2行目: |
2行目: |
| フラッシュ・エア。何かを何かで置き換える[[魔術]]。<br/> | | フラッシュ・エア。何かを何かで置き換える[[魔術]]。<br/> |
| [[錬金術]]から派生した魔術系統だが、原理的には劣化交換にしか至れない下位の基礎魔術であり、それゆえ使い手はほとんどいない。<br> | | [[錬金術]]から派生した魔術系統だが、原理的には劣化交換にしか至れない下位の基礎魔術であり、それゆえ使い手はほとんどいない。<br> |
− | イメージとしては、金属のフォークを溶かしてスプーンの形の型に入れて固めてスプーンを作る、というのを途中の過程をすっ飛ばしたような感じだとか。<br>当然ながらスプーンとフォークを交互に置換し続けるたびに劣化が進み、最終的にはフォークともスプーンともつかない「何か」に成り果ててしまう。 | + | イメージとしては、金属のフォークを溶かしてスプーンの形の型に入れて固めてスプーンを作る、というのを途中の過程をすっ飛ばしたような感じだとか。<ref group="注">実際、エインズワースではスプーンからフォークへの置換を置換魔術の一番の基礎である「形状置換」の修行方法にしている。</ref><br>当然ながらスプーンとフォークを交互に置換し続けるたびに劣化が進み、最終的にはフォークともスプーンともつかない「何か」に成り果ててしまう。 |
| | | |
− | 大規模な置換魔術を使えば、時間流の異なる空間同士を置換して繋いで妖精郷のようなものを創造したり、街を丸ごと異なる時代のそれで置換したりできるとのことだが、さすがにそのレベルになると神霊クラスの魔術行使となってしまう。<br/> | + | 大規模な置換魔術を使えば、時間流の異なる空間同士を置換して繋いで妖精郷のようなものを創造したり、街を丸ごと異なる時代のそれで置換したりできるとのことだが、さすがにそのレベルになると神霊クラスの魔術行使となってしまう。 |
| | | |
− | [[エインズワース家]]の魔術はこれのみに特化しており、精神の在り処を肉体から人形に置き換えたり、空間の繋がりを置換することができる。<br>また、魔術工房の特性により | + | 実はその性質上「現実世界に対してうまく働く」効果がある。<br/> |
| + | 仮にAとBが魔術的に同一だった場合、その二つを入れ替えたとしても周囲どころか場合によっては本人すら感知できず「明らかに異常なことが起きたのに周囲には何も問題が発生しない」という事態になる。<br/> |
| + | そのために基礎魔術としての地位はそれなりにはあり、『Fate/Grand Order』では「置換魔術を専門にし、しかして時計塔に所属しない、歴史ある魔術師一族」が言及されている<ref group="注">下記のエインズワース家かどうかは明言されていない。</ref>。 |
| + | |
| + | === [[エインズワース家]] === |
| + | 『プリズマ☆イリヤ』に登場する魔術師一族。詳細は項目参照。<br> |
| + | 彼らの魔術は置換魔術のみに特化しており、精神の在り処を肉体から人形に置き換えたり、空間の繋がりを置換することができる。<br>また、魔術工房の特性により |
| | | |
| ・自身を「英霊の座」にある英霊の情報と置換することで記憶・スキル・宝具・能力を行使する「英霊になる」[[クラスカード|サーヴァントカード]]の作成と使用<br/> | | ・自身を「英霊の座」にある英霊の情報と置換することで記憶・スキル・宝具・能力を行使する「英霊になる」[[クラスカード|サーヴァントカード]]の作成と使用<br/> |
13行目: |
19行目: |
| ・死者の人格を人形と置換することによる擬似的な死者蘇生<br/> | | ・死者の人格を人形と置換することによる擬似的な死者蘇生<br/> |
| | | |
− | など、超一流のレベルに達している。凛も「大魔術であれば似たことは可能だが、『対価がとても釣り合わない』『どう考えても原則を逸脱している』」と評している。
| + | など、超一流のレベルに達している。遠坂凛も「大魔術であれば似たことは可能だが、『対価がとても釣り合わない』『どう考えても原則を逸脱している』」と評している。<br/> |
| + | その真相は、エインズワース家が保有していた[[ピトス]]の先に繋がる可能性世界から置換で入れ替えて物を持ってきているため。このため厳密には置換魔術ではなく転送魔術というべきで、[[エミヤ]]が使用する「[[投影魔術]]に見せかけて[[固有結界]]から物を持ってきているだけ」の裏技に近い。 |
| | | |
| ==使い手== | | ==使い手== |
| ;[[ジュリアン・エインズワース]] | | ;[[ジュリアン・エインズワース]] |
− | :置換魔術の応用として自身の概念置換により、[[ダリウス・エインズワース]]や[[衛宮士郎 (美遊兄)|衛宮士郎]]など特定の人物に「なる」ことができる。 | + | :置換魔術の応用として自身の概念置換により、[[ダリウス・エインズワース]]や[[衛宮士郎 (美遊世界)|衛宮士郎]]など特定の人物に「なる」ことができる。 |
| + | :実際にはジュリアン自身には魔術の才能はまったくなく、下記のダリウスに概念置換されたことで、ダリウスとして置換魔術を使用している。 |
| | | |
| ;[[ダリウス・エインズワース]] | | ;[[ダリウス・エインズワース]] |
28行目: |
36行目: |
| ;[[アンジェリカ]] | | ;[[アンジェリカ]] |
| :[[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン (プリズマ☆イリヤ)|イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]の精神をぬいぐるみと置換して入れ替える他、戦闘においても「空間の置換」により、「射出した宝具をベクトル転移させる」「空間の上下を繋げることで宝具を無限加速して射出する」「相手の攻撃を空間転移で回避する」など置換魔術を多用している。 | | :[[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン (プリズマ☆イリヤ)|イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]の精神をぬいぐるみと置換して入れ替える他、戦闘においても「空間の置換」により、「射出した宝具をベクトル転移させる」「空間の上下を繋げることで宝具を無限加速して射出する」「相手の攻撃を空間転移で回避する」など置換魔術を多用している。 |
| + | |
| + | ;[[イシュタル]] |
| + | :宝具「山脈震撼す明星の薪(アンガルタ・キガルシュ)」で金星を弾として概念化する際に、遠近法を利用した置換魔術を使用している。 |
| | | |
| ==関連== | | ==関連== |
39行目: |
50行目: |
| | | |
| ==メモ== | | ==メモ== |
− | *現時点で置換魔術で確認されているのは、本体が死んでも残り続ける『人格置換』、世界の修正力に抗って安定展開できる『空間置換』、城を丸ごと覆う規模の『物質置換』、体機能すら再現できる『概念置換』が挙げられている。 | + | *現時点で置換魔術で確認されているのは、本体が死んでも残り続ける『人格置換』、世界の修正力に抗って安定展開できる『空間置換』、城を丸ごと覆う規模の『物質置換』、体機能すら再現できる『概念置換』、物体の形状を変える『形状置換』が挙げられている。 |
− | **しかし人間が『概念置換』を行うのは容易ではなく、死者の人格を人形に置換した者は「[[間桐慎二|記憶障害]]」「倫理破綻」「[[ザカリー・エインズワース|損傷無視の暴走]]」「言語機能の低下」「[[アンジェリカ|感情の喪失]]」と自我に何らかの欠陥や歪みを生じている。 | + | **しかし人間が『概念置換』を行うのは容易ではなく、死者の人格を人形に置換した者は「[[間桐慎二 (美遊世界)|記憶障害]]」「倫理破綻」「[[ザカリー・エインズワース|損傷無視の暴走]]」「言語機能の低下」「[[アンジェリカ・エインズワース|感情の喪失]]」と自我に何らかの欠陥や歪みを生じている。 |
| + | *独立した設定を敷くプリズマ☆イリヤで登場した魔術だが、その後本筋にも逆輸入されたようで『[[Fate/Grand Order]]』の1.5部『禁忌降臨庭園 セイレム』や奏章プロローグにて言及されるシーンがある。 |
| + | |
| + | == 脚注 == |
| + | ===注釈=== |
| + | <references group = "注"/> |
| + | |
| + | ===出典=== |
| + | <references group = "出"/> |
| + | |
| == リンク == | | == リンク == |
| *[[小辞典]] | | *[[小辞典]] |
50行目: |
70行目: |
| [[Category:小辞典]] | | [[Category:小辞典]] |
| [[Category:魔術]] | | [[Category:魔術]] |
− | [[Category:置換魔術|*]] | + | [[Category:Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]] |
− | [[Category:錬金術]] | + | [[Category:Fate/Grand Order]] |