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| :サーヴァントとして召喚されたホームズは、彼のモデルとして伝えられるジョセフ・ベル博士やドイル自身、そして世界最古の探偵ヴィドックの似姿───等ではなく、一連の小説作品における主人公(としか思えない言動の人物)として現界する。 | | :サーヴァントとして召喚されたホームズは、彼のモデルとして伝えられるジョセフ・ベル博士やドイル自身、そして世界最古の探偵ヴィドックの似姿───等ではなく、一連の小説作品における主人公(としか思えない言動の人物)として現界する。 |
− | :シャーロック・ホームズの物語はサー・ドイルが生み出した完全な創作なのか、あるいは実在したホームズの伝奇物語としてジョン・H・ワトソン医師が記したものなのか、それともその折衷かは不明。 | + | :名探偵シャーロック・ホームズを実在の人物と仮定して様々な考察を楽しむシャーロキアンたちがそうするように、TYPE-MOONの世界はシャーロック・ホームズの物語を、まったくの虚構、ほら話として一笑に付す扱いを避けているのは特筆すべき点かもしれない。アーサー・コナン・ドイルによる創作と、ジョン・H・ワトソン医師が記した実在したホームズの物語という不思議な区分が設けられ、それらが混沌として混ざり合ったものなのか'''不明'''という扱いであり、ホームズ自身はそのいずれとも明言しない。マシュなどからは、ほとんど実話に近い扱いを受けているのであるが。 |
− | :仮に彼が物語から発生したとすれば、ドイルの小説のみならず、パスティーシュ(模倣作)まで英霊の原典に含んでいる可能性がある―――とカルデア職員の証言がある。 | + | :あるカルデア職員の推測として、ホームズが物語から生まれた存在であるのなら、ドイルの小説のみならず、別人を作者とするパスティーシュ(模倣作)まで英霊の原典に含んでいるのではないかという可能性が指摘されている。 |
| ===関連=== | | ===関連=== |
| ;「シャーロック・ホームズ」シリーズ | | ;「シャーロック・ホームズ」シリーズ |
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| :なお、初版本は現存しているものは11冊しかなく、コピーを使って補修を行ったバージョンでさえ10万ドルを越える値段がつく。保存状態も極めて良いため、相当な高額になるのは間違いないであろう。<ref group = "注">原作においてホームズは『緋色の研究』の内容について厳しく批判しているので、初版本を大切に保存していたというのも驚きではある。</ref> | | :なお、初版本は現存しているものは11冊しかなく、コピーを使って補修を行ったバージョンでさえ10万ドルを越える値段がつく。保存状態も極めて良いため、相当な高額になるのは間違いないであろう。<ref group = "注">原作においてホームズは『緋色の研究』の内容について厳しく批判しているので、初版本を大切に保存していたというのも驚きではある。</ref> |
| :また、作中で述べられた事実については概ね正しいが出版すべきでない内容については検閲されており<ref group = "注">実際のところ、『緋色の研究』の内容については暗殺教団そのものなモルモン教の描写を始め、荒唐無稽な箇所が散見される。現実には著者のドイルの偏見に由来する代物であろうが、これらがホームズの検閲の結果と考えると、真実がどうだったのかは興味深い。また『緋色の研究』事件において犯人には協力者がいたのだが、'''この協力者の正体は謎のまま事件は解決してしまう'''。これがホームズの検閲の結果だとすれば、協力者の正体は[[ジェームズ・モリアーティ|…]]</ref>、「検閲前の文章」もこの世界のどこかに現存しているとか。 | | :また、作中で述べられた事実については概ね正しいが出版すべきでない内容については検閲されており<ref group = "注">実際のところ、『緋色の研究』の内容については暗殺教団そのものなモルモン教の描写を始め、荒唐無稽な箇所が散見される。現実には著者のドイルの偏見に由来する代物であろうが、これらがホームズの検閲の結果と考えると、真実がどうだったのかは興味深い。また『緋色の研究』事件において犯人には協力者がいたのだが、'''この協力者の正体は謎のまま事件は解決してしまう'''。これがホームズの検閲の結果だとすれば、協力者の正体は[[ジェームズ・モリアーティ|…]]</ref>、「検閲前の文章」もこの世界のどこかに現存しているとか。 |
− | ;初歩的な事だ | + | ;『初歩的な事だよ、ワトソン君。』(Elementary, my dear Watson.) |
− | :ホームズにまつわる有名な言葉の一つだが、実際に彼のものとして初出したのはドイルの小説ではなくウィリアム・ジレット主演・脚本・演出の舞台劇である。ドイルはジレットの演じるホームズを「'''自分の小説以上だ'''」と賞賛したという。 | + | :ホームズの有名な台詞の一つだが、定型句として初めて登場したのはドイル本人の小説においてではなく、ウィリアム・ジレット主演・脚本・演出の舞台劇である。ドイルはジレットの演じるホームズを「'''私の小説以上だ'''」と高く評価したという。 |
− | :ちなみに、ドイルの短編『背中の曲がった男』の中ではワトソンに対して「初歩さ(“Elementary.”)」とホームズが発言しており、ここからジレットは着想を得たとされる。 | + | :ドイルの短編『花婿失踪事件』(A Case Of Identity)では「このことはみな面白くはあるが、どちらかといえば初歩的な事さ」(All this is amusing, though rather elementary,)と発言している。なお、『背中の曲がった男』(The Crooked Man)でも、ホームズはワトソンが多忙であったことを言い当て、ワトソンから「素晴らしい!(“Excellent!” )」と称賛されるも、「初歩的な事さ(“Elementary,”)」と返している。 |
| ;シゲルソン | | ;シゲルソン |
| :ホームズの偽名の一つ。ノルウェー人の旅行者としての身分であり、ライヘンバッハの滝の事件の後に中東からインドにかけて行動していた際にはこの名前で旅行記を執筆している。 | | :ホームズの偽名の一つ。ノルウェー人の旅行者としての身分であり、ライヘンバッハの滝の事件の後に中東からインドにかけて行動していた際にはこの名前で旅行記を執筆している。 |