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== 概要 ==
 
== 概要 ==
   
かつて開催された第四次聖杯戦争の参加者[[ウェイバー・ベルベット]]その人であり、後の世界における通り名。[[現代魔術科]]学部長。<br>
 
かつて開催された第四次聖杯戦争の参加者[[ウェイバー・ベルベット]]その人であり、後の世界における通り名。[[現代魔術科]]学部長。<br>
 
他にも「プロフェッサー・カリスマ」「マスター・V」「グレートビッグベン☆ロンドンスター」「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男<ref group = "注">『事件簿』の時点では同率4位。</ref>」「マギカ・ディスクロージャー」「ゴッドスピードウィザード先生」「'''略奪公'''」などの異名を捧げられる名物講師である<ref group = "注">「絶対領域マジシャン先生」を考案した生徒に対しては「死ね!」と一蹴。</ref>。
 
他にも「プロフェッサー・カリスマ」「マスター・V」「グレートビッグベン☆ロンドンスター」「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男<ref group = "注">『事件簿』の時点では同率4位。</ref>」「マギカ・ディスクロージャー」「ゴッドスピードウィザード先生」「'''略奪公'''」などの異名を捧げられる名物講師である<ref group = "注">「絶対領域マジシャン先生」を考案した生徒に対しては「死ね!」と一蹴。</ref>。
    
; 略歴
 
; 略歴
: 第四次聖杯戦争から帰還したウェイバーは、ケイネスの死後に零落し見捨てられていた[[エルメロイ教室]]を受け継ぎ、三級講師となった。一般的な時計塔の講師がせいぜい見込みのある生徒を助手に引きこもうとする程度で真面目に授業を行わない中で、彼の異様に分かりやすく実践的な授業は時計塔で居場所のなかった新世代たちの間でたちまち話題となり、あげく権力争いに敗れた講師たちを何人も説得して登壇させ、これまでになかった多角的な教育体制を実現した。
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: 第四次聖杯戦争から帰還したウェイバーは、[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト|ケイネス]]の死後に零落し見捨てられていた[[エルメロイ教室]]を受け継ぎ、三級講師となった。一般的な[[時計塔]]の講師がせいぜい見込みのある生徒を助手に引きこもうとする程度で真面目に授業を行わない中で、彼の異様に分かりやすく実践的な授業は時計塔で居場所のなかった新世代たちの間でたちまち話題となり、あげく権力争いに敗れた講師たちを何人も説得して登壇させ、これまでになかった多角的な教育体制を実現した。
 
: その後、他の講師たちに失点や弱みを一つも見せず奇跡的に教室を三年間存続させたウェイバーは、それを面白がった[[エルメロイ家|エルメロイ]]の次期当主[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]に拉致され、ケイネスの死に責任を感じていた彼にそれを盾に「エルメロイ派の借金を返済する」「エルメロイの源流刻印を修復する」「エルメロイの君主を代行する」(ライネスが成人するまで)ことを要求され、ロード・エルメロイⅡ世の名を贈られた。
 
: その後、他の講師たちに失点や弱みを一つも見せず奇跡的に教室を三年間存続させたウェイバーは、それを面白がった[[エルメロイ家|エルメロイ]]の次期当主[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]に拉致され、ケイネスの死に責任を感じていた彼にそれを盾に「エルメロイ派の借金を返済する」「エルメロイの源流刻印を修復する」「エルメロイの君主を代行する」(ライネスが成人するまで)ことを要求され、ロード・エルメロイⅡ世の名を贈られた。
 
: 第五次聖杯戦争の10年後、[[遠坂凛]]と共に大聖杯の完全解体を成し遂げ、冬木の聖杯戦争に真の終止符を打つ。
 
: 第五次聖杯戦争の10年後、[[遠坂凛]]と共に大聖杯の完全解体を成し遂げ、冬木の聖杯戦争に真の終止符を打つ。
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; 能力
 
; 能力
: 魔術師としての[[階位]]は第四階位の「祭位(フェス)」。それも優秀な生徒を育てたことが評価されてのもので、ライネスの見立てでは彼自身の純粋な魔術の腕前は第五階位の「開位」の下位レベル。自身は魔術師としてどうしようもないほど平均的で凡庸だが、他人の埋もれた才能を見抜き、鍛え上げることにかけては時計塔随一。ゆえに彼の元で学んだ魔術師の全員が大成している。
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: 魔術師としての[[階位]]は第四階位の「祭位(フェス)」。それも優秀な生徒を育てたことが評価されてのもので、ライネスの見立てでは彼自身の純粋な[[魔術]]の腕前は第五階位の「開位」の下位レベル。自身は魔術師としてどうしようもないほど平均的で凡庸だが、他人の埋もれた才能を見抜き、鍛え上げることにかけては時計塔随一。ゆえに彼の元で学んだ魔術師の全員が大成している。
 
: 彼の講座には在学生ですら位階持ちが何人もおり、OBともなれば全員が「色位」か「典位」持ちで、うち数名は時計塔の歴史上でも数えるほどしかいない「王冠」の位階に至るのではないかとまで言われている。彼が教え子たちを集めれば時計塔の勢力図が変わる、とまで言われることも。
 
: 彼の講座には在学生ですら位階持ちが何人もおり、OBともなれば全員が「色位」か「典位」持ちで、うち数名は時計塔の歴史上でも数えるほどしかいない「王冠」の位階に至るのではないかとまで言われている。彼が教え子たちを集めれば時計塔の勢力図が変わる、とまで言われることも。
 
: もっとも、彼にそんな野心などはなく「笑い話にもならん。いまだ四階級どまりのこの私が、何で他人の面倒を見てやらなきゃいかんのだ」といった感じで教え子たちとは必要以上に関わりたくもないらしい。
 
: もっとも、彼にそんな野心などはなく「笑い話にもならん。いまだ四階級どまりのこの私が、何で他人の面倒を見てやらなきゃいかんのだ」といった感じで教え子たちとは必要以上に関わりたくもないらしい。
 
: また、才能以外にも魔術そのものの構造を見抜くことも得意としており、他家の秘伝の魔術であっても場合によっては見ただけで術理や構造を把握してしまうことが可能。これを用いて「他家が特許を取っていない魔術理論を自分名義で特許申請する」という報復<ref group="注">特許を申請した場合には他人が使った場合に使用料を取れる代わりに術式を公開する義務があるため、魔術師一族にとって一番重要な魔術は特許を取らないのが普通である。また、さすがに誰彼構わずそんなことをしているわけではなく、喧嘩を売ってきた魔術師に対する報復などの場合に限られている。</ref>を何度か行ったことがあり、それが「略奪公」たる所以となり一部の魔術師からは目の敵にされている。
 
: また、才能以外にも魔術そのものの構造を見抜くことも得意としており、他家の秘伝の魔術であっても場合によっては見ただけで術理や構造を把握してしまうことが可能。これを用いて「他家が特許を取っていない魔術理論を自分名義で特許申請する」という報復<ref group="注">特許を申請した場合には他人が使った場合に使用料を取れる代わりに術式を公開する義務があるため、魔術師一族にとって一番重要な魔術は特許を取らないのが普通である。また、さすがに誰彼構わずそんなことをしているわけではなく、喧嘩を売ってきた魔術師に対する報復などの場合に限られている。</ref>を何度か行ったことがあり、それが「略奪公」たる所以となり一部の魔術師からは目の敵にされている。
: 常に愛用している葉巻は使い捨ての魔術礼装であり、それぞれに結界など簡易な魔術が施されているが、その事実は内弟子であるグレイすら知らない。
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: 常に愛用している葉巻は使い捨ての[[魔術礼装]]であり、それぞれに結界など簡易な魔術が施されているが、その事実は内弟子である[[グレイ]]すら知らない。
 
: 移動手段として、4人乗りのスポーツクーペ(おそらく、アストンマーティン・DB7、フォグランプの存在から後期型の「ヴァンテージ」と思われる)を所有。アニメ版0話では、弟子と教え子達3人を乗せてのカーチェイスを披露した。
 
: 移動手段として、4人乗りのスポーツクーペ(おそらく、アストンマーティン・DB7、フォグランプの存在から後期型の「ヴァンテージ」と思われる)を所有。アニメ版0話では、弟子と教え子達3人を乗せてのカーチェイスを披露した。
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==バリエーション==
 
==バリエーション==
 
=== キャスター ===
 
=== キャスター ===
   
『[[Fate/Grand Order]]』では「[[キャスター|魔術師]]」の[[疑似サーヴァント]]という形で登場している。
 
『[[Fate/Grand Order]]』では「[[キャスター|魔術師]]」の[[疑似サーヴァント]]という形で登場している。
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: 番外編にて登場。ある二人が起こした惨状にしばし言葉を失う。
 
: 番外編にて登場。ある二人が起こした惨状にしばし言葉を失う。
 
: アニメ版では[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ|宝石翁]]の代役として、凛とルヴィアに冬木行きを指示している。
 
: アニメ版では[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ|宝石翁]]の代役として、凛とルヴィアに冬木行きを指示している。
; [[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
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; [[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
 
: 主人公にしてタイトル・ロール。内弟子グレイをワトスン役に、さながら探偵のごとく魔術がらみの謎を解き明かす。
 
: 主人公にしてタイトル・ロール。内弟子グレイをワトスン役に、さながら探偵のごとく魔術がらみの謎を解き明かす。
 
; [[ロード・エルメロイⅡ世の冒険]]
 
; [[ロード・エルメロイⅡ世の冒険]]
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: かつての師匠であり、『Fate/Zero』で敵対関係にあったマスター。
 
: かつての師匠であり、『Fate/Zero』で敵対関係にあったマスター。
 
: ロード・エルメロイの名を継いでからはその才能を素直に評価し、無為にこの世から失われたことを惜しんでいる。
 
: ロード・エルメロイの名を継いでからはその才能を素直に評価し、無為にこの世から失われたことを惜しんでいる。
: [[TYPE-MOON エイプリルフール企画|2015年のエイプリルフールイベント]]では十年来の因縁に一つの結末を見ることになった。
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: [[TYPE-MOON エイプリルフール企画|TMitter2015]]では十年来の因縁に一つの結末を見ることになった。
    
; [[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]
 
; [[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]
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: エルメロイⅡ世に似た人物として[[イスカンダル]]や[[フェイカー (ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)|フェイカー]]が名前を出した。
 
: エルメロイⅡ世に似た人物として[[イスカンダル]]や[[フェイカー (ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)|フェイカー]]が名前を出した。
 
: 文官出身ながら名将として知られるディアドコイの一人。
 
: 文官出身ながら名将として知られるディアドコイの一人。
:アニメ版[[Fate/Zero]]の劇中で描かれた、イスカンダルの部下の中にいる黒髪長髪の男がエウメネスではないかという説があったが、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿material』にて実際そうであることが確定した。
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:アニメ版『[[Fate/Zero]]』の劇中で描かれた、イスカンダルの部下の中にいる黒髪長髪の男がエウメネスではないかという説があったが、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿material』にて実際そうであることが確定した。
    
;[[アグラヴェイン]]
 
;[[アグラヴェイン]]
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; 「Ⅱ世だ。私を尊重したがるご老体の下心はありがたいが、Ⅱ世をつけてくれ。<br> そうでなければエルメロイの名など痒くてとても耐えられない」
 
; 「Ⅱ世だ。私を尊重したがるご老体の下心はありがたいが、Ⅱ世をつけてくれ。<br> そうでなければエルメロイの名など痒くてとても耐えられない」
 
: 召喚科学部長ベルフェバンに「ロード・エルメロイ」と呼びかけられての第一声。
 
: 召喚科学部長ベルフェバンに「ロード・エルメロイ」と呼びかけられての第一声。
: 一つの台詞の中で、敢えてなのか失礼な物言いをやたらに重ねているが、言われた相手のベルフェバンはあっさりと流した。<br>なお、『TYPE-MOONエース』付録として先行発表された試し読み版では一人称は「俺」だったのだが、『Apocrypha』第1巻では上記のように修正されている。この世界ではちょっとだけワイルドに成長した、という訳ではなかったようだ。
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: 一つの台詞の中で、敢えてなのか失礼な物言いをやたらに重ねているが、言われた相手のベルフェバンはあっさりと流した。
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: なお、『[[TYPE-MOONエース]]』付録として先行発表された試し読み版では一人称は「俺」だったのだが、『Apocrypha』第1巻では上記のように修正されている。この世界ではちょっとだけワイルドに成長した、という訳ではなかったようだ。
    
; 「そもそも神父が純朴かどうか決まった訳でもないだろう。<br> 俺の知る限り、聖杯戦争に参加するような聖職者は誰も彼も信仰者かどうかすら怪しい、胡散臭い連中だ」
 
; 「そもそも神父が純朴かどうか決まった訳でもないだろう。<br> 俺の知る限り、聖杯戦争に参加するような聖職者は誰も彼も信仰者かどうかすら怪しい、胡散臭い連中だ」
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===ロード・エルメロイⅡ世の事件簿===
 
===ロード・エルメロイⅡ世の事件簿===
; 「だいたい、何かを救って得られる満足感など、脳の誤認でしかない。<br> 誰かを助けても自分が救われるわけじゃないし、自分が助けたと思っても本当に相手が救われたかどうかなんてしれたものじゃない。<br> 誤解で勘違いですれ違いで思い違いで、ひたすら滑稽なだけの繰り返しが、私たちが生きている世界だよ」<br>「それでも、私たちはその誤認の世界で生きている」<br>「誤認こそが我々だ。誤解こそが我々の世界だ。<br> 私たちが触れられるのは多種多様な事実であって、たったひとつの真実じゃない。<bR> どれだけの賢者がどれだけの歳月を捧げても、そこに辿り着いたりはしない。<br> いや、本来の魔術師とはそれを拒否し続ける生物なのかもしれないが」<br>「それを忘れて、無闇に真実だけを求めようとするならば――レディ、それこそ本当に<ruby><rb>最悪</rb><rt>・・</rt></ruby>なのだと覚えておきたまえ」
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; 「だいたい、何かを救って得られる満足感など、脳の誤認でしかない。<br> 誰かを助けても自分が救われるわけじゃないし、自分が助けたと思っても本当に相手が救われたかどうかなんてしれたものじゃない。<br> 誤解で勘違いですれ違いで思い違いで、ひたすら滑稽なだけの繰り返しが、私たちが生きている世界だよ」<br>「それでも、私たちはその誤認の世界で生きている」<br>「誤認こそが我々だ。誤解こそが我々の世界だ。<br> 私たちが触れられるのは多種多様な事実であって、たったひとつの真実じゃない。<bR> どれだけの賢者がどれだけの歳月を捧げても、そこに辿り着いたりはしない。<br> いや、本来の魔術師とはそれを拒否し続ける生物なのかもしれないが」<br>「それを忘れて、無闇に真実だけを求めようとするならば──レディ、それこそ本当に<ruby><rb>最悪</rb><rt>・・</rt></ruby>なのだと覚えておきたまえ」
 
: 死んだ野良猫を埋葬した際、グレイからの質問に答えた言葉。自虐と諦観とツンデレが同居するあまりに、自らも属するはずの魔術師という生き方さえも否定してしまっている、このスピンオフにおけるロード・エルメロイⅡ世という人物を象徴するような台詞。
 
: 死んだ野良猫を埋葬した際、グレイからの質問に答えた言葉。自虐と諦観とツンデレが同居するあまりに、自らも属するはずの魔術師という生き方さえも否定してしまっている、このスピンオフにおけるロード・エルメロイⅡ世という人物を象徴するような台詞。
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; 「Ⅱ世をつけてくれ。そのまま背負うには、私の肩には重すぎる名だ」
 
; 「Ⅱ世をつけてくれ。そのまま背負うには、私の肩には重すぎる名だ」
: [[ハイネ・イスタリ]]から「ロード・エルメロイ」と呼びかけられて。<br>『Apocrypha』1巻でのベルフェバンとのやり取りと同じような台詞なのだが相手に他意がないからか、もしくは親しくはないからか、随分と丁寧な仕様になっている。
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: [[ハイネ・イスタリ]]から「ロード・エルメロイ」と呼びかけられて。
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:『Apocrypha』1巻でのベルフェバンとのやり取りと同じような台詞なのだが相手に他意がないからか、もしくは親しくはないからか、随分と丁寧な言い方になっている。
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; 「ケイネス師を殺したのは私じゃない。とある<ruby><rb>剣の英霊</rb><rt>セイバー</rt></ruby>とそのマスターだ。<br> 私はケイネス師の死に様を見てもいない。――だけどね、後から知ったとき、やはり悲しかったよ」<br>「あれほどの才が無為に失われたことも、あの人の見ていた景色を結局私には一度も共有できなかったことも、ただただ悲しかった。<br> それだけだ、気の利いた物言いが出来なくてすまないな」
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; 「ケイネス師を殺したのは私じゃない。とある<ruby><rb>剣の英霊</rb><rt>セイバー</rt></ruby>とそのマスターだ。<br> 私はケイネス師の死に様を見てもいない。──だけどね、後から知ったとき、やはり悲しかったよ」<br>「あれほどの才が無為に失われたことも、あの人の見ていた景色を結局私には一度も共有できなかったことも、ただただ悲しかった。<br> それだけだ、気の利いた物言いが出来なくてすまないな」
: ルヴィアから「ケイネスが死んだときどう思ったか」と問われて。実際、死に様どころか第四次聖杯戦争が大惨事のうちに幕を下ろした翌朝ですらケイネス一行の安否を把握していなかったわけなのだが。<br>かつては青臭い劣等感と敵愾心ばかりを抱いていた師への、その年齢を超えた今となってようやく認めることのできた尊敬と哀惜。
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: ルヴィアから「ケイネスが死んだときどう思ったか」と問われて。実際、死に様どころか第四次聖杯戦争が大惨事のうちに幕を下ろした翌朝ですらケイネス一行の安否を把握していなかったわけなのだが。
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: かつては青臭い劣等感と敵愾心ばかりを抱いていた師への、その年齢を超えた今となってようやく認めることのできた尊敬と哀惜。
    
; 「<ruby><rb>ボク</rb><rt>・・</rt></ruby>は、もう十分な栄誉を受けたんだよ」<br>「その栄誉は後払いでもらったものだ」<br>「だから、<ruby><rb>ボク</rb><rt>・・</rt></ruby>はその栄誉にふさわしい人物にならねばならない。<br> 順序が逆になってしまったけれど、あなたの見る目は間違えてなかったのだと証明しなければならない」<br>「……生きろ、だとさ」<br>「見届けて、生き存えて、語り継げだと。本当に我が儘で滅茶苦茶だろうが。<br> そもそもあいつのせいで死にかかったってのに、ギリギリでそんなものを押しつけてくるなというんだ。<br> 後の<ruby><rb>私</rb><rt>・</rt></ruby>がどれだけ困ったと思っている。それこそ一晩中文句を言っても言い足りないぞ、あの馬鹿」<br>「私は自分のしたいことも、自分のできることも分かっている」<br>「どうだ、幸せな人生だろう。それをお前なんかに指図されてたまるか」
 
; 「<ruby><rb>ボク</rb><rt>・・</rt></ruby>は、もう十分な栄誉を受けたんだよ」<br>「その栄誉は後払いでもらったものだ」<br>「だから、<ruby><rb>ボク</rb><rt>・・</rt></ruby>はその栄誉にふさわしい人物にならねばならない。<br> 順序が逆になってしまったけれど、あなたの見る目は間違えてなかったのだと証明しなければならない」<br>「……生きろ、だとさ」<br>「見届けて、生き存えて、語り継げだと。本当に我が儘で滅茶苦茶だろうが。<br> そもそもあいつのせいで死にかかったってのに、ギリギリでそんなものを押しつけてくるなというんだ。<br> 後の<ruby><rb>私</rb><rt>・</rt></ruby>がどれだけ困ったと思っている。それこそ一晩中文句を言っても言い足りないぞ、あの馬鹿」<br>「私は自分のしたいことも、自分のできることも分かっている」<br>「どうだ、幸せな人生だろう。それをお前なんかに指図されてたまるか」
: アッシュボーンの怪物の<歌>を受け、精神世界に捕らわれたエルメロイⅡ世は人の心を抉り、蝕んで死に至らしめる呪いに対し「勘違いだ」と告げる。<br>彼の魂に刻みつけられた唯一の王からの言葉は、数多くの魔術師たちをも毒牙に掛けた呪いすらも跳ね除けた。
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: アッシュボーンの怪物の<歌>を受け、精神世界に捕らわれたエルメロイⅡ世は人の心を抉り、蝕んで死に至らしめる呪いに対し「勘違いだ」と告げる。
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: 彼の魂に刻みつけられた唯一の王からの言葉は、数多くの魔術師たちをも毒牙に掛けた呪いすらも跳ね除けた。
    
; 「……そういう法政科的な考えは、私の好まないところだが」
 
; 「……そういう法政科的な考えは、私の好まないところだが」
: 義妹から子作りの提案を受けて盛大に噴き出した時の言葉。<br>魔術師ならば政略結婚は当たり前なのだが、一般人の価値観を持つ彼にとっては質の悪い冗談である。<br>そしてその、一般人の価値観を捨てきれない甘っちょろさを義妹はからかっている。
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: 義妹から子作りの提案を受けて盛大に噴き出した時の言葉。
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: 魔術師ならば政略結婚は当たり前なのだが、一般人の価値観を持つ彼にとっては質の悪い冗談である。そしてその、一般人の価値観を捨てきれない甘っちょろさを義妹はからかっている。
    
; 「一つだけ注意しておこうミスター」<br>「聖杯戦争を、なめない方がいい」
 
; 「一つだけ注意しておこうミスター」<br>「聖杯戦争を、なめない方がいい」
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1990年頃 時計塔で学びながら、論文『新世紀に問う魔導の道』の構想を始める。<br>
 
1990年頃 時計塔で学びながら、論文『新世紀に問う魔導の道』の構想を始める。<br>
 
1994年11月 ケイネスに自身の論文をバカにされたことがきっかけで第四次聖杯戦争に参加。<br>
 
1994年11月 ケイネスに自身の論文をバカにされたことがきっかけで第四次聖杯戦争に参加。<br>
1994年11月〜 ロンドンに帰還せずに、半年程かけてイスカンダル縁の地を旅する。ロンドンに帰還後エルメロイ教室を購入し、講師となる。<br>
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1994年11月~ ロンドンに帰還せずに、半年程かけてイスカンダル縁の地を旅する。ロンドンに帰還後エルメロイ教室を購入し、講師となる。<br>
 
1997年頃 エルメロイ教室を3年存続させた頃、ライネスに拉致され、ロード・エルメロイⅡ世となる。<br>
 
1997年頃 エルメロイ教室を3年存続させた頃、ライネスに拉致され、ロード・エルメロイⅡ世となる。<br>
 
2000年頃 Apocryphaの世界では聖杯大戦の対応にあたっている。また、このときには既にフラットが弟子になっている。<br>
 
2000年頃 Apocryphaの世界では聖杯大戦の対応にあたっている。また、このときには既にフラットが弟子になっている。<br>
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2004年2月 霊墓アルビオンでドクター・ハートレスと対決。<br>
 
2004年2月 霊墓アルビオンでドクター・ハートレスと対決。<br>
 
2005年頃 遠坂凛を弟子にする。<br>
 
2005年頃 遠坂凛を弟子にする。<br>
2007年夏〜 ロード・エルメロイⅡ世の冒険。この間にエルゴを弟子にする。<br>
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2007年夏~ ロード・エルメロイⅡ世の冒険。この間にエルゴを弟子にする。<br>
 
2009年頃 Fakeの世界では、[[法政科]]に軟禁され、偽りの聖杯戦争への介入を妨害される。<br>
 
2009年頃 Fakeの世界では、[[法政科]]に軟禁され、偽りの聖杯戦争への介入を妨害される。<br>
 
2014年頃 聖杯解体戦争で遠坂凛と共に冬木の聖杯を解体する。
 
2014年頃 聖杯解体戦争で遠坂凛と共に冬木の聖杯を解体する。
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