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− 魔力を用いて人為的に神秘・奇跡を再現する術の総称。+
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− 万能のイメージがあるが、基本的に等価交換で成り立つ。<br>一見して何の触媒も消費しない魔術でも、「魔力」を消費してその効果を現している。有から有を持ってくるのであって、無から有は作れず、出来る事を起こすのであって、出来ない事は起こせない。自然に干渉する魔術もやはり自然に満ちる大きな魔力なしには発動させることはできず、個人の魔力ではできることに限界がある。<br>また、他者の精神に干渉する呪術は物質的代償を必要としないが、術者の精神を別の方向へと引っ張ってしまう。人を呪わば穴二つ。+
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− そして、未だ大勢の人の手によって汲み上げられることなく、「太い流れ」を保っているものが、一般に知られていない「神秘」。(あくまで比較の話であり、神秘でさえ根源という最初からみれば細いものでしかない)+
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− 魔術がその価値を無くすとは、即ち既に述べた「一般に知られる」ということが現実に起こった場合。「神秘」という「事象の太い流れ」が、一般に知られることで「細い流れ」へと姿を変え、前述したように根源から遠ざかる。それを、魔術師は最も忌避する。(実際に、魔術はその『秘儀』を知る人間が増えれば増えるほど、力を失う。+
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− 魔術系統によって「世界に刻み付けられた」大魔術式。既に世界に定められたルールであり、人々の信仰がカタチとなったもの。人の意思、集合無意識、信仰心によって「世界に刻み付けられる」もの。<br>各門派ごとによって取り仕切られている基盤(システム)。ここに各々の魔術師が魔術回路を通じて繋がることで命令(コマンド)を送り、基盤が受理、予め作られていた機能(プログラム)が実行される、という流れになっている。<br.この時必要とされる、電力に相当するものが魔力である。<br />門派ごとに違いはあるものの、基本的には「術者の体内、もしくは外界に満ちた魔力」を、魔術という技に変換するシステム。+
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− 「信仰心」というと宗教的な信徒であることを示すのではなく、信仰心は「知名度」に言い換えられる。<br>神秘(魔術)が「ある」と信じられることによって、世界がそれを許容するのである。<br>ここで、「ある」と信じるということは、それが「確信」である必要はない。例えば、「幽霊」という神秘の存在について、現代の人間の大半は否定的な意見を持っている。しかし、現代の科学では「ない」とも言い切れない。「ひょっとしたらあるかも」という考えは、無意識のどこかにある。そういった「疑念」的なものも、信仰心には含まれる。<br>信仰心の反対は「無知」。幽霊の存在自体を知らない、ということのみが、信仰心を産まない。
− つまり、広く大勢の人間に知られていればいるほど、魔術基盤は強固なものになるということ。<br>これにより、信仰の弱い、「世界に刻み付ける」力が脆弱な、基盤の小さな一派の魔術は、誰にもその存在を知られていないような他国においては、まっとうに機能しないということが起こる。+
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− 実際に、現代の世界で最も広く強固な魔術基盤を有しているのは、[[聖堂教会]]による神の教え、聖言に他ならない。ただし、彼らは人の手に余る神秘は神の手に委ね、人が手にしてはならないものだと説くゆえに、魔術という神秘を扱うものと敵対する立場にある+
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− 魔術師が体内に持つ、魔術を扱うための擬似神経。生命力を魔力に変換する為の「炉」であり、基盤となる大魔術式に繋がる「路」でもある。魔力を電気とするなら、魔術回路は電気を生み出すための炉心であり、システムを動かすためのパイプラインでもある。回路を励起させ魔力を生成すると、人である体からは反発により痛みが生じる。+
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− 魔術師にとっての才能の代名詞で、これの数が多いほど優秀な魔術師であるとされる。これを持たない人間は魔術師にはなれない。生まれながらに持ち得る数が決まっており、魔術師の家系は自分たちに手を加えて、魔術回路が一本でも多い跡継ぎを誕生させようとする。古い家系の魔術師ほど強力なのはこの為。+
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− 魔術回路は内臓にも例えられ、ひとたび失った魔術回路は死ぬまで再生することはない。また、跡継ぎに魔術回路を増やすよう働きかけるということは、内臓を増やすということにも繋がるが、その手段がまっとうであるはずもない。+
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− 最初は眠っているが、修行によって「開く」ことで使用できるようになる。一度開いてしまえば、あとは術者の意志でオンオフができる。スイッチの仕方は術者のイメージそれぞれで、これは最初の「開き」に関係している。最初の開きも方法は術者次第で、中には性的興奮とか自傷行為とかもある。+
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− === 魔力 ===+
− 魔術を発動させるための要素のこと。魔術回路に流れる電流に相当する。原初の生命力とも、命そのものとも言われる。
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− 呼び方として、外界(自然界)にある魔力「マナ」と、内界(術者の体内)にある魔力「オド」があるが、とりだせる場所の差であって、魔力である点においてその性質に差はない。単に、自然の一部でしかない人間が単体で生成するオドでは、空間そのものが持っているマナに比べ、その絶対量で到底及ばないというだけの話。<br>魔術師であれば、マナは自由に行使できるが、その行使量は魔術師の実力に依存する。
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− *大源(マナ):魔力の呼び名の一つ。大魔力。自然界に満ちている星の息吹たる魔力を指す。
− *小源オ(オド):魔力の呼び名の一つ。小魔力。生命(人間)が自らの体内で生成する魔力を指す。
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− === 呪文詠唱 ===
− 魔術を起動させるための動作。手続きで言うのなら、申請、受理、審査、発行のうち、最初の申請である。<br />
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− 大別して二つあり、一つには、「門派ごとの魔術基盤に働きかける約束事」である呪文がある。一流派として安定した魔術を使用する際は、定められた形式通りに手順を踏まねばならない。その時の決まった言葉が呪文であり、「形式」であるため身振り等の他の要素も関わる場合もある。基本的には「世界に訴えかける」もので、大呪文、大儀式の類。
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− もう一つには、「自身を作り変えるための自己暗示」がある。魔術回路を効率よく起動・作動させる方法の一つとしての、自らを作り変える「決り文句」である。もともと呪文とはこちらの意味が先にあった。呪文は世界に訴えるものではなく自身に訴えるもの。同じ魔術でも、魔術師ごとに呪文詠唱の文句の内容は異なる。これはつまり術者の人間性の違いで、「自分を作りかえる」ために必要な言葉は各々によって違うということである。
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− その工程によって、何種類かに分けられる
− *魔力を通すだけで魔術を起動させる一工程(シングルアクション)
− *一つの事柄を自身の中で固定化する一小節
− *十以上の小節を以って簡易的な儀式と為す瞬間契約(テンカウント)
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− ガンドや[[魔眼]]などがシングルアクションに相当する。なお、詠唱は魔術師として成長することで短縮可能である。どの程度までの短縮が可能かは明記されていないが、宝石魔術のように何らかの媒体を使用することでほぼ一小節の詠唱でAランクの魔術行使もできる。
− [[セミラミス]]のように、魔法陣を複数用意等の準備をすればAランクを超える魔術を行使することも可能ではあるが、通常魔力は強力な分、その際に要するマナ等から感知され易くなり、宝具でのバックアップでもない限り実戦レベルでそれほどの魔術を多用するのは無理がある。<br />そのため、現代魔術師が戦闘で使用出来るのはAランク魔術が上限と言える。
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− == 各種魔術 ==
− 作中で使われている代表的な魔術。
− === 錬金術 ===
− 万物、物質の流転をテーマとする学問。ありきたりなものは物質の変換で、よく言われるのは「他の卑金属を黄金へと変換する術」。ようするに魔術を用いて「物を造る」ことである。<br>プラハの協会で研究が盛んであり、アインツベルンもその研究の中心は錬金術である。
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− ==== 理導/開通(シュトラセ/ゲーエン) ====
− [[ジーク]]が使用する、手で触れた物体の組成を瞬時に解析し、魔力を変質・同調させ、最適な破壊を行う強力な攻撃魔術。
− アインツベルンの錬金術を元にしている。
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− ==== アトラスの錬金術と、思考分割、高速思考 ====
− [[アトラス院]]で行われている錬金術の研究は、中世を発祥とする西洋魔術に傾倒した現代錬金術とは別物で、魔術の祖と言われる錬金術である。<br>万物、物質の流転をテーマとするのは共通だが、アトラス院では事象の変換も研究している。
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− アトラス院の魔術師(錬金術師)は魔術回路が少なく、自然干渉系の魔術が使えない。その代わり、人体を演算装置とする術に特化している。思考分割、高速思考は、アトラス院の錬金術師の必須技能で、所属するには最低3つの分割思考と高速思考が必要とされる。<br>「思考分割」は、思考を仮想的に分割し、複数の思考を同時に行う。並列して思考を行うため3つあるからといって3倍になるわけではなく、4倍5倍の思考速度になる。更に「高速思考」で思考速度を上げるため、戦闘時などでは疑似的な未来視となる。<br>分割思考は5つで天才といわれ、過去の院長では最高8つという者もいた。
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− === 強化 ===
− 魔力を通して対象の存在を高め、文字通りの効果を発揮する魔術。ナイフに使えば切れ味が良くなり、ガラスに使えば硬くなる。あまり曖昧なモノを、曖昧に強化させることはできない。<br>基礎中の基礎でありながら、極めるのは困難と言われている。全ての魔術の基本なのだが、その自由度の高さからか明確な実行形式が定まっておらず、オールマイティな「強化」使いは少ない。<br>なお、生物には自分の魔力を通し難いので、他人を「強化」するのは最高難易度とされる。<br>[[衛宮士郎]]は強化使いではあるが未熟。[[遠坂凛]]は自分の身体を強化して体術による戦闘を行う。[[メディア|キャスター]]は[[葛木宗一郎]]の身体を強化して[[サーヴァント]]並の強度と精度を持たせている。
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− === 投影 ===
− グラデーション・エア。オリジナルの鏡像を、魔力で物質化させる魔術。<br>非常に効率の悪い魔術で、投影でレプリカを作るなら、ちゃんとした材料でレプリカを作った方がよほど手軽で実用に耐える。<br>本来は、魔術の儀礼などに際し、既に失われたオリジナルを、本当に数分間だけ自分の時間軸に映し出して代用する魔術。つまり(外見だけの)レンタル。<br>……で、ありながら、投影した品がずっと残っているなど、[[衛宮士郎]]の投影がどれだけデタラメであるかは、『[[Fate/stay night]]』にて語られている通り。
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− === ガンド ===
− 北欧に伝わる呪いが起源。対象を人差し指で指差し呪うことで、病いを与える。<br>そのフォームゆえに「ガンド撃ち」とも呼ばれる。「人を指差す行為は失礼にあたる」というのはこれが由来なのだとかいう話もある。<br>威力が弱いものは体調を一時的に崩させる程度だが、『[[魔法使いの夜]]』によると、ガンドの秘奥、心停止を起こすほどの病いを与える呪いを、「フィンの一撃」と呼ぶ。<br>また、『[[Fate/stay night]]』によると、本来は物理的干渉力を持たない呪詛であるガンドが、使い手の強力な魔力によって魔弾と化し、物理的破壊力を得たものも、同じく「フィンの一撃」と呼ぶ。<br>[[遠坂凛]]や[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]クラスになると、一撃どころかガトリングガンと化す。
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− === 転換 ===
− 魔力、霊魂、精神といったものを別のモノに移して定着させる魔術。応用範囲は広いが、それだけに極めるのが困難な魔術でもある。遠坂家、エーデルフェルト家はこの魔術系統を得意とする。また、[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン|ロア]]の「転生の魔術」もこの発展系であるとされている。
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− ==== 宝石魔術 ====
− 宝石などの鉱物に魔力を込めて行う魔術。<br>宝石は持ち主の念を溜めやすく、魔力を宿しやすい。中でも長く地中に眠っていた鉱石には自然霊が形成されやすく、属性を帯びた宝石はそれだけで簡易的な魔術刻印となる。火の自然霊が宿った宝石は、魔力を通すだけで燃えやすいというふうに。<br>基本的には使い捨て。威力は高いが、コストも高い。<br>凛やルヴィアなどが得意とする。
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− === 置換 ===
− フラッシュ・エア。何かを何かで置き換える魔術。錬金術から派生した魔術系統だが、原理的には劣化交換にしか至れない下位の基礎魔術であり、それゆえ使い手はほとんどいない。<br>[[エインズワース家]]の魔術はこれのみに特化しており、精神の在り処を肉体から人形に置き換えたり、空間の繋がりを置換することができる。
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− === 支配 ===
− 他の生物を意のままに操る魔術。間桐(マキリ)家はこれを一番の得手とする。<br>昆虫や小動物程度なら容易だが、人間や幻想種にもなると意のままに操るのは困難。ただし「命令に従う」という契約を一度結んでしまえば、魔術師や英霊([[サーヴァント]])をも使役可能。<br>催眠術程度の使い方から[[令呪]]まで、様々な場面で使われている。
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− === 魅了 ===
− 他人(主に異性)を強烈に惹き付ける魔術。「チャーム」とルビが振られることも。支配と違い、相手を操るわけではない。<br>[[玉藻の前]]の呪法にはこの要素が含まれており、主に権力者の寵愛を得るために使われていたらしい。[[ディルムッド・オディナ|ディルムッド]]の黒子の呪いもこれに当る。
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− === ルーン魔術 ===
− 魔術系統の一つ、ルーンを用いた魔術。<br>「ルーン文字」を刻むことで魔術的神秘を発現させる。それぞれのルーンごとに意味があり、強化や発火、探索といった効果を発揮する。<br>[[蒼崎橙子]]が学院時代に研究し、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ]]のフラガ家はアイルランドにおけるルーン魔術の大家である。<br>[[クー・フーリン]]も、原初18のルーン魔術を修得している。[[ブリュンヒルデ]]もルーン魔術を習得しており、十全に使うなら現代魔術師の数百万倍と言う途方も無い規模となる。
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− ===黒魔術(ウィッチクラフト)===
− 生贄を捧げることで、特定の対象に対する災厄の招来及び呪殺、悪魔召喚、儀式による精神集中を目的とした魔術。<br>その特性上、何の躊躇いもなく生贄を解体するために、生贄の懇願に惑わされない「冷酷さ」と、必要に応じた苦痛を与え殺戮の快楽を抑制するための「理性」が必要とされる。また「呪術」に非常に近い性質を持つ。<br>使用者は[[沙条綾香]]、[[玲瓏館美沙夜]]、[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]]、[[周瀬律架]]など。また、[[メイ・リデル・アーシェロット]]も近代黒魔術という系統を扱う。
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− === 死霊魔術(ネクロマンシー) ===
− 読んで字のごとく死体と共に発展してきた魔術。<br>会得する者は先ず、己の「死」を見つめる所から修練を開始する。自分自身に幻術をかけ、肉体が腐乱していく様を幾度となく観察する。そして鏡越しに見ていた自分が朽ち果てていく姿から「死」を見つめ、「死」を抱き、命が「死」と共にある事を知り、最終的に「死」を統べることを目標とする。<br>シンプルな用途としては死者を食屍鬼に作り変え、死体を継ぎ接ぎして生み出した怪物を蘇生させて使役する。この魔術を操る[[獅子劫界離]]は魔術使いとして研鑽を積んでおり、魔術師の死体や魔獣の屍から礼装を作り出す。<br>元々、この魔術は研究する上でも大量の死体を必要とし、一流の死霊魔術師は革命やクーデターで大量虐殺が行われると狂喜乱舞して死体を掻き集める事が宿命と言われ、古来から常に戦場で危険と共に在ったとされる。
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− ===蝶魔術(パピリオ・マギア)===
− 芋虫が蛹を経て、一度躰をどろどろに溶かしきってから蝶に変わる様に神秘性を見出した魔術。<br>生物の肉体を材料にし、まったく別の生物へと変貌させる。他者の死体から使い魔を生成することや、自分の精子から作ったホムンクルスに人格や記憶を転写するなど応用範囲は広い。[[オルロック・シザームンド]]がこの蝶魔術の重鎮である。
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− ===獣性魔術===
− 自らの内側から獣性を引き出し、魔力を纏うことによって疑似的に人狼のような能力を得る魔術。その影響で平時でも常人離れした嗅覚を持つようになり、他人の残り香はおろか魔術も臭いだけで判別できるようになる。
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− ===呪術===
− 古来からアジア、中東、南米などに伝わっている魔道。特に『魔術』が「そこにあるものを組み替えるプログラム」であるのに対し、[[玉藻の前]]が操る『呪術』は「自身の肉体を素材にして組み替えるプログラム」であり、物理現象にあたる。この性質のためサーヴァント相手でも「対魔力」に一切威力を阻害されない、という圧倒的なアドバンテージを持つ。<br>だが西洋魔術を扱う魔術協会では『呪術』は学問ではないとされて蔑視されており、中東圏に大きく遅れをとっている。
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− ===修験道===
− 魔術理論に極東の宗教形態を習合した日本の魔術。西洋の魔術とは違い、半分が宗教なので神秘の秘匿性にはある程度許諾されている。習得には自然環境での修行を行い、体得すると天狗飛び切りの術や天狗の炎などの「験力」が扱える。
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− === [[魔眼]] ===
− 外界からの情報を得る為の物である眼球を、外界に働きかける事が出来るように作り変えた物。<br>主に魔術師が持つ一工程の魔術行使で、視界にいるものに問答無用で魔術をかけるというもの。その隠匿性と能力から魔術師の間では一流の証とされる。しかし人工的な魔眼では「魅惑」や「暗示」までが限度で、それ以上強力な魔眼の保持者は全て先天的な能力者である。そして、これら先天的な能力は魔術によって再現する事は出来ない。<br>詳細は当該ページを参照のこと。
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− === 結界 ===
− 魔力を編んだ網を張り、その内部、あるいは境界部に手を加えるという地形魔術。地形にかけるものであるため、普通は移動できない。<br>ここ数百年の結界は術者を守るものと相場は決まっている。人目につかないよう区域を遮断してしまうものや、魔術行使を制限するなど効果は様々。[[固有結界]]という大例外も存在する。
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− ==== [[固有結界]] ====
− 術者の心象風景で現実世界を塗りつぶし、内部の世界そのものを変えてしまう結界のこと。<br>空想具現化の亜種にあたり、似て否なるもの。<br>空想具現化と異なるのは、結界の形を思うままに決定できないこと。結界の内部の世界の法則は術者の心象世界を体現するが、術者のただ一つの内面を形にするだけであり、それを術者の意志によって手を加えて自由にはできない。ゆえに、空想具現化のように思うままに世界を変えることは出来ず、必ずワンパターンになる。<br>ただし、空想具現化が変化させることのできるのは自身(精霊)と自然物のみという制限があり、自然から離れてしまった、例えば人工物を変化させることはできないが、固有結界にはその制限はない。<br>詳細は当該ページを参照のこと。
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− === 時間操作 ===
− 時間の流れに干渉する魔術。「時間遡行」は魔法であり、魔術の領域では加減速までが限界。<br>衛宮家はこれを研究しており、天才・[[衛宮矩賢]]は根源に至る方法を確立するところまで辿り着いた。
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− === 治癒魔術 ===
− 傷を治す魔術。傷口からの出血を止めるものはともかく、失われた手首の再生となるとかなり高レベルの治癒魔術が必要となる。
−
− === その他 ===
− 他にも、「降霊術」、「召喚術」、「心霊医術」、「フォーマルクラフト(元素変換)」など様々なものがある。
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− == 魔術師 ==
− 魔術師とは、「根源」へ至ることを渇望し、そのための手段として魔術を用いる者。<br>根源への興味がなく、他の目的のために魔術を扱う者は、単なる「魔術使い」である。
−
− 魔術師とは根源への挑戦者であり、あり得ない事に挑むことが魔術という学問の本質である。<br>しかし、根源への到達は一代程度の研究では不可能である。代を重ねて研究を子に継がせ続け、より強い魔力を持つ子孫を作り、子孫もそれを繰り返す。その道のりに果てはない。仮に辿り着ける資質を持った子孫が現れても、最後には[[抑止力]]が待っている。
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− 魔術師が最初に習うことは、「オマエがこれから学ぶことは、全てが無駄なのだ」ということだという。
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− 魔術の研究は己一人のものではない。先祖が成した成果を魔術師は背負っている。ゆえに、まっとうな魔術師にとって、子に「魔術師になんてなる必要はない」と言ったり、自らその血統を絶えさせるようなことをする者は、度し難い異端なのである。
−
− なお、何代も続く古い家門を持ち、研究のための資金を維持し続けられる、という境遇の由緒正しい魔術師は、表の社会では貴族・富豪である場合が多い。
−
− 人間性に関しては一般的な価値観からかけ離れており、一般人の命には関心を持たず、目的のためなら、実験材料にすることも厭わない。<!--<br>このように魔術師は特有の危うさを持っており、一言で言うのならば道徳が欠けている。-->
−
− === [[ウィザード]] ===
− 神秘の崩壊に伴い、電脳世界での活動に適応した魔術師の進化形。<br>詳細は当該ページを参照のこと。
−
− === 魔術刻印 ===
− 古い魔術師の家系が歴史とともに受け継いできた、ある意味で最大の家宝であり、最大の呪いでもある一子相伝の固定化された神秘。生涯を以って鍛え上げ固定化(安定化)した神秘を、幻想種や魔術礼装の欠片、魔術刻印の一部などを核として刻印にし子孫に遺したもの。
−
− 魔道書でもあり、本人が習得していない魔術でも式に魔力を走らせれば行使できる。モノによっては刻印そのものにも自律意思が備わっており、持ち主の魔術に連動して独自に補助詠唱を始めたり、意識を失った状態でも自動的に蘇生魔術式を読み出したりする機能がある場合もある。
−
− その血統の歴史全てが刻まれているといっても過言ではなく、魔術刻印を継承した魔術師は一族の無念を背負って、次の後継者に刻印を譲り渡さねばならない。ある意味、代を重ねて重みを増していく呪いと言える。
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− 刻印を複製することはできず、魔術師の家系が一子相伝なのは、刻印を受け継ぐ者を複数にはできないため。<br>ただし、何代も続いた刻印を複製するのではなく、新規に魔術師となった人間がその一代の魔術を刻印として残すことは可能。継承者以外の人間が魔術師に弟子入りし、新たに自分の家を興すということはできるので、魔術師の家系には新しいものと古いものがそれぞれある。(もっとも、自身と自身の家系の魔術の完成が第一目的である魔術師が弟子をとるというのは、何がしか理由があった場合のことであり、積極的に行われることではない)
−
− 現代における新たな魔術刻印は、ほとんどの場合有力な家系から魔術刻印のごく一部を移植してもらうことで造られており、それを株分けと呼ぶ。同じ魔術系統を戴く複数の家系による「門派」、同じ家名を持ちながら本家や分家などに複数の魔術師を擁する「一門」などは、過去にそういった株分けにより生まれていったもの。<br>株分けをされる魔術師にとっては幻想種や魔術礼装の欠片などの異物を埋め込むよりもずっと若い世代で魔術刻印を完成させることができるというメリットがあり、また魔術刻印を株分けする魔術師にとっては一時的に刻印に傷はつくもののそれは数ヶ月から一年程度調律師の施術を受けることで回復できる上、株分けした家からの絶大な忠誠を期待できるというメリットがある。<br>大元となる本家の魔術刻印は源流刻印と呼ばれる。
−
− 刻印は代を重ねる事で強化されていくが無限に強化できるわけではなく、「成長の限界」を迎えた刻印はどれだけ代を重ねても成長しない為、そのような魔術刻印を持った家系は衰退し、やがて消滅する事となる(例:マキリ家)。
−
− なお、「魔術刻印」という名称はここで述べられている「魔術師の家系が持つ遺産」につけられた固有のものではない。<br>「魔術」で扱われる「刻印」――何らかのモノ(人体も含む)に刻まれることで魔術的効果を発揮する文字・図形(例えば「ルーン文字」など)全般に、「魔術刻印」という名称は使用されている。
−
− === 属性・起源・特性 ===
−
− ==== 属性 ====
− 属性とは、魔術師個人が持つ、その魔術師がどのような特性の魔術と相性が良いか・どのような特性を持ちやすいかを定める要素。<br>西洋魔術の世界では一般的に、五大元素(地、水、火、風、空)に二つの架空元素(虚、無)を加えた七つの種類を属性としている。<br>通常は一人の魔術師に一つの属性だが、なかには二つを兼ね備えた二重属性、さらには五大元素全てを兼ね備えた「アベレージ・ワン」の魔術師も存在する。
−
− ;五大元素
− :
− :【火】最も多いとされる属性で、「ノーマル」と呼ばれる。<br>該当者:[[衛宮切嗣]](二重属性のうちの一つ)、[[遠坂時臣]]、[[ハイネ・イスタリ]](二重属性のうちの一つ)、他
− :【地】<br>該当者:[[衛宮切嗣]](二重属性のうちの一つ)、[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]、[[グレイ]]、他
− :【水】<br>該当者:[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]](二重属性のうちの一つ)、[[ハイネ・イスタリ]](二重属性のうちの一つ)、他
− :【風】希少な属性で、「ノーブル」と呼ばれる。<br>該当者:[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]](二重属性のうちの一つ)、[[バルトメロイ・ローレライ]]、[[蒼崎青子]]、他
− :【空】上記の四大に新たに加わった、天体を構成する第五の元素。エーテル。<br>該当者:[[フラット・エスカルドス]]
− :【アベレージ・ワン】上記の五大元素全てを併せ持つ。<br>該当者:[[遠坂凛]]、[[ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス]]
−
− ;架空元素
− :
− :【虚】魔術において、「ありえるが、物質界にないもの」。虚数とも呼ばれる。<br>該当者:[[間桐桜]]、[[フラウロス]](ライノール・グシオン)
− :【無】魔術において、「ありえないが、物質化するもの」。物理学や数学で用いられる「無」とは意味が異なる。<br>該当者:
−
− ==== 起源 ====
− 起源とは、魔術師に限らず、あらゆる存在が持つ、原初の始まりの際に与えられた方向付け、または絶対命令。あらかじめ定められた物事の本質。<br>魔術師の場合、特に起源が強く表に出ていると、通常の属性ではなく起源が魔術の特性を定める場合がある。
−
− 起源が強く表に出ている魔術師は、通常の属性を用いての魔術とは相性が悪く、汎用性がない。その代わり、一芸に特化した専門家にはなりやすい。
− ;例
− :
− :【剣】<br>該当者:[[衛宮士郎]](「全て遠き理想郷」の影響で後天的に変化したもの。元々の起源は不明)
− :【剣】<br>該当者:[[エミヤ|アーチャー]]
− :【切断】【結合】<br>該当者:[[衛宮切嗣]]
− :【切断】【結合】<br>該当者:[[エミヤ〔アサシン〕]]
− :【虚無】<br>該当者:[[両儀式]]
− :【静止】<br>該当者:[[荒耶宗蓮]]
− :【反証】<br>該当者:[[コルネリウス・アルバ]]
− :【無価値】<br>該当者:[[臙条巴]]
− :【禁忌】<br>該当者:[[黒桐鮮花]]
− :【望郷】<br>該当者:[[玄霧皐月]]
− :【食べる】<br>該当者:[[白純里緒]]
− :【執着】<br>該当者:[[ナイジェル・セイワード]]
−
− ==== 特性 ====
− 属性に意味を付加し、魔術として汎用性を広げるもの。<br>簡単に言えば、「強化」「投影」「転換」といった各種魔術は、この特性にあたる。<br>例えば「強化」であれば、その元となる属性によって「火を用いた強化」「水を用いた強化」「風を用いた強化」といった風に、本来は分かれている。<br>ただし、高度な魔術は特性の方が表に出て、属性は傍目には分かりにくくなる(分かりにくくなるだけであって、属性が失われるわけではない)。
−
− 属性が魔術師個人に帰属するのに対し、特性はその魔術師の家系に帰属する。<br>代々の研究成果、刻印に遺された神秘により、家系ごとに専門の特性や苦手な特性が存在する。
−
− === 魔術組織 ===
− 魔術師による団体。<br>著名なものに[[魔術協会]]があるが、これは西洋魔術の組織であり、他にも中東や大陸(中国)にも独自の魔術と組織がある。<br>日本にも魔術組織はあるが、[[魔術協会]]に組してはおらず、作品中で描かれたことはない。日本は東西の文化が入り混じる特異な場所で、日本古来の魔術ではなく西洋魔術を使う魔術師も多く生息しており、作品で描かれるのはそういった西洋魔術を学んだ魔術師達である。<br>また日本には実戦派法術師の組織が密かに暗躍しているらしいが、凛によればこれも西洋魔術師と相容れない性質の組織らしい。
−
− === 魔術師リスト ===
− (真性の魔術師ではない、単に魔術が使えるだけのもの、かつては魔術師であったモノも含む)<br>
−
− ==== あ行 ====
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− | 名前
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− | [[アイリスフィール・フォン・アインツベルン]]
− |-
− | [[アインナッシュ]]
− |-
− | [[アヴィケブロン]]
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− | アヴィ・ディケイル
− |-
− | [[蒼崎青子]]
− | [[蒼崎橙子]]+
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→各種魔術: 内容追加
== 魔術 ==
== 概要 ==
神秘、奇跡を人為的に再現する行為の総称。<br>
門派ごとに違いはあるが、基本的には術者の体内、もしくは外界に満ちた魔力を変換する機構。各門派が取り仕切る基盤(システム)に従い、術者は命令(コマンド)を送って用意されていた機能(プログラム)を実行する、という流れになっている。命令を送るのに必要なものが魔力である。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術」『Fate/side material』p.73">「Fate用語辞典-魔術」『Fate/side material』p.73</ref>
万能のイメージがあるが、基本的に等価交換で成り立つ。有から有を持ってくるのであって、無から有は作れず、出来る事を起こすのであって、出来ない事は起こせない。<ref group="出" name="「空の境界設定用語集-魔術」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子">「空の境界設定用語集-魔術」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子</ref><br>
個人の魔力だけではできることに限界があり、大自然への干渉は同じく大自然に満ちる魔力(マナ)でなければ行えない。<ref group="出">「月姫用語辞典-魔術」『月姫読本 Plus Period』p.188</ref>他者の精神に干渉する魔術は、物質的な代償を要しない代わりに術者の精神にも影響を与える。人を呪わば穴二つ。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術」『Fate/side material』p.73" />
魔術は秘されなければならないものだが、一方で概念は多くの人々の信仰によって在り方を安定させる。なので、概念の変化は魔術に影響を与える。
「魔術」と「[[魔法]]」は「その時代の文明の力で再現できる奇跡かどうか」で線引きされている。<br>300年前には「自由自在に空を飛ぶ」奇跡は魔法であったろうし、もしも未来の科学で平行世界旅行が可能になったら第二魔法は魔術に格下げされるという。かつては多くの神秘が魔法であったが、ここ最近は逆に魔術が文明の後追いをしている状態となっている。
「魔術」と「[[魔法]]」は「その時代の文明の力で再現できる奇跡かどうか」で線引きされている。<br>300年前には「自由自在に空を飛ぶ」奇跡は魔法であったろうし、もしも未来の科学で平行世界旅行が可能になったら第二魔法は魔術に格下げされるという。かつては多くの神秘が魔法であったが、ここ最近は逆に魔術が文明の後追いをしている状態となっている。
『[[Fate/EXTRA|EXTRA]]』の世界では神秘は崩壊したため、魔術師達(メイガス)は[[ウィザード]]と名を変え、電脳世界を舞台として存続している。
現代の魔術の最高ランクはAである。その為、サーヴァントが対魔力をAランク以上で所持している時点で現代のあらゆる魔術を用いても傷を負わせることが不可能になる。対魔力Aあっても令呪の命令を完全に無効化出来ないのは令呪がAランク以上の魔術であるからではなく、サーヴァントになる際の契約により服従の義務を課せられており、その制約によるもの。
『[[Fate/EXTRA]]』の世界では神秘は崩壊したため、魔術師(メイガス)は[[ウィザード]]と名を変え、電脳世界を舞台として存続している。
== 歴史 ==
もともと、下記のような神秘を利用して物理現象を引き起こす行為は神の専売特許とされており、神代に魔術師として知られた人物も神の血を引いていたり神から直接教導を受けていたりした存在であった。根源が現代よりもずっと身近にあったために、純粋な神以外が使用する魔術は「神を介して根源に接続する方法」という形をとっていた。
『[[星間都市山脈 オリュンポス]]』ではその一端が垣間見え、名前を口にした神を通して神秘を行使していた。奈須きのこ氏によるとギリシャにおいては「アクセスキーが十二種類ある」ということらしく、また一つの神でも名前の発音や込められる意志や祈りといった要因によって行使できる神秘は変わってくるとのこと。<br>
なおこのギリシャ異聞帯の神代の魔術は汎人類史におけるものと細部が異なるようで、奈須きのこ氏曰く「汎人類史の神代の方が多彩な魔術に溢れていた」とのことらしい。<ref group ="出">[https://www.youtube.com/watch?v=NsMi4Nk_how Spotlight Lostbelt No.5 オリュンポス 1:11:20~]</ref>
紀元前1,000年頃に[[ソロモン]]によって「魔術回路を用いて、マナやオドを動力源として物理現象を引き起こす、神を介在しない方法論」が確立され、それが西洋における(人の手による)魔術の始まりであったとされている。
以降は[[時計塔]]を中心に魔術は発展していくが、[[彷徨海]]の魔術師などは西暦以前の魔術である神代魔術と比較したらそれらは児戯に等しいと相手にしていない。
また、神代よりもさらに遡る魔術系統として「理想魔術」というものもあるが、現在の地球ではまったく発動させることができず、現代では机上の空論となっている。
== 根源 ==
== 根源 ==
魔術師とは、この「根源」への到達、究極にして無なるものを求めてやまない人種のこと。<br>元をただせば、魔術師とは根源を探求する学者。それが根源へ至る手段に魔術を用いるから、魔術師と呼ばれるだけ。
魔術師とは、この「根源」への到達、究極にして無なるものを求めてやまない人種のこと。<br>元をただせば、魔術師とは根源を探求する学者。それが根源へ至る手段に魔術を用いるから、魔術師と呼ばれるだけ。
根源から流れ出す事象の川は、当然、根源に近ければ「太い流れ」であるし、末端へと流れていけば、途中いくつもの支流に分かれて「細い流れ」となる。<br />事象を細分化する要因は、時の流れと人々の意識あり、人々に知られれば知られる程、それは細くまた複雑になる。これは「一般常識」とも言い換えられる。
根源から流れ出す事象の川は、当然、根源に近ければ「太い流れ」であるし、末端へと流れていけば、途中いくつもの支流に分かれて「細い流れ」となる。<br>事象を細分化する要因は、時の流れと人々の意識にあり、人々に知られれば知られる程、それは細くまた複雑になる。これは「一般常識」とも言い換えられる。
そして、未だ大勢の人の手によって汲み上げられることなく、「太い流れ」を保っているものが、一般に知られていない「神秘」(あくまで比較の話であり、神秘でさえ根源という最初からみれば細いものでしかない)。
流れが太いものも細いものも、根源から流れ出たという点で違いはない。<br>しかし、魔術師のように根源へと辿り着こうとしている者達にとって、細分化された一般常識程度の知識では、あまりに根源へは遠すぎる。<br>ゆえに、魔術師は根源へ至るために「神秘」を学ぶ。その「太い流れ」こそが、根源へと至るに足ると信じるから。<br>神秘=魔術が引き起こす「奇跡」などというものは、魔術師にとって瑣末なものでしかない。ただそれが根源に近いがため、魔術という手段を選んだに過ぎない。(現実的な話ではないが、もし魔術以外の手段で根源へ到達できるなら、魔術師は喜んでその方法を執る)
流れが太いものも細いものも、根源から流れ出たという点で違いはない。<br>しかし、魔術師のように根源へと辿り着こうとしている者達にとって、細分化された一般常識程度の知識では、あまりに根源へは遠すぎる。<br>ゆえに、魔術師は根源へ至るために「神秘」を学ぶ。その「太い流れ」こそが、根源へと至るに足ると信じるから。<br>神秘=魔術が引き起こす「奇跡」などというものは、魔術師にとって瑣末なものでしかない。ただそれが根源に近いがため、魔術という手段を選んだに過ぎない(現実的な話ではないが、もし魔術以外の手段で根源へ到達できるなら、魔術師は喜んでその方法を執る)。
== 魔術のシステム ==
== 魔術のシステム ==
魔術師にとって魔術とは、根源に至るための手段である。言い換えれば、根源へ至る可能性と価値があるからこそ、魔術師は魔術を学んでいる。もし魔術が根源へと至る手段ではないものに成り下がったら、魔術師にとって意味が無い。
魔術師にとって魔術とは、根源に至るための手段である。言い換えれば、根源へ至る可能性と価値があるからこそ、魔術師は魔術を学んでいる。もし魔術が根源へと至る手段ではないものに成り下がったら、魔術師にとって意味が無い。
魔術がその価値を無くすとは、即ち既に述べた「一般に知られる」ということが現実に起こった場合。「神秘」という「事象の太い流れ」が、一般に知られることで「細い流れ」へと姿を変え、前述したように根源から遠ざかる。それを、魔術師は最も忌避する。分かりやすく言えば、1人の人間しか知らなかった魔術を誰か1人に教えると、その性能は二分の一、さらにもう1人に教えてしまうと三分の一に、とどんどん劣化していく。
一例として、「人体模造はとうに衰退した概念」という記述がしばしば出てくるが、これは科学・医学の発達により人体の構造が詳細に解き明かされ、世界中に広く知れ渡って神秘が薄れたため。もっとも人体の神秘が完全に解明されつくしたわけではないため、[[蒼崎橙子]]のような天才的な魔術師ならば魔術として使用できる余地がある。
魔術師の学ぶ魔術とは、根源に至る可能性を持つ「太い流れ」=「神秘」でなければ、学ぶ価値が無い。<br>それと共に、「神秘」は大勢に知られてはならない。大勢に知られては、その意味と意義を失う。
魔術師の学ぶ魔術とは、根源に至る可能性を持つ「太い流れ」=「神秘」でなければ、学ぶ価値が無い。<br>それと共に、「神秘」は大勢に知られてはならない。大勢に知られては、その意味と意義を失う。
ゆえに、魔術とは神秘であり、神秘であり続けるから魔術として存在できる。
ゆえに、魔術とは神秘であり、神秘であり続けるから魔術として存在できる。
魔術師は己の研究を公開しない。公開しては「神秘」たりえなくなる。<br>公開しては「神秘」たりえなくなるてめ、魔術師同士が研究の成果を持ち寄って意見を交換し、互いによりよく発展させようなどということはありえない。<br>そのため、魔術師の自治組織である[[魔術協会]]は、その第一義が他を差し置いて「神秘の秘匿」とされている。
魔術師は己の研究を公開しない。公開しては「神秘」たりえなくなる。<!--何故なら、誰にでも触れられるようになった「神秘」は「神秘」でなくなるため。--><br>公開しては「神秘」たりえなくなるため、魔術師同士が研究の成果を持ち寄って意見を交換し、互いによりよく発展させようなどということはありえない。<br>そのため、魔術師の自治組織である[[魔術協会]]は、その第一義が他を差し置いて「神秘の秘匿」とされている。
魔術協会は、別に魔術師が新しい魔術師を育てるための学び舎でもないし、互いに切磋琢磨しあう研究の場でもない。ようするに、「他の魔術師が下手を打って神秘を漏らして、自分に迷惑がふりかかってこないよう、互いに監視し合うための組織」として機能している。
魔術協会は、別に魔術師が新しい魔術師を育てるための学び舎でもないし、互いに切磋琢磨しあう研究の場でもない。ようするに、「他の魔術師が下手を打って神秘を漏らして、自分に迷惑がふりかかってこないよう、互いに監視し合うための組織」として機能している。
歴史を積み重ねた武器はそれだけで魔術に対抗する神秘となる。神秘性が備わる為、魔術を込められた武器同様にサーヴァントに傷を与えることは可能だが、サーヴァントや宝具に比べればその神秘性は無いにも等しく、蚊の止まるようなダメージしか与えられない。
式の持つ古刀『九字兼定』(約500年前の日本刀)は橙子の事務所の結界を丸ごと斬れるとされている。
=== 魔術系統 ===
=== 魔術系統 ===
=== 魔術基盤 ===
=== 魔術基盤 ===
魔術の各流派が世界に刻み付けた魔術理論。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-洗礼詠唱」『Fate/side material』p.65">「Fate用語辞典-洗礼詠唱」『Fate/side material』p.65</ref>学問や宗教の形を取り、魔術の機能を記した魔術式を含む。魔術師は魔術回路を通して魔術式に命令を送り、魔術を発動させる。<ref group="出">「魔術」『Fate/complete material III World material.』p.40</ref>魔術式を含むからか、大魔術式とも呼ばれる。
既に世界に定められたルールであり、人々の信仰がカタチとなったもの。人の意思、集合無意識、信仰心によって「世界に刻み付けられる」もの。<br>「信仰心」と言っても宗教的な信徒であることを示すのではなく、「知名度」に言い換えられる。<br>神秘(魔術)が「ある」と信じられることによって、世界がそれを許容する。<br>ここで、「ある」と信じるということは、それが「確信」である必要はない。例えば、「幽霊」という神秘の存在について、現代の人間の大半は否定的な意見を持っている。しかし、現代の科学では「ない」とも言い切れない。「ひょっとしたらあるかも」という考えは、無意識のどこかにある。そういった「疑念」的なものも、信仰心には含まれる。<br>信仰心の反対は「無知」。幽霊の存在自体を知らない、ということのみが、信仰心を産まない。つまり、広く大勢の人間に知られていればいるほど、魔術基盤は強固なものになるということ。
「魔術に足る神秘の知識」とは、再び幽霊に例えれば、「幽霊という存在がある(かもしれない)ことを知っていること」ではない。「幽霊の『正体』を知っていること」である。一般人にとって幽霊とは、いるかいないかわからない、あやふやなものである。しかし、魔術師にとって幽霊とは、その正体までも知っていて、いることが不思議でも何でもないもの。<br>神秘を起こす「ルーン」という魔術がある。ルーンは奇跡を起こす、と一般には信じる者もいるし、信じない者もいる。ただ、両者に共通なのは、ルーンが「何故」奇跡を起こすことができるのかまでは、知らないということ。しかし、魔術師はその「何故」を少なくとも一般人よりは知っている。
「魔術に足る神秘の知識」とは、再び幽霊に例えれば、「幽霊という存在がある(かもしれない)ことを知っていること」ではない。「幽霊の『正体』を知っていること」である。一般人にとって幽霊とは、いるかいないかわからない、あやふやなものである。しかし、魔術師にとって幽霊とは、その正体までも知っていて、いることが不思議でも何でもないもの。<br>神秘を起こす「ルーン」という魔術がある。ルーンは奇跡を起こす、と一般には信じる者もいるし、信じない者もいる。ただ、両者に共通なのは、ルーンが「何故」奇跡を起こすことができるのかまでは、知らないということ。しかし、魔術師はその「何故」を少なくとも一般人よりは知っている。
この差が、「神秘は知る人間が増えれば力を失う」ということと、「広く大勢の人間に知られていればいるほど、魔術基盤は強固なものになる」ということが両立する所以。
この差が、「神秘は知る人間が増えれば力を失う」ということと、「広く大勢の人間に知られていればいるほど、魔術基盤は強固なものになる」ということが両立する所以。
学問、宗教といった形の魔術基盤は地脈にも溶け込んでおり、魔術基盤のある土地から離れると土地からのバックアップが無い分、魔術の効果は下がる。<ref group="出" name="「土地と魔術」『Fate/complete material III World material.』p.43">「土地と魔術」『Fate/complete material III World material.』p.43</ref><br>
信仰、基盤の小さな一派の魔術は弱く、他国では全うに機能しないことがザラな一方で、最も広い魔術基盤を有する教会による神の教え、聖言は、物理的干渉力こそ微弱だが、霊体には絶大な力を持つ。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-洗礼詠唱」『Fate/side material』p.65" /><br>
学問や宗教ではなく、口伝や一族に限って継承される魔術の場合、世界のどこでも効果に差異はない。<ref group="出" name="「土地と魔術」『Fate/complete material III World material.』p.43" />そもそも家伝の魔術は魔術基盤を使わず、個人の魔術式のみで成立する。<ref group="出">「ロード・エルメロイII世の事件簿用語辞典-魔術基盤」『ロード・エルメロイII世の事件簿 material』p.109</ref>
=== 魔術回路 ===
=== 魔術回路 ===
魔力回路、マジックサーキットとも。魔術師が持つ擬似神経で、生命力から魔力への変換、大魔術式への接続などを担う。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術回路」『Fate/side material』p.73">「Fate用語辞典-魔術回路」『Fate/side material』p.73</ref>魔術回路を持たない人間は魔術師になれず、魔術回路の数が多いほど優秀な魔術師であるとされる。<br>
魔術回路は核とバイパスからなり、バイパスは脳のシナプスの様に切れたり結ばれたりして核同士を繋ぐ。厳密には核こそが魔術回路といえる。魔術回路の運営は保有者の生命活動と連動するが、保有者の死後も自立して回転する例も稀にある。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189">「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189</ref><br>
生まれながらに持ち得る数が決まっており、魔術師の家系は自分達に手を加えて、魔術回路が1本でも多い跡継ぎを誕生させようとする。この為、古い家系の魔術師ほど強力。<ref group="出">「空の境界設定用語集-魔術回路」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子</ref>魔術回路の増減は臓器の増減同様、可能だが負担が大きい。また減った回路が戻ることはない。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189" />
また、必ずしも魔術師の家系の者だけが魔術回路を持つわけではなく、魔術師ならざるものでも、魔術回路を数本程度持つ者は少なからず存在する。
よく例えられる電気回路と違い、「開く」ことで魔術を使える様になる。中には性的興奮や自傷行為でしか開かない魔術回路もある。一度開いた後は、特定のイメージを思い浮かべる形でオンオフを切り替えられる様になる。このイメージは最初の開き方に関係し、術者によって異なる。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術回路」『Fate/side material』p.73" />
*[[衛宮士郎]]:撃鉄の上げ下げ(上げ下げどちらでもオンになる)
*[[遠坂凛]]:心臓をナイフで刺す
*[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]:心臓を貴石に変えて砕く
*[[フリューガー]]:砂漠を歩いて喉の渇きを感じる
*[[赤城奏丈]]:波が引いて足元の砂が抜けていくイメージ
回路を励起させ魔力を生成すると、人である体からは反発により痛みが生じる。
[[魔眼]]は魔術師に付属した器官でありながら、半ば独立した魔術回路であり、魔眼を移植することにより、疑似的に魔術回路を増やすことができる。<br>魔力の扱いに卓越していれば[[魔眼]]の魔術回路を自分のものに上乗せすることも出来る。
[[魔眼]]は魔術師に付属した器官でありながら、半ば独立した魔術回路であり、魔眼を移植することにより、疑似的に魔術回路を増やすことができる。<br>魔力の扱いに卓越していれば[[魔眼]]の魔術回路を自分のものに上乗せすることも出来る。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
{| class="wikitable"
|-
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!質!! 名前 !! 編成 !! 備考
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|-
| 悪霊ガザミィ
|rowspan="4"|EX||[[フラット・エスカルドス]]||異常に見えて正常||最上ではない。
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|-
| [[化野菱理]]
|[[オルガマリー・アニムスフィア]]||正常||
|-
|-
| [[アトラム・ガリアスタ]]
|[[蒼崎橙子]]||正常||
|-
|-
| [[荒耶宗蓮]]
|[[沙条愛歌]]||異常||
|-
|-
| [[アンジェリカ]]
|A++||[[イノライ・バリュエレータ・アトロホルム]]||正常||
|-
|-
| イスロー・セブナン
|rowspan="5"|A+||[[ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス]]||やや変質||
|-
|-
| [[伊勢三玄莉]]
|[[メルヴィン・ウェインズ]]||やや変質||
|-
|-
| イノライ・バリュエレータ・アトロホルム
|[[ドクター・ハートレス]]||異常||
|-
|-
| [[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]
|[[久遠寺有珠]]||異質||
|-
|-
| [[ヴァン=フェム]]
|[[マグダネル・トランベリオ・エルロッド]]||正常||
|-
|-
| [[ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス]]
|rowspan="4"|A||[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]||正常||
|-
|-
| [[ヴィクター・フランケンシュタイン]]
|[[メイ・リデル・アーシェロット]]||正常||若干、変異の兆しあり
|-
|-
| [[ウェイバー・ベルベット]]
|[[玲瓏館美沙夜]]||異常||鏡像概念への偏りあり
|-
|-
| ヴェルナー・シザームンド
|[[ズェピア・エルトナム・アトラシア]]||変質||
|-
|-
| [[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト]]
|B++||[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]||正常||
|-
|-
| [[ヴォルフガング・ファウストゥス]]
|B+||[[スヴィン・グラシュエート]]||変質||
|-
|-
| エステラ・バリュエレータ・イゼルマ
|rowspan="3"|B||[[イヴェット・L・レーマン]]||正常||
|-
|-
| [[エミヤ]]
|[[グレイ]]||変質||現代の人間にはありえない
|-
|-
| [[衛宮切嗣]]
|[[ナイジェル・セイワード]]||正常||起源の現出に伴い多少の変調あり
|-
|-
| [[衛宮士郎]]
|rowspan="8"|C||[[化野菱理]]||やや変質||
|-
|-
| [[衛宮矩賢]]
|[[蒼崎青子]]||正常||極めてシンプル
|-
|-
| [[エリザベート=バートリー|エリザベート=バートリー〔ハロウィン〕]]
|[[周瀬律架]]||正常||
|-
|-
| [[エルザ・西条]]
|[[伊勢三玄莉]]||異常||枯渇しかけている
|-
|-
| [[エレナ・ブラヴァツキー]]
|[[エルザ・西条]]||正常||
|-
|-
| [[黄路美沙夜]]
|[[來野巽]]||正常||
|-
|-
| [[オーランド・リーヴ]]
|[[沙条綾香]]||正常||
|-
|-
| オッド・ボルザーク
|[[サンクレイド・ファーン]]||正常||若干の変調あり
|-
|-
| [[オルガマリー・アニムスフィア]]
|D+||[[アトラム・ガリアスタ]]||正常||
|-
|-
| オルグ・ラム
|D||[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|カウレス・フォルヴェッジ]]||正常||
|-
|-
| [[オルロック・シザームンド]]
|E||[[ロード・エルメロイⅡ世]]||正常||
|}
|}
{| class="wikitable"
{| class="wikitable" style="text-align:center"
|-
|-
! 量 !! 名前!! 本数 !! 備考
|-
|-
|グンヒルド
|rowspan="2"|EX||[[フラット・エスカルドス]]|| ||最上ではない。
|-
|-
|[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]]
|[[グレイ]]||||『[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]』終盤から
|-
|-
|ゲリュオン・アッシュボーン
|rowspan="2"|A++||[[久遠寺有珠]]||||
|-
|-
|[[コーバック・アルカトラス]]
|[[マグダネル・トランベリオ・エルロッド]]||||
|-
|-
|[[黒桐鮮花]]
|rowspan="2"|A+||[[スヴィン・グラシュエート]]||||
|-
|-
|[[言峰綺礼]]
|[[ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス]]||||
|-
|-
|[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]]
|rowspan="3"|A||[[イノライ・バリュエレータ・アトロホルム]]||||
|-
|-
|[[コルネリウス・アルバ]]
|[[サンクレイド・ファーン]]||||
|}
|-
|-
| 名前
|[[ズェピア・エルトナム・アトラシア]]||||
|-
|-
|[[相良豹馬]]
|rowspan="4"|B+||[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]||総数100||
|-
|-
|[[ザカリー・エインズワース]]
|[[グレイ]]||||
|-
|-
|[[沙条綾香]]
|[[ドクター・ハートレス]]||||
|-
|-
|[[沙条愛歌]]
|[[蒼崎橙子]]||魔術師として平均の20程度||
|-
|-
|沙条広樹
|rowspan="6"|B||[[化野菱理]]||||
|-
|-
|[[サンクレイド・ファーン]]
|[[アトラム・ガリアスタ]]||||外付け回路込み。
|-
|-
|[[シアリム・エルトナム・レイアトラシア]]
|[[エルザ・西条]]||||
|-
|-
|[[ジーク]]
|[[ナイジェル・セイワード]]||||
|-
|-
|ジーン・ラム
|[[メルヴィン・ウェインズ]]||||
|-
|-
|[[ジェスター・カルトゥーレ]]
|[[玲瓏館美沙夜]]||||
|-
|-
|[[ジェロニモ]]
|rowspan="3"|C||[[沙条綾香]]||||
|-
|-
|[[シエル]]
|[[イヴェット・L・レーマン]]||||
|-
|-
|[[シオン・エルトナム・アトラシア]]
|[[周瀬律架]]||||
|-
|-
|[[シグマ]]
|rowspan="5"|D||[[ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ]]||||
|-
|-
|[[獅子劫界離]]
|[[ロード・エルメロイⅡ世]]||||
|-
|-
|[[ジュリアン・エインズワース]]
|[[アトラム・ガリアスタ]]||||
|-
|-
|仁賀征爾
|[[メイ・リデル・アーシェロット]]||||
|-
|-
|[[スヴィン・グラシュエート]]
|[[伊勢三玄莉]]||||
|-
|-
|[[スカサハ]]
|rowspan="5"|E||[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア| カウレス・フォルヴェッジ]]||||
|-
|-
|[[周瀬唯架]]
|[[メルヴィン・ウェインズ]]||||病弱のため出力低下。
|-
|-
|[[周瀬律架]]
|[[蒼崎青子]]||||
|-
|-
|[[殺生院キアラ]]
|[[沙条愛歌]]||||
|-
|-
|[[セミラミス]]
|[[來野巽]]||||
|-
|-
|[[セラ]]
|E-||[[オルガマリー・アニムスフィア]]||||
|-
|-
|[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]]
|rowspan="3"|不明||[[衛宮士郎]]||27||
|-
|-
|[[ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ]]
|[[遠坂凛]]||メインが40。予備も入れて100 ||
|-
|-
|[[ソロモン]]
|[[間桐桜]]||凛と同程度の本数||
|}
|}
==== た行 ====
=== 魔力 ===
魔術を発動させる為の要素。エーテルとは別物。<ref group="出" name="「魔力」『Talk.』">「魔力」『Talk.』</ref><br>
原初の生命力とも、命そのものともいわれる。マナとオドに分けられるが、マナの方が量が絶対的に多いというだけで、質に大した違いは無い。魔術師ならマナは自由に行使できるが、その量は魔術回路の数に依存する。<ref group="出">「月姫用語辞典-魔力」『月姫読本 Plus Period』p.189</ref>
*マナ:自然界に満ちている星の息吹たる魔力を指す。ポリネシアに伝わるマナとほぼ同義。<ref group="出" name="「魔力」『Talk.』" />大魔力、大源とも。
*オド:生命(人間)が自らの体内で生成する魔力を指す。小魔力、小源、精気とも。
魔力は精神と肉体に結びついている。そのため本物の精神が夢の世界に迷い込んだ状態で魔術を使用すると、実際に魔力が消費される。
=== 詠唱 ===
魔術を起動させる為の動作。詠唱とはいうが、発声に限らず身振りも含む。<br>
一流派として安定した魔術を使用する際は、定められた形式通りに手順を踏まねばならない。その一端が呪文である。手続きで言うのなら、申請、受理、審査、発行のうち、最初の申請に当たる。大規模な魔術基盤を使うならば約束事でしかないが、自己流の魔術を使う場合は自己暗示の側面が強くなる。<ref group="出" name="「空の境界設定用語集-呪文詠唱」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子">「空の境界設定用語集-呪文詠唱」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子</ref>『空の境界』によると、特定の意味合い、単語、韻を含んでいれば、詠唱の細部は個人の自由である。詠唱が長くなればなるほど、自己暗示の効果、ひいては魔術の威力は強まる。<br>
世界に訴えかける呪文は、大呪文、大儀式の類であり、一個人では使えない。<ref group="出" name="「空の境界設定用語集-呪文詠唱」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子" />大規模な魔術になると、儀式や契約で工程と小節も無数になる為、詠唱とは扱わない。<ref group="出" name="「詠唱」『Fate/complete material III World material.』p.43">「詠唱」『Fate/complete material III World material.』p.43</ref>
詠唱はその長さで幾つかに分類される。
;一工程(シングルアクション)
:魔力を通すだけで魔術を起動させる。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-詠唱」『Fate/side material』p.56">「Fate用語辞典-詠唱」『Fate/side material』p.56</ref>対象を指差す[[ガンド]]、見る[[魔眼]]、歯鳴らしなどがある。必要時間は1秒以下。<ref group="出" name="「詠唱」『Fate/complete material III World material.』p.43" />
;一小節
:一つの事柄を自身の中で固定化する。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-詠唱」『Fate/side material』p.56" />つまりは発声で、どれだけ早口でも1秒はかかる。必要時間は約1秒。<ref group="出" name="「詠唱」『Fate/complete material III World material.』p.43" />
;瞬間契約(テンカウント)
:十以上の小節を以って簡易的な儀式と成す。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-詠唱」『Fate/side material』p.56" />通常ならば何時間もかかる契約を簡易に成立させる。必要時間は約10秒。<ref group="出" name="「詠唱」『Fate/complete material III World material.』p.43" />『ロード・エルメロイII世の事件簿』によれば、人間が行使できる中では最長。
;一節
:詳細不明。スキル「対魔力」の説明で頻出する。
[[メディア]]の高速神言は、一言口に出す必要はあるが、1工程と同じかそれより早く発動し、かつその威力は5小節以上に相当する。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-詠唱」『Fate/side material』p.56" />高速詠唱は[[蒼崎青子]]の技能<ref group="出">「[http://www.typemoon.org/etc/rank/rank2/rank2-0.html 第2回月姫キャラクター人気投票画面]」</ref>、サーヴァントのスキルとして登場しているが、詳細不明。
== 各種魔術 ==
作中で使われている代表的な魔術。
;[[黒魔術]]
:魔術系統の1つ。生贄を捧げることで、特定の対象に対する災厄の招来及び呪殺、悪魔召喚、儀式による精神集中を目的とした魔術。
:その特性上、何の躊躇いもなく生贄を解体するために、生贄の懇願に惑わされない「冷酷さ」と、必要に応じた苦痛を与え殺戮の快楽を抑制するための「理性」が必要とされる。また「呪術」に非常に近い性質を持つ。『Fate/Apocrypha』によれば黒魔術とウィッチクラフトは別に存在するようだ。使用者は[[周瀬律架]]、[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]]、[[ハルリ・ボルザーク]]、[[ベリル・ガット]]。また、[[メイ・リデル・アーシェロット]]も近代黒魔術という魔術系統を扱う。
:旧Fateでは魔術全体に黒魔術の色が強く、[[沙条綾香]]はその中でもウィッチクラフトという陰性の魔術を使っていた<ref group="出">「沙条綾香」『Character material』p.14</ref>。『Fate/Prototype』では黒魔術にウィッチクラフトとルビが振られている。こちらは沙条綾香と[[玲瓏館美沙夜]]が魔術系統として身に付けている。
;召喚術
:魔術系統の1つ。フォルヴェッジ家は低級霊、動物、昆虫の召喚を得意としており<ref group="出">「Fate/Apocrypha用語辞典-カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア」『Fate/Apocrypha material』p.157-158</ref><ref group="出">「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿用語辞典-カウレス・フォルヴェッジ」『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿material』p.100</ref>、[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]]も修めている。他にはアヴィ・ディケイル、[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]]、[[ルフレウス・ヌァザレ・ユリフィス]]が使用し、[[言峰綺礼]]も[[遠坂時臣]]から学んでいる。
:[[蒼崎青子]]曰く「使い魔が強ければ強いほど術者の体力及び精神力、<ruby><rb>証明</rb><rt>アイデンティティ</rt></ruby>も消耗していく」らしく、彼女の知り合いによると『どんな欲望にも流されづらい、軽くて重い芯』という天性が必要とのこと。
:;残留思念の再生
::現場にかつてあったものの思念を再生する。術者は残留思念の主が迎えた最期を追体験することになる為、痛覚遮断を上手く併用できないと負担が大きい。
::術式自体は簡単だが「拷問死とか極端な死の状況じゃないとうまく再生できない」「強大な魔術師なら死後に秘術を盗まれないようプロテクトしてる」「わりと早く薄らいでしまう」など幾つか欠点がある。<ref group="出">「[https://twitter.com/makoto_sanda/status/921757409483173890 三田誠Twitter2017年10月21日8時17分]」</ref>
;死霊魔術(ネクロマンシー)
:魔術系統の1つ。読んで字のごとく死体と共に発展してきた魔術。
:会得する者は先ず、己の「死」を見つめる所から修練を開始する。自分自身に幻術をかけ、肉体が腐乱していく様を幾度となく観察する。そして鏡越しに見ていた自分が朽ち果てていく姿から「死」を見つめ、「死」を抱き、命が「死」と共にある事を知り、最終的に「死」を統べることを目標とする。
:シンプルな用途としては死者を食屍鬼に作り変え、死体を継ぎ接ぎして生み出した怪物を蘇生させて使役する。この魔術を操る[[獅子劫界離]]は魔術使いとして研鑽を積んでおり、魔術師の死体や魔獣の屍から礼装を作り出す。
:元々、この魔術は研究する上でも大量の死体を必要とし、一流の死霊魔術師は革命やクーデターで大量虐殺が行われると狂喜乱舞して死体を掻き集める事が宿命と言われ、古来から常に戦場で危険と共に在ったとされる。
:ただ、ウィルズ・ベラム・コドリントンのように「切断」という概念を物質化してナイフを造り出すような魔術も死霊魔術に分類されており、単純に死体を取り扱うだけの魔術系統ではないようである。
;ルーン魔術
:魔術系統の1つ。ルーンを用いた魔術。詳細は「[[ルーン魔術]]」を参照。
:;ガンド
::ルーン魔術の1つ。北欧に伝わる呪いが起源。対象を人差し指で指差し呪うことで、病いを与える。詳細は「[[ガンド]]」を参照。
;錬金術
:魔術系統の1つ。万物、物質の流転をテーマとする学問。詳細は「[[錬金術]]」を参照。
;強化
:魔力を通して対象の存在を高め、文字通りの効果を発揮する魔術。詳細は「[[強化]]」を参照。
;変化
:刃物では火を起こせないように、そういった本来の効果以外の能力を付属させる魔術。強化が対象の持つ特性を向上させるものなら、こちらは対象が本来持って無い特性を後付けしなければいけないため強化より難易度が高い。
;投影
:オリジナルの鏡像を、魔力で物質化させる魔術。詳細は「[[投影魔術]]」を参照。
;転換
:魔力、霊魂、精神といったものを別のモノに移して定着させる魔術。応用範囲は広いが、それだけに極めるのが困難な魔術でもある。
:[[遠坂家]]、[[エーデルフェルト家]]はこの魔術特性を得意とする。この魔術特性では[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン]]の様な「転生」の域にまでは届かない。
:;宝石魔術
::宝石などの鉱物に魔力を込めて行う魔術。詳細は「[[宝石魔術]]」を参照。
;支配
:他の生物を意のままに操る魔術。[[間桐家|間桐(マキリ)家]]はこれを一番の得手とする。
:昆虫や小動物程度なら容易だが、人間や幻想種にもなると意のままに操るのは困難。ただし「命令に従う」という契約を一度結んでしまえば、[[魔術師]]や[[サーヴァント|英霊]]をも使役可能。
:催眠術程度の使い方から[[令呪]]まで、様々な場面で使われている。
;魅了
:他人(主に異性)を強烈に惹き付ける魔術。「チャーム」とルビが振られることも。支配と違い、相手を操るわけではない。
:[[玉藻の前]]の呪法にはこの要素が含まれており、主に権力者の寵愛を得るために使われていたらしい。[[ディルムッド・オディナ]]の黒子の呪いもこれに当る。
;蝶魔術(パピリオ・マギア)
:芋虫が蛹を経て、一度躰をどろどろに溶かしきってから蝶に変わる様に神秘性を見出した魔術。
:生物の肉体を材料にし、まったく別の生物へと変貌させる。他者の死体から使い魔を生成することや、自分の精子から作ったホムンクルスに人格や記憶を転写するなど応用範囲は広い。[[オルロック・シザームンド]]がこの蝶魔術の重鎮である。
;獣性魔術
:自らの内側から獣性を引き出し、魔力を纏うことによって疑似的に人狼のような能力を得る魔術。
:多くの土地において、魔術は獣の能力を取り込むことに血道を上げた。魔術以外にも中国武術では形意拳や白鶴拳など獣の動きにヒントを得たものは枚挙にいとまがなく、西洋のダンスや芸術でも白鳥や獅子のモチーフは頻繁に取り入れられる。
:人が獣とたもとを分かった時から、獣は神秘を見出される存在となった。
:アジアの多くの地域では、犬の声は魔を祓うとされ、吼えた音圧だけで、他者の魔力を引き出し、魔術回路で変換した魔力を、まるで魔術を覚えたての末子のように、雲散霧消させることが出来る。
:使用すれば、体中の筋肉が盛り上がった、一本一本が金属の針にも等しい硬度を持った体毛を生やした人狼に見せかけるほどの、異常な密度の魔力を纏い「幻狼」と呼ばれる状態になり、ある秘法によって自らの内側から絶大な獣性を引き出し、獣の神秘を得た五体は、単なる「強化」の枠を超えて、圧倒的速度と腕力を得る。
:この魔術を使用した者は影響で平時でも常人離れした嗅覚を持つようになり、他人の残り香はおろか魔術も臭いだけで判別できるようになる。[[スヴィン・グラシュエート]]がこの魔術の使い手。
;混沌魔術(ケイオスマジック)
:一般に知られている中で最も現代的な魔術。1970年代、イギリスのウェスト・ヨークシャーに始まった魔術体系。洋の東西を問わないどころか、魔術のみならず哲学や科学理論、果てはSFまで取り込み、魔術師の意識を『彼方』へとアクセスさせる事で超常的な現象を発露させる。それ故に混沌。
:世界各地の魔術のいいとこどりをした魔術。現代魔術では混沌魔術とカテゴライズされるが、[[ロード・エルメロイⅡ世]]はゲテモノ魔術と評した。
:通常はそんな術式は通らず、実際、混沌魔術の魔術基盤は極めて脆弱なものであり、ひとつ魔術を使うたびにCPUを設計図から作り直すような不安定で無駄な魔術。使える魔術のバリエーションはたかが知れており、いいとこどりと言われて考えるような万能性どころか、まともに術式を成立させることすら難しい。
:それなのに、何故か[[フラット・エスカルドス]]はそれを通し、術式の扱いだけなら色位並というその才能で使いこなし術式を成立させている。
:[[フラット・エスカルドス]]は対象となる魔術師と全く同じ姿勢を取ることにより相手に似せた人形を使って呪いをかける類感魔術と同じ効用をもたらす、ある種の外法や東南アジア周辺で時々見られるような呪いを使用することで、魔術のベクトルを弄って術者本人に直撃させることが出来る。
;呪術
:古来からアジア、中東、南米などに伝わっている魔道。[[玉藻の前]]、[[殺生院キアラ]]が操るダキニ天法は、通常の魔術が「そこにあるものを組み替えるプログラム」であるのに対して、「自身の肉体を素材にして組み替えるプログラム」であり、物理現象にあたる。この性質のためサーヴァント相手でも「対魔力」に一切威力を阻害されない、という圧倒的なアドバンテージを持つ。
:また[[メフィストフェレス]]は古典的西洋呪術を扱う。[[望月千代女]]は信濃巫としてある種の呪術を修めるが、アサシンクラスの為、行使能力の多くが失われている。
:魔術協会は呪術を学問ではないと蔑視しており、中東圏に大きく遅れをとっている<ref group="出">「Fate用語辞典-魔術協会」『Fate/side material』p.74</ref>。但し魔術協会にもアラブの呪術に端を発する魔術を使う[[アトラム・ガリアスタ]]が居る。
;修験道
:魔術理論に極東の宗教形態を習合した日本の魔術。
:西洋の魔術とは違い、半分が宗教なので神秘の秘匿性にはある程度許諾されている。
:習得には自然環境での修行を行い、体得すると天狗飛び切りの術や天狗の炎などの「験力」が扱える。
;魔眼
:外界からの情報を得る為の物である眼球を、外界に働きかける事が出来るように作り変えた物。
:主に魔術師が持つ一工程の魔術行使で、視界にいるものに問答無用で魔術をかけるというもの。その隠匿性と能力から魔術師の間では一流の証とされる。しかし人工的な魔眼では「魅惑」や「暗示」までが限度で、それ以上強力な魔眼の保持者は全て先天的な能力者である。そして、これら先天的な能力は魔術によって再現する事は出来ない。
:詳細は「[[魔眼]]」を参照のこと。
;結界
:魔力を編んだ網を張り、その内部、あるいは境界部に手を加えるという地形魔術。地形にかけるものであるため、普通は移動できない。
:ここ数百年の結界は術者を守るものと相場は決まっている。人目につかないよう区域を遮断してしまうものや、魔術行使を制限するなど効果は様々。[[固有結界]]という大例外も存在する。
:;固有結界
::術者の心象風景で現実世界を塗りつぶし、内部の世界そのものを変えてしまう結界のこと。詳細は「[[固有結界]]」を参照。
::;時間操作
:::時間の流れに干渉する魔術。『Fate/Zero』では固有結界の一種とされる。「時間遡行」は魔法であり、魔術の領域では加減速までが限界。
:::衛宮家はこれを研究しており、天才・[[衛宮矩賢]]は根源に至る方法を確立するところまで辿り着いた。
;治癒魔術
:傷を治す魔術。傷口からの出血を止めるものはともかく、失われた手首の再生となるとかなり高レベルの治癒魔術が必要となる。
:[[言峰綺礼]]は霊媒医師で、霊体を繕うことで肉体も癒す外法を使う。これとの関係は不明だが、[[遠坂時臣]]から治癒魔術を学び、3年で彼を上回る腕前になっている。
:また[[ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ]]は霊媒治療術を扱う。[[アイリスフィール・フォン・アインツベルン]]の錬金術による治療は臓器移植同様のもの。
;飛行
:飛行、浮遊する魔術。術式自体は極めて単純で、小石を浮遊させるくらいならば見習い魔術師でも可能。しかし対象の質量が増えるごとに魔力消費が桁違いに増えるので、人間並みの質量を浮遊させることは幾つか例外はあるが相当に難しい。
:意識しての飛行は難しく、ヒト単体ではさらに難しい。[[蒼崎橙子]]でさえ箒がなくては飛べず、成功率も三割程度にとどまる。
:女性魔術師が箒に乗るのは魔術基盤・黒魔術の一種で全世界に神秘設定がされており、女性の魔術師が箒を使用すると「地に足がつかなくなる」「大地から追放される」等の魔術特性が発露しやすい。さらに「大地から追放される」効果を高める魔女の軟膏を併用すると引力が六分の一になると言われるが、魔女の軟膏は一種の麻薬であるため、鮮明な意識を保ちながら飛行するのは困難。またこれだけでは単にふわふわ浮くだけで、推進方法は魔術師ごとに異なる。
:推進方法は最大瞬間風速的なジェット飛行法、低燃費でのんびり空を行くエーテルセイル帆船法、目的地に楔を打って魔術アンカーで引っ張ってもらう[[蒼崎橙子]]立案のアンカーアトラクションアセンション、通称トーコトラベルがある。女性魔術師の中では新たな推進方法を発表するのがトレンドであるが、トーコトラベルを超える新発明はなされていない。
:ごく短時間の浮遊であれば専用の礼装が存在し、召喚した低級霊でも滑空くらいは可能だが、長距離を確実に飛行するのは現代では至難で、実行するとなると色位レベルの魔術師が自分の土地や魔力確保の条件などをひたすら揃えるくらいは必要となる。なお、トーコトラベルは飛行魔術の中でも反則技である。
;元素変換(フォーマルクラフト)
:詳細不明。『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』でアシェアラ・ミストラスが扱う。作中で彼女は流動の魔術を行使していたが、これが元素変換かは不明。
:『Fate/Apocrypha』にて、[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア]]が時計塔で教えていたという元素'''転'''換との関連も不明。
:元は旧Fateで沙条綾香がウィッチクラフトから鞍替えした陽性の魔術。『蒼銀のフラグメンツ』では[[エルザ・西条]]が風の元素変換を得意とする。
:『Fate/stay night』では魔術形式と書いてフォーマルクラフトと読む用語があったが、こちらは儀式を通して魔術を行使することを言うようだ。
:『Fate/Grand Order』では概念礼装「フォーマルクラフト」が登場するが、フレイバーテキストには「地水火風空を納めるもの、優雅にして華麗なるアベレージ・ワン」と記述されており、イラストは武内氏曰く「凛が魔術師として完成した姿」こやまひろかず氏曰く「凛が魔術師として最も勢いがあった20代」とのこと。
;干渉魔術
:催眠・呪縛・強制といった対象の行動を抑制する魔術。
:しかし、内部への干渉は体内に魔術回路がある都合上難しいとされる。これは、魔術回路には魔力の生成以外に外部の魔力を弾く特性を持つためである。簡単に言えば魔術回路とはそれだけで「抗魔力」であり、対象に魔術を施そうとしても魔術という式が完成する前に乱されてしまい、とにかく成功率が悪く、ランク下の魔術師が相手でも操るのが難しいとされる。相手が魔術師でなくとも、魔術回路があるのなら無意識に弾かれてしまうこともあり、難易度がかなり高い魔術である。
;天体魔術
:星の運行や象徴を利用した魔術。占星術などもこれにあたる。
:天体と人体を照応させて自身の存在を変転させたり、自分と相手を天体に見立てて魔術の効果を強化したりと応用範囲は広い。
:他の魔術と組み合わせて使用する場合もあり、儀式魔術としての側面もある。
;置換魔術(フラッシュ・エア)
:『プリズマ☆イリヤ』に登場。何かを何かで置き換える魔術。詳細は「[[置換魔術]]」を参照。
;思想魔術
:上記のものとは方法論のレベルから異なっている魔術。時計塔を中心とする西洋では軽視されており、[[螺旋館]]や[[山嶺法廷]]のような東洋が中心となっている。詳細は「[[思想魔術]]」を参照。
;その他
:他にも、「降霊術」、「カバラ」、「建築魔術」、「音楽魔術」、「風水魔術」、「陰陽道」、「鬼道」、「対獣魔術」など様々なものがある。
== メモ ==
== メモ ==
*魔術のシステムの項で説明されている通り、「魔力の保有量」と「魔術回路の本数」、「魔術回路の質」は別である。魔術回路の機能は魔力の生成、出力などで貯蔵する機能はないため。また、魔力の生成効率や一度に出力できる限界値は「魔術回路の本数」×「魔術回路の質」である。そのため魔力量がいくら多くても回路の数が少なく、質が悪ければ一度に行使出来る魔力は少ないということになる。
**例1:UBWルートで凛の魔力を使えるようになった士郎は、投影出来る回数は増えるが一度に投影出来る本数は増えていない。
**例2:HFルートで黒桜は大聖杯によりとてつもない魔力量を持つが、魔術を行使する桜自体の魔術回路の限界で一度に扱えるのは凛と同等。
*『Fate/stay night』において、凛が柳洞寺の説明をするに際し「ここにはいない」と前置きした上で、「実践派の僧侶」という、術を使う者の存在があることに僅かに触れている。はっきりと名前が出ているわけではないが、これも[[殺生院キアラ]]のダキニ天法、[[時任次郎坊清玄]]の修験道などと同じ「日本の魔術」の一派かと思われる。
*『Fate/stay night』において、凛が柳洞寺の説明をするに際し「ここにはいない」と前置きした上で、「実践派の僧侶」という、術を使う者の存在があることに僅かに触れている。はっきりと名前が出ているわけではないが、これも[[殺生院キアラ]]のダキニ天法、[[時任次郎坊清玄]]の修験道などと同じ「日本の魔術」の一派かと思われる。
*魔術は神秘を再現するが、神秘はより強い神秘にうち消されるという理がある。
*魔術は神秘を再現するが、神秘はより強い神秘にうち消されるという理がある。
**絶対に折れない剣でも、ソレを上回る神秘を持つモノとぶつかれば、折れることもある。
**絶対に折れない剣でも、ソレを上回る神秘を持つモノとぶつかれば、折れることもある。
*十の力の浮遊する神秘があったとして、一人なら十の力を使えるが、二人で五と五の力に分けられて使用されると、事実上力が弱くなる。
*十の力の浮遊する神秘があったとして、一人なら十の力を使えるが、二人で五と五の力に分けられて使用されると、事実上力が弱くなる。
*『[[2015年の時計塔]]』によれば、(少なくとも[[蒼崎橙子]]レベルの魔術師であれば)「計算にしろ通信にしろ、携帯端末で出来る程度の処理は魔術回路で行える」。高位の魔術師ほど電子機器を軽んじているのは「そういったものに頼るのは未熟者だと公言しているようなもの」だから。
**....結果として[[遠坂凛|機械オンチ]]の魔術師が続出する事態になり、現代社会に適応出来なくなって神秘の漏洩に繋がりかねない事件を起こす魔術師までが現れる始末となっている。
== 話題まとめ ==
== 話題まとめ ==
== 脚注 ==
===注釈===
<references group = "注"/>
===出典===
<references group = "出"/>
== リンク ==
== リンク ==
* [[小辞典]]
* [[小辞典]]
*[[魔術師]] - 「根源」へ至ることを渇望し、そのための手段として魔術を用いる者。
*[[ウィザード]] - 神秘の崩壊に伴い、電脳世界での活動に適応した魔術師の進化形。
*[[起源]] - 魔術師に限らず、あらゆる存在が持つ、原初の始まりの際に与えられた方向付け、または絶対命令。あらかじめ定められた物事の本質。
{{DEFAULTSORT:ましゆつ}}
{{DEFAULTSORT:ましゆつ}}
[[Category:小辞典]]
[[Category:小辞典]]
[[Category:魔術|*]]