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720 バイト追加 、 2014年7月6日 (日) 04:59
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== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
 
;バルムンク
 
;バルムンク
:彼の愛剣「バルムンク」は作中で『聖剣』と呼ばれているが、その来歴は血塗られている。<br>バルムンクは元々ニーベルンゲン族のシルブンクとニベルンクが、彼に財宝の分配を依頼した際に贈る品だった。だが分配に不平を漏らすものがおり、彼はその依頼を果たすことは出来なかった。怒った二人の王とニーベルンゲン族の勇者たちに襲われたために反撃(ジークフリートが怒って勇者達を斬り殺したと言われることもあるが、古くからある写本にはそのように書かれていないため、近代の創作である)、結果としてバルムンクを初めとする彼らの宝を手に入れることになった。<br>要するに'''持ち主を殺して奪い取った宝具'''である。<br>尤も、これはニーベルンゲンの財宝の呪いのようなものでもあり、この後に財宝を狙うハーゲンによって彼は暗殺され、バルムンクも奪われる。<br>そして「彼がくれた贈り物」として財宝を奪い返そうとするクリームヒルトによって財宝と復讐の争いがおき、最後にはクリームヒルトが動けないハーゲンを奪い返したバルムンクで斬首。そして彼女もハーゲンの旧友ヒルデブラントに切り殺された。<br>しかし、そのような呪いを孕んだ剣を、果たして『聖剣』と称してよいものだろうか。
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:彼の愛剣「バルムンク」は作中で『聖剣』と呼ばれているが、その来歴は血塗られている。<br>バルムンクは元々ニーベルンゲン族のシルブンクとニベルンクが、彼に財宝の分配を依頼した際に贈る品だった。だが分配に不平を漏らすものがおり、彼はその依頼を果たすことは出来なかった。怒った二人の王とニーベルンゲン族の勇者たちに襲われたために反撃(ジークフリートが怒って勇者達を斬り殺したと言われることもあるが、古くからある写本にはそのように書かれていないため、近代の創作である)、結果としてバルムンクを初めとする彼らの宝を手に入れることになった。<br>要するに'''持ち主を殺して奪い取った宝具'''である。<br>尤も、これはニーベルンゲンの財宝の呪いのようなものでもあり、この後に財宝を狙うハーゲンによって彼は暗殺され、バルムンクも奪われる。<br>そして「彼がくれた贈り物」として財宝を奪い返そうとするクリームヒルトによって財宝と復讐の争いがおき、最後にはクリームヒルトが動けないハーゲンを奪い返したバルムンクで斬首。そして彼女もハーゲンの旧友ヒルデブラントに切り殺された。<br>強い呪いを孕むこの剣を『聖剣』と呼んでいいかは怪しいものだが、本作では"使い手次第で聖剣にも魔剣にもなり得る"という設定なので、この剣を手にした後に理想的英雄足らんとしてそう振る舞い続けた入手後の彼に応じて、聖剣としての性質を帯び、『呪われた聖剣』という矛盾した代物となった模様。
    
;英雄ジークフリートの性格
 
;英雄ジークフリートの性格
:上記のような経緯に限らず、彼には英雄と呼ぶには相応しくない粗暴な振る舞いも多いが、その大半は作中初期(彼がまだ年若い頃)の時代の話であり、精神的成長を果たしている中盤以降の彼は誠実で落ち着いた人物である。<br>『ニーベルングの指環』においてブリュンヒルデを娶る際に「眠っている彼女の鎧や服を引っぺがしたことで、ブリュンヒルデが羞恥の余り泣き崩れてしまう」という逸話があるが、実はブリュンヒルデは自分がジークフリートによって目覚めさせられるよう彼が生まれる前から定めており、彼女からすれば願ったりな展開なのである(泣き崩れたのは、あくまで初めて女性として扱われたことに戸惑っただけとされる)。また、ジークフリート自身、鎧を剥がすまで相手が女性であることに気が付かなかった。 <br>また、『ニーベルンゲンの歌』においては、彼は徹頭徹尾クリームヒルトに一途な愛を誓っており、ブリュンヒルトとは面識があった程度で、むしろ彼は高慢なブリュンヒルトから見下されていた節もある。<br>このように彼の伝承は時代・地域ごとに様々な作品が存在し、性格に統一性が見られない(これは、ジークフリートの伝説は5・6世紀頃に成立し、その後各地域に拡散して1,000年以上に渡って様々な作品が作られている上に、著作権が無いので現代の編者が自己解釈で改変を加えることがあるのが原因)ため、あながち作中の高潔な性格は伝承と相違ないとも言える。<br>このような「粗暴な振る舞いが多いにも関わらず、Fate作品内では紳士的な人物として描かれた英雄」は彼の他に(虎聖杯の影響を受けている可能性もあるが)[[バーサーカー|ヘラクレス]]が挙げられる。
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:上記のような経緯に限らず、彼には英雄と呼ぶには相応しくない粗暴な振る舞いも多いが、その大半は作中初期(彼がまだ年若い頃)の時代の話であり、精神的成長を果たしている中盤以降の彼は誠実で落ち着いた人物である。<br>『ニーベルングの指環』においてブリュンヒルデを娶る際に「眠っている彼女の鎧や服を引っぺがしたことで、ブリュンヒルデが羞恥の余り泣き崩れてしまう」という逸話があるが、実はブリュンヒルデは自分がジークフリートによって目覚めさせられるよう彼が生まれる前から定めており、彼女からすれば願ったりな展開なのである(泣き崩れたのは、あくまで初めて女性として扱われたことに戸惑っただけとされる)。また、ジークフリート自身、鎧を剥がすまで相手が女性であることに気が付かなかった。 <br>また、『ニーベルンゲンの歌』においては、彼は徹頭徹尾クリームヒルトに一途な愛を誓っており、ブリュンヒルトとは面識があった程度で、むしろ彼は高慢なブリュンヒルトから見下されていた節もある。<br>このように彼の伝承は時代・地域ごとに様々な作品が存在し、性格に統一性が見られない(これは、ジークフリートの伝説は5・6世紀頃に成立し、その後各地域に拡散して1,000年以上に渡って様々な作品が作られている上に、著作権が無いので現代の編者が自己解釈で改変を加えることがあるのが原因)ため、あながち作中の高潔な性格は伝承と相違ないとも言える。<br>このような「粗暴な振る舞いが多いにも関わらず、Fate作品内では紳士的な人物として描かれた英雄」は彼の他に(虎聖杯の影響を受けている可能性もあるが)[[バーサーカー|ヘラクレス]]が挙げられる。<br>余談だが、本作では魔剣グラムをバルムンクの原典としたため、『ヴォルスング・サガ』のシグルスが『ニーベルンゲンの歌』のジークフリートの原典と認識する人も居るが、この二作は先述の通り、起源を同じくする別の派生した叙事詩であり各作品の推定成立時期も同じなので、この認識は間違いである。
    
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