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+ | カルデアがある世界でも団体そのものは存在していた模様。EXTRAの世界同様山奥でコミュニティを作っていたようである。2017年時点での団体の消息は不明だが、[[殺生院キアラ|上記の壊滅の原因となった女性]]の病気が外部から来た医者の手によって治療されたこと、それによって精神的に逸脱する事無く山を下りて[[海洋油田基地セラフィックス]]に至っているので、信者同士の殺し合いによる壊滅という最悪の結末は避けられたものと思われる<ref group = "注">その代わりにセラフィックスは件の女性が[[ゼパル|ある魔神]]によってその運命を狂わされてしまい、団体と同じ末路を迎えてしまった。</ref><ref group="注">ただ、コミック版での描写では、医者が着ていた上着を寝間着の上から羽織って夜の山道を走るキアラの姿があるので、穏便に縁が切れたわけではなさそうである。</ref>。 | ||
==人物== | ==人物== | ||
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+ | ;[[殺生院キアラ〔アルターエゴ〕]] | ||
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+ | *詠天流の名前の由来は明言されていないが、元ネタとして、ドーパミンに関連する快楽神経系である「A10神経」が候補としてプレイヤー間で挙げられている。 | ||
+ | *真言立川流は実在した真言密教の宗派で、その教義とは'''性交を通じて悟りを得る'''というものである。これだけだと非常にいかがわしい宗派に思えるが、元来、密教は人間が行う営み全てを肯定する宗教であり、特に新たな命を生み出す性交を神聖視する風潮がある(密教に限らず、性交を神聖視する宗教は洋の東西を問わず多数存在する)。<br>しかし、日本には密教の教義は部分的にしか伝わっておらず、他の仏教と同一視されてしまっている。 | ||
+ | **立川流では、特別に選ばれた髑髏を本尊とする為の儀式があるが、その儀式を行っている間は'''本尊の前で絶え間なく真言を唱えながら性交を続けなければならず、しかも儀式が完了する7年間ずっと行わなければならない'''という非常にハードな行である。<br>無論、ただ性交するのではなく本来は悟りを得る為の儀式であり、悟りを得られればもはや髑髏本尊は必要なくなってしまう。更に立川流は男女ともに悟りを得て仏になると説いており、この点において「女性は悟りを得られない」とした既存の宗派とは一線を画している。 | ||
+ | ***ただし、これらの教義や儀式の内容は俗説の部分が大半を占めてしまっており、本来の教義は現在に至るまでほとんど伝わっていない。<br>と言うのも、立川流は他の宗派から弾圧されて経典のほぼ全てが焚書の憂き目にあっており、現在に伝わっている資料は弾圧した側の資料だけである(ぶっちゃけると、'''「かつて真言立川流という宗派があった」という事しか判っていない''')。その資料にも多数の誤記が散見されており、この宗派の実像をますます不鮮明にしてしまっている。 | ||
+ | ***一応、信頼できる部分のみを抜き出すと、成立したのは12世紀の初めで、真言密教と陰陽道を掛け合わせたものと言われている。全盛期を迎えたのは14世紀の半ば頃で、後醍醐天皇が立川流に帰依した事で大きな後ろ盾を獲得し、一時は真言密教の9割の僧侶が立川流に帰依したと言われている。<br>しかし、後醍醐天皇が建武の親政に失敗した事を切っ掛けに凋落の一途をたどり、遂には真言密教の総本山を称する高野山によって徹底的な弾圧が行われ、経典もあらかた焚書となってしまった。<br>その後は細々と教義が伝えられたが、江戸時代の弾圧で完全に断絶したとされている。ただ、その独特の教義は日本の仏教界に大きな影響をあたえ、現在に至っているとされている。 | ||
+ | **そして21世紀に入り史料批判が行われた結果、'''「真言立川流」と「髑髏本尊を用いる名称不明の宗派」は別物である'''可能性が高い、ということが明らかになった。<br>なぜこの二つの宗派が同一視させられるようになったのかというと、真言宗の別派、高野派の僧「宥快」により「髑髏本尊を用いる宗派」と「真言立川流」を意図的に同一視させるように批判を行った書が著されたことが要因とされている。 | ||
+ | ***宥快がなぜそのような言論を行ったかについては諸説あるが、いずれの説にも共通することとして、宥快の真に攻撃したかった相手は別にあり、'''「真言立川流」は体のいいスケープゴートでしかなかった'''、ということが示されている。 | ||
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2023年12月31日 (日) 20:22時点における最新版
概要[編集 | ソースを編集]
仏教の真言立川流の傍流にあたる宗教団体。
真言立川流の教えが基盤にあるため、その理論は『自性清浄・二者合一・超力招来』の三脚からなる。
Fate/EXTRA CCC[編集 | ソースを編集]
西暦1970年以後も旧世界の魔術理論を実践し、人里離れた山奥で小さなコミュニティを作っていた“生きた化石”だったが、2018年を機に教義を改め、ネットワーク社会に対応した新世界の魔術団体として蘇った。
カルトながら急激に信徒を増やしていったが、急激な信徒拡大によって内部での権力争いが起こり、2020年にはその活動を停止し、2030年には消滅した。
教団があったコミュニティには身内同士で殺し合った信者たちの亡骸が今も野ざらしになっているという。
Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]
カルデアがある世界でも団体そのものは存在していた模様。EXTRAの世界同様山奥でコミュニティを作っていたようである。2017年時点での団体の消息は不明だが、上記の壊滅の原因となった女性の病気が外部から来た医者の手によって治療されたこと、それによって精神的に逸脱する事無く山を下りて海洋油田基地セラフィックスに至っているので、信者同士の殺し合いによる壊滅という最悪の結末は避けられたものと思われる[注 1][注 2]。
人物[編集 | ソースを編集]
メモ[編集 | ソースを編集]
- 詠天流の名前の由来は明言されていないが、元ネタとして、ドーパミンに関連する快楽神経系である「A10神経」が候補としてプレイヤー間で挙げられている。
- 真言立川流は実在した真言密教の宗派で、その教義とは性交を通じて悟りを得るというものである。これだけだと非常にいかがわしい宗派に思えるが、元来、密教は人間が行う営み全てを肯定する宗教であり、特に新たな命を生み出す性交を神聖視する風潮がある(密教に限らず、性交を神聖視する宗教は洋の東西を問わず多数存在する)。
しかし、日本には密教の教義は部分的にしか伝わっておらず、他の仏教と同一視されてしまっている。- 立川流では、特別に選ばれた髑髏を本尊とする為の儀式があるが、その儀式を行っている間は本尊の前で絶え間なく真言を唱えながら性交を続けなければならず、しかも儀式が完了する7年間ずっと行わなければならないという非常にハードな行である。
無論、ただ性交するのではなく本来は悟りを得る為の儀式であり、悟りを得られればもはや髑髏本尊は必要なくなってしまう。更に立川流は男女ともに悟りを得て仏になると説いており、この点において「女性は悟りを得られない」とした既存の宗派とは一線を画している。- ただし、これらの教義や儀式の内容は俗説の部分が大半を占めてしまっており、本来の教義は現在に至るまでほとんど伝わっていない。
と言うのも、立川流は他の宗派から弾圧されて経典のほぼ全てが焚書の憂き目にあっており、現在に伝わっている資料は弾圧した側の資料だけである(ぶっちゃけると、「かつて真言立川流という宗派があった」という事しか判っていない)。その資料にも多数の誤記が散見されており、この宗派の実像をますます不鮮明にしてしまっている。 - 一応、信頼できる部分のみを抜き出すと、成立したのは12世紀の初めで、真言密教と陰陽道を掛け合わせたものと言われている。全盛期を迎えたのは14世紀の半ば頃で、後醍醐天皇が立川流に帰依した事で大きな後ろ盾を獲得し、一時は真言密教の9割の僧侶が立川流に帰依したと言われている。
しかし、後醍醐天皇が建武の親政に失敗した事を切っ掛けに凋落の一途をたどり、遂には真言密教の総本山を称する高野山によって徹底的な弾圧が行われ、経典もあらかた焚書となってしまった。
その後は細々と教義が伝えられたが、江戸時代の弾圧で完全に断絶したとされている。ただ、その独特の教義は日本の仏教界に大きな影響をあたえ、現在に至っているとされている。
- ただし、これらの教義や儀式の内容は俗説の部分が大半を占めてしまっており、本来の教義は現在に至るまでほとんど伝わっていない。
- そして21世紀に入り史料批判が行われた結果、「真言立川流」と「髑髏本尊を用いる名称不明の宗派」は別物である可能性が高い、ということが明らかになった。
なぜこの二つの宗派が同一視させられるようになったのかというと、真言宗の別派、高野派の僧「宥快」により「髑髏本尊を用いる宗派」と「真言立川流」を意図的に同一視させるように批判を行った書が著されたことが要因とされている。- 宥快がなぜそのような言論を行ったかについては諸説あるが、いずれの説にも共通することとして、宥快の真に攻撃したかった相手は別にあり、「真言立川流」は体のいいスケープゴートでしかなかった、ということが示されている。
- 立川流では、特別に選ばれた髑髏を本尊とする為の儀式があるが、その儀式を行っている間は本尊の前で絶え間なく真言を唱えながら性交を続けなければならず、しかも儀式が完了する7年間ずっと行わなければならないという非常にハードな行である。
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
出典[編集 | ソースを編集]