炎上汚染都市 冬木
炎上汚染都市 冬木 | |
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副題 | 序章 |
人理定礎値 | C |
年代 | A.D.2004 |
シナリオ担当 | 奈須きのこ |
概要
特異点F。西暦2004年1月30日の日本の地方都市、冬木市。
聖杯戦争が起こりサーヴァントが戦闘を行っていること自体は本来の歴史通りであるものの、街は炎上し人間はいなくなっている。
聖杯による魔術的な災害が発生しており、比喩ではなく町の全てが燃え盛っている光景は並行世界の十年前の大火の比ではなく、未確認座標としか表記されないそれは元の場所の名前すら識別が困難なほどの有様。
呪いが土地そのものに染み付いており、人間の住める場所ではなくなっている。炎は十年や二十年では消えない[注 1]。
元々は『stay night』同様に大聖杯を巡っての聖杯戦争が繰り広げられていた。
現在ではもはや人間の気配は無く、正体不明の魔物と聖杯戦争の参加者だった七騎のサーヴァントが残るのみとなっている。
カルデアを襲う異常事態の最中この特異点に飛ばされてしまった主人公達は、なし崩しにこの炎上都市の探索を開始する。
戦場となる市内各所は、大橋、教会、港など、以前からのFateユーザーには見慣れた場所が揃う。「TYPE-MOONエース Fate/Grand Order」によると、マップには明らかに「とある宝具」をぶっ放した跡が一直線に延びている。さらにこの特異点のステージBGMは『stay night』の初期タイトル及び劇中曲「Into The Night」のアレンジとなっている。
最初の特異点を『stay night』の舞台となった冬木市に設定したうえで完全に廃墟になっているのは、『stay night』からのユーザーに対する「貴方たちが愛してくれたFateであるが、今までのFateではない」という決意表明も兼ねているため。
この時点ですでに第1部の結末はあらかじめ決まっており、この特異点はそこから逆算で少しずつ真相の痕跡を散りばめた形となっている。
大聖杯内部は空間が安定しておらず、特異点の様な状態であり、繋がりが安定しない。大聖杯のあった大空洞は強力な霊脈となっている。この大空洞は良からぬモノたちの巣窟となっている。
アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕の幕間の物語「オルタの系譜」では大聖杯の中にレイシフトし、大聖杯内部であり、何処でもない断片、一時とはいえ特異点と化した者を再現する場となり、主人公たちが通り過ぎた一つの結末を一時的に再現した。再現とはいえ、戦う分には幻ではない。フランス特異点を再現した時、冬木とフランスの人理定礎の値が一瞬だけマイナスに戻っていた。
二つ目のアルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕の幕間の物語「似て非なるもの」では、大聖杯内部にレイシフトしてアルテラの夢に入り込んだ。この夢は地平線を埋め尽くす数の巨大なゴーレムの集団が。このゴーレムは主人公たちを敵視してはおらず、ただ土地を破壊する為だけに前進していた。意思を持たないが、一つの意思で統率されており、マシュの所感だと「この星の文明を停止させろ」と命じられている様だった。この空間はアルテラの夢のため、アルテラ本人が消滅すると夢が覚め、世界が崩壊すると共に主人公たちは元の意識に帰った。ワールドエンドの疑似体験ができる。
そのためネロ・クラウディウス〔ブライド〕の幕間の物語「決意の花束」では大空洞の中心の霊脈を鍛冶場に「遥かな過去に地上に落ちた霊石」を火にくべ、生気を宿すことで「燃え盛る聖なる泉フェーヴェンス・アーデオ」という剣を作成した。
ゲーティアからの言及や、終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』へのサーヴァントの召喚が行われなかった唯一の例外である。
なお、第六特異点にてマシュ・キリエライトが、幕間の物語「アンリミテッド・レイズ/デッド」にてロマニ・アーキマンが特異点Fであったはずの冬木を特異点Xと呼んだが、現時点で理由は不明。
メモ
- 過去と未来を見通す千里眼を持つ人理焼却の黒幕は聖杯を渡して人理を歪ませたサーヴァント達の名を挙げる中、なぜかアルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕の存在はなかった。
脚注
注釈
- ↑ ロマニ曰く、アメリカに似た様な街があり、その街は地上に火災が、地下にはガスが充満してあと五十年は燃え続ける見込みらしい。
出典