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| ; 略歴 | | ; 略歴 |
− | : 『[[Fate/Grand Order]]』ではメインストーリーでは登場していないが、イベント『歌うカボチャ城の冒険~マッドパーティー2015~』において門番として主人公一行に立ちはだかる。
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| :終局特異点『[[冠位時間神殿 ソロモン]]』では冠位時間神殿に召喚され、[[クレオパトラ]]、[[タマモキャット]]と共にⅩの座を統括する[[アンドロマリウス|廃棄孔アンドロマリウス]]と交戦する他のサーヴァント達を鼓舞する。 | | :終局特異点『[[冠位時間神殿 ソロモン]]』では冠位時間神殿に召喚され、[[クレオパトラ]]、[[タマモキャット]]と共にⅩの座を統括する[[アンドロマリウス|廃棄孔アンドロマリウス]]と交戦する他のサーヴァント達を鼓舞する。 |
− | :亜種特異点Ⅳ『[[禁忌降臨庭園 セイレム]]』では主人公と共に劇団員としてセイレムに同行した。 | + | :亜種特異点Ⅳ『[[禁忌降臨庭園 セイレム]]』では[[主人公 (Grand Order)|主人公]]と共に劇団員としてセイレムに同行した。 |
| ; 人物 | | ; 人物 |
| : 10代後半の女性を思わせる外観と顔立ちに扇情的な服装を纏った踊り子。 | | : 10代後半の女性を思わせる外観と顔立ちに扇情的な服装を纏った踊り子。 |
− | : 明るく朗らかな性格の持ち主で、母性的。マスター(主人公)に対しても好意的に接する。男性の扱いに慣れており、たとえタッチされても気にせず、どれほど老獪な存在であっても異性であれば「子供」として扱う。 | + | : 明るく朗らかな性格の持ち主で、母性的。マスターである主人公に対しても好意的に接する。男性の扱いに慣れており、たとえタッチされても気にせず、どれほど老獪な存在であっても異性であれば「子供」として扱う。 |
| : 人懐っこい言動とその美貌、相手の嗜好を瞬時に見抜く洞察力をもって相手に瞬く間に取り入り、魅了してしまう魔性の女性。情報収集はお手の物。 | | : 人懐っこい言動とその美貌、相手の嗜好を瞬時に見抜く洞察力をもって相手に瞬く間に取り入り、魅了してしまう魔性の女性。情報収集はお手の物。 |
| : 聖杯に掛ける願いは「愛する人と幸せな家庭を築くこと」とその経歴に反して非常に慎ましやかで少女的なもの。しかし自分の能力の低さから、実現が程遠いことも理解しているという。 | | : 聖杯に掛ける願いは「愛する人と幸せな家庭を築くこと」とその経歴に反して非常に慎ましやかで少女的なもの。しかし自分の能力の低さから、実現が程遠いことも理解しているという。 |
| ; 能力 | | ; 能力 |
| : アサシンだが、クラススキルの気配遮断を所持していない変わり種。というのも、気配を断つのではなく自身を敵対者だと感じさせない固有スキル「諜報」を有しているため。これにより、自分の存在を晒しながら敵の懐に入り込むという特殊なアサシンになっている。 | | : アサシンだが、クラススキルの気配遮断を所持していない変わり種。というのも、気配を断つのではなく自身を敵対者だと感じさせない固有スキル「諜報」を有しているため。これにより、自分の存在を晒しながら敵の懐に入り込むという特殊なアサシンになっている。 |
− | : 魅了やそれに伴う情報収集に長ける反面、戦闘能力は低めで、本人も自分があまり強くないことを自覚しており、[[幕間の物語]]においてもそれを自嘲するかのような発言をした上で、主人公やマシュに救援を求めている。 | + | : 魅了やそれに伴う情報収集に長ける反面、戦闘能力は低めで、本人も自分があまり強くないことを自覚しており、自身の[[幕間の物語]]「メルトダウン・ラヴァー」においてもそれを自嘲するかのような発言をした上で、主人公や[[マシュ・キリエライト|マシュ]]に救援を求めている。 |
− | :また、身体は毒がまわりにくい。縄抜けの要領で絞首刑をされても首を守る事ができる。 | + | :また、身体は毒がまわりにくく、縄抜けの要領で絞首刑をされても首を守る事ができる。 |
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| == ステータス == | | == ステータス == |
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| :しかし処刑したフランス側も、ドイツ側もさして重要な情報をもたらすスパイだとは思わず、精々が密告屋程度の扱いだったではないか、とも言われている。 | | :しかし処刑したフランス側も、ドイツ側もさして重要な情報をもたらすスパイだとは思わず、精々が密告屋程度の扱いだったではないか、とも言われている。 |
| :いずれにせよ、フランスはこれ幸いとばかりに軍事面での失敗を全てマタ・ハリに押しつけた。彼らの拙い作戦により出た犠牲も、彼女がスパイとして情報を漏洩したため、と弾劾したのだ。 | | :いずれにせよ、フランスはこれ幸いとばかりに軍事面での失敗を全てマタ・ハリに押しつけた。彼らの拙い作戦により出た犠牲も、彼女がスパイとして情報を漏洩したため、と弾劾したのだ。 |
− | :運命に翻弄された美貌の女は歴史に刻まれる存在となった。本来の名を忘れ去られ、ただ芸名だけが伝説となっている――― | + | :運命に翻弄された美貌の女は歴史に刻まれる存在となった。本来の名を忘れ去られ、ただ芸名だけが伝説となっている─── |
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| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |
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| ; [[主人公 (Grand Order)]] | | ; [[主人公 (Grand Order)]] |
| : 契約したマスター。 | | : 契約したマスター。 |
− | : 伝説の女スパイと語られる自分を、含むところなく信じてくれる彼(彼女)を気に入っている。 | + | : 伝説の女スパイと語られる自分を、含むところなく信じてくれる彼/彼女を気に入っている。 |
| ; [[ブーディカ]] | | ; [[ブーディカ]] |
| : 非業の死を遂げた者同士、割と仲がいい。 | | : 非業の死を遂げた者同士、割と仲がいい。 |
| : 背中から抱きついたりと珍しく甘えた行動を取る事も多い模様。 | | : 背中から抱きついたりと珍しく甘えた行動を取る事も多い模様。 |
| ; [[清姫]] | | ; [[清姫]] |
− | : 2015年のハロウィンイベントで、彼女の目の前でストリップを始めた所、悲鳴を挙げながらはしたない不埒な女と言われた。 | + | : 『歌うカボチャ城の冒険』で、彼女の目の前でストリップを始めた所、悲鳴を挙げながらはしたない不埒な女と言われた。 |
| ; [[エドワード・ティーチ]] | | ; [[エドワード・ティーチ]] |
− | : 期間限定イベント『ハロウィン・カムバック』の礼装カードにて言及。 | + | : [[概念礼装]]「マタ・ハリの酒場」の解説文にて言及。 |
| : 比較的温厚で寛容な彼女には珍しく、'''自身の酒場から出禁にした'''とのこと。……女性にコナかけた程度では許されそうであるし、一体何をやらかしたのだろうか。 | | : 比較的温厚で寛容な彼女には珍しく、'''自身の酒場から出禁にした'''とのこと。……女性にコナかけた程度では許されそうであるし、一体何をやらかしたのだろうか。 |
| ; [[モードレッド〔ライダー〕]] | | ; [[モードレッド〔ライダー〕]] |
− | : 2017年のバレンタインイベントでは、ポッキーゲームに関するいらん情報を彼女に吹き込んでいた。 | + | : 彼女のバレンタインシナリオでは、ポッキーゲームに関する情報を大袈裟にして、彼女に吹き込んでいた。 |
| ; [[ポール・バニヤン]] | | ; [[ポール・バニヤン]] |
| : イベント『マンガで分かる合衆国開拓史』では[[名も無きマスター|同じマスター]]を持つ人物同士。 | | : イベント『マンガで分かる合衆国開拓史』では[[名も無きマスター|同じマスター]]を持つ人物同士。 |
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| : 終局特異点で共闘した仲間。「マスター(ご主人)を支える有能な美女」というカテゴリ仲間でもある。 | | : 終局特異点で共闘した仲間。「マスター(ご主人)を支える有能な美女」というカテゴリ仲間でもある。 |
| ; [[秦良玉]] | | ; [[秦良玉]] |
− | : 2019年のバレンタインイベントでは、マスターにチョコを渡したい彼女に過激なアドバイスを贈っていた模様。 | + | : 彼女のバレンタインシナリオでは、マスターにチョコを渡したい彼女に過激なアドバイスを贈っていた模様。 |
| : 結局失敗したが、その際の奥手かつ結構下心が多い弁明にも若干呆れていた。 | | : 結局失敗したが、その際の奥手かつ結構下心が多い弁明にも若干呆れていた。 |
| ; [[シェヘラザード]] | | ; [[シェヘラザード]] |
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| ; [[春日局]] | | ; [[春日局]] |
| : 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』において、シェヘラザードと協力して宝具を使い彼女を「大奥そのもの」へと変生させ、逆転への一手とした。 | | : 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』において、シェヘラザードと協力して宝具を使い彼女を「大奥そのもの」へと変生させ、逆転への一手とした。 |
− | ; [[ハサン・サッバーハ〔呪腕のハサン〕]] | + | ; [[ハサン・サッバーハ〔呪腕のハサン〕|呪腕のハサン]] |
| : 『[[Fate/Grand Order Arcade]]』の第六特異点ではコンビを組んで村を守っていた。 | | : 『[[Fate/Grand Order Arcade]]』の第六特異点ではコンビを組んで村を守っていた。 |
| ; [[ヴリトラ]] | | ; [[ヴリトラ]] |
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| : 夫。21歳という年の差があったうえに女癖も悪く恋愛結婚でもなかったため、子供こそもうけたものの結婚生活は決して良いものではなかった。 | | : 夫。21歳という年の差があったうえに女癖も悪く恋愛結婚でもなかったため、子供こそもうけたものの結婚生活は決して良いものではなかった。 |
| : 後に本編でマタ・ハリ自身の回想に登場しており、息子の死に動揺して暴力を振るい、息子の死がまるで彼女の責任であるかのように罵声を浴びせている。マタ・ハリは「殺したいほど憎んだ」としている一方で「愚かにも一度は愛した」とも語っており、少なくとも彼女自身にとってはまるで愛情のない結婚ではなかったようである。が、それが故に夫の振る舞いはより深く彼女を傷つけていた。 | | : 後に本編でマタ・ハリ自身の回想に登場しており、息子の死に動揺して暴力を振るい、息子の死がまるで彼女の責任であるかのように罵声を浴びせている。マタ・ハリは「殺したいほど憎んだ」としている一方で「愚かにも一度は愛した」とも語っており、少なくとも彼女自身にとってはまるで愛情のない結婚ではなかったようである。が、それが故に夫の振る舞いはより深く彼女を傷つけていた。 |
− | : ちなみにルドルフとの結婚生活中の彼女はまだスパイどころかダンサーとしても活動しておらず、一家離散後にどうにか生活を立ち行かせようと苦闘していた時期であり、結婚生活は苦しいながらも7年にわたった。 | + | : ちなみにルドルフとの結婚生活中の彼女はまだスパイどころかダンサーとしても活動しておらず、一家離散後にどうにか生活を立ち行かせようと苦闘していた時期であり、結婚生活は苦しいながらも7年にわたった。 |
| ;娘たち | | ;娘たち |
| :夫との間に産まれた、一番大切な存在。マタ・ハリの死後、娘たちがどのような人生を送ったかは不明である。 | | :夫との間に産まれた、一番大切な存在。マタ・ハリの死後、娘たちがどのような人生を送ったかは不明である。 |
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| ; 「ダ・メ・よ」<br>「そうね、小指くらいならいいわよ」 | | ; 「ダ・メ・よ」<br>「そうね、小指くらいならいいわよ」 |
− | :マイルーム会話絆「Lv1及びLv2」。この地点では一体何がダメで小指くらいが一体何を指すのかはハッキリしない。 | + | :マイルーム会話「絆Lv1」、「絆Lv2」。 |
| + | :この時点では一体何がダメで、小指くらいが一体何を指すのかはハッキリしない。 |
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| ; 「あら、驚いてどうしたの? 私が触るのはおかしい?」 | | ; 「あら、驚いてどうしたの? 私が触るのはおかしい?」 |
− | :マイルーム会話絆「Lv3」急にここから好意的になる上に何がとは言わないが物理的に触れているご様子。 | + | :マイルーム会話「絆Lv3」。 |
| + | :急にここから好意的になる上に何がとは言わないが物理的に触れているご様子。 |
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| ; 「そうそう。触り方、上手くなったじゃない」」 | | ; 「そうそう。触り方、上手くなったじゃない」」 |
− | :マイルーム会話絆「Lv4」。主人公は彼女の何を触っているのだろう。 | + | :マイルーム会話「絆Lv4」。 |
| + | :主人公は彼女の何を触っているのだろう。 |
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| ; 「うふっ。そうして結局、小指と小指が一番気持ちいいのよね」 | | ; 「うふっ。そうして結局、小指と小指が一番気持ちいいのよね」 |
− | :マイルーム会話絆「Lv5」。 指切りか、赤い糸的なものか。いずれにせよ彼女の経歴を考えるに、「結局」という部分に意味深なものを感じる。 | + | :マイルーム会話「絆Lv5」。 |
| + | :指切りか、赤い糸的なものか。いずれにせよ彼女の経歴を考えるに、「結局」という部分に意味深なものを感じる。 |
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| + | === 幕間の物語 === |
| ; 「ええ、マスター。このマタ・ハリを信じてくれるあなたのために、全力を尽くします!」 | | ; 「ええ、マスター。このマタ・ハリを信じてくれるあなたのために、全力を尽くします!」 |
| + | : 自身の幕間の物語『メルトダウン・ラヴァー』にて、戦闘に突入する際の台詞。 |
| : たとえ伝説の女スパイであっても信頼を向けてくれるマスターのためならば、と慣れない戦闘でもやる気を見せる。 | | : たとえ伝説の女スパイであっても信頼を向けてくれるマスターのためならば、と慣れない戦闘でもやる気を見せる。 |
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− | ;「抱かれる度にきれいなものが増えていく。口づけする度に価値あるものが増えていく。<br> 生きるために必要なのに、私にはこれっぽっちも必要ないものが、無限に増えていく。<br> そしてその度に、本当に必要なものが遠ざかっていくのです」
| + | ; 「ほら、膝を貸してあげるわ。」<br>「さあ、あなたの話を──聞かせて、ね?」 |
− | : 概念礼装「価値なき宝」の説明文。男の欲望に翻弄された彼女にとって本当に必要なものは、愛した者と幸福な家庭を築くことだった。しかし、スパイである彼女が得たのは、ソレとは真逆―――欲望の象徴ともいえる「高価な財」だった。
| + | : 同上、魔性の女性の十八番。たとえその前に戦い、負かした相手であってもすぐに虜にしてみせる。 |
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− | === 幕間の物語 ===
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− | ; 「ほら、膝を貸してあげるわ。」<br>「さあ、あなたの話を――聞かせて、ね?」 | |
− | : 自身の幕間の物語『メルトダウン・ラヴァー』で見られる、魔性の女性の十八番。たとえその前に戦い、負かした相手であってもすぐに虜にしてみせる。 | |
| : マシュはその手管に素直に舌を巻いたが、「坊や。いい子でちゅね~」と'''相手の趣味の幼児プレイに合わせ始めた'''時点で慌ててストップを掛けに行った。 | | : マシュはその手管に素直に舌を巻いたが、「坊や。いい子でちゅね~」と'''相手の趣味の幼児プレイに合わせ始めた'''時点で慌ててストップを掛けに行った。 |
| | | |
− | ; 「王様なんて、私の経験から考えると一番楽よ」<br>「だって王様って国の一番なんでしょう? だから、世界で一番癒しを欲しがるのよ。」<br>「もし欲しがらないとすれば、[[アルトリア・ペンドラゴン|民のために]]……あるいは神のために全てを捧げるような人か、<br> さもなくば[[ギルガメッシュ|民が全てを捧げると]][[イスカンダル|理解している]][[セミラミス|暴君]]かしら。」 | + | ; 「王様なんて、私の経験から考えると一番楽よ」<br>「だって王様って国の一番なんでしょう? だから、世界で一番癒しを欲しがるのよ。」<br>「もし欲しがらないとすれば、民のために……あるいは神のために全てを捧げるような人か、<br> さもなくば民が全てを捧げると理解している暴君かしら。」 |
| : 同上。王様相手の諜報は難しくないかと危惧するマシュに、マタ・ハリはむしろ一番簡単だと答える。 | | : 同上。王様相手の諜報は難しくないかと危惧するマシュに、マタ・ハリはむしろ一番簡単だと答える。 |
| : 王は孤高であるが故に、誰よりも癒しを求めるというのはある意味筋が通っていると言えよう。また、王の寂しさに付け入るというのは、悪女の基本でもある。 | | : 王は孤高であるが故に、誰よりも癒しを求めるというのはある意味筋が通っていると言えよう。また、王の寂しさに付け入るというのは、悪女の基本でもある。 |
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− | ; 「ほら、この目を見て下さらない? 私の目は、太陽」<br>「陽の目を持つ女――それが、私の名前よ。さあ、全てを告白しなさい」 | + | ; 「ほら、この目を見て下さらない? 私の目は、太陽」<br>「陽の目を持つ女──それが、私の名前よ。さあ、全てを告白しなさい」 |
| : 同上。たとえ王であっても、全てを告白させる「陽の目」。数多の人間を虜にした彼女の目に抗しきれる人間は稀であろう。 | | : 同上。たとえ王であっても、全てを告白させる「陽の目」。数多の人間を虜にした彼女の目に抗しきれる人間は稀であろう。 |
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| === 本編 === | | === 本編 === |
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| ; 「勤勉な紛い物が、怠惰な本物を超えることはままあるわ。」 | | ; 「勤勉な紛い物が、怠惰な本物を超えることはままあるわ。」 |
− | : 『異端なるセイレム』より。 | + | : 『禁忌降臨庭園 セイレム』より。 [[マシュー・ホプキンス]]による魔女狩りの一部始終に対してのコメント。 |
− | : [[マシュー・ホプキンス]]による魔女狩りの一部始終に対してのコメント。娼婦、スパイとして「演じる」ことに一家言ある故か、他の面々が史実に伝わるホプキンスの人物像との乖離に違和感を示す中で一人だけ違った観点からある程度の納得を持って事実を受け入れていた。後に判明するホプキンスの動機や行動原理を一部言い当てたともいえる発言で、彼女の観察力の高さが窺える。
| + | : 娼婦、スパイとして「演じる」ことに一家言ある故か、他の面々が史実に伝わるホプキンスの人物像との乖離に違和感を示す中で一人だけ違った観点からある程度の納得を持って事実を受け入れていた。後に判明するホプキンスの動機や行動原理を一部言い当てたともいえる発言で、彼女の観察力の高さが窺える。 |
− | : [[ギルガメッシュ|あらゆる宝具の原典たる「本物」]]に[[衛宮士郎|投影された「偽物」]]が敵わないなどという道理はない、という『Fate/stay night』の一幕を思い起こさせる発言でもあるほか、Fateシリーズに限らなくとも所謂'''「本物を超えていく偽物」'''とは、時折アニメやゲーム、漫画等のサブカルチャーにおいて見られるシチュエーションである。 | + | : [[ギルガメッシュ|あらゆる宝具の原典たる「本物」]]に[[衛宮士郎|投影された「偽物」]]が敵わないなどという道理はない、という『[[Fate/stay night]]』の一幕を思い起こさせる発言でもあるほか、Fateシリーズに限らなくとも所謂'''「本物を超えていく偽物」'''とは、時折アニメやゲーム、漫画等のサブカルチャーにおいて見られるシチュエーションである。 |
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| ; 「これでも私、セイレムの殿方全員を平等に愛しておりますので。」 | | ; 「これでも私、セイレムの殿方全員を平等に愛しておりますので。」 |
− | : 公演後に言い寄ってきた男が、自分になびかなかった腹いせに難癖をつけてきたのを軽くいなしての一言。こんなことを白昼から憚らず口にするあたり、悪女の面目躍如といったところか。 | + | : 同上。公演後に言い寄ってきた男が、自分になびかなかった腹いせに難癖をつけてきたのを軽くいなしての一言。こんなことを白昼から憚らず口にするあたり、悪女の面目躍如といったところか。 |
| : この一件が原因となってセイレムでの彼女は窮地に立たされることになってしまうのも、悪女らしい顛末ではあるのかもしれない。 | | : この一件が原因となってセイレムでの彼女は窮地に立たされることになってしまうのも、悪女らしい顛末ではあるのかもしれない。 |
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| ; 「きっと私は、生まれついての役者だった。」 | | ; 「きっと私は、生まれついての役者だった。」 |
− | : 回想の中の自分自身に向けた言葉。「陽の眼を持つ女」という名はおろか、品位ある女性ですらないと自身の出生を振り返っており、それらの称号を演じることで生きてきた自分を指して「役者」と評している。 | + | : 同上、回想の中の自分自身に向けた言葉。「陽の眼を持つ女」という名はおろか、品位ある女性ですらないと自身の出生を振り返っており、それらの称号を演じることで生きてきた自分を指して「役者」と評している。 |
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| ; 「私は、その時はじめて、心の底から人を憎み、殺してやりたいとすら思った……。」 | | ; 「私は、その時はじめて、心の底から人を憎み、殺してやりたいとすら思った……。」 |
| ; 「一度は愛したはずのあの人を。愚かにも愛してしまったからこそ。」 | | ; 「一度は愛したはずのあの人を。愚かにも愛してしまったからこそ。」 |
− | ; 「――そう。心の底では何度だって殺していたのだ……。」 | + | ; 「──そう。心の底では何度だって殺していたのだ……。」 |
− | : 生前の夫であるルドルフとの関係を振り返り、息子が亡くなった直後の様子を回想している。それは影を落とさないはずの太陽に潜む、決して知られることのない影であった。 | + | : 同上。生前の夫であるルドルフとの関係を振り返り、息子が亡くなった直後の様子を回想している。 |
| + | : それは影を落とさないはずの太陽に潜む、決して知られることのない影であった。 |
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| === イベント === | | === イベント === |
| ;「困ったわねぇ。酔った勢いを利用して、既成事実が作れなくなっちゃうわ……。チラッ」 | | ;「困ったわねぇ。酔った勢いを利用して、既成事実が作れなくなっちゃうわ……。チラッ」 |
− | :2016年クリスマスイベント『2代目はオルタちゃん』より。[[ジャンヌ・ダルク・サンタ・オルタ・リリィ]]から断酒薬を飲まされてしまい、自分の特技(?)が封じられた事をボヤきつつ主人公に流し目を送る。赤面する主人公にマシュが焼き餅を焼いたのは、言うまでもない。 | + | :『2代目はオルタちゃん』より。[[ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ]]から断酒薬を飲まされてしまい、自分の特技(?)が封じられた事をボヤきつつ主人公に流し目を送る。赤面する主人公にマシュが焼き餅を焼いたのは、言うまでもない。 |
− | | |
− | ; 「欲しいものはたくさんあるけど、やっぱり何よりあなたの愛が欲しいわね、マスター」
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− | : チョコレートに添えられたメッセージの内容。欲するものはあれど、マスターからの愛を最も必要している。それは、彼女が生前、手にすることができなかったモノなのかもしれない。
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| ;「私にも……きっとどこかに、聖杯を使ってレベル100にしてくれるマスターがいるはず……」 | | ;「私にも……きっとどこかに、聖杯を使ってレベル100にしてくれるマスターがいるはず……」 |
− | :期間限定イベント『オール・ザ・ステイツメン! ~マンガで分かる合衆国開拓史~』より。バニヤンを励ましつつメタ発言を述べて消滅する。<del>やはりリヨ系イベント。</del> | + | :『オール・ザ・ステイツメン! ~マンガで分かる合衆国開拓史~』より。バニヤンを励ましつつメタ発言を述べて消滅する。<del>やはりリヨ系イベント。</del> |
− | :割と「望みは薄いけど……」的なニュアンスで言っているが、彼女はアタッカーとしてはともかくサポーターとしては'''極めて優秀'''なため、(レベル100までいくかどうかはともかく)聖杯転臨しているマスターはそう珍しくなかったりする。 | + | :割と「望みは薄いけど……」的なニュアンスで言っているが、彼女はアタッカーとしてはともかくサポーターとしては'''極めて優秀'''なため、(レベル100までいくかどうかはともかく)聖杯転臨しているマスターはそう珍しくなかったりする。 |
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| ;「しょうがないわよ、男の子だもの」 | | ;「しょうがないわよ、男の子だもの」 |
− | :期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』より。 | + | :『徳川廻天迷宮 大奥』より。 |
− | :敵方である[[松平信綱]]がカーマの分身を侍らせて悦に入っている姿を見、乳母代わりであった春日局が「息子同然に育てた子のそんな言葉は聞きたくない」と憤慨したことに対して。彼女らしいといえばらしい物言いであり、同イベント内ではそれ以前にも春日局が家光将軍の艶本を整頓してしまった一件に対し「そういう教育は難しい」などいち母親としてのコメントをしているのだが、とはいえ彼女の享年や英霊としての容姿、精神からしてもこの時の信綱は彼女と同世代ないし年上である。知恵伊豆さえも「男の子」とは、相変わらずなかなかのママっぷりである。 | + | :敵方である[[松平信綱]]が[[ビーストⅢ/L|カーマ]]の分身を侍らせて悦に入っている姿を見、乳母代わりであった春日局が「息子同然に育てた子のそんな言葉は聞きたくない」と憤慨したことに対して。 |
| + | :彼女らしいといえばらしい物言いであり、同イベント内ではそれ以前にも春日局が家光将軍の艶本を整頓してしまった一件に対し「そういう教育は難しい」などいち母親としてのコメントをしているのだが、とはいえ彼女の享年や英霊としての容姿、精神からしてもこの時の信綱は彼女と同世代ないし年上である。知恵伊豆さえも「男の子」とは、相変わらずなかなかのママっぷりである。 |
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| ;「愛は人を幸福にするけど、不幸にもする、っていうことなのかしらね……。納得するしかないわ」 | | ;「愛は人を幸福にするけど、不幸にもする、っていうことなのかしらね……。納得するしかないわ」 |
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| :「甘やかしてあげる」というセリフもあった彼女が、子供のように他者に甘える貴重なワンシーンである。 | | :「甘やかしてあげる」というセリフもあった彼女が、子供のように他者に甘える貴重なワンシーンである。 |
| :一方「ライダークラスであるブーディカに向かって背後から抱き着くアサシンクラスのマタ・ハリ」という構図は、'''相性的にはブーディカ側が圧倒的に不利かつ危険な状況である'''ため、ブーディカはその辺りの危機感も感じていたのかもしれない。 | | :一方「ライダークラスであるブーディカに向かって背後から抱き着くアサシンクラスのマタ・ハリ」という構図は、'''相性的にはブーディカ側が圧倒的に不利かつ危険な状況である'''ため、ブーディカはその辺りの危機感も感じていたのかもしれない。 |
| + | |
| + | ===その他=== |
| + | ;「抱かれる度にきれいなものが増えていく。口づけする度に価値あるものが増えていく。<br> 生きるために必要なのに、私にはこれっぽっちも必要ないものが、無限に増えていく。<br> そしてその度に、本当に必要なものが遠ざかっていくのです」 |
| + | : 彼女の絆礼装「価値なき宝」の解説文。 |
| + | :男の欲望に翻弄された彼女にとって本当に必要なものは、愛した者と幸福な家庭を築くことだった。しかし、スパイである彼女が得たのは、ソレとは真逆───欲望の象徴ともいえる「高価な財」だった。 |
| + | |
| + | ; 「欲しいものはたくさんあるけど、やっぱり何よりあなたの愛が欲しいわね、マスター」 |
| + | : 彼女からのチョコ礼装「ジャワより愛をこめて」の解説の一部。 |
| + | : 欲するものはあれど、マスターからの愛を最も必要している。それは、彼女が生前、手にすることができなかったモノなのかもしれない。 |
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| == メモ == | | == メモ == |
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| : 1917年当時、フランス軍の士気はニヴェル攻勢<ref group = "注">第1次世界大戦に行われた攻勢の1つで、1917年4月16日に開始。指揮官のロベール・ニヴェル将軍から名前が取られている。将軍は48時間で勝利すると豪語したが、結果は大失敗。以後、フランス軍では大規模な抗命事件や軍規違反が多発する事となる。</ref>の失敗で極端に低下しており、フランス軍にとって士気の回復は急務であった。その為のスケープゴートとしてマタ・ハリが選ばれ、ありもしないスパイ容疑をでっち上げて銃殺刑にしたと言われている。 | | : 1917年当時、フランス軍の士気はニヴェル攻勢<ref group = "注">第1次世界大戦に行われた攻勢の1つで、1917年4月16日に開始。指揮官のロベール・ニヴェル将軍から名前が取られている。将軍は48時間で勝利すると豪語したが、結果は大失敗。以後、フランス軍では大規模な抗命事件や軍規違反が多発する事となる。</ref>の失敗で極端に低下しており、フランス軍にとって士気の回復は急務であった。その為のスケープゴートとしてマタ・ハリが選ばれ、ありもしないスパイ容疑をでっち上げて銃殺刑にしたと言われている。 |
| : 処刑された時の状況には様々な逸話があり、銃殺隊は美貌に惑わされないよう目隠しをしたとか、銃殺前に兵士たちに投げキスをした、あるいは銃殺直前にコートの前をはだけて'''全裸'''で銃殺されたとも言われている。 | | : 処刑された時の状況には様々な逸話があり、銃殺隊は美貌に惑わされないよう目隠しをしたとか、銃殺前に兵士たちに投げキスをした、あるいは銃殺直前にコートの前をはだけて'''全裸'''で銃殺されたとも言われている。 |
− | :余談だが、第2次世界大戦中、ナチス・ドイツ親衛隊の情報部「SD」はベルリンにあった高級娼館「サロン・キティ」で娼婦達をスパイに仕立て上げてスパイ活動を行ったと言われるが、こちらも大した成果はなかったようである。 | + | :余談だが、第2次世界大戦中、ナチス・ドイツ親衛隊の情報部「SD」はベルリンにあった高級娼館「サロン・キティ」で娼婦達をスパイに仕立て上げてスパイ活動を行ったと言われるが、こちらも大した成果はなかったようである。 |
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| == 脚注 == | | == 脚注 == |