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:夜に抜け出して友人たちとまじないの儀式を行っている最中に獣に襲われ、居合わせた[[主人公 (Grand Order)|主人公]]とカルデア一行に助けられる。
 
:夜に抜け出して友人たちとまじないの儀式を行っている最中に獣に襲われ、居合わせた[[主人公 (Grand Order)|主人公]]とカルデア一行に助けられる。
 
:その後は伯父である[[ラウム|ランドルフ・カーター]]の計らいで自宅へ招かれたカルデア一行と日々を過ごすこととなるが、セイレムにおいて魔女裁判が繰り広げられるにつれて悪夢にうなされるようになり、水面下で精神の深層における「深淵の邪神」の降臨が進行してゆく。
 
:その後は伯父である[[ラウム|ランドルフ・カーター]]の計らいで自宅へ招かれたカルデア一行と日々を過ごすこととなるが、セイレムにおいて魔女裁判が繰り広げられるにつれて悪夢にうなされるようになり、水面下で精神の深層における「深淵の邪神」の降臨が進行してゆく。
:そして魔神柱[[ラウム]]の策謀による[[シャルル=アンリ・サンソン]]の処刑、魔女裁判における罪の告発、親友[[ラヴィニア・ウェイトリー]]の死を経て、最終的に『'''全にして一、一にして全なるもの'''』と呼ばれる外なる神の力をその身に宿すに至る。
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:そして魔神柱[[ラウム]]の策謀による[[シャルル=アンリ・サンソン]]の処刑、魔女裁判における罪の告発、親友[[ラヴィニア・ウェイトリー]]の死を経て、最終的に『'''全にして一、一にして全なる者'''』と呼ばれる外なる神の力をその身に宿すに至る。
 
:その実態は、魔神柱ラウムが聖杯を用いて「偽りのセイレム」を創造した際に擬似的なサーヴァントとして生まれた存在。彼女が召喚されたことで仮初めのセイレムは精度を増し、極大の魔力反応と共に亜種特異点として成立した。
 
:その実態は、魔神柱ラウムが聖杯を用いて「偽りのセイレム」を創造した際に擬似的なサーヴァントとして生まれた存在。彼女が召喚されたことで仮初めのセイレムは精度を増し、極大の魔力反応と共に亜種特異点として成立した。
:この宇宙の法則に縛られない「外宇宙」と呼ばれる領域外に棲まう神による人理の転覆と真実の終焉を目論むラウムは、彼女の類稀なる巫術者としての資質に目を付け、彼女の身に虚空からの降臨者を降ろすことを画策する。
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:「外宇宙」と呼ばれる領域外、この宇宙の法則に縛られない虚空に棲まう神による人理の転覆と真実の終焉を目論むラウムは、その神話を語りあげた異才なる男の発想の原点を求めた。地球古代史に存在しない「偽りの神」への縁となりうる発端、かつてマサチューセッツ州セイレム村で発生した狂気の事件とその中心にあった一人の少女。かくしてラウムは必然としてアビゲイル・ウィリアムズの存在へと行きつき、そして彼女の類稀なる「巫術者」としての資質に目を付け、彼女の身に虚空の神を降ろすことを画策する。
 
:アビゲイルが「[[フォーリナー|降臨者]]」となる結果を齎すため、閉ざされた特異点において「セイレム」という現象は幾度となく繰り返され――結果としてカルデアによる介入が行われた七度目のセイレムにおいて、魔神柱の目的は果たされた。
 
:アビゲイルが「[[フォーリナー|降臨者]]」となる結果を齎すため、閉ざされた特異点において「セイレム」という現象は幾度となく繰り返され――結果としてカルデアによる介入が行われた七度目のセイレムにおいて、魔神柱の目的は果たされた。
 
:全てが終わった後は、自身の力の制御を学ぶべく、自らの意思で縛られていたセイレムから出ることを決意。現れた本物のランドルフ・カーターと共に「門」を開き、何処とも知れぬ世界に旅立っていった。
 
:全てが終わった後は、自身の力の制御を学ぶべく、自らの意思で縛られていたセイレムから出ることを決意。現れた本物のランドルフ・カーターと共に「門」を開き、何処とも知れぬ世界に旅立っていった。
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:本編の後日談となる幕間の物語では、主人公が虚数潜航を行う未来を知ったことで、ささやかなきっかけを縁として星辰の門を開き、精神を「カルデアにサーヴァントとして召喚されたアビゲイル」に憑依させる形で自ら創造した架空の夢に現れる。主人公を目の当たりにしたことで感情が抑えられなくなり邪神の力が顕現、主人公を彼女の下に手繰り寄せようとするが、寸でのところで自制心を取り戻し少女の姿へと戻った。その後は主人公と語らい、星辰の刻の終わりと共にカーターに連れられて元の世界へと精神を帰還させた。
 
;人物
 
;人物
 
:金髪・碧眼の12歳の少女。
 
:金髪・碧眼の12歳の少女。
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:他方、「深淵の邪神」の擬似的な依り代となった際は、邪神の性質によるものか冷淡かつ達観的、ともすれば挑発的な性格を露わにする。
 
:他方、「深淵の邪神」の擬似的な依り代となった際は、邪神の性質によるものか冷淡かつ達観的、ともすれば挑発的な性格を露わにする。
 
:大人びてはいるものの、根本にある救済への願いそのものは変化していない。ただし、この世に一片の罪も無い人間は存在しないことを理解しており、それゆえにあらゆる人々に「苦痛」という報いを与えることで救う、という破滅的な救済意識へと形を変えている。
 
:大人びてはいるものの、根本にある救済への願いそのものは変化していない。ただし、この世に一片の罪も無い人間は存在しないことを理解しており、それゆえにあらゆる人々に「苦痛」という報いを与えることで救う、という破滅的な救済意識へと形を変えている。
:そうした危険な一面が顕れる一方、本来の気丈さからくる抑制が薄れるためか、甘えたがりな面が表出しやすくもなる。
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:そうした危険な一面が顕れる一方、本来の気丈さからくる抑制が薄れるためか、甘えたがりな面が表出しやすくもなる。セイレムの彼女が主人公と再び会った際は、感情を抑えきれずに夢に取り込んだ主人公を連れ去りかけている。
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:このように「深淵の邪神」に魅入られた彼女は危険かつ異質な性格も併せ持つため、よく目を配り、厳しく律して顛墜を防ぐ者の存在は必須である。
 
:好物のパンケーキについては一家言ある。
 
:好物のパンケーキについては一家言ある。
 
;能力
 
;能力
:この宇宙とは異なる領域外に棲む「深淵の邪神」の一柱である『外なる神』の依り代となったことで、宇宙の外側にある『窮極の門』に接続する『銀の鍵』としての性質を獲得している。
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:この宇宙とは異なる領域外に棲む「深淵の邪神」の一柱である『外なる神』に仕える”巫女”であり、神を顕現させる”依り代”であり、虚構への門を開く”鍵”。
:生きる『銀の鍵』である彼女は全ての時間と空間に「門」を開き、時間と空間を超越してあらゆる領域に移動する。それを利用した時空間接続によって様々な攻撃を行うほか、平行世界や「外宇宙」と呼ばれる領域外への渡航をも可能とする。
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:『'''全にして一、一にして全なる者'''』と称される大いなる神のごく限定的な依り代と化した彼女は、宇宙の外側にある『窮極の門』に接続する『銀の鍵』の力を宿している。
:時空間そのものを繋げることもでき、イングランドやローマ、エルサレムといった各空間をセイレムと物理的に接続、一体化させるという離れ業すらも実現させうる。また原理は不明だが、結界そのものに干渉することで結界を展開した対象の心臓に苦痛を送り込み、死に追い遣る力を持つ。
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:生きる『銀の鍵』である彼女は、全ての時間と空間に「門」を開き、時空を超越してあらゆる領域に移動する。それを利用した時空間接続によって様々な攻撃を行うほか、[[並行世界]]や「外宇宙」と呼ばれる領域外への渡航をも可能とする。更に時空間そのものを繋げることもできるようで、イングランドやローマ、エルサレムといった各空間をセイレムと物理的に接続、一体化させるという離れ業すらも実現させうる。
:時間を超える能力を用い、本来であれば失われたはずの[[特異点]]における記憶を対象に授けることなども可能。
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:それ以外にも様々な超常的な能力を有し、門を繋ぐことによる異界の怪物の召喚、夢への干渉と誑惑、呪術的結線を通した侵蝕、結界を展開した対象の心臓に苦痛を送り込み、死に追い遣る力などを持つ。
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:時間を超える能力を用い、本来であれば失われたはずの[[特異点]]における記憶を対象に授けることや、近い未来に発生する現象を知覚することも可能。
 
:平常時における戦闘時では、主に光り輝く概念触手らしき物体によって攻撃を行う。
 
:平常時における戦闘時では、主に光り輝く概念触手らしき物体によって攻撃を行う。
:『外なる神』の力が本格的に顕現すると、得物として鍵の形状をした杖を携えるようになる。杖は空間に異世界への「門」を開く触媒となり、開いた時空からは巨大な異界の邪神の一部が現れ外敵を殲滅する。額には鍵穴と思しい穴が出現し、内部より覗く邪神の瞳から正体不明の魔力光が放たれる。
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:『銀の鍵』としての力が本格的に顕現すると、得物として鍵の形状をした杖を携えるようになる。杖は空間に外宇宙への「門」を開く触媒となり、開いた時空からは巨大な異界の邪神の一部が現れ外敵を殲滅する。額には鍵穴と思しい穴が出現し、内部より覗く邪神の瞳から正体不明の魔力光が放たれる。
:領域外に棲む邪神の力を宿すことから根本的に「此方の宇宙」とは異なる属性を持ち、その法則に縛られない。それゆえに存在するだけで結界を歪ませ、戒律を破り、魔術の体系そのものを綻ばせてしまう。
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:領域外の邪神と同質の存在であることから、根本的に「此方の宇宙」とは異なる属性を持ち、その法則に縛られない。それゆえに存在するだけで結界を歪ませ、戒律を破り、魔術の体系そのものを綻ばせてしまう。謂わば世界の在り方を不確かにする存在、世界の船底に穿たれた金氏弁の如き脅威。
 
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:だが、これらは『外なる神』の片鱗である『銀の鍵』としての力に過ぎない。薔薇の眠りを超えて窮極の門へと至り、真に『全にして一、一にして全なる者』と一体になった時、彼女は時空の門を守護する神にも等しい、自在な歴史の改鋳・改変すら可能な存在へと昇華する。ただし、それは彼女が彼女ではないモノと化し、この世の理が綻び崩れることに他ならない。
 
== ステータス ==
 
== ステータス ==
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
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:まだ完全に力を制御しきれていないのか、必死に制御しようとするように苦しげに絶叫する。この時は少女らしい声音。宝具は本性を隠し、神秘的な七色の光と共に敵を消滅させる。
 
:まだ完全に力を制御しきれていないのか、必死に制御しようとするように苦しげに絶叫する。この時は少女らしい声音。宝具は本性を隠し、神秘的な七色の光と共に敵を消滅させる。
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;「イグナ……イグナ……トゥフルトゥクンガ………我が手に<ruby><rb>銀の鍵</rb><rt>しろがねのかぎ</RT></RUBY>あり。虚無より現れ、その指先で触れ給う。我が父なる神よ、我、その神髄を宿す現身とならん。<br /> 薔薇の眠りを越え、いざ窮極の門へと至らん……!『<ruby><rb>光殻湛えし虚樹</rb><rt>クリフォー・ライゾォム</RT></RUBY>』」
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;「イグナ……イグナ……トゥフルトゥクンガ。我が手に<ruby><rb>銀の鍵</rb><rt>しろがねのかぎ</RT></RUBY>あり。虚無より現れ、その指先で触れ給う。我が父なる神よ。我、その神髄を宿す現身とならん。<br /> 薔薇の眠りを越え、いざ窮極の門へと至らん……!『<ruby><rb>光殻湛えし虚樹</rb><rt>クリフォー・ライゾォム</RT></RUBY>』」
 
:霊基第二段階以降での宝具使用時。
 
:霊基第二段階以降での宝具使用時。
 
:完全に「生きる『銀の鍵』」としての力をモノにしたようで、終始冷淡に謳い上げる。声音も低く、また冷たいものとなる。それに呼応して宝具も冒涜的な本性を現し、敵を狂気の門へと引きずり込む。
 
:完全に「生きる『銀の鍵』」としての力をモノにしたようで、終始冷淡に謳い上げる。声音も低く、また冷たいものとなる。それに呼応して宝具も冒涜的な本性を現し、敵を狂気の門へと引きずり込む。
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:台詞冒頭の詠唱はクトゥルフ神話の作品『ダンウィッチの怪』作中の台詞が元ネタで、原語表記は「Ygnaiih……ygnaiih……thflthkh’ngha」。原典から推察される意味は「お助け下さい、お父様」となる。
    
;「迷えるときも、孤独に震えるときも、貴方は傍にいてくださった。今度は、私が貴方を支えると誓うわ。でもね……時々は、あ、甘えさせてほしいの……」
 
;「迷えるときも、孤独に震えるときも、貴方は傍にいてくださった。今度は、私が貴方を支えると誓うわ。でもね……時々は、あ、甘えさせてほしいの……」
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==メモ==
 
==メモ==
 
*初めて登場した「[[フォーリナー]]」のサーヴァント。そうした事情もあってか、事前の発表では名前もクラスも不明という異例の扱いがなされた。
 
*初めて登場した「[[フォーリナー]]」のサーヴァント。そうした事情もあってか、事前の発表では名前もクラスも不明という異例の扱いがなされた。
*Fateシリーズで初めて明確に『'''クトゥルフ神話'''』が前面に押し出されたサーヴァントでもある。<br />これまでも[[ジル・ド・レェ|クトゥルフ要素のある]][[フランソワ・プレラーティ|サーヴァント]]はいたが、アビゲイルの登場により型月作品の世界(型月用語としての「世界」ではなく、メタ的な意味での世界)にもクトゥルフ邪神群が実在することが確定した。<br />ただし、型月作品内におけるクトゥルフ神話は「ひとりの夢を見る男が吐き出した創作神話」、すなわち「狂気のような偶然でクトゥルフ邪神群の在り方を言い当てた」創作物として扱われている。<br />ゆえに型月作品の邪神は、厳密に言うと「クトゥルフ邪神群と全く同じ性質を持つ、深淵に潜む名状しがたき冒涜的な何か」である。
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*Fateシリーズで初めて明確に『'''クトゥルフ神話'''』が前面に押し出されたサーヴァントである。<br />これまでも[[ジル・ド・レェ|クトゥルフ要素のある]][[フランソワ・プレラーティ|サーヴァント]]はいたが、アビゲイルの登場により型月作品の世界(型月用語としての「世界」ではなく、メタ的な意味での世界)にもクトゥルフ邪神群が実在することが確定した。<br />ただし、型月作品内におけるクトゥルフ神話は「ひとりの夢を見る男が吐き出した創作神話」、すなわち「狂気のような偶然でクトゥルフ邪神群の在り方を言い当てた」創作物として扱われている。<br />ゆえに型月作品の邪神は、厳密に言うと「クトゥルフ邪神群と全く同じ性質を持つ、深淵に潜む名状しがたき冒涜的な何か」である。
**ちなみに、初登場となった「異端なるセイレム」の舞台となるセイレムは、クトゥルフ神話に登場するアーカムという都市のモデルである。
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**ちなみに、初登場となった「異端なるセイレム」の舞台となるセイレムは、クトゥルフ神話に登場するアーカムという都市のモデルであり、クトゥルフ神話の原点の一つとされる。
 
**そういった縁もあってか、H・P・ラヴクラフト作品集『クトゥルーの呼び声』の帯には『Fate/Grand Order』とのコラボという形でアビゲイルとラヴィニアが登場している[https://twitter.com/sai_zen_sen/status/952885840216117248]。
 
**そういった縁もあってか、H・P・ラヴクラフト作品集『クトゥルーの呼び声』の帯には『Fate/Grand Order』とのコラボという形でアビゲイルとラヴィニアが登場している[https://twitter.com/sai_zen_sen/status/952885840216117248]。
 
*型月作品内におけるクトゥルフ邪神群は『'''型月宇宙とは異なる「外宇宙」に存在する高次生命'''』と定義されている。<br />「外宇宙」とは平行世界ですらない文字通りの領域外とされ、この深淵に棲まう神格はこちらの宇宙の属性を持たず、魔術体系などの法則を始めとする地球の枠組みにも一切縛られない。こういった性質から「異端」「異常異質な神」と称され、人理への明確な脅威と認識されている。
 
*型月作品内におけるクトゥルフ邪神群は『'''型月宇宙とは異なる「外宇宙」に存在する高次生命'''』と定義されている。<br />「外宇宙」とは平行世界ですらない文字通りの領域外とされ、この深淵に棲まう神格はこちらの宇宙の属性を持たず、魔術体系などの法則を始めとする地球の枠組みにも一切縛られない。こういった性質から「異端」「異常異質な神」と称され、人理への明確な脅威と認識されている。
 
**地球上どころかこの宇宙で生まれた存在ですらないため、'''これら深淵の邪神に対しては星の安全装置である[[抑止力]]が働かない'''。<br />事実、作中において、深淵の邪神の完全なる降臨はとりもなおさず人理の破綻を意味するとされている。<br />現時点で示されている邪神の性質や能力(後述)に鑑みても、深淵の邪神を完全に顕現させようと目論んだ魔神柱[[ラウム]]の行為は、一歩間違えれば[[ゼパル]]以上に危険どころの話では済まない暴挙だったと言えるだろう。<br />[[ビースト]]の顕現に対して発動するはずの[[グランドクラス]]サーヴァント召喚すら機能しなかった辺り、その脅威は正に計り知れない。
 
**地球上どころかこの宇宙で生まれた存在ですらないため、'''これら深淵の邪神に対しては星の安全装置である[[抑止力]]が働かない'''。<br />事実、作中において、深淵の邪神の完全なる降臨はとりもなおさず人理の破綻を意味するとされている。<br />現時点で示されている邪神の性質や能力(後述)に鑑みても、深淵の邪神を完全に顕現させようと目論んだ魔神柱[[ラウム]]の行為は、一歩間違えれば[[ゼパル]]以上に危険どころの話では済まない暴挙だったと言えるだろう。<br />[[ビースト]]の顕現に対して発動するはずの[[グランドクラス]]サーヴァント召喚すら機能しなかった辺り、その脅威は正に計り知れない。
 
***元は人間であり、後に深淵の邪神と交わることでフォーリナーのサーヴァントとなったアビゲイルに対して抑止力が働くか否かは現時点では不明。<br />ただし『外なる神』を宿したアビゲイルがこの世界の魔術体系を綻ばせる描写がある、同様にフォーリナーとなった'''[[葛飾北斎]]に対して人類の歴史を観測し裁定する役割を担う[[ギルガメッシュ|英雄王]]の「千里眼」が機能していない'''などの描写を見る限り、フォーリナーとなった瞬間に人類ではなく外宇宙の属性を持つ存在と化し、抑止力が働かなくなる可能性が高い。
 
***元は人間であり、後に深淵の邪神と交わることでフォーリナーのサーヴァントとなったアビゲイルに対して抑止力が働くか否かは現時点では不明。<br />ただし『外なる神』を宿したアビゲイルがこの世界の魔術体系を綻ばせる描写がある、同様にフォーリナーとなった'''[[葛飾北斎]]に対して人類の歴史を観測し裁定する役割を担う[[ギルガメッシュ|英雄王]]の「千里眼」が機能していない'''などの描写を見る限り、フォーリナーとなった瞬間に人類ではなく外宇宙の属性を持つ存在と化し、抑止力が働かなくなる可能性が高い。
*作中の台詞や設定描写から、彼女と関連するクトゥルフ神話の神格は『外なる神』こと『'''ヨグ=ソトース'''』であると推測される。<br />ヨグ=ソトースは時空の制限を一切受けない最強の神性にして、全ての時と共に存在しあらゆる空間に接する全能の存在とされ、全ての時空間を内包し支配する権能を持つ。<br />アビゲイルが「あらゆる時間と空間に門を開き、行き来する」という規格外の能力を持つのは、彼女がこの全能の神格の限定的な依り代となり、時空の深奥に繋がるという「窮極の門」を開く「銀の鍵」としての性質を得たためである。
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*作中の台詞や設定描写から、彼女と関連するクトゥルフ神話の神格は『外なる神』にして『全にして一、一にして全なる者』こと『'''ヨグ=ソトース'''』であると推測される。<br />ヨグ=ソトースは時空の制限を一切受けない最強の神性にして、全ての時と共に存在しあらゆる空間に接する全能の存在とされ、全ての時空間を内包し支配する権能を持つ。<br />アビゲイルが「あらゆる時間と空間に門を開き、行き来する」という規格外の能力を持つのは、彼女がこの全能の神格の限定的な依り代となり、時空の深奥に繋がるという「窮極の門」を開く「銀の鍵」としての性質を得たためである。<br />アビゲイルはいずれ自ら「窮極の門」へと至り、かの『外なる神』と一体となる可能性があるとされるが、その際は時空の門を守護し、高次元の移動や自在な歴史の改鋳・編纂をも可能とする「神」に等しい存在と化すという。
 
**彼女の親友である[[ラヴィニア・ウェイトリー]]の出典である「ダニッチの怪」では、ヨグ=ソトースとラヴィニア・ウェイトリーが成した双子の怪物が登場する。アビゲイルに『外なる神』降臨の儀式を教えた(アビゲイル自身は唯のまじないだと思っていたが)のはラヴィニアであるため、ある意味では直接的な元ネタである。
 
**彼女の親友である[[ラヴィニア・ウェイトリー]]の出典である「ダニッチの怪」では、ヨグ=ソトースとラヴィニア・ウェイトリーが成した双子の怪物が登場する。アビゲイルに『外なる神』降臨の儀式を教えた(アビゲイル自身は唯のまじないだと思っていたが)のはラヴィニアであるため、ある意味では直接的な元ネタである。
 
**同じく「空間を接続する」事で機能する宝具としては[[ギルガメッシュ]]の『王の財宝』が存在する。ただしギルガメッシュのそれが「宝物庫に接続し物体を出し入れする」ものであるのに対し、アビゲイルのそれは時間と空間を超越し、過去や未来、外宇宙への接続と移動をも可能とする代物であるため、王の財宝と比較すると遥かに応用が利く。
 
**同じく「空間を接続する」事で機能する宝具としては[[ギルガメッシュ]]の『王の財宝』が存在する。ただしギルガメッシュのそれが「宝物庫に接続し物体を出し入れする」ものであるのに対し、アビゲイルのそれは時間と空間を超越し、過去や未来、外宇宙への接続と移動をも可能とする代物であるため、王の財宝と比較すると遥かに応用が利く。
*アビゲイルが深淵の邪神の依り代に選ばれたのは、魔神柱ラウムによって純粋な巫術者としての才覚を見出されたことに加え、理性と狂気が混濁する異端たるセイレムにあってあらゆる意味で中心的な役割を担っていたことによる。この条件に加え、彼女が親友としてセイレムに招いたラヴィニア・ウェイトリーが図らずも『外なる神』に纏わる魔導書『象牙の書』を所有しており、その書に記されていたまじないをアビゲイルに教えたことで、かの神格のアビゲイルへの降臨が決定的なものとなった。
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*アビゲイルが深淵の邪神の依り代に選ばれたのは、魔神柱ラウムによって純粋な巫術者としての才覚を見出されたことに加え、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが編んだクトゥルフ神話の原点の一つである狂気の街「セイレム」にあって、あらゆる意味で中心的な役割を担っていたことによる。この条件に加え、彼女が親友としてセイレムに招いたラヴィニア・ウェイトリーが図らずも『外なる神』に纏わる魔導書『象牙の書』を所有しており、その書に記されていたまじないをアビゲイルに教えたことで、かの神格のアビゲイルへの降臨が決定的なものとなった。
 
**『外なる神』降臨を悲願とし、代々それに纏わる錬金術を継承してきたウェイトリー家の娘をも遥かに上回る巫術者としての才覚はラウムにとっても驚嘆に値するものであったらしく、ラウムはこれを以って「外なる神」の顕現および人類の救済を確信したとされる。
 
**『外なる神』降臨を悲願とし、代々それに纏わる錬金術を継承してきたウェイトリー家の娘をも遥かに上回る巫術者としての才覚はラウムにとっても驚嘆に値するものであったらしく、ラウムはこれを以って「外なる神」の顕現および人類の救済を確信したとされる。
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*幕間の物語では、外宇宙へと旅立った彼女の実体が「ある惑星の大きな、古い図書」に滞在していることが明かされるが、これはクトゥルフ神話にてプレアデス星団に存在するとされるの惑星「'''セラエノ'''」のことを指すと思われる。この惑星には大図書館が存在し、そこには様々な星に関する本のほか、「外なる神」やその敵対者に関する秘密の知識や呪文が刻まれた禁断の石板が存在している。如何なる経緯かは不明だが、地球にはラバン・シュリュズベリイ博士が石板の内容の一部を翻訳して残した「セラエノ断章」という自筆写本が存在するという。
    
*偽りのセイレムにおいては、カルデアが干渉するまでに六度の「セイレムという現象」が繰り返されていたが、魔神柱ラウムによればアビゲイルはその中で六つの罪を犯したという。
 
*偽りのセイレムにおいては、カルデアが干渉するまでに六度の「セイレムという現象」が繰り返されていたが、魔神柱ラウムによればアビゲイルはその中で六つの罪を犯したという。
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