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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | 吸血種の中で、吸血鬼と呼ばれるモノたちの大部分をしめる種<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.180">「月姫用語辞典-死徒」『月姫読本 PlusPeriod』p.180。</ref>。人間から後天的になった吸血種。吸血種は非常に多岐に渡って様々なものが存在するが、一般に言われる「吸血鬼」のイメージに適う存在。 | + | 吸血種の中で、吸血鬼と呼ばれるモノたちの大部分をしめる種<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.180">「月姫用語辞典-死徒」『月姫読本 PlusPeriod』p.180</ref>。人間から後天的になった吸血種。吸血種は非常に多岐に渡って様々なものが存在するが、一般に言われる「吸血鬼」のイメージに適う存在。 |
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− | 元々人であった者が、[[真祖]]もしくは他の死徒に噛まれ吸血されたことで変異した吸血鬼<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178">「月姫用語辞典-吸血鬼」『月姫読本 PlusPeriod』p.178。</ref>。厳密に言えば、「血を吸われた」結果に死徒となるわけではなく、吸った相手が「血を送り込んだ」後に死徒化する<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。ただし、全ての人間がそうなるのではなく、肉体的ポテンシャルが高く、魂のキャパシティに優れるものに限られ、常人の場合はやがて死に至ってしまう<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。また魔術を極め自己を吸血種に改造してなった者もいるが、成り立ちこそ違えど死徒の社会に参加することで同胞として認識し合う。 | + | 元々人であった者が、[[真祖]]もしくは他の死徒に噛まれ吸血されたことで変異した吸血鬼<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178">「月姫用語辞典-吸血鬼」『月姫読本 PlusPeriod』p.178</ref>。厳密に言えば、「血を吸われた」結果に死徒となるわけではなく、吸った相手が「血を送り込んだ」後に死徒化する<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。ただし、全ての人間がそうなるのではなく、肉体的ポテンシャルが高く、魂のキャパシティに優れるものに限られ、常人の場合はやがて死に至ってしまう<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。また[[魔術]]を極め自己を吸血種に改造してなった者もいるが、成り立ちこそ違えど死徒の社会に参加することで同胞として認識し合う。 |
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| 死後すぐさま活動を開始するわけではなく、遺体として埋葬された後、脳髄が溶けて魂が肉体から解放されるまでに数年をかける。これでようやく食屍鬼(グール)と呼ばれる動く死体(リビングデッド)になる<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、その過程で、さらに数年をかけて失った脳の代わりに幽体の脳を形成、知能を取り戻す。通常、ここでようやく吸血鬼と呼ばれる段階に至る<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。 | | 死後すぐさま活動を開始するわけではなく、遺体として埋葬された後、脳髄が溶けて魂が肉体から解放されるまでに数年をかける。これでようやく食屍鬼(グール)と呼ばれる動く死体(リビングデッド)になる<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、その過程で、さらに数年をかけて失った脳の代わりに幽体の脳を形成、知能を取り戻す。通常、ここでようやく吸血鬼と呼ばれる段階に至る<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。 |
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− | 自意識を得た吸血鬼は自らの為の行動を開始するが、親の血が身体に入っているため、親の支配には逆らえない<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。せっかく集めた血も、大半は親に持っていかれてしまう。これゆえに、力を貯えるために、自らも親となって手下の吸血鬼を増やしていくのである<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。元来の発生は、真祖が自らの吸血衝動の苦しみから逃れるために用意した血袋のような役割を課せられた人間たち。やがて力を付けた彼らは、真祖の支配から人間界に逃れ、吸血行動を繰り返すようになる。この当時の死徒が二十七祖と定義されるモノたちである<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.180"/>。 | + | 自意識を得た吸血鬼は自らの為の行動を開始するが、親の血が身体に入っているため、親の支配には逆らえない<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。せっかく集めた血も、大半は親に持っていかれてしまう。これゆえに、力を貯えるために、自らも親となって手下の吸血鬼を増やしていくのである<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.178"/>。元来の発生は、真祖が自らの吸血衝動の苦しみから逃れるために用意した血袋のような役割を課せられた人間たち。やがて力を付けた彼らは、真祖の支配から人間界に逃れ、吸血行動を繰り返すようになる。この当時の死徒が[[死徒二十七祖|二十七祖]]と定義されるモノたちである<ref group = "出" name = "『月姫読本 PlusPeriod』p.180"/>。 |
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− | 人間を超越した能力を持つが、それは長大な寿命を活かして能力を磨き上げた結果である。彼らの力は「人間の延長線上」にあり、人間の寿命が数千年単位以上であったならば誰でも同等の能力が得られることになる。不老不死である吸血鬼の肉体は、人間という器にとって過ぎたモノである故、彼らの肉体は急速に劣化していく。それを補うために、他人の血液を吸って遺伝情報を取り込み、肉体を固定させている。言い方を変えるならば「エネルギーを補給し続ける必要がある不老不死」。長い年月を生きたものほど損傷が大きく、それを補うには通常の生命では間に合わなくなるため、人間よりも種として優れる野獣や魔獣を取り込むこともある。取り込んだ動物は使い魔のように使役することが可能。感覚の受け取り方は人間とは異なってるらしく、普通の魔術師やサーヴァントでは探知不可能だった[[ペイルライダー]]を探知したりしている<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第3巻 p.245。</ref>。
| + | 人間を超越した能力を持つが、それは長大な寿命を活かして能力を磨き上げた結果である。彼らの力は「人間の延長線上」にあり、人間の寿命が数千年単位以上であったならば誰でも同等の能力が得られることになる。不老不死である吸血鬼の肉体は、人間という器にとって過ぎたモノである故、彼らの肉体は急速に劣化していく。それを補うために、他人の血液を吸って遺伝情報を取り込み、肉体を固定させている。言い方を変えるならば「エネルギーを補給し続ける必要がある不老不死」。長い年月を生きたものほど損傷が大きく、それを補うには通常の生命では間に合わなくなるため、人間よりも種として優れる野獣や魔獣を取り込むこともある。取り込んだ動物は使い魔のように使役することが可能。感覚の受け取り方は人間とは異なってるらしく、普通の[[魔術師]]や[[サーヴァント]]では探知不可能だった[[ペイルライダー]]を探知したりしている<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第3巻 p.245</ref>。 |
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| === 英霊と死徒の関係 === | | === 英霊と死徒の関係 === |
− | 英霊が「人類史を肯定するモノ。人間世界の秩序を護るモノ」<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169">『Fate/strange Fake』第2巻 p.169。</ref>「人類史の影法師」であるのに対して、死徒は「人類史を■■するモノ。人間世界のルールを汚すために存在してきたモノ」<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>「地球そのものの影法師」である。故に、死徒は「人が作りし宝具」「神が人のために用意した宝具」による加護を否定することが出来る<ref group = "注">なお「神が神のために用意した宝具」の場合は話は別との事である。</ref><ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>。 | + | 英霊が「人類史を肯定するモノ。人間世界の秩序を護るモノ」<ref group = "出" name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169">『Fate/strange Fake』第2巻 p.169</ref>「人類史の影法師」であるのに対して、死徒は「人類史を■■するモノ。人間世界のルールを汚すために存在してきたモノ」<ref group = "出" name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>「地球そのものの影法師」である。故に、死徒は「人が作りし[[宝具]]」「神が人のために用意した宝具」による加護を否定することが出来る<ref group = "注">なお「神が神のために用意した宝具」の場合は話は別との事である。</ref><ref group = "出" name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>。 |
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− | 原作者である奈須きのこが手がけたTYPE-MOON作品の伝奇は「すべて同じ世界」と思われがちだが、あくまで基本であり大きく二つの系統に分かれている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15">[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201704.html 竹箒日記2017/4/15]。</ref>。英霊がサーヴァントとして使役できる『Fate』世界と、英霊という強大な概念を“自律した使い魔”という術式に落とし込めなかった『月姫』世界に分別されている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。
| + | 原作者である奈須きのこ氏が手がけたTYPE-MOON作品の伝奇は「すべて同じ世界」と思われがちだが、あくまで基本であり大きく二つの系統に分かれている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15">[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201704.html 竹箒日記2017/4/15]</ref>。英霊がサーヴァントとして使役できる『Fate』世界と、英霊という強大な概念を“自律した使い魔”という術式に落とし込めなかった『[[月姫]]』世界に分別されている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。 |
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− | 『Fate』世界の下地は『人類史を肯定するモノ』なので英霊も主役として考えられるが、『月姫』世界の下地は『人類史を■■するモノ』なので、その敵対者である死徒たちが主題となる<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。例外として、どっちもアリな『Fake』と、どっちとも言えない『Grand Order』が挙げられている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。 | + | 『Fate』世界の下地は『人類史を肯定するモノ』なので英霊も主役として考えられるが、『月姫』世界の下地は『人類史を■■するモノ』なので、その敵対者である死徒たちが主題となる<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。例外として、どっちもアリな『[[Fate/strange Fake]]』と、どっちとも言えない『[[Fate/Grand Order]]』が挙げられている<ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。 |
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− | 『Fake』にて死徒ジェスターがオーランド配下の宝具を持った警官たちと接触した際には宝具の能力を無効化し一方的に蹂躙する力を見せている<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.166-172">『Fate/strange Fake』第2巻 p.166-172。</ref>。逆に英霊がサーヴァントとして召喚され得るような人理が命として脈動する『Fate』世界では死徒は弱体化し、『[[月姫]]』世界ほどの力を持てないとされている。
| + | 『Fake』にて死徒[[ジェスター・カルトゥーレ|ジェスター]]が[[オーランド・リーブ|オーランド]]配下の宝具を持った警官たちと接触した際には宝具の能力を無効化し一方的に蹂躙する力を見せている<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第2巻 p.166-172</ref>。逆に英霊がサーヴァントとして召喚され得るような人理が命として脈動する『Fate』世界では死徒は弱体化し、『月姫』世界ほどの力を持てないとされている。 |
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| ===死徒と魔術=== | | ===死徒と魔術=== |
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| ===歴史=== | | ===歴史=== |
− | 西暦20年頃から魔術世界に頻繁に現れるようになり、[[魔術師]]を敵とみなして襲っていたそうだが、西暦300年頃夜の森の都、千年城の戦いにて朱い月と魔導元帥ゼルレッチの衝突があったとされ、これにより朱い月は、滅んだと言われる。<br/> | + | 西暦20年頃から魔術世界に頻繁に現れるようになり、[[魔術師]]を敵とみなして襲っていたそうだが、西暦300年頃夜の森の都、千年城の戦いにて[[朱い月のブリュンスタッド|朱い月]]と[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ|魔導元帥ゼルレッチ]]の衝突があったとされ、これにより朱い月は、滅んだと言われる。<br> |
− | [[死徒二十七祖]]の項目の説明にもあるように、「英霊召喚が可能な世界」における[[死徒二十七祖]]結成の可能性が1700年前に無くなったというのはこの衝突が原因だと思われる。<br/> | + | [[死徒二十七祖]]の項目の説明にもあるように、「英霊召喚が可能な世界」における死徒二十七祖結成の可能性が1700年前に無くなったというのはこの衝突が原因だと思われる。<br> |
| 月姫世界においては二十七祖の歴史は三千年とされ、欧州に最も死徒が蔓延ったのは吸血鬼と魔術師の戦争が起こった西暦300年頃だという。 | | 月姫世界においては二十七祖の歴史は三千年とされ、欧州に最も死徒が蔓延ったのは吸血鬼と魔術師の戦争が起こった西暦300年頃だという。 |
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| == リメイク版での設定 == | | == リメイク版での設定 == |
− | 死徒の血を送られ、吸血鬼として新生した人間はその血に支配され、呪いを宿し始める。その呪いの深度によって、いくつの階梯に分けられている。その血がエーテルで出来ていて、魂の形に縛れているものの、物質化できる。<ref group = "注">少なくとも物質化できるのはⅥ段階以上の吸血鬼。</ref>
| + | 死徒の血を送られ、吸血鬼として新生した人間はその血に支配され、呪いを宿し始める。その呪いの深度によって、いくつの階梯に分けられている。その血がエーテルで出来ていて、魂の形に縛れているものの、物質化できる<ref group = "注">少なくとも物質化できるのはⅥ段階以上の吸血鬼。</ref>。 |
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| 階梯ごとの命名はたいてい[[聖堂教会]]によるものだが、使われるにつれ、魔術世界の常識になっている。 | | 階梯ごとの命名はたいてい[[聖堂教会]]によるものだが、使われるにつれ、魔術世界の常識になっている。 |
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− | '''死者'''
| + | ;死者 |
− | ;Ⅰ階梯:死者 | + | :;Ⅰ階梯:死者 |
− | :親の死徒の命令通りに動く人形。命令がなければ死体のまま放置され、死に至る。親にただ血を吸われて、血を送られただけの下級兵士。 | + | ::親の死徒の命令通りに動く人形。命令がなければ死体のまま放置され、死に至る。親にただ血を吸われて、血を送られただけの下級兵士。 |
− | :死徒に殺された後に血を送られたら犠牲者は死者にされてしまう。 | + | ::死徒に殺された後に血を送られたら犠牲者は死者にされてしまう。 |
− | ;Ⅱ階梯:屍鬼 | + | :;Ⅱ階梯:屍鬼 |
− | :グール。意思はあるものの、明確な思考はできない、生前の姿を擬態している死者。親の魔力で腐敗こそしないものの、中身は完全に崩壊している。 | + | ::グール。意思はあるものの、明確な思考はできない、生前の姿を擬態している死者。親の魔力で腐敗こそしないものの、中身は完全に崩壊している。 |
− | :脳が腐り出しているから本能で血肉を求める分、Ⅰ階梯の死者より凶暴。吸血鬼の兵士。 | + | ::脳が腐り出しているから本能で血肉を求める分、Ⅰ階梯の死者より凶暴。吸血鬼の兵士。 |
− | :Ⅱ階梯以上になるには適性(吸血種の血に抗える免疫力)が必要。適性を持つ人間は100人中1人ぐらい。ただし、なまじ適性を持っていても生存力次第で絶命することもある。その中で、送り込まれた親の血に適応できて、耐えきれたものだけがⅣ階梯以上になれる。 | + | ::Ⅱ階梯以上になるには適性(吸血種の血に抗える免疫力)が必要。適性を持つ人間は100人中1人ぐらい。ただし、なまじ適性を持っていても生存力次第で絶命することもある。その中で、送り込まれた親の血に適応できて、耐えきれたものだけがⅣ階梯以上になれる。 |
− | ;Ⅲ階梯:不死 | + | :;Ⅲ階梯:不死 |
− | :ようやく吸血鬼と呼べる程度の生き物になる。生きる屍。アンデッド。 | + | ::ようやく吸血鬼と呼べる程度の生き物になる。生きる屍。アンデッド。 |
− | :生前ほどの思考能力はないものの、自分だけで人間生活を偽装できる。自分がどういう生き物になったのかを理解した上で親に従っている上級兵士。 | + | ::生前ほどの思考能力はないものの、自分だけで人間生活を偽装できる。自分がどういう生き物になったのかを理解した上で親に従っている上級兵士。 |
− | :一度死んでから脳を再構成しており、日光も平気だが、正体を秘すためには定期的な防腐処理が必要となる。 | + | ::一度死んでから脳を再構成しており、日光も平気だが、正体を秘すためには定期的な防腐処理が必要となる。 |
− | :味覚と痛覚を持たない。 | + | ::味覚と痛覚を持たない。 |
− | :親が消滅しても死体には戻らない。 | + | ::親が消滅しても死体には戻らない。 |
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− | '''夜属'''
| + | ;夜属 |
− | ;Ⅳ階梯:夜属 | + | :;Ⅳ階梯:夜属 |
− | :生前のパーソナリティを維持したまま、吸血鬼見習いとして活動する不死者。人間離れした身体能力を持つかわりに極度の冷えと渇きを覚える。いわば下級騎士、半人前の吸血鬼。しかしこの段階で既に代行者は圧倒されるほどの強さとなる。 | + | ::生前のパーソナリティを維持したまま、吸血鬼見習いとして活動する不死者。人間離れした身体能力を持つかわりに極度の冷えと渇きを覚える。いわば下級騎士、半人前の吸血鬼。しかしこの段階で既に代行者は圧倒されるほどの強さとなる。 |
− | :Ⅵ階梯以上のモノが獲物を丁寧に、少しずつ吸血していくと、犠牲者はこの階梯の吸血鬼からスタートする。日光を浴びると貧血になる程度で、まだ焼かれはしない。 | + | ::Ⅵ階梯以上のモノが獲物を丁寧に、少しずつ吸血していくと、犠牲者はこの階梯の吸血鬼からスタートする。日光を浴びると貧血になる程度で、まだ焼かれはしない。 |
− | :魔術世界においては“ヒト”と呼べるのはこの階梯まで。 | + | ::魔術世界においては“ヒト”と呼べるのはこの階梯まで。 |
− | :Ⅳ階梯に達した吸血鬼は、もう親基から離れても生きていける。親基から見れば、モノからイキモノに成った、ぐらいの感覚。この階梯になれるのは1000人中1人の割合である。 | + | ::Ⅳ階梯に達した吸血鬼は、もう親基から離れても生きていける。親基から見れば、モノからイキモノに成った、ぐらいの感覚。この階梯になれるのは1000人中1人の割合である。 |
− | ;Ⅴ階梯:夜魔 | + | :;Ⅴ階梯:夜魔 |
− | :Ⅳ階梯の深度に加え、その血液に宿った呪いによって親基、あるいは個人に起因する異能を発揮できるようになる。上級騎士、一人前の吸血鬼。 | + | ::Ⅳ階梯の深度に加え、その血液に宿った呪いによって親基、あるいは個人に起因する異能を発揮できるようになる。上級騎士、一人前の吸血鬼。 |
− | :この段階に至っては代行者が束になっても敵わないとされる。 | + | ::この段階に至っては代行者が束になっても敵わないとされる。 |
− | '''死徒'''
| + | |
− | ;Ⅵ階梯:死徒(下級) | + | ;死徒 |
− | :完全に“吸血種”として自立。成り上がりものの限界。あえて言うなら城塞。 | + | :;Ⅵ階梯:死徒(下級) |
− | :吸血・侵食によって子(下僕)を作って、自分が作ったグループの頂点「親基」になれる。だが、Ⅵ階梯以上の子は作れない。 | + | ::完全に“吸血種”として自立。成り上がりものの限界。あえて言うなら城塞。 |
− | :生殖機能がすでに失われている、という生き物として致命的な欠点を持つため、死徒は霊長類にカウントされない。 | + | ::吸血・侵食によって子(下僕)を作って、自分が作ったグループの頂点「親基」になれる。だが、Ⅵ階梯以上の子は作れない。 |
− | ;Ⅶ階梯:死徒(上級) | + | ::生殖機能がすでに失われている、という生き物として致命的な欠点を持つため、死徒は霊長類にカウントされない。 |
− | :祖に認められ、更なる異能を与えられたもの。同じ呼び名でもその規模はⅥ階梯とは別物。この階梯になると居るだけで地域を汚染する毒になる。 | + | :;Ⅶ階梯:死徒(上級) |
− | :並の代行者では太刀打ちできない異端であり、貴族として自らの意志を許された吸血鬼。親基である祖に絶対服従という訳ではなく、機会さえあれば祖を倒して、その呪いを受け継ぐ事ができる。 | + | ::祖に認められ、更なる異能を与えられたもの。同じ呼び名でもその規模はⅥ階梯とは別物。この階梯になると居るだけで地域を汚染する毒になる。 |
− | :ただし、同じ“自由”を得たとしても祖が生きた年月との差は膨大であり、祖の存在規模を上回ることは難しいとされる。 | + | ::並の代行者では太刀打ちできない異端であり、貴族として自らの意志を許された吸血鬼。親基である祖に絶対服従という訳ではなく、機会さえあれば祖を倒して、その呪いを受け継ぐ事ができる。 |
− | :『[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]』のような「英霊召喚が可能な世界」では祖に該当する死徒が「上級死徒」と呼ばれており、この階梯と同一のものだと思われる。つまり「英霊召喚が可能な世界」ではこの段階が最上位扱いであり、後述するⅧ階梯やⅨ階梯は存在しない模様。 | + | ::ただし、同じ“自由”を得たとしても祖が生きた年月との差は膨大であり、祖の存在規模を上回ることは難しいとされる。 |
− | ;Ⅷ階梯:後継者 | + | ::『[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]』のような「英霊召喚が可能な世界」では祖に該当する死徒が「上級死徒」と呼ばれており、この階梯と同一のものだと思われる。つまり「英霊召喚が可能な世界」ではこの段階が最上位扱いであり、後述するⅧ階梯やⅨ階梯は存在しない模様。 |
− | :祖が自分の後継に認めた、才能ある吸血鬼。言うなれば王子、王女。祖の中には吸血鬼ではないものを見初めて、いきなりこの階梯まで引き上げてしまうモノもいる。 | + | :;Ⅷ階梯:後継者 |
− | :ひとりの祖に最低ふたりいるらしく、単純計算で50匹以上いる。中には真祖を模して作られた死徒がいるとも言われている。 | + | ::祖が自分の後継に認めた、才能ある吸血鬼。言うなれば王子、王女。祖の中には吸血鬼ではないものを見初めて、いきなりこの階梯まで引き上げてしまうモノもいる。 |
− | :その力は真祖すら寄せ付けないとされる。 | + | ::ひとりの祖に最低ふたりいるらしく、単純計算で50匹以上いる。中には真祖を模して作られた死徒がいるとも言われている。 |
− | ;Ⅸ階梯:祖 | + | ::その力は真祖すら寄せ付けないとされる。 |
− | :死徒の王。 | + | :;Ⅸ階梯:祖 |
− | :“真祖の非常食”という立場から抜け出し、まったく違うモノとして独立を勝ち取った古い死徒。月から地上に落ちた真紅の染み。決して他と相容れない世界を持った猛毒たち。 | + | ::死徒の王。 |
− | :Ⅵ階梯の死徒を生み出し、人間を“寿命”として摂取する長命者。現在に至る吸血鬼社会の構造を創ったとされる。 | + | ::“真祖の非常食”という立場から抜け出し、まったく違うモノとして独立を勝ち取った古い死徒。月から地上に落ちた真紅の染み。決して他と相容れない世界を持った猛毒たち。 |
− | :二十七つ在るため、二十七祖と言われている。存在規模は個体差があり、西暦以前から活動しているのが「古参」、西暦以後から活動を始めたのが「新参」と分類される。 | + | ::Ⅵ階梯の死徒を生み出し、人間を“寿命”として摂取する長命者。現在に至る吸血鬼社会の構造を創ったとされる。 |
− | :神霊に比肩する強大さを誇り、祖と敵対するのは一つの国の相手をするのと同義だとされる。 | + | ::二十七つ在るため、二十七祖と言われている。存在規模は個体差があり、西暦以前から活動しているのが「古参」、西暦以後から活動を始めたのが「新参」と分類される。 |
| + | ::[[神霊]]に比肩する強大さを誇り、祖と敵対するのは一つの国の相手をするのと同義だとされる。 |
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| == 死徒一覧 == | | == 死徒一覧 == |
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| ;[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ]] | | ;[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ]] |
− | :「魔道元帥ゼルレッチ」「宝石翁」「万華鏡(カレイドスコープ)」「宝石のゼルレッチ」。現存する魔法使いのうち、第二魔法の使い手。かつて朱い月のブリュンスタッドに喧嘩を売って倒してしまった猛者。この相打ちで血を吸われ死徒となってしまった。死徒でありながら真祖の協力者。アルクェイドのじいや。 | + | :「魔道元帥ゼルレッチ」「宝石翁」「万華鏡(カレイドスコープ)」「宝石のゼルレッチ」。現存する[[魔法|魔法使い]]のうち、第二魔法の使い手。かつて朱い月のブリュンスタッドに喧嘩を売って倒してしまった猛者。この相打ちで血を吸われ死徒となってしまった。死徒でありながら真祖の協力者。[[アルクェイド・ブリュンスタッド|アルクェイド]]のじいや。 |
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| ;[[リィゾ=バール・シュトラウト]] | | ;[[リィゾ=バール・シュトラウト]] |
− | :「黒騎士シュトラウト」。最古参の死徒。アルトルージュの護衛その1。殺人貴のライバル。時の呪いを病んでいるため、不死。真性悪魔ニアダーク。 | + | :「黒騎士シュトラウト」。最古参の死徒。アルトルージュの護衛その1。[[遠野志貴#殺人貴|殺人貴]]のライバル。時の呪いを病んでいるため、不死。真性悪魔ニアダーク。 |
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| ;[[アインナッシュ]] | | ;[[アインナッシュ]] |
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| ;[[フィナ=ヴラド・スヴェルテン]] | | ;[[フィナ=ヴラド・スヴェルテン]] |
− | :「白騎士ヴラド」「吸血伯爵」「ストラトバリスの悪魔」。アルトルージュの護衛その2。幽霊船団の船団長。美少年趣味で同性からしか血を吸わない。リタとは犬猿の仲。固有結界「パレード」を有する。 | + | :「白騎士ヴラド」「吸血伯爵」「ストラトバリスの悪魔」。アルトルージュの護衛その2。幽霊船団の船団長。美少年趣味で同性からしか血を吸わない。リタとは犬猿の仲。[[固有結界]]「パレード」を有する。 |
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| ;[[アルトルージュ・ブリュンスタッド]] | | ;[[アルトルージュ・ブリュンスタッド]] |
− | :「血と契約の支配者」「黒血の吸血姫」。朱い月の後継者候補。アルクェイドにとっては姉にあたる存在。真祖と死徒の混血。死徒における吸血姫。プライミッツ・マーダーを従わせ、黒騎士・白騎士を含む数々の死徒を支配下におく、実質上の死徒の王。見た目は14歳の少女。 | + | :「血と契約の支配者」「黒血の吸血姫」。朱い月の後継者候補。アルクェイドにとっては姉にあたる存在。真祖と死徒の混血。死徒における吸血姫。[[プライミッツ・マーダー]]を従わせ、黒騎士・白騎士を含む数々の死徒を支配下におく、実質上の死徒の王。見た目は14歳の少女。 |
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| ;[[ネロ・カオス]] | | ;[[ネロ・カオス]] |
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| ;[[タタリ/ワラキアの夜]] | | ;[[タタリ/ワラキアの夜]] |
− | :「タタリ」「ワラキアの夜」「正体不在(アンノウン)」。魔術師上がりの死徒。存在する、とされるが誰も見たことがない死徒。ズェピア・エルトナム・オベローンというアトラス院の錬金術師の成れの果て。「人類滅亡」を回避しようとして様々な策を練るも、全て失敗し発狂。死徒となって第六法に挑むが、肉体が消滅した。しかし、自身を「現象」とし、駆動式に応じて具現化することでこの世界に存在し続けている。 | + | :「タタリ」「ワラキアの夜」「正体不在(アンノウン)」。魔術師上がりの死徒。存在する、とされるが誰も見たことがない死徒。ズェピア・エルトナム・オベローンという[[アトラス院]]の[[錬金術|錬金術師]]の成れの果て。「人類滅亡」を回避しようとして様々な策を練るも、全て失敗し発狂。死徒となって第六法に挑むが、肉体が消滅した。しかし、自身を「現象」とし、駆動式に応じて具現化することでこの世界に存在し続けている。 |
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| ;[[ヴァン=フェム]] | | ;[[ヴァン=フェム]] |
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| ;[[トラフィム・オーテンロッゼ]] | | ;[[トラフィム・オーテンロッゼ]] |
− | :「白翼公」「最初にして高貴なる白い翼の君」。最古参の一角で、魔術師上がりの死徒。朱い月の最初の従者。<br />死徒の中で最大の領地と発言権を持つ現段階での死徒の王で、二十七祖を代表する死徒。実質上のトップであるアルトルージュとは反目しあっている。「真祖狩り」を提案した張本人。 | + | :「白翼公」「最初にして高貴なる白い翼の君」。最古参の一角で、魔術師上がりの死徒。朱い月の最初の従者。 |
| + | :死徒の中で最大の領地と発言権を持つ現段階での死徒の王で、二十七祖を代表する死徒。実質上のトップであるアルトルージュとは反目しあっている。「真祖狩り」を提案した張本人。 |
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| ;[[エンハウンス]] | | ;[[エンハウンス]] |
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| ;[[メレム・ソロモン]] | | ;[[メレム・ソロモン]] |
− | :「フォーデーモン・ザ・グレイトビースト」。二十七祖の一角ながら、それと反目する埋葬機関の第五位でもある異端中の異端。そちらの通り名は「王冠」。古今東西の秘宝のコレクター。埋葬機関に所属しているのも、教会が封印している秘宝の近くにいたいが為とかいう。 | + | :「フォーデーモン・ザ・グレイトビースト」。二十七祖の一角ながら、それと反目する埋葬機関の第五位でもある異端中の異端。そちらの通り名は「王冠」。古今東西の秘宝のコレクター。埋葬機関に所属しているのも、教会が封印している秘宝の近くにいたが為とかいう。 |
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| ;[[スミレ]] | | ;[[スミレ]] |
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| ;[[エル・ナハト]] | | ;[[エル・ナハト]] |
− | :「屈折」「胃界教典」。一対一なら確実に相手を消去し、自身も死亡する心中のスペシャリスト。ただし蘇生に数十年を必要とする。現在は鏡面結界に封印され、埋葬機関の聖典として対死徒の切り札として利用されている。 | + | :「屈折」「胃界教典」。一対一なら確実に相手を消去し、自身も死亡する心中のスペシャリスト。ただし蘇生に数十年を必要とする。現在は鏡面結界に封印され、[[埋葬機関]]の聖典として対死徒の切り札として利用されている。 |
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| ;[[コーバック・アルカトラス]] | | ;[[コーバック・アルカトラス]] |
− | :「千年錠の死徒」。魔術師上がりの死徒。聖典トライテンを守る迷宮をつくってみたが、自分もその中から出られなくなった。歌月十夜に曰く「二十七祖のお笑い担当」。 | + | :「千年錠の死徒」。魔術師上がりの死徒。[[日比乃ひびき|聖典トライテン]]を守る迷宮を作ってみたが、自分もその中から出られなくなった。『[[歌月十夜]]』に曰く「二十七祖のお笑い担当」。 |
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| ;[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン]] | | ;[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン]] |
| :「転生無限者」「アカシャの蛇」。元教会の司祭で魔術師。アルクェイドを利用し死徒になった「真祖の死徒」であるが、他の死徒からは祖として認められていない。 | | :「転生無限者」「アカシャの蛇」。元教会の司祭で魔術師。アルクェイドを利用し死徒になった「真祖の死徒」であるが、他の死徒からは祖として認められていない。 |
− | : 『月姫』世界は『ある出会い』を経て強力な死徒となる。しかし『Fate』世界ではそもそも『ある出会い』がないため、死徒になりこそすれど『祖の一人』に数えられるほどの力は持たず、その秘術も劣化したものとなる<ref group = "注">とはいえ『英霊伝承異聞 ~巌窟王 エドモン・ダンテス~』にて死徒ロアは14の秘宝によって超常の存在となったエドモンに対して優位に立つ程の強さを持ってるのも留意。</ref><ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。 | + | : 『月姫』世界は『ある出会い』を経て強力な死徒となる。しかし『Fate』世界ではそもそも『ある出会い』がないため、死徒になりこそすれど『祖の一人』に数えられるほどの力は持たず、その秘術も劣化したものとなる<ref group = "注">とはいえ『[[Fate/Grand Order 英霊伝承|英霊伝承異聞 ~巌窟王 エドモン・ダンテス~]]』にて死徒ロアことタランテラは、14の秘宝によって超常の存在となった[[巌窟王 エドモン・ダンテス|エドモン]]に対して優位に立つ程の強さを持ってるのも留意。</ref><ref group = "出" name = "竹箒日記2017/4/15"/>。 |
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| ;[[弓塚さつき]] | | ;[[弓塚さつき]] |
− | :[[遠野志貴]]のクラスメイト。作中吸血鬼の襲撃を受けて死徒となる。通常、死者から死徒へ変化するには数ヶ月から数年かかるところを、僅か三日足らずで死徒になった。魔術師及び精霊に致命的な効果をもたらす固有結界「枯渇庭園」を使用する。<br />MBACではネロを倒し、MBAAでは親元であるロアを打倒して代替えに成功しているので、二十七祖候補の筆頭と言えなくもない。 | + | :[[遠野志貴]]のクラスメイト。作中吸血鬼の襲撃を受けて死徒となる。通常、死者から死徒へ変化するには数ヶ月から数年かかるところを、僅か三日足らずで死徒になった。魔術師及び[[精霊種|精霊]]に致命的な効果をもたらす固有結界「枯渇庭園」を使用する。 |
| + | :MBACではネロを倒し、MBAAでは親元であるロアを打倒して代替えに成功しているので、二十七祖候補の筆頭と言えなくもない。 |
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| ;[[シオン・エルトナム・アトラシア]] | | ;[[シオン・エルトナム・アトラシア]] |
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| ;[[カリー・ド・マルシェ]] | | ;[[カリー・ド・マルシェ]] |
− | :かつてシエルの身体を使っていた頃のロアの配下。ロアが滅んだ後、シエルによって討伐されかかったが、諸々の事情で見逃される。シエルがカレー好きとなった原因。 | + | :かつて[[シエル]]の身体を使っていた頃のロアの配下。ロアが滅んだ後、シエルによって討伐されかかったが、諸々の事情で見逃される。シエルがカレー好きとなった原因。 |
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| ;[[ルヴァレ]] | | ;[[ルヴァレ]] |
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| ;[[ズェピア・エルトナム・アトラシア]] | | ;[[ズェピア・エルトナム・アトラシア]] |
| + | :『EXTRA』以外のFate世界におけるタタリ/ワラキアの夜、もといズェピア・エルトナム・オベローン。 |
| :死徒にはなっているものの、「タタリ/ワラキアの夜」へと成り果てる道は選択しなかった。 | | :死徒にはなっているものの、「タタリ/ワラキアの夜」へと成り果てる道は選択しなかった。 |
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| ;[[ノエル]] | | ;[[ノエル]] |
− | :阿良句寧子に魔薬を注射されて死徒として新生した。 | + | :[[阿良句寧子]]に魔薬を注射されて死徒として新生した。 |
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| ;ネモカタリナ | | ;ネモカタリナ |
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| **月姫世界の死徒の持つ力は科学でも魔術でも、星の神秘でもない'''ただ存在するだけで世界を侵す毒'''だという。 | | **月姫世界の死徒の持つ力は科学でも魔術でも、星の神秘でもない'''ただ存在するだけで世界を侵す毒'''だという。 |
| *魔術的な手段による死徒化の具体的な方法は出てきてなかったが、ネロは死徒となる際に決めた盟約に逆らえないと何らかの制限をほのめかしている。シャーレイは薬による不完全とはいえ死徒化を果たしたが、そのような制限などは見受けられていない。 | | *魔術的な手段による死徒化の具体的な方法は出てきてなかったが、ネロは死徒となる際に決めた盟約に逆らえないと何らかの制限をほのめかしている。シャーレイは薬による不完全とはいえ死徒化を果たしたが、そのような制限などは見受けられていない。 |
− | *上述通りジェスターはオーランド配下の宝具を破壊しているが<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.168">『Fate/strange Fake』第2巻 p.168。</ref>、ジェスター本人が「同じ宝具でも『座』の使者たる英霊が使うなら話は別」「英霊ならば私に勝てたかも」と語っており<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>、あくまで上のような一方的な格差は人間が宝具を振るった時の場合の模様(実際[[アサシン (Fake)|アサシン]]の『妄想心音』は通用した)。<br>また、[[ハンザ・セルバンテス]]曰く「'''このレベルの死徒には'''、聖別された専用の武器を使うか……魔眼や獣化の『特異点』持ち、あるいは純粋に高レベルの魔術師でも無い限り対処できない」とのことで<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.174">『Fate/strange Fake』第2巻 p.174。</ref>、同じ宝具でもジェスターのレベル未満の死徒に対して使った場合はまた別の結果になる可能性もあると思われる。<br>他に、[[アレクサンドル・デュマ|キャスター]]も「'''今の装備じゃ'''、勝ち目ねえぞ?」「'''今のカスタマイズは'''『人の力』を押し上げるのに特化してるからな」<ref group = "出" = name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.164">『Fate/strange Fake』第2巻 p.164。</ref>と宝具の能力の相性によってはまた別であることを仄めかしている。 | + | *上述通りジェスターはオーランド配下の宝具を破壊しているが<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第2巻 p.168</ref>、ジェスター本人が「同じ宝具でも『座』の使者たる英霊が使うなら話は別」「英霊ならば私に勝てたかも」と語っており<ref group = "出" name ="『Fate/strange Fake』第2巻 p.169"/>、あくまで上のような一方的な格差は人間が宝具を振るった時の場合の模様(実際[[アサシン (Fake)|アサシン]]の『妄想心音』は通用した)。<br>また、[[ハンザ・セルバンテス]]曰く「'''このレベルの死徒には'''、聖別された専用の武器を使うか……魔眼や獣化の『特異点』持ち、あるいは純粋に高レベルの魔術師でも無い限り対処できない」とのことで<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第2巻 p.174</ref>、同じ宝具でもジェスターのレベル未満の死徒に対して使った場合はまた別の結果になる可能性もあると思われる。<br>他に、[[アレクサンドル・デュマ・ペール|キャスター]]も「'''今の装備じゃ'''、勝ち目ねえぞ?」「'''今のカスタマイズは'''『人の力』を押し上げるのに特化してるからな」<ref group = "出">『Fate/strange Fake』第2巻 p.164</ref>と宝具の能力の相性によってはまた別であることを仄めかしている。 |
− | *[[諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕]]の幕間の物語において吸血鬼モノにはよくある設定である、「人間とのハーフ」いわゆるダンピールは存在しないとの話が語られている。上記のように、人類史を否定するモノとして、外見は人間とだいたい同じでも根本的に人間とは異なる「何か」であるということだろうか。 | + | *『Grand Order』における[[諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕]]の[[幕間の物語]]「英霊憑依」において吸血鬼モノにはよくある設定である、「人間とのハーフ」いわゆるダンピールは存在しないとの話が語られている。上記のように、人類史を否定するモノとして、外見は人間とだいたい同じでも根本的に人間とは異なる「何か」であるということだろうか。 |
− | **月姫リメイクでは、上記のように「死徒からは生殖機能が失われる」とされているため、純粋に生物的な意味での子供を作ること自体が不可能なようである。 | + | **『月姫』のリメイク版である『[[月姫 -A piece of blue glass moon-]]』では、上記のように「死徒からは生殖機能が失われる」とされているため、純粋に生物的な意味での子供を作ること自体が不可能なようである。 |
− | **ただし、混血が存在しないように本来デミ・サーヴァントも存在しない、という言い回しであり実際には[[マシュ・キリエライト|デミ・サーヴァント]]が存在することから逆に言えば例外の存在は考えられる。 | + | **ただし、混血が存在しないように本来[[デミ・サーヴァント]]も存在しない、という言い回しであり実際には[[マシュ・キリエライト]]という例が存在することから逆に言えば例外の存在は考えられる。 |
| ***[[アルトルージュ・ブリュンスタッド|アルトルージュ]]という真祖と死徒の混血の存在がそれを裏付けている。 | | ***[[アルトルージュ・ブリュンスタッド|アルトルージュ]]という真祖と死徒の混血の存在がそれを裏付けている。 |
| ***また公式の資料に載っている情報ではないが過去「げいむ乱舞会」の「第二回月姫萌え吠えチャット座談会」において奈須きのこ氏と武内氏が招待された際、「月姫の吸血鬼(真祖と死徒)って人間と子供作れるんですか」という質問に対して奈須きのこ氏が「今のところ、成功例はただ一人です」という回答を残している。 | | ***また公式の資料に載っている情報ではないが過去「げいむ乱舞会」の「第二回月姫萌え吠えチャット座談会」において奈須きのこ氏と武内氏が招待された際、「月姫の吸血鬼(真祖と死徒)って人間と子供作れるんですか」という質問に対して奈須きのこ氏が「今のところ、成功例はただ一人です」という回答を残している。 |
| *『[[Fate/Grand Order]]』の[[黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン|南米異聞帯]]においては死徒となった[[ディノス]]が登場している。 | | *『[[Fate/Grand Order]]』の[[黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン|南米異聞帯]]においては死徒となった[[ディノス]]が登場している。 |
− | **しかしその発生経緯については不明。魔術は存在していなかったので研究の果てになった訳ではなく、[[カマソッソ]]や[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン #タランテラ|死徒]]を同胞と語っていた[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|伯爵]]の関与が疑われている。 | + | **しかしその発生経緯については不明。南米異聞帯に魔術は存在していなかったので研究の果てになった訳ではなく、ディノス相手に吸血を行っていた[[カマソッソ]]や、[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン #タランテラ|死徒]]を同胞と語っていた[[アレッサンドロ・ディ・カリオストロ|伯爵]]の関与が疑われている。 |
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| == 脚注 == | | == 脚注 == |