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| マスター階梯 =
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| 起源 =
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| 魔術系統 = 東洋と西洋の占術を独自に融合させた魔術。使い魔は蛇で、蛇に見立てた結界も
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| 魔術系統 = 東洋と西洋の占術を独自に融合させた魔術。使い魔は蛇で、蛇に見立てた結界も。
| 魔術属性 = 水
| 魔術属性 = 水
| 魔術特性 = 毒
| 魔術特性 = 毒
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== 概要 ==
== 概要 ==
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[[時計塔]]の[[法政科]]に所属する[[魔術師]]。振り袖姿の妖艶な女性。
[[時計塔]]の[[法政科]]に所属する[[魔術師]]。振り袖姿の妖艶な女性。
;略歴
;略歴
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:時計塔の法政科に所属する魔術師。
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:「case.剥離城アドラ」にて登場。
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:生前のゲリュオン・アッシュボーンから遺産管理人に指定され、「剥離城アドラ」の遺産相続を取り仕切るために現れる。参加者達に遺言状のメッセージを伝えるが、その後何者かに殺害された死体となって発見され、事件の幕開けとなる一人目の犠牲者となった。
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:生前の[[ゲリュオン・アッシュボーン]]から遺産管理人に指定され、「剥離城アドラ」の遺産相続を取り仕切るために現れる。参加者達に遺言状のメッセージを伝えるが、その後何者かに殺害された死体となって発見され、事件の幕開けとなる一人目の犠牲者となった。
:しかし、事件解決後、時計塔に戻った[[ウェイバー・ベルベット|エルメロイⅡ世]]と[[グレイ]]の前に無事な姿を現す。自分の死が偽装であったことを明かし、事件への関与を問い詰めるエルメロイⅡ世に平然としらを切った。
:しかし、事件解決後、時計塔に戻った[[ウェイバー・ベルベット|エルメロイⅡ世]]と[[グレイ]]の前に無事な姿を現す。自分の死が偽装であったことを明かし、事件への関与を問い詰めるエルメロイⅡ世に平然としらを切った。
;人物
;人物
:友禅の振り袖を纏った妖艶な美女。踝まで届く黒髪で、眼鏡を掛けている。爬虫類じみた冷たさを感じさせ、しばしば「蛇」に形容される。
:友禅の振り袖を纏った妖艶な美女。踝まで届く黒髪で、眼鏡を掛けている。爬虫類じみた冷たさを感じさせ、しばしば「蛇」に形容される。
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:十二の学部がある時計塔の'''十三'''番目の学部「法政科」に所属する魔術師。形こそ違えど「神秘の追求」を目的とする他の十二の学部とは違い、法政科は魔術と現実社会の折衝、あるいは時計塔内部の均衡の調整など、時計塔という組織の維持安定を目的とする。つまり、「根源」を目指してない魔術師の集まりであり、菱理自身もまた根源探求を「馬鹿げている」
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:十二の学部がある時計塔の'''十三'''番目の学部「法政科」に所属する魔術師。形こそ違えど「神秘の追求」を目的とする他の十二の学部とは違い、法政科は魔術と現実社会の折衝、あるいは時計塔内部の均衡の調整など、時計塔という組織の維持安定を目的とする。つまり、「根源」を目指してない魔術師の集まりであり、菱理自身もまた根源探求を「馬鹿げている」と評する。
:瘤とも言える権限の大きさから、多くの魔術師達からは快く思われていない。
:瘤とも言える権限の大きさから、多くの魔術師達からは快く思われていない。
:エルメロイⅡ世の推理によれば、法政科はこの何百年もの間アッシュボーン家とは繋がりがあり、法政科にとって不都合な魔術師をアッシュボーンの魔術刻印蒐集の犠牲者として斡旋し、その事実を揉み消していた模様。
:エルメロイⅡ世の推理によれば、法政科はこの何百年もの間アッシュボーン家とは繋がりがあり、法政科にとって不都合な魔術師をアッシュボーンの魔術刻印蒐集の犠牲者として斡旋し、その事実を揉み消していた模様。
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:父親は霊墓アルビオンからの生還者で、迷宮内で娶った妻と生まれたばかりの息子を置き去りに独りだけ地上に戻りはしたものの、そのことが呵責となったのか次の妻に菱理を生ませて間もなく死去した。
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:父親は[[霊墓アルビオン]]からの生還者で、迷宮内で娶った妻と生まれたばかりの息子を置き去りに独りだけ地上に戻りはしたものの、そのことが呵責となったのか次の妻に菱理を生ませて間もなく死去した。
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:のちにノーリッジの養子<ref group = "注">ノーリッジ卿は才能はあるが孤児であったり経済的に恵まれていなかったりと不遇な若き魔術師を支援し、場合によっては養子にすることもある人物。そのため時計塔内にはノーリッジ姓を名乗る魔術師が複数存在し、たとえば『[[2015年の時計塔]]』に登場する[[フラウロス]]の秘書が「ノーリッジ」と呼ばれている。</ref>となり、長じて法政科に所属、新人の頃に担当した現代魔術科の資料を調べるうち、既に失踪していたドクター・ハートレスの助手クロウが異母兄、化野九郎であることを知る。以降、ひそかに兄の行方を追う中で、魔眼蒐集列車での事件を機に兄とハートレスの関係についてとある確信を得ていた。
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:のちにノーリッジの養子<ref group = "注">ノーリッジ卿は才能はあるが孤児であったり経済的に恵まれていなかったりと不遇な若き魔術師を支援し、場合によっては養子にすることもある人物。そのため時計塔内にはノーリッジ姓を名乗る魔術師が複数存在し、たとえば『[[2015年の時計塔]]』に登場する[[フラウロス]]の秘書が「ノーリッジ」と呼ばれている。</ref>となり、長じて法政科に所属、新人の頃に担当した[[現代魔術科]]の資料を調べるうち、既に失踪していた[[ドクター・ハートレス]]の助手クロウが異母兄、化野九郎であることを知る。以降、ひそかに兄の行方を追う中で、[[魔眼蒐集列車]]での事件を機に兄とハートレスの関係についてとある確信を得ていた。
:時計塔の維持安定という仕事上の目的の為ならえげつない手段も躊躇わずに使用する蛇のような性格だが、業務外ならそれなりに遊び好きな趣味人の顔を覗かせている。
:時計塔の維持安定という仕事上の目的の為ならえげつない手段も躊躇わずに使用する蛇のような性格だが、業務外ならそれなりに遊び好きな趣味人の顔を覗かせている。
;能力
;能力
:魔術師としての能力は一流。属性は水、特性は毒。時計塔の維持を目的とする法政科の魔術師は「死なない」ことに特化しているらしい。
:魔術師としての能力は一流。属性は水、特性は毒。時計塔の維持を目的とする法政科の魔術師は「死なない」ことに特化しているらしい。
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:化野の家系は蛇に由来する魔術を伝えており、血族に稀に発現する魔眼もそれに連なる「対になったものを見つけ出す」「失せ物探し」といった能力を持つ。
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:化野の家系は蛇に由来する魔術を伝えており、血族に稀に発現する[[魔眼]]もそれに連なる「対になったものを見つけ出す」「失せ物探し」といった能力を持つ。
:掛けている眼鏡は魔眼殺しであり、彼女も化野家に由来する蛇の魔眼を持っている。劇中の事件において、彼女が的確なポイントに早期到着しているのはこの魔眼の能力により、それ以外でも法政科で手柄を挙げたり兄の行方を追ったりするのにも活用している。
:掛けている眼鏡は魔眼殺しであり、彼女も化野家に由来する蛇の魔眼を持っている。劇中の事件において、彼女が的確なポイントに早期到着しているのはこの魔眼の能力により、それ以外でも法政科で手柄を挙げたり兄の行方を追ったりするのにも活用している。
:『case.魔眼蒐集列車』では光の鎖や封印の布へ変じる蛇を使った呪縛用の魔術を披露した。
:『case.魔眼蒐集列車』では光の鎖や封印の布へ変じる蛇を使った呪縛用の魔術を披露した。
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===Fateシリーズ===
===Fateシリーズ===
;[[Fate/strange Fake]]
;[[Fate/strange Fake]]
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:3巻で名前のみ登場し、7巻で相方のゴルドルフ・ムジークともども本人が登場。ロード・エルメロイⅡ世を偽りの聖杯戦争に介入させない為に暗躍している模様。
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:3巻で名前のみ登場し、7巻で相方の[[ゴルドルフ・ムジーク]]ともども本人が登場。ロード・エルメロイⅡ世を偽りの聖杯戦争に介入させない為に暗躍している模様。
;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
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:「剥離城アドラ」の遺産相続を取り仕切る管理人。<br>「魔眼蒐集列車」では現代魔術科先代学部長との意外な因縁が明らかとなった。
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:「剥離城アドラ」の遺産相続を取り仕切る管理人。
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:「case.魔眼蒐集列車」では現代魔術科先代学部長との意外な因縁が明らかとなった。
===Fate関連作品===
===Fate関連作品===
;[[氷室の天地 Fate/school life]]
;[[氷室の天地 Fate/school life]]
−
:[[穂群原学園]]の保険医として登場。「笠間」という偽名を名乗っていた<ref group="注">『[[Fate/stay night]]』でも同名の保険医が登場しているので、彼女もそれである可能性が高い。なお、『氷室の天地』で聖杯戦争の後始末が終わった後に時計塔に帰った後にも「笠間先生」は存在しているが化野とは似ても似つかない人物であり、一時的に認識操作で成り代わっていただけのようである。</ref>。学園内部に入り込んで[[聖杯戦争]]の揉み消しを行っている模様。
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:[[穂群原学園]]の保健医として登場。「笠間」という偽名を名乗っていた<ref group="注">『[[Fate/stay night]]』でも同名の保健医が登場しているので、彼女も化野である可能性が高い。なお、『氷室の天地』で聖杯戦争の後始末が終わった後に時計塔に帰った後にも「笠間先生」は存在しているが化野とは似ても似つかない人物であり、一時的に認識操作で成り代わっていただけのようである。</ref>。学園内部に入り込んで[[聖杯戦争]]の揉み消しを行っている模様。
:後に何を思ったか「[[英雄史大戦]]」のキャラバン大会に参加して、チャンピオンを一回戦で撃破して波紋を呼んだ。
:後に何を思ったか「[[英雄史大戦]]」のキャラバン大会に参加して、チャンピオンを一回戦で撃破して波紋を呼んだ。
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== 名台詞 ==
== 名台詞 ==
;「魔術師は欺瞞と神秘とのダンス。誰もが根源など辿り着かないと知っているのに目指している。私たちだけはそんな馬鹿げたダンスから離れていられると思っているんだけど、違ったかしら?」
;「魔術師は欺瞞と神秘とのダンス。誰もが根源など辿り着かないと知っているのに目指している。私たちだけはそんな馬鹿げたダンスから離れていられると思っているんだけど、違ったかしら?」
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:ロード・エルメロイⅡ世を自らの同類と呼び、彼女は誘いをかける。しかしその返答は――。
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:ロード・エルメロイⅡ世を自らの同類と呼び、彼女は誘いをかける。しかしその返答は──。
== メモ ==
== メモ ==
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**なお、これについては「時計塔で誰が影響力を持っているかを把握するため」という法政科的な目的のある行為。普通にやったら学科をまたぐため警戒されるが、ここまでアホな企画なら興味は持っても警戒はしないだろう、という理由から。
**なお、これについては「時計塔で誰が影響力を持っているかを把握するため」という法政科的な目的のある行為。普通にやったら学科をまたぐため警戒されるが、ここまでアホな企画なら興味は持っても警戒はしないだろう、という理由から。
***だが、彼女も先任者から十年前に受け継いだだけであり、その先任者もまたさらなる先任者から受け継いでいるとのこと。これについては、主催しているとされる秘密結社「ウロボロス機関」ともどもかなりの厄ネタのようで、「グレートマザー」などの気になる言葉とともに、追求者であったロード・エルメロイⅡ世もそれ以上の深入りを断念した。
***だが、彼女も先任者から十年前に受け継いだだけであり、その先任者もまたさらなる先任者から受け継いでいるとのこと。これについては、主催しているとされる秘密結社「ウロボロス機関」ともどもかなりの厄ネタのようで、「グレートマザー」などの気になる言葉とともに、追求者であったロード・エルメロイⅡ世もそれ以上の深入りを断念した。
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*『氷室の天地』では穂群原学園の保険医として潜り込みつつ聖杯戦争の動向を伺っていたが、『ロード・エルメロイの事件簿』での描写を考えると聖杯戦争の時期は本来時計塔に釘付けでとても冬木まで来れる余裕がなかった、とのこと。
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*『氷室の天地』では穂群原学園の保健医として潜り込みつつ聖杯戦争の動向を伺っていたが、『ロード・エルメロイの事件簿』での描写を考えると聖杯戦争の時期は本来時計塔に釘付けでとても[[冬木市|冬木]]まで来れる余裕がなかった、とのこと。
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**これについて、[[沙条愛歌|とあるトラブルメーカー]]が盛大に何かやらかした結果いろいろと事情が変わって時間的余裕ができたようである<ref group="注">ちなみに、聖杯戦争の2か月前くらいの年末に、[[Fate/Apocrypha|ルーマニアのトゥリファス]]で原因不明の爆発事故が発生したようだが、関連性は明言されていない。</ref>。
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**これについて、[[沙条愛歌|とあるトラブルメーカー]]が盛大に何かやらかした結果いろいろと事情が変わって時間的余裕ができたようである<ref group="注">ちなみに、聖杯戦争の2か月前くらいの年末に、[[Fate/Apocrypha|ルーマニアのトゥリファス]]で原因不明の爆発事故が発生したようだが、関連性は明言されていない。</ref>。
== 脚注 ==
== 脚注 ==