、厄介者として扱われ、村人も彼自身も互いに歩み寄ることはなかったが、それでも父の最期を看取ってもらった義理は感じていたらしい。
:彼は村人たちを愛してはいなかったが、捨て去るほど嫌ってもいなかったのだ。そんな村が、領主の圧政に苦しめられるのを見捨てられず、彼は若さゆえの勢いも手伝って弓を手に取る。
:一度目は偶然の助けで領主軍の撃退に成功。二度目からは、村人たちの願いと希望を背負っての奮戦となった。
:多少の知識はあっても一般人にすぎなかった彼は、偶然の助けを望めない状況においては、何もかもを欺かねば英雄として機能しない。ゆえに、村人にすら顔と姿を隠し、個を捨てた。正義を成すためには、人間であってはならなかった。
:生涯に渡って緑の衣装で素顔を隠し続けたが、結果として、村から保身のために関わりを断たれ、彼は村と領主の共通の害敵として扱われることになってしまう。
:姿を、正体を隠し、徹底して奇襲・奇策に走った戦い方をする。武器を隠し、誇りを隠す。「卑怯者」と誹られようとも、卑しい戦いを徹底し、自身の誇りより村の平和をとり続け、村人に罪を被せる真似はしなかった。
:待ち伏せの罠、食事に毒など日常茶飯事。殺した兵士の「せめて戦いの中で死にたい」という願いすら踏みにじる。そうでなければ、一人対軍隊の戦いなど勝てはしない。英雄として戦い続けることなどできない。
:……だが結局、そんな無理が長く続くはずもなく、二年足らずで彼は敵の凶弾に倒れる。
:末期には祈りの弓を手に取り、「自分をこの矢が落ちた場所に埋葬して欲しい」と言って矢を放つ。果たして、矢はイチイの樹の根元に刺さり、彼は親愛なるパートナーだった大樹の元に埋葬された。
:己の顔を隠し続けた一人の青年。村人たちを愛することはなかったが、村人たちの穏やかな生活は愛したもの。
:無銘のまま報われることなく、ただの一度も彼が望むような真の英雄として戦うことはなく森の土に還った彼は、その死をもって英霊と化した。
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関連
; 顔のない王
: 古代ケルトにおいて、春の到来を祝うベルティーン祭に現れるとされる森の精霊、自然の化身、透明の王、緑の人、グリーンマン、ジャッコザグリーン。
: 読み仮名にある「メイキング(May King / 五月の王)」とは、ベルティーン祭を受け継いだヨーロッパの五月祭の中心となる男性で、ロビンフッドと同一視されることもある。ちなみに女性の場合はメイクィーン。
; イチイ
: 別名アララギ。世界中に分布しており、ケルトや北欧、日本では聖なる樹木の一種とされている。北欧などでイチイの弓を作るという行為は、「森と一体である」という儀式を意味する。また、イチイは冥界に通じる樹ともされる。材質は固いが加工しやすく、家具や工芸品に使われる他、イギリスやアイヌでは弓の材料にされていた。実在のロビンフッドが使っていた弓の材質としても有名であり、ロビンフッドの逸話の一つでは彼はこの木の下に埋葬されたとある。花言葉は「心残り」「哀しみ」。 日本では重要な神木の1つとなっており、神社の境内に植えられる他、サカキなどの代わりに葉のついた枝が玉串として使われる事がある。また、称号の「一位」はイチイが語源と言われている。
; 名も知れぬ記念銀貨
: コマドリが印字された記念銀貨。
: とある悪徳領主が倒されて領主が変わった際に記念として小数発行されたものだとか。
: 彼がそれを持っているのはとある女性から押し付けるように渡されたため。彼にとっても記念品なのか、箱には何度も開かれた形跡があり、銀貨自体も手入れされているのか錆が全くない。
: ……前後の文脈を考えると、'''「彼が領主を暗殺した犯人であり、とある女性は表向き明かされていない事情を知っていたが為にせめてもの報酬として無理矢理渡した」'''ものとしか思えず、数多居る「ロビンフッド」の中で彼個人の功績を証明する貴重な聖遺物である。
:『Fate/Grand Order』における彼のバレンタインシナリオでは、チョコレートのお礼に「何なら換金してもいい」とあっさり渡されるのだが、果たして気軽に受け取ってしまっていいものなのであろうか。