[[宝具|投影宝具]]
:「無限の剣製」と深い関わりがあるので、「[[エミヤ|アーチャー]]」のページも参照。
;干将・莫耶
:アーチャーのトレードマークともいえる夫婦剣。アーチャーの物を複製し投影する。双剣での戦い方もアーチャーのものを模倣しており、未来の自分が行き着いた戦闘スタイルだけあって扱いやすく感じている。士郎がアーチャーの影響を受けて稽古した際にそれを感じ取ったセイバーは少し不機嫌になっている。
:UBWルートでは、[[葛木宗一郎|葛木]]との戦闘時に強い武器を望んだ士郎が柳洞寺で見たアーチャーの双剣を連想し、不完全ながらも宝具であるこの双剣を投影するという離れ業をやってのける。しかし、その結果使われていなかった魔術回路が突然開かれるという状況になった士郎の体はショック状態になり、一時左半身が麻痺するというアクシデントを伴った。その後もこの双剣は士郎の投影魔術の主力として使われ続ける。
:HFルートでライダーと共闘しなかった場合[[アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕|セイバーオルタ]]に対抗するために使用され、同じものを作り出せる投影品という利点とこの夫婦剣が持つお互いに引き合うという性質を活かしたアーチャーの剣の最奥「鶴翼三連」を不完全ながらも模倣することでセイバーを剣技において一手上回り、決定的な一撃を打ち込んでいる。
;鶴翼三連(かくよくさんれん)
:①一対目を投影(干将a・莫耶a)。渾身の魔力を込めて投擲。鉄塊すら砕く威力で左右同時に敵の首を狙う。
:②一対目(干将a・莫耶a)が弾かれた後、無手となったのを見て敵が接近。「凍結、解除」(停止解凍)により瞬時に二対目(干将b・莫耶b)を投影。
:③引き寄せられて戻ってきた一対目の干将aと手に持つ莫耶bで背後と正面からの渾身の同時攻撃。
:④これを防がれるも、上記と同様に引き寄せられてきた莫耶aと手に持つ干将bで再度渾身の力で同時攻撃。
:⑤二度の渾身の奇襲が防がれた場合、さらに三対目(干将c・莫耶c)を投影して三度目の渾身の一撃を放つ。
:この連撃には布石はあるが牽制はない。作中では初手の投擲から渾身の力で繰り出しており、1つでも当たれば敵を打倒出来る。
;勝利すべき黄金の剣(カリバーン)
:かつてセイバーが所有していた「選定の剣」。夢で共有した彼女の過去の記憶で見たものを、バーサーカー戦にて初投影。本来の持ち主であるセイバーと共に振るい、[[ヘラクレス|バーサーカー]]を打倒した。
:士郎の投影の特異性を最初に示した投影宝具であり、剣の腕は常人レベルの士郎でさえ、剣に刻まれたセイバーの戦闘記録を再現・投影したことで彼女並みの剣の扱いをすることができる(剣が覚えている、剣が勝手に動くとは士郎の言)。
:Fateルートのギルガメッシュ戦でも投影したが、原典である『原罪(メロダック)』を持ち出された結果、オリジナルの更にオリジナルである原典には勝てずに打ち砕かれてしまった。
;全て遠き理想郷(アヴァロン)
:「約束された勝利の剣」の鞘。かつて切嗣によって士郎の身体に埋め込まれており、長年の融合により原型を無くしていた。セイバーの魔力により起動し、士郎の傷を何度となく癒やすことになる。
:最初に投影したのは海浜公園でギルガメッシュと戦った際。アニメ版(2006年)では投影した鞘にセイバーの持っていた「約束された勝利の剣」を納め、「天地乖離す開闢の星」をただ防ぐのみではなくギルガメッシュに向かって反射するという演出がされている。
:その後、士郎の投影技術と担い手のセイバーの力で士郎の体内より摘出され、持ち主に返還される。
:柳洞寺での決戦において「この世全ての悪」の泥を防ぐために投影。あまりに身近にあった士郎の半身とも言える宝具であるため、通常の投影のような工程を踏まずとも一瞬で投影できた。
:投影はFateルートのみ可能。その他のルートでは存在が知られることはなく、セイバーとの契約が切れてしまうため、回復力も十全に機能しなくなるが、UBWルートではセイバーが見守る中でのアーチャーとの戦いにおいて本来の力に比べて微弱ながらも士郎への加護を発揮していた。
:元々セイバーだけが使える物であり、聖杯戦争が解体されて彼女とのラインが切れると、イメージが失われ投影できなくなる<ref group="出" name="「奈須きのこ一問一答-サーヴァント関係」『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.133" />。更にアーチャーの場合は「全て遠き理想郷」自体も長い放浪生活の中で意味を失い、星の内海へと帰っていったため、彼の体内には無い<ref group="出" name="「きのことたかしの一問一答」『Fate/stay night[UBW] Animation Material Ⅱ』">「きのことたかしの一問一答」『Fate/stay night[UBW] Animation Material Ⅱ』</ref>。
;全投影連続層写(ソードバレルフルオープン)
:[[ギルガメッシュ]]戦の際、射出されてから投影を開始していては間に合わないことから使用する。
:原理としては、①X個の宝具を解析開始→②1個ずつ魔術(せっけいず)を回路に並べていく→③X個の工程完了→④X個の投影もとい魔術(せっけいず)を回路で待機させる→⑤「停止解凍」する→⑥1つの設計図を具現化→⑦具現化出来た物を射出→⑧次の設計図の具現化に取り掛かる(⑥に戻る)、という具合に1つずつカタチにしながら射出するため順次発射となる。作中の説明で、士郎は1つずつしかカタチに出来ないとされており、アーチャーのように一斉掃射出来ないのは、そもそもカタチにした状態で複数展開が出来ないため。この技の肝は、予め複数の設計図をストックしておくことで、任意のタイミングで瞬時に具現化出来ることにあり、複数同時投影というより複数高速投影というニュアンスに近い(カタチにしていないだけで投影工程は完了しているので同時投影でも間違いではないとは思うが)。欠点として、設計図であっても複数の宝具を一つの回路に待機させておくのは士郎の魔術回路では負担が大きく、エアを全力で解析しようとした際には残りの設計図を全て破棄しており、片手間で使えるものではないという点。
:待機中の魔術(せっけいず)は本来視認出来るものではないが、ギルガメッシュは士郎に働く魔術及び手の内を把握出来ることから本数を正確に言い当てた。
:アニメUBWでは具現化出来ており、ギルガメッシュに本数を看破されて驚くシーンがカットされている。
:鶴翼三連を使用した際の「凍結、解除」は言い方は違うが、この「停止解凍」と同じものと思われる。
;是・射殺す百頭(ナインライブズ・ブレイドワークス)
:[[ヘラクレス|バーサーカー]]から斧剣ごと投影した秘剣。数多くある「射殺す百頭(ナインライブズ)」の対人用である全ての斬撃が一つに重なって見えるほどの「ハイスピードな九連撃」。
:HFルートにて、いずれ死ぬと知りながらイリヤを守る為にアーチャーの腕の封印を解き、襲いかかってくるバーサーカーの失われている宝具を投影、バーサーカーの音速の剣を凌駕した神速の剣でバーサーカーの身体の八割を失わせた。27の魔術回路の全てを用い、脳裏に九つのイメージを浮かべているが、実際に狙いを定めて撃ち抜くのは八点(上腕、鎖骨、喉笛、脳天、鳩尾、肋骨、睾丸、大腿)であり斬撃エフェクトも八つになっている。
:本来、バーサーカーの斧剣は桁外れの重量であり、衛宮士郎に扱うことはできないが、[[エミヤ|アーチャー]]から移植された左腕で敵の怪力ごと複製して使いこなした。
:『フェイト/タイガーころしあむ』『Fate/unlimited codes』では士郎の最強必殺技となっており、発動すると『Réalta Nua』で追加されたCGと同じ左腕を掲げて正面を睨み付けるポーズを取ったあとに斬撃を叩き込む。『Fate/unlimited codes』では原作同様八つの斬撃による8hit技になっている。
;熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)
:七枚の花弁を展開する結界宝具。
:UBWルートで凛の魔力を借りながら投影した際は七枚全て展開されているが、アーチャーから左腕を移植されたHFルート、及び『hollow』で投影した際にはアーチャーのものと比べて花弁が四枚と少ない。
:HFルートでは[[メドゥーサ|ライダー]]との共闘に用いられ、セイバーオルタの「約束された勝利の剣」を打ち破るために使用される。最強の聖剣の黒い光から「騎英の手綱」を駆るライダーをその花弁で守り突破させた。
:UBWルートではギルガメッシュとの戦いに用いられた。なお『Fate/side material』には「士郎の呪文詠唱を守ったアイアスはアーチャーが投影したもの」という旨の記述があるが<ref group = "出" name="『Fate/side material』78-79ページ">「Fate用語辞典-ロー・アイアス」『Fate/side material』pp.78-79</ref>、実際にはこの記述は誤りであり、このアイアスは士郎が投影したものとなる。そもそもこの戦闘においてアイアスは、ギルガメッシュがエアを使った時と、無限の剣製のための呪文詠唱の間の時の二回において使用されており、この一度目のアイアスが士郎ではなくアーチャーが作り上げたもので<ref group="注">ギルガメッシュの「直前に盾を敷いたのか……?」というセリフ及び士郎の「助かったというのなら、何か助かる理由があったのだ。単にそれが、俺の預かり知らぬ物であっただけ」というセリフはこのことを表している。</ref>、二度目の士郎の詠唱呪文を守るために使用したアイアスは士郎自身が投影したものとなる。<ref group = "出" name="『Fate/complete material Ⅲ』130ページ">「奈須きのこ一問一答-『Fate』の素朴な疑問」『Fate/complete material Ⅲ』p.130</ref>。
;破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)
:[[メディア|キャスター]]が所有していた、あらゆる魔術を初期化する、最強の対魔術宝具。
:HFルートにおいて、桜を「この世全ての悪」から解放するために使用。
;ヴァジュラ、キュプリオトの剣
:『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』にて使用。
他にも、アーチャーとの戦いで「偽・螺旋剣(カラドボルグII)」や「絶世の名剣(デュランダル)」、[[ギルガメッシュ]]との戦いでデュランダルやハルペーなど多くの武器を貯蔵し、投影している。<br>
さらに『hollow』にてライダーが見せた意識を暗黒神殿内にとらわれた中ではキビシスの袋を投影している。
神造兵装の投影は不可能。ただ型落ちの宝具ならば幾つか含んでいる可能性が示唆されている<ref group="出" name="「奈須きのこ一問一答-宝具関係」『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.134" />。<br>
HFルートの最後の投影でセイバー・オルタの「約束された勝利の剣」のCGが映し出されるが、その物ではなかった可能性が高い。<br>
また、ムーンセルのアーチャー・[[無銘]]は、「永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)」という、「約束された勝利の剣」の劣化品を投影している。こちらは本編時より錬鉄可能条件がアップしているため。メタな事を言ってしまえば、きのこ氏が目を離している間にスタッフがエクスカリバー投影のモーションを自作してしまい、せっかく作ってくれたものを没にするのもあれなので、無銘は投影の性能が上がってることにし、かつ劣化品ならギリギリ有りという事で手を打った<ref group="出">「Fate/EXTRA用語辞典-無限の剣製」『Fate/EXTRA material』p.213</ref>。<br>
また起源の関係で収められる武器は白兵戦縛りになるが<ref group="出" name="「奈須きのこ一問一答-宝具関係」『Fate/complete material Ⅲ World material.』p.134" />、「起源弾」については然るべき訓練を受ければ投影でばら撒けるかとの質問に「あまり大っぴらに使うと周囲に認知されてしまい、対策されてしまうのでここぞという時のみ使う方が良い」というようなコメントがされており、作れることを否定されてはいない<ref group="出">「誌上コメンタリーⅠ-第十二話 聖杯の招き」『Fate/ZeroアニメビジュアルガイドⅠ』p.135</ref>。