「項羽」を編集中

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| 地域 = 中国
 
| 地域 = 中国
 
| 属性 = 秩序・中庸
 
| 属性 = 秩序・中庸
| 副属性 = 人
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| 隠し属性 = 人
 
| 性別 = 男性
 
| 性別 = 男性
 
| スリーサイズ =  
 
| スリーサイズ =  
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| サーヴァント階位 =  
 
| サーヴァント階位 =  
 
| 特技 =  
 
| 特技 =  
| 好きな物 = 自身が必要となくなる日<br/>[[虞美人]]
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| 好きな物 =  
| 苦手な物 = 砂上の楼閣、偽りの安寧、未来に災いの種を残したままの仮初の平和。
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| 苦手な物 =  
 
| 天敵 =  
 
| 天敵 =  
 
| デザイン = danciao
 
| デザイン = danciao
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
「[[バーサーカー|狂戦士]]」のサーヴァント。「西楚の覇王」と呼ばれた中国の英傑。
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「[[バーサーカー]]」のサーヴァント。「西楚の覇王」と呼ばれた中国の英傑。
  
 
;略歴
 
;略歴
 
:『Fate/Grand Order』では第二部の中国異聞帯にて登場。
 
:『Fate/Grand Order』では第二部の中国異聞帯にて登場。
:[[始皇帝]]の部下として登場し、[[芥ヒナコ]]に合流して共に主人公らと戦うことに。
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:[[始皇帝]]の部下として登場し、芥ヒナコに合流して共に主人公らと戦うことに。
:異聞帯では汎人類史と異なり[[始皇帝]]が滅びず、彼が埋もれる事も無かった為、「項羽」の名前や記憶については当然ながら持っておらず、ヒナコが自身に執着する事についても首を傾げている。
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:異聞帯では汎人類史と異なり始皇帝が滅びず、彼が埋もれる事も無かった為、「項羽」の名前や記憶については当然ながら持っておらず、ヒナコが自身に執着する事についても首を傾げている。
:異聞帯における項羽(会稽零式)の扱いは、基本的に「モノ」に対するそれである。[[秦良玉]]は彼を指して「あれ」と呼び、始皇帝はヒナコに対して精神的苦痛を与えるためだけに自壊を命じている(そして項羽は即座にそれを実行しようとした)。<ref group="注">なお、項羽に対するこの扱いにヒナコ([[虞美人]])が怒りを持つ描写は無い。</ref>
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:異聞帯における項羽(会稽零式)の扱いは、基本的に「モノ」に対するそれである。[[秦良玉]]は彼を指して「あれ」と呼び、始皇帝はヒナコに対して精神的苦痛を与えるためだけに自壊を命じている(そして項羽は即座にそれを実行しようとした)。<ref group="注">なお、項羽に対するこの扱いにヒナコ(虞美人)が怒りを持つ描写は無い。</ref>
 
:物語の後半にヒナコが始皇帝に自身の身体データを提供した褒美として払い下げられ、共に異聞帯の片隅でひっそりと生きていくことを提案されるが、ヒナコから教えられた汎人類史の自分の話から再度戦う事を決意。
 
:物語の後半にヒナコが始皇帝に自身の身体データを提供した褒美として払い下げられ、共に異聞帯の片隅でひっそりと生きていくことを提案されるが、ヒナコから教えられた汎人類史の自分の話から再度戦う事を決意。
 
:始皇帝がカルデアの戦いの果てに残るのは汎人類史だという結論に異を唱え、既にメンテナンスが追いつかずボロボロであるにも関わらずカルデアと奮戦し、虞美人への無念を零しつつ機能停止した。
 
:始皇帝がカルデアの戦いの果てに残るのは汎人類史だという結論に異を唱え、既にメンテナンスが追いつかずボロボロであるにも関わらずカルデアと奮戦し、虞美人への無念を零しつつ機能停止した。
:2部4.5章『[[虚数大海戦 イマジナリ・スクランブル]]』ではノーチラスによる虚数潜航の試運転にカルデアのサーヴァントとして同行する。
 
 
;人物
 
;人物
 
:ケンタウロスのような下半身、何本も生えた腕、3mを越える巨体という人間とは思えない恐ろしげな風貌をしているが、その正体は始皇帝によって[[哪吒]]の残骸を元に製造された人造人間「会稽零式」。
 
:ケンタウロスのような下半身、何本も生えた腕、3mを越える巨体という人間とは思えない恐ろしげな風貌をしているが、その正体は始皇帝によって[[哪吒]]の残骸を元に製造された人造人間「会稽零式」。
 
:カルデアで召喚された本人も何故このような姿になったのかと不思議がる程だが、実際は「中国異聞帯で改造され続けた果ての異形の姿に、汎人類史での人型のまま機能を停止した彼の精神が搭載されたもの」という扱い。元が機械であるため、不思議がりはしてもすぐに納得した。
 
:カルデアで召喚された本人も何故このような姿になったのかと不思議がる程だが、実際は「中国異聞帯で改造され続けた果ての異形の姿に、汎人類史での人型のまま機能を停止した彼の精神が搭載されたもの」という扱い。元が機械であるため、不思議がりはしてもすぐに納得した。
 
:実際は機械であるため、恐ろしい外見とは裏腹に理知的な様子も見せるが、演算の結果によっては一切の説明もなく過激な破壊行動を行う。演算の結果も降って湧いたように与えられる上、それに従う事は本能や衝動と同じレベルの行為である為、他者に説明することがそもそもできずトラブルの原因になる事も多い。
 
:実際は機械であるため、恐ろしい外見とは裏腹に理知的な様子も見せるが、演算の結果によっては一切の説明もなく過激な破壊行動を行う。演算の結果も降って湧いたように与えられる上、それに従う事は本能や衝動と同じレベルの行為である為、他者に説明することがそもそもできずトラブルの原因になる事も多い。
:また、正体が正体であるためか全体的に喋り方が機械的である。
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:正体が正体であるためか全体的に喋り方が機械的。
 
;能力
 
;能力
 
:その体躯を活かして嵐のように複数の剣を振り回して戦う他、全身からビームのような物を発射する等人間離れした戦い方を見せる。
 
:その体躯を活かして嵐のように複数の剣を振り回して戦う他、全身からビームのような物を発射する等人間離れした戦い方を見せる。
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;奇怪剣の項羽
 
;奇怪剣の項羽
 
:[[サーヴァントユニヴァース]]における項羽。「機械剣」のシャレであろうか。
 
:[[サーヴァントユニヴァース]]における項羽。「機械剣」のシャレであろうか。
:[[スペース神陰流]]の六剣客の一員であり、惑星ゼンジョーにあるクイーンズ女学院の新しい理事長に納まっている。
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:スペース神陰流の六剣客の一員であり、惑星ゼンジョーにあるクイーンズ女学院の新しい理事長に納まっている。
 
:女学院では古参の教職員を次々にやめさせてロボットに置き換え、校風も「セイバーこそが至上」という価値観に変えてしまい、反発する生徒はスペース神陰流直営の教導施設に送り込んでいる。
 
:女学院では古参の教職員を次々にやめさせてロボットに置き換え、校風も「セイバーこそが至上」という価値観に変えてしまい、反発する生徒はスペース神陰流直営の教導施設に送り込んでいる。
 
:本編中では最後まで残っていた教職員であるジャガーマンの手引きで乗り込んできたスペース・イシュタルと主人公一行と交戦し、敗北した。
 
:本編中では最後まで残っていた教職員であるジャガーマンの手引きで乗り込んできたスペース・イシュタルと主人公一行と交戦し、敗北した。
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: 中国史屈指の勇名を誇る項羽の、故事成語ともなった武の具現。
 
: 中国史屈指の勇名を誇る項羽の、故事成語ともなった武の具現。
 
: 人間型の躯体で召喚された場合には対人宝具として発動するが、異聞帯において付加された人馬型という異形の形態は、個人の武の威力を大量殺戮兵器にまで拡大してしまった。
 
: 人間型の躯体で召喚された場合には対人宝具として発動するが、異聞帯において付加された人馬型という異形の形態は、個人の武の威力を大量殺戮兵器にまで拡大してしまった。
:『Fate/Grand Order』では「自身の宝具威力をアップ(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に強力な攻撃[Lv]」という効果のQuick宝具。
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:『Fate/Grand Order』では「自身の宝具威力をアップ<ref group = "注">1ターン</ref><ref group = "注">オーバーチャージで効果UP</ref>&敵全体に強力な攻撃」という効果のQuick宝具。
  
 
== 真名:項羽 ==
 
== 真名:項羽 ==
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;[[楊貴妃]]
 
;[[楊貴妃]]
:期間限定イベント『虚数大海戦イマジナリ・スクランブル~ノーチラス浮上せよ~』で共演。
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:期間限定イベント『虚数大海戦』で共演。
 
:フォーリナーであるために計算しきれなかったイレギュラーであり、最終局面で遅まきながら危機に気が付いて斬りかかったものの、返り討ちにされてしまった。
 
:フォーリナーであるために計算しきれなかったイレギュラーであり、最終局面で遅まきながら危機に気が付いて斬りかかったものの、返り討ちにされてしまった。
 
:「覇王」と「傾国」という点で関わり合いになるとまずい上に、ゲーム的にもバーサーカーとフォーリナーで相性が悪い相手でもある。
 
:「覇王」と「傾国」という点で関わり合いになるとまずい上に、ゲーム的にもバーサーカーとフォーリナーで相性が悪い相手でもある。
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;項梁
 
;項梁
 
:史実において叔父とされる人物。
 
:史実において叔父とされる人物。
:『Grand Order』においては親族関係ではなく、始皇帝が製造した会稽零式を偶然発掘し、「項羽」の名を与えて甥として振る舞わせていた存在。
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:『Fate/Grand Order』においては親族関係ではなく、始皇帝が製造した会稽零式を偶然発掘し、「項羽」の名を与えて甥として振る舞わせていた存在。
 
;劉邦
 
;劉邦
 
:最大の宿敵であり、後の漢の高祖帝。天下を争うも最終的に敗北する。反乱軍の同僚だったときもあり、その際に義兄弟の契りを結んでいる。
 
:最大の宿敵であり、後の漢の高祖帝。天下を争うも最終的に敗北する。反乱軍の同僚だったときもあり、その際に義兄弟の契りを結んでいる。
:『Grand Order』においては始皇帝没後に乱世となった中華を纏め上げる器を持つ者として見出した存在。
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:『Fate/Grand Order』においては始皇帝没後に乱世となった中華を纏め上げる器を持つ者として見出した存在。
:虞美人によれば遅咲きで力足らずであったため、彼に先んじて群雄を平定して成長の猶予を作り、それでも間に合わず、中華全土を治めるには足らぬと予知すると彼でも治められるサイズまで中華を「縮める」ために大虐殺を行ったという。
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:[[虞美人]]によれば遅咲きで力足らずであったため、彼に先んじて群雄を平定して成長の猶予を作り、それでも間に合わず、中華全土を治めるには足らぬと予知すると彼でも治められるサイズまで中華を「縮める」ために大虐殺を行ったという。
 
;[[虞美人]]
 
;[[虞美人]]
 
:最愛の妻。京劇の「'''覇王別姫'''」は、彼女との別れの場面を描いたものである。
 
:最愛の妻。京劇の「'''覇王別姫'''」は、彼女との別れの場面を描いたものである。
 
:もっとも、史書において彼女の記述はほとんど無く、「項羽の寵姫に虞美人という者が居たといわれる」こと以外はまったく不明である。
 
:もっとも、史書において彼女の記述はほとんど無く、「項羽の寵姫に虞美人という者が居たといわれる」こと以外はまったく不明である。
:『Grand Order』においては不死の精霊種。自分と別れた後も永遠を生きる彼女の行く末が、機械として生きた彼にとっての唯一の心残りとなった。
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:FGOにおいては不死の精霊種。自分と別れた後も永遠を生きる彼女の行く末が、機械として生きた彼にとっての唯一の心残りとなった。
 
:本人が天然なのか自分の前での彼女しか知らない為か、'''「温和な淑女」'''と実態とはかけ離れた印象<ref group = "注">しかしよく見られるツンケンした性格は、人類に迫害された過去に基づくものなため、本来の性格が項羽だけに見せる「温和な淑女」である可能性もある</ref>を抱いている。
 
:本人が天然なのか自分の前での彼女しか知らない為か、'''「温和な淑女」'''と実態とはかけ離れた印象<ref group = "注">しかしよく見られるツンケンした性格は、人類に迫害された過去に基づくものなため、本来の性格が項羽だけに見せる「温和な淑女」である可能性もある</ref>を抱いている。
:中国異聞帯では[[芥ヒナコ]]と名乗る彼女と出会い、想いを寄せられていた。
 
  
 
;[[韓信]]
 
;[[韓信]]
 
:「漢三傑」の一人で国士無双と謳われた名将。当初は項羽に仕えていたが、冷遇した事で離反されてしまう。主として劉邦軍の別働隊として動き、項羽に対する包囲網を形成した。<br>後に北方の斉を従えた彼に「劉邦を裏切り自分の下に付け」と持ち掛ける。しかし劉邦への忠義を重んじた韓信に一蹴された。
 
:「漢三傑」の一人で国士無双と謳われた名将。当初は項羽に仕えていたが、冷遇した事で離反されてしまう。主として劉邦軍の別働隊として動き、項羽に対する包囲網を形成した。<br>後に北方の斉を従えた彼に「劉邦を裏切り自分の下に付け」と持ち掛ける。しかし劉邦への忠義を重んじた韓信に一蹴された。
:中国異聞帯では始皇帝の下で共に戦うこととなる。
 
 
;張良
 
;張良
 
:「漢三傑」の一人で劉邦の軍師。秦に対する反乱軍の時代から、劉邦軍の戦略面を支え続けた。秦に滅ぼされた韓の遺臣でもあり、始皇帝の暗殺を計画・実行する激しさも持つ。女性と見紛うほどの容貌の持ち主だったという。
 
:「漢三傑」の一人で劉邦の軍師。秦に対する反乱軍の時代から、劉邦軍の戦略面を支え続けた。秦に滅ぼされた韓の遺臣でもあり、始皇帝の暗殺を計画・実行する激しさも持つ。女性と見紛うほどの容貌の持ち主だったという。
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:「漢三傑」の一人で漢軍の兵站・内政を担当。政治家の理想像ともされる。漢兵を餓えさせる事が一度も無かった程の采配を見せて劉邦の勝利に貢献した。
 
:「漢三傑」の一人で漢軍の兵站・内政を担当。政治家の理想像ともされる。漢兵を餓えさせる事が一度も無かった程の采配を見せて劉邦の勝利に貢献した。
 
;范増
 
;范増
:軍師であり、項羽が亜父(父に次ぐ者)とまで呼んで重んじた者だったが、劉邦陣営の策略により疑念を抱いた事で引退に追い込まれ、帰郷の最中に病により急死。後に項羽は范増の無実を知り、酷く後悔したと伝えられる。
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:軍師であり、項羽が亜父(父に次ぐ者)とまで呼んで重んじた者だったが、疑念を抱いた事で引退に追い込んでしまう。
 
;英布
 
;英布
 
:家臣で義帝暗殺などの汚れ仕事を行わせたが、冷遇したことで離反される。
 
:家臣で義帝暗殺などの汚れ仕事を行わせたが、冷遇したことで離反される。
 
;[[始皇帝]]
 
;[[始皇帝]]
 
:史実では故国を滅ぼした怨敵。始皇帝の巡行の列を見て放った「彼奴に取って代わってくれるわ」という挑戦の叫びは、覇王・項羽のスタートラインでもある。
 
:史実では故国を滅ぼした怨敵。始皇帝の巡行の列を見て放った「彼奴に取って代わってくれるわ」という挑戦の叫びは、覇王・項羽のスタートラインでもある。
:『Grand Order』においては自身を設計・製造した存在であり、本来仕えていた相手。中国異聞帯では彼の治世が続いているため、そのまま仕え続けている。
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:『Fate/Grand Order』においては彼を設計・製造した存在であり、本来仕えていた相手。中国異聞帯では彼の治世が続いているため、そのまま仕え続けている。
 
;陳勝・呉広
 
;陳勝・呉広
 
:秦の圧制に対し、中国史上初の農民一揆を起こした英傑達。彼等の反乱に呼応して項梁達は挙兵した。
 
:秦の圧制に対し、中国史上初の農民一揆を起こした英傑達。彼等の反乱に呼応して項梁達は挙兵した。
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;「ここまで戦闘に特化した躯体を与えられたのは想定外だ。」
 
;「ここまで戦闘に特化した躯体を与えられたのは想定外だ。」
 
;「むしろ驚くべきはこの躯体だが……」
 
;「むしろ驚くべきはこの躯体だが……」
:それぞれ、霊基再臨1、マイルーム会話「絆Lv1」。
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:それぞれ、第1霊基再臨時、マイルーム会話「絆Lv1」。
 
:異形とも言える戦闘特化の体躯は項羽自身にとっては想定外のものだが、運用そのものには戸惑いはない。
 
:異形とも言える戦闘特化の体躯は項羽自身にとっては想定外のものだが、運用そのものには戸惑いはない。
 
:汎人類史の項羽は戦闘に明け暮れた存在ではあったが普通の人型であったため、その認識が残っている。
 
:汎人類史の項羽は戦闘に明け暮れた存在ではあったが普通の人型であったため、その認識が残っている。
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==== イベント ====
 
==== イベント ====
 
;「猛烈に同行を要求し、終いには床をのたうち回り駄々をこねるに至った、我が妻の愛しき姿を追想していたのみ。」
 
;「猛烈に同行を要求し、終いには床をのたうち回り駄々をこねるに至った、我が妻の愛しき姿を追想していたのみ。」
:『虚数大海戦イマジナリ・スクランブル~ノーチラス浮上せよ~』にて、妙に心ここにあらずな項羽を心配したことに対する返答。
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:『虚数大海戦』にて、妙に心ここにあらずな項羽を心配したことに対する返答。
 
:このイベントに虞美人の出番はまったくないが、それでも光景が容易に想像できる酷い絵面である。
 
:このイベントに虞美人の出番はまったくないが、それでも光景が容易に想像できる酷い絵面である。
 
:そしてこの時点で既に項羽は最悪の事態を見越して必死で計算していたはずなのだが、それでも追想はやめられないようである。
 
:そしてこの時点で既に項羽は最悪の事態を見越して必死で計算していたはずなのだが、それでも追想はやめられないようである。
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**対秦戦争の山場である鉅鹿戦では、手持ちの兵力が5万から10万なのに対し、敵の秦軍は30万以上、率いるのは秦最後の名将、章邯<ref group = "注" >どれくらいの化け物かというと、跳梁跋扈する反乱軍を一匹残らず殲滅した秦の白い悪魔というべき存在。柔軟な思考の持ち主で、陳勝・呉広の乱を囚人兵(敵を倒せば自由にすると約束し、その約束を守った)で鎮圧し、頂梁も章邯に敗北して戦死している。鉅鹿戦の後も互角以上の戦力を有していたが、首都に向かわせた使者から「負けても殺されるし、勝っても冤罪を着せられて殺される」という報告を受けたので頂羽に降伏した。余力を残した状態で降伏したため、後に章邯と数名の高級将校以外は生き埋めという悲劇を迎えることになってしまった。劉邦が漢中に左遷された後は、監視役として旧秦領に留め置かれたが、生き埋めの一件で秦の旧臣達からはかなり恨まれ、劉邦との戦いでは孤立無援の状態となり、最期は張良の策略に引っ掛かって大敗し自害に追い込まれてしまう。</ref>という化け物を相手に、手持ちの食料だけで狂戦士のような突撃を繰り返して勝利。この結果、秦の最後の戦力は壊滅し、対秦軍領袖の地位を不動の物とした。その一方で劉邦軍が回り道をする形で進撃し、項羽よりも先に秦の首都を落としていた。
 
**対秦戦争の山場である鉅鹿戦では、手持ちの兵力が5万から10万なのに対し、敵の秦軍は30万以上、率いるのは秦最後の名将、章邯<ref group = "注" >どれくらいの化け物かというと、跳梁跋扈する反乱軍を一匹残らず殲滅した秦の白い悪魔というべき存在。柔軟な思考の持ち主で、陳勝・呉広の乱を囚人兵(敵を倒せば自由にすると約束し、その約束を守った)で鎮圧し、頂梁も章邯に敗北して戦死している。鉅鹿戦の後も互角以上の戦力を有していたが、首都に向かわせた使者から「負けても殺されるし、勝っても冤罪を着せられて殺される」という報告を受けたので頂羽に降伏した。余力を残した状態で降伏したため、後に章邯と数名の高級将校以外は生き埋めという悲劇を迎えることになってしまった。劉邦が漢中に左遷された後は、監視役として旧秦領に留め置かれたが、生き埋めの一件で秦の旧臣達からはかなり恨まれ、劉邦との戦いでは孤立無援の状態となり、最期は張良の策略に引っ掛かって大敗し自害に追い込まれてしまう。</ref>という化け物を相手に、手持ちの食料だけで狂戦士のような突撃を繰り返して勝利。この結果、秦の最後の戦力は壊滅し、対秦軍領袖の地位を不動の物とした。その一方で劉邦軍が回り道をする形で進撃し、項羽よりも先に秦の首都を落としていた。
 
**楚漢戦争の彭城の戦いは、寝込みを急襲したような形になったとはいえ、3万の軍勢で56万の漢軍を殲滅、そのうち20万を殺害…という冗談としか思えないような戦果を上げている。
 
**楚漢戦争の彭城の戦いは、寝込みを急襲したような形になったとはいえ、3万の軍勢で56万の漢軍を殲滅、そのうち20万を殺害…という冗談としか思えないような戦果を上げている。
***ちなみにこの戦いの詳細は楚軍の本拠地を占領して油断した漢軍56万を楚軍3万で強襲し、城内の漢軍は10万人が討ち取られ、残りの10万人は敗走中に睢水の川に追い込まれ、溺死したと伝えられる。大量の漢軍兵士の死体で川が塞き止められたとも、真っ赤に染まったとも伝えられており、劉邦も戦死一歩手前にまで追い詰められた。後世の後漢末期の「合肥の戦い」<ref group = "注">呉の孫権が率いる10万の軍勢を、魏の将軍で呂布の元部下の張遼が僅か7000で破った戦い。この戦いで張遼の武名は天下に轟き、呉では「遼来々(張遼が来た)!」と言うだけで泣く子供も黙りこんだとされる。なお、合肥の戦いに限らず「官渡の戦い」や「赤壁の戦い」、「夷陵の戦い」と言った三国志の代表的な戦いは、寡兵が大軍を破った戦いとなっている。</ref>や五胡十六国時代の「淝水の戦い」<ref group = "注">西暦383年に華北の前秦と江南の東晋が激突した戦い。前秦軍120万に対し、東晋軍は8万で対峙。しかし、雑多な民族の集まりで統制が取れていなかった前秦軍は作戦ミスで混乱状態に陥り、そこに突撃してきた東晋軍によって潰滅してしまう。前秦は参加兵力の実に80%以上を失い、数年後に滅亡する。</ref>や日本戦国時代の「桶狭間の戦い」と共に、寡兵で大軍を討ち破った代表的な戦いだと伝えられている。
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**彭城の戦いでは楚軍の本拠地を占領して油断した漢軍56万を楚軍3万で強襲し、城内の漢軍は10万人が討ち取られ、残りの10万人は敗走中に睢水の川に追い込まれ、溺死したと伝えられる。大量の漢軍兵士の死体で川が塞き止められたとも、真っ赤に染まったとも伝えられており、劉邦も戦死一歩手前にまで追い詰められた。後世の後漢末期の「合肥の戦い」<ref group = "注">呉の孫権が率いる10万の軍勢を、魏の将軍で呂布の元部下の張遼が僅か7000で破った戦い。この戦いで張遼の武名は天下に轟き、呉では「遼来々(張遼が来た)!」と言うだけで泣く子供も黙りこんだとされる。なお、合肥の戦いに限らず「官渡の戦い」や「赤壁の戦い」、「夷陵の戦い」と言った三国志の代表的な戦いは、寡兵が大軍を破った戦いとなっている。</ref>や五胡十六国時代の「淝水の戦い」<ref group = "注">西暦383年に華北の前秦と江南の東晋が激突した戦い。前秦軍120万に対し、東晋軍は8万で対峙。しかし、雑多な民族の集まりで統制が取れていなかった前秦軍は作戦ミスで混乱状態に陥り、そこに突撃してきた東晋軍によって潰滅してしまう。前秦は参加兵力の実に80%以上を失い、数年後に滅亡する。</ref>や日本戦国時代の「桶狭間の戦い」と共に、寡兵で大軍を討ち破った代表的な戦いだと伝えられている。
 
*項羽は非常に直截的な性格の持ち主だった。これは彼を英雄と慕う楚兵にとっての大きな魅力だったが、一方でそれに伴う数々の政治的失敗があり、結果的に劉邦に敗北する。
 
*項羽は非常に直截的な性格の持ち主だった。これは彼を英雄と慕う楚兵にとっての大きな魅力だったが、一方でそれに伴う数々の政治的失敗があり、結果的に劉邦に敗北する。
 
**特に『史記』を編纂した司馬遷は項羽を「自らの失敗を認めないのは、荒唐無稽にすぎる」と手厳しい。しかし一方で、史記において項羽を王者として扱っており、その行跡に関する描写も豊かである<ref group = "注">家臣たちの記録である「列伝」や諸侯の記録である「世家」ではなく、中華の支配者の記録である「本紀」に項羽を位置づけている。秦末の動乱期に王を称した人物はほとんど列伝か世家で、項羽のみ別格の扱いとなっている。そもそも、項羽というのは性+字(あざな)で姓名ではない。中国では目上以外の人間が、当該人物を名で呼ぶのは無礼とされ、その代わりに字で呼んでいた。従って、本来なら項籍と書くべきところを、項羽と書くのは尊敬の現われであり、史書において実名を書かない待遇を受けているのは、皇帝を除いてはほんの僅かである。ちなみに、劉邦の正室で中国三大悪女の一人とされた呂雉も「本紀」に記載されている。</ref>。「史記」は司馬遷が亡父の遺志を継ぎ、個人として編んだ史書であるため、劉邦(漢王朝の創始者)と敵対した項羽に対しても、好意的とさえいえる視点で書かれている(無論欠点についても項羽・劉邦ともにしっかりと書かれている)。
 
**特に『史記』を編纂した司馬遷は項羽を「自らの失敗を認めないのは、荒唐無稽にすぎる」と手厳しい。しかし一方で、史記において項羽を王者として扱っており、その行跡に関する描写も豊かである<ref group = "注">家臣たちの記録である「列伝」や諸侯の記録である「世家」ではなく、中華の支配者の記録である「本紀」に項羽を位置づけている。秦末の動乱期に王を称した人物はほとんど列伝か世家で、項羽のみ別格の扱いとなっている。そもそも、項羽というのは性+字(あざな)で姓名ではない。中国では目上以外の人間が、当該人物を名で呼ぶのは無礼とされ、その代わりに字で呼んでいた。従って、本来なら項籍と書くべきところを、項羽と書くのは尊敬の現われであり、史書において実名を書かない待遇を受けているのは、皇帝を除いてはほんの僅かである。ちなみに、劉邦の正室で中国三大悪女の一人とされた呂雉も「本紀」に記載されている。</ref>。「史記」は司馬遷が亡父の遺志を継ぎ、個人として編んだ史書であるため、劉邦(漢王朝の創始者)と敵対した項羽に対しても、好意的とさえいえる視点で書かれている(無論欠点についても項羽・劉邦ともにしっかりと書かれている)。
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***外黄城を攻め落とした際には軍民問わずに15歳以上の男子を皆殺しにしようとしたが、仇叔(きゅうしゅく)という13歳の子供に虐殺をしないことの利を説かれ、中止した逸話も残されている。
 
***外黄城を攻め落とした際には軍民問わずに15歳以上の男子を皆殺しにしようとしたが、仇叔(きゅうしゅく)という13歳の子供に虐殺をしないことの利を説かれ、中止した逸話も残されている。
 
***秦を滅ぼした後の分封では、功績を上げた人間よりも、項羽と仲がいい人間を優遇した。露骨なまでの依怙贔屓ぶりが、楚漢戦争のきっかけになった。
 
***秦を滅ぼした後の分封では、功績を上げた人間よりも、項羽と仲がいい人間を優遇した。露骨なまでの依怙贔屓ぶりが、楚漢戦争のきっかけになった。
***秦を滅ぼして事実上中華の王になったにも関わらず、当時もっとも豊かな土地だった関中(旧秦領)の王にはならず、祖国の楚王となった。関中の王にならない理由を諫議大夫(主の政策に誤りがあると判断した場合、その方針を諫めたり、忠告する役職)の韓生に問われると、項羽は「富貴を得て、故郷に帰らないのは、夜中に一張羅を着て歩くのと同じだ。誰もみてくれない」と語った。韓生は退出した後に「人は『'''楚人は猿が冠を被っているのと同じだ(楚人沐猴而冠:そじんぼっこうじかん)'''』というが、まさにその通りだ」とうそぶいたので、項羽は怒って韓生を釜ゆでにしてしまった。楚漢戦争が始まると関中は真っ先に劉邦の領土となった。劉邦が項羽に勝てたのもチート級の逸材が揃っていた事に加えて、関中からの補給が滞りなく行われたことも理由に上げられる。ちなみに「楚人沐猴而冠」は「'''楚人は外見は冠をかぶって立派に見えるけど、実際やっていることは猿並みの愚か者'''」の意で、楚人(項羽)を猿として誹る言葉となる。現在の中国では「沐猴而冠」という四字成語の語源となっており、意味は「外見だけを着飾って中身がない者」もしくは「悪勢に加担し、権勢を得る者」となる。
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***秦を滅ぼして事実上中華の王になったにも関わらず、当時もっとも豊かな土地だった関中(旧秦領)の王にはならず、祖国の楚王となった。関中の王にならない理由を諫議大夫(主の政策に誤りがあると判断した場合、その方針を諫めたり、忠告する役職)の韓生に問われると、項羽は「富貴を得て、故郷に帰らないのは、夜中に一張羅を着て歩くのと同じだ。誰もみてくれない」と語った。韓生は退出した後に「人は「楚人は猿が冠を被っているのと同じだ」というが、まさにその通りだ」とうそぶいたので、項羽は怒って韓生を釜ゆでにしてしまった。楚漢戦争が始まると関中は真っ先に劉邦の領土となった。劉邦が項羽に勝てたのもチート級の逸材が揃っていた事に加えて、関中からの補給が滞りなく行われたことも理由に上げられる。
****上記の韓生を処刑した件は、韓生にも非はあるが、主を諫める立場の者が容赦なく処刑されるという事態を前に、項羽へ意見する者がほぼいなくなってしまい、悪い意味での独裁体制が確立してしまったともいえる。唯一意見する事が出来たのは軍師であり、最も信頼を寄せていた范増くらいだが、その意見の多くもあまり聞き入れられなかったといわれている(漢設立後に劉邦は項羽の敗因に関して「'''自分は諸将を使いこなせたが、項羽は范増一人すら使いこなせなかったから'''」と述べたとされている)。
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****ちなみに上記の韓生を処刑した件は、韓生にも非はあるが、主を諫める立場の者が容赦なく処刑されるという事態を前に、項羽へ意見する者がほぼいなくなってしまい、悪い意味での独裁体制が確立してしまったともいえる。唯一意見する事が出来たのは軍師であり、最も信頼を寄せていた范増くらいだが、その意見の多くもあまり聞き入れられなかったといわれている(漢設立後に劉邦は項羽の敗因に関して「'''自分は諸将を使いこなせたが、項羽は范増一人すら使いこなせなかったから'''」と述べたとされている)。
 
*苛烈なエピソードは多く、秦の首都「咸陽」に進軍した際にはその進路上の都市を落とすと、軍民も女子供も問わずに皆殺しにしていたが、結果的にこの方法は「'''項羽軍には降伏しても皆殺しにされてしまう'''」として進退窮まった敵軍の猛烈な抵抗に合い、劉邦に咸陽制圧の先を越されてしまった。他にも秦の降将章邯と共に項羽に従った秦兵が反乱を起こそうとした際には20万人に夜襲を掛けて、丸ごと生き埋めにしたりするなど容赦がなく、自軍の軍師で亜父(父に次ぐ者)と呼んで信頼した范増にすら「他人にひどいことをすることに忍びない(我慢がない)」を評されている。
 
*苛烈なエピソードは多く、秦の首都「咸陽」に進軍した際にはその進路上の都市を落とすと、軍民も女子供も問わずに皆殺しにしていたが、結果的にこの方法は「'''項羽軍には降伏しても皆殺しにされてしまう'''」として進退窮まった敵軍の猛烈な抵抗に合い、劉邦に咸陽制圧の先を越されてしまった。他にも秦の降将章邯と共に項羽に従った秦兵が反乱を起こそうとした際には20万人に夜襲を掛けて、丸ごと生き埋めにしたりするなど容赦がなく、自軍の軍師で亜父(父に次ぐ者)と呼んで信頼した范増にすら「他人にひどいことをすることに忍びない(我慢がない)」を評されている。
  
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