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2013年10月7日 (月) 07:32時点における版
魔法
「魔術」とは異なる神秘。魔術師達が目指す最終到達地点である「根源の渦」から引き出された力の発現。
その時代の文明の力では、いかに資金や時間を注ぎ込もうとも絶対に実現不可能な「結果」をもたらすものを指して魔法と呼ぶ。
対して魔術は、一見ありえない奇跡に見えても、「結果」という一点においては、別の方法で代用ができる。
例えば魔術を用いて何もない虚空に火炎を出現させ、敵を攻撃して燃やすことは、一見してありえない奇跡に見えるが、「火で燃やす」という「結果」を問うなら、火打ち石でもマッチでもライターでも、火炎放射器でも代用ができる。
魔術では再現できない直死の魔眼ですら、過程ではない、もたらされる「結果」を問えば、単純に「死」であるため、魔法の域にはない。
人類が未熟な時代には数多くの魔法があったが、それらは文明の発達にともなって、殆どが魔術へと格下げされた。
現代においてなお魔術協会が魔法と認定している大儀礼は五つで、使い手は五人だとか四人だとか言われている。その内容はたとえ協会の魔術師であろうと末端の人物や、そもそも協会に属してさえいない部外者には知らされていない。また中でも第三魔法は協会でも秘密にされていた禁忌中の禁忌。
魔法は根源の渦に直接つながるものである。故に、根源の渦に到達すれば魔法を得られるし、逆に魔法を開発できれば根源の渦に到達することができる。そのため、「根源の渦への到達」と「魔法」はしばしば混同・同一視されている。とはいえ、魔術師たちの本来の目的は「根源の渦への到達」であり、本来的には魔法はあくまでそのための手段、あるいは到達を達成した場合のおまけのようなものでしかない。 また、魔法を得られるのは根源に最初に到達した者に限られ、同じ理論・方法で根源に到達しても2番手以降の者は魔法を得ることはできない。結果的に、研究が進めば進むほど、魔法を得られる手段は減っていってしまう。というか5番目の魔法で打ち止めと看做されており、以降の魔術師たちは魔法抜きで根源にいたる方法を研究しているそうである。
魔法は人類と世界にとって異物であり、魔法と魔法使いは二つの抑止力によって排斥される。実は根源の渦への到達自体はそれほど難しくないのだが(たとえば直死の魔眼は根源の渦とつながっている)、魔術師が根源に到達しようとすると上記の理由で抑止力に邪魔されるため、結果的に困難になってしまっている。
魔法の種類と魔法使い
第一魔法
- 使い手
- 不明。既に世界から消滅。
ロンドン魔術協会のロードの一角、最強の「貴い魔術回路(ブルーブラッド)」を擁するバルトメロイが、他のロードすら見下す中、唯一敬意を払う対象。
- 内容
- 不明。
第二魔法『並行世界の運営』
- 使い手
- キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
- 内容
- 多世界解釈――ある時の選択でAではなくBを選んでいたら、世界は別の道筋を歩む。そういった、数限りなく存在する平行世界(パラレルワールド)を行き来するというもの。ただし並行世界の“移動”ではなく“運営”であるため、後述のような並行世界に関係するあらゆる事象を引き起こせると思われる。
ゼルレッチ自身は魔術礼装として自身の名を冠する「宝石剣ゼルレッチ」という限定的ながら第二魔法を行使する(隣り合う世界の壁に穴を開ける程度)剣を持ち、弟子の家系・遠坂にはその製法に関する記録の断片が伝わっている。また、第二魔法の応用で「他世界の自分自身が持つスキルのみをダウンロードする」という機能を持つ「カレイドステッキ」なる魔術礼装が、遠坂に所蔵されている。
他に、純粋な剣技として「全く同時に太刀を振るう」を目指した結果、多重次元屈折現象(キシュア・ゼルレッチ)と呼ばれる「現象を複数の平行世界からひとつの世界に取り出す」第二魔法の領域に届いた例もある。 - 時間旅行、記録の改竄、事象の改変などもこの魔法に含まれるようである。
第三魔法『魂の物質化』『天の杯(ヘヴンズ・フィール)』
- 使い手
- 不明(アインツベルンの関係者)
- 内容
- もとはアインツベルンが到達したが、現在は失われたとされている(使い手それ自体がどうなったかも含めて不明な点が多い)
物質界において唯一永劫不滅でありながら、肉体という枷に引きずられる魂を、それ単体で存続できるよう固定化する。精神体のまま魂単体で自然界に干渉できるという、高次元の存在を作る業。魂そのものを生き物にして、次の段階に向かう生命体として確立する。
端的に言えば、真の不老不死。
ちなみに、ロアやズェピアが行っているのは、魂の「情報化」であってコピーの類。
第四魔法
- 使い手
- 不明
- 内容
- 不明
第五魔法『魔法・青』
- 使い手
- 蒼崎青子
- 内容
- 蒼崎の三代前の当主が道を開いたとされるもの。
魔法使いの夜での描写によれば、時間旅行を可能とする魔法のようである。 しかしそれはこの魔法の本質ではなく、あくまで副産物に過ぎないようである。 この魔法で時間旅行を行う場合、あくまで「何かを過去や未来に飛ばす」だけで、あるものをなかったことにすることはできない。たとえば「ある生物が死んだ時間」を過去・未来に飛ばすことでその生物を生き返らせる(正確に言えば、死を回避する)ことも可能だが、それは問題を解決しているとは言えず、あくまで負債をどこかに押し付けているに過ぎない。むしろ時間旅行そのものにかかるコストを考えれば、トータルでは人類・世界の負債を増やしているとさえ言える。
第六魔法
- 使い手
- 存在していない
- 内容
- 不明。かつてアトラスの錬金術師、ズェピア・エルトナム・オべローンが人類滅亡を阻止するために挑み、敗れたモノ。
Program No.6、第六法などとも呼ばれる。
これの使い手が現れるとき、世界に根本的な改変がもたらされるとか。
魔法級
勘違いされやすいが、「その時代の文明の力では、いかに資金や時間を注ぎ込もうとも絶対に実現不可能なもの」が魔法であるわけだが、「実現不可能なもの」が現代では五つ(もしくは第六法も含めて六つ)しかない、わけではない。
「現代の文明の力では実現不可能なもの」は、五つと言わず、それこそ幾つもある。
だが、その無数の「実現不可能なもの」中にあって、さらにそれを「可能にした奇跡」が魔法であり、今現在五つしかない、のである。
五つの魔法には該当しないが、その奇跡を指して「魔法の域」と言わしめる現象は他にも存在する。
- 「Fate/complete material III」に記されている「魔法級の効果」は以下。
この他にも「魔法の域」や「魔法一歩手前」などの表現で言い表されるものは存在する。
- とはいえ、「燕返し」のように5つの魔法に関して「魔法の域」とする描写もある。
矛盾を起こさぬよう解釈するのなら、その使い手が存在した時代の文明では実現可能だったが、現代に至るまでに文明から関連技術が失われ再現不可能になったということであろうか。
メモ
- 公式で青子先生が第五魔法の使い手との情報が出たが、過去に「第四の魔法使い」と表現された件は、第一魔法の使い手が既に世界から消滅しているため「現存する魔法使いの四番目」という意味で使われたと推定。
- 第六が何であるか明言されてはいないが、その片鱗ではないか、と考察の際に話題に上るのが、空の境界における黒桐幹也の台詞である。
- 「ふぅん。そうなると最後の魔法っていうのは、みんなを幸せにする事ぐらいになっちゃうな」
- 鋼の大地時代には六人姉妹と呼ばれる亜麗百種が魔法使いだとされている。それぞれが童話に登場する黒い帽子と箒に乗った魔女のような姿をしていた。
- 聖杯戦争におけるサーヴァントは実体化する術を持つ霊体ではあるが、第三魔法である「魂の物質化」とは別の現象である。サーヴァントはあくまで「降霊」によって呼び出されるものであり、寄り代がなければ現世には留まれない。魂単体で存在できるようになる「魂の物質化」と比べれば不完全なものである(ただし、サーヴァント降霊のためのシステムの基盤には、第三魔法の一部を用いているとされる)。
- 『Fate/EXTRA』では、サーヴァントに関して公式サイトで「第三法と呼ばれる魔術によって実体化した霊子生命体である」との説明がある。ゲーム内のNPCの台詞によれば、「ムーンセルがやっているのは、本来の手法の完全コピー」ということなので、これも魔法ではなく魔術の領域。同じく基盤に第三魔法の一部を用いているため「第三法と呼ばれる魔術」と記述されているかと思われる。
- 魔法使いである青子を指して、暴走アルクいわく「忌まわしい秩序の飼い犬」。ワラキアいわく「君たちのように秩序と対峙する域」。
- また、ワラキアいわく「この世の果て」=「秩序が第六に敗れるその日」。
話題まとめ
- 残りの魔法
- 『Fate/hollow ataraxia』において、魔術師バゼットの口より、「死者の蘇生には時間旅行、平行世界の運営、無の否定、いずれかの魔法が絡む」という言葉が述べられた。
『hollow』発売当時、ここにあげられたうちの『平行世界の運営』は、第二魔法であると既に公開されており、第三魔法が『魂の物質化』であることも明らかになっていた。『時間旅行』と『無の否定』が、まだ明らかではなかった残る第一、第四、第五のいずれに該当するのかが話題となる。
- 確定ではないが、第一魔法は、用語辞典で見られる「エーテル塊」の項目で記述されている「無を生み出す」という一文と、バゼットの言から『無の否定』だという説が有力視されている。使い手は死去したが、魔法の痕跡は未だ世界に留まっている。
- 『時間旅行』に関しては、MELTY BLOOD、Fate/EXTRA等に青子が時間に関するいくつかの台詞を残しているところから、第五魔法に該当することが有力視されていた。
その後、『魔法使いの夜』にて、青子が魔法を使うシーンが公開される。しかし、この作品で『魔法・青』の全貌は明らかにはならず、いくつかの疑問が残ったままの結果となっている。
『魔法・青』が「時間」に関わる魔法であることは確かだが、特に蒼崎橙子からは「『時間旅行』は『平行世界の運営』に含まれる」との言葉がある。『時間旅行』が魔法である、というのも、あくまでバゼットの知識から出た言葉でしかないので、どちらが正しいのか、あるいはどちらも正しくないのか、現状では定かではない。 - 『魔法使いの夜』本編の描写は、何かを過去や未来へ移動させる所謂『時間旅行』と言うより、対象の時間その物を切り取って未来へ先送りしたり、早回し(前借り?)したりと、時間その物を融通する(移動=旅行させる)様な表現になっている。
つまり上記はどちらも正しい可能性も有る。