概要
[[冬木市|冬木]]を預かる[[魔術師]]の家系、[[遠坂家]]の6代目頭首。[[穂群原学園]]では2年A組(『[[Fate/hollow ataraxia]]』では3年A組)。<br>
黒髪をツインテールにし、黒い目を持ち、ニーハイソックスを履いている。絵ではツーサイドアップ、碧眼、サイハイソックスになっている。
; 略歴
:『[[Fate/stay night]]』の4年前の2月頃、生徒会の用事で[[衛宮士郎]]の通う中学校に出向き、そこで彼が[[衛宮士郎の走り高跳び|高跳び]]している様子を目撃する。
:[[聖杯戦争|第五次聖杯戦争]]には「そこに戦いがあるから戦う」という、どこぞの登山家ばりの理由で参加する。
:最優とされる「[[セイバー|剣士]]」の英霊を召喚すべく準備してきたが、召喚の触媒が用意できず、父・[[遠坂時臣|時臣]]の遺した宝石のペンダントで儀式を行う。結果としてペンダントが触媒となり、[[エミヤ|アーチャー]]を召喚する。
:学園で起こった[[クー・フーリン|ランサー]]との戦闘に巻き込まれ口封じのために殺害された[[衛宮士郎]]を、ペンダントの魔力を用い力ずくで蘇生させる。その後、期せずして[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]を召喚した士郎と同盟を組み、聖杯戦争を戦う。
; 人物
: 容姿端麗、才色兼備の優等生……を演じている。無論、それを完璧に演じきれるだけの能力はあるが、凛の性格からしてみればそれは何重にも猫をかぶった状態であり、本来の彼女の性格を一言で示すならば、士郎が評した「あかいあくま」が最適。
: 競争相手がいるならば周回遅れにし、刃向かう輩は反抗心をつぶすまで痛めつける。「やるからには徹底的に」を信条としている。その反面、聖杯戦争冒頭で士郎を助けたり、その後もなあなあで士郎との同盟を最後まで続けるなど、完全に冷徹にはなりきれないお人好しな面も。
: 恋愛面に関しては割と乙女であり、興味がない人間からのアプローチはあっさり撥ね退けるが、気に入った相手に心から褒められると照れてしまい、調子を崩してしまう。ストレートな愛情表現となればなおさらで、とあるシーンでまったく予想外の方向から士郎に好意を示された時に真っ赤になって硬直してしまったことも。
: 細かい作業をしたり説明セリフを喋る時には眼鏡をかけることがある。『Fate/hollow ataraxia』でクォーターと自己申告している<ref group="注">『とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦』にて時臣が「遠縁のエーデルフェルト」と発言しているので、恐らく時臣がハーフ。</ref>。
:大師父であるゼルレッチの[[魔法]]「平行世界の運営」へいたることを目標とし、研鑽を続けている。幼少期から、魔術刻印の拒絶反応を抑えるため、とんでもなくまずい薬を服用している。これは痛みを和らげるというより刻印がなじみやすくなるよう体を作り変えるようなもので、副作用として体臭が変化した。以降、体臭を誤魔化すために香水を細かく使い分けたり、特注のシャンプーを使用したりしている。
;能力
:魔術回路はメインが40、サブが二つあり<ref group="出">『ロード・エルメロイⅡ世の冒険 4「錬金術師の遺産(上)」』第四章-4</ref>、それぞれ30。魔力容量の半分程度なら1日ちょいで回復する。属性を2つ持てば優秀とされる魔術師にあって、5つの属性全てを兼ね備えた「五大元素使い(アベレージ・ワン)」。午前2時に絶好調を迎える。[[獅子劫界離|某死霊魔術師]]が絶好調になる丑三つ時。
:特性は遠坂に伝わる「転換」の他、「強化」も習得している。凛の特性はようするに「何でもできる」ことなのだが、それは逆に、あちこちに半端に手を出してしまい、かえって大した成果に結びつかない、という器用貧乏に陥る危険性も持っている。
:転換の特性を活かし、[[宝石魔術]]を専門とする。宝石の中で魔力を流転させ、本来保存できないはずの魔力をストックしておき、宝石に宿った念に乗せてそのまま魔力を解放することにより魔弾として戦闘に転用する。切り札は10個の宝石で、この宝石に魔力を貯めた期間は17年とも10年とも言われている。
:その10個の宝石は、1粒Aランク(相当)であり、その威力は1粒で家の1軒や2軒を跡形もなく吹き飛ばせる威力とされている。本来、Aランクの大魔術には大儀式や詠唱により発動までにかなりの時間を要するが、凛の宝石魔術は一工程で発動することが可能。虎の子の宝石4個を用い、禁呪の相乗で限界を超えさせた一撃は聖堂はおろか教会ごと崩壊する威力になる。
:高い宝石を使わないで済むように、[[ガンド]]を多用する。本来相手の体調を崩すだけのガンドに高い魔力密度から拳銃弾並みの破壊力を持たせており、「フィンの一撃」というか「フィンのガトリング」と呼ぶのが相応しい。
:魔術師としての才能をダイアグラムで表すと綺麗な円形を描く。数値で表すならシエルを100としたら凛は70~100。長すれば歴代の魔術協会の中でも百番以内に入る程の才能を有している<ref group="出">『GAME JAPAN』2007年2月号</ref>。魔術師的なレベルでは、[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト|ケイネス]]が100+α(特殊礼装分)、[[コルネリウス・アルバ|アルバ]]は100、[[アトラム・ガリアスタ|アトラム]]は20ぐらい、士郎は10~20ぐらいなのに対して、凛は20~30(作中を基準)<ref group="出">「きのことたかしの一問一答」『Fate/stay night[UBW] Animation Material Ⅱ』</ref>。
:兄弟子の[[言峰綺礼]]より体術の手ほどきを受けている<ref group="注">『Fate/side matarial』では空手擬きとされているが、UBWルートでは「中国拳法でいうところの寸顎」(原文ママ、寸勁の誤字か)を使用しており、『Fate/unlimited codes』以降は正式に八極拳ということになっている。</ref>。ランサーから評価されるくらい脚が速い。屋上から校庭までの100m以上の距離を7秒かけずに走ることができ、常人からは残像しか見えないとのこと。
:非常に優秀な実力を持つのだが、遠坂家の遺伝的特質として、詰めが甘く肝心なところで凡ミスを犯すという欠点を持つ。さらに重度の機械オンチで、携帯電話は確実に使えない。中華料理を得意とするが、味噌汁は作れない。<del>家庭科はどうしてたのか</del>
:将来、ある程度大成すると言われている。原作者曰く「教授にはなれます。でも名誉教授にはなれません。なぜなら、やはり、ここ一番で大ポカするからネ!」。とはいえ晩年にはドジ属性の呪いも克服し、魔術師界隈では「ある意味、手を出してもいいコトがない大物」として扱われるのではとのこと<ref group="出">「Fate道場」『コンプティーク』2006年3月号</ref>。
:遠坂凛が言峰綺礼と戦う場合、スペックでは凛が上だが、刷り込まれたトラウマによって実力を発揮できずに8割方言峰の勝利となる。だが、たとえ他人同士でも凛は苦戦を免れず、これは魔術師殺しとして10年以上戦い抜いた言峰の経験は、凛の才能を覆すものであるとか<ref group="出">「誌上対決8番勝負」『電撃姫』2006年2月付録「TYPE-MOON DOUBLE MANIAX」</ref>。