ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ
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ランサー
- 真名:ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ
- 身長:141cm / 体重:39kg
- 出典:史実(史実……?)
- 地域:サンタランド(自称)
- 属性:混沌・善
- 性別:女性
- CV:坂本真綾
- キャラクターデザイン:武内崇
- 略歴
- 『二代目はオルタちゃん』にてジャンヌ・オルタがサンタ役の乗っ取りを企て、サンタオルタからプレゼント袋を盗むために子ギルから透明になる水薬を借りたが、「うっかり」薬を間違えてソレを飲むことにより誕生し、サンタを目指すことなった。
- しかし彼女は性格に加えて生まれた状況が特殊であるため、サンタとしてのあり方はとサンタの本質とかけ離れており、行く先にプレゼントを楽しみにしていたサーヴァントたちから不評を買ってしまう。
- そしてジャックとナーサリーにプレゼントを渡したが逃げ出してしまい、それに見かねたふたりに返却され、代わりに行ったことのない海に行く約束をする事となった。
- 人物
- 白いサンタ服を着た幼い少女。
- 本来のジャンヌのように生真面目で融通が利かず、猪突猛進。たまに無茶をする、いざとなれば非合法的手段に訴えるし、いざとではなくとも効率が良ければ非合法的手段も吝かではない。
- しかしパニックになると慌てふためいた挙げ句泣き出し始め、周囲を混沌に陥れる点が本来のジャンヌと異なっている。
- 本人としては大人になったジャンヌ・オルタは、そのやさぐれっぷりが見ていて恥ずかしいようであるが、当人もまたマスターにどう甘えたいのにどうやって甘えればいいのか分からない。
- 一方で、有用性と有益性が彼女を構成する全てと考えるほど論理的なものを好み、逆に無駄なものを好まない。頑固であることに加え、自身に禁欲を課し、辛いことがあっても強がっている。
- 誰かの喜びが解らないが故に、プレゼントを贈ることに「喜びを感じておらず」、益の有無に拘るのも、何を贈れば喜ぶのかが分からない。
- 「プレゼントは贈ったものが贈ったこと自体を喜んでいるだけの自己満足」「役に立たなければプレゼントなど意味はない」と考えている。
- その結果、喜ばれるものよりも役に立つものをプレゼントする事を重視し、贈られた側が喜ばれなくとも実用一点張りという押しつけに等しい形で顕れている。
- 願いを叶える者でありながら願いから逃避し、他者の「願いを叶える」という自身の願いを持ち、これをカタチにするサンタとしての本質を理解していない。
- 能力
- 赤と緑のリボンをあしらった槍を振り回している他、青い炎による攻撃を行っている。
- EXアタックでは両腕に赤と緑のエネルギーを収束し敵に投射させて敵を巻き込ませる「ツインアーム・リトルクランチ」を披露している。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ランサー | 主人公 (Grand Order) | C | D | A | B | A++ | A+ | 対魔力:A+ | 聖者の贈り物:C 自己変革:A うたかたの夢:EX |
宝具
- 優雅に歌え、かの聖誕を(ラ・グラスフィーユ・ノエル)
- ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1~10
最大補足:10人 - 吼え立てよ、我が憤怒と対を為し、ジャンヌ・オルタ・サンタ・リリィがノリノリになったときに発動する聖歌宝具。
- 悪い子にはお説教(ダメージ)を、良い子には贈り物(バフ)を。
- 雪の如く降り積もる贈り物は、クリスマスを待つ子供たちに大受けだとか何とか。なお、歌う必要は特にない。
真名:ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ
- ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ。ジャンヌ・オルタが英雄王ギルガメッシュの胡散臭い薬を飲み、彼女がサンタを目指すことにより誕生した。
- ジャンヌ・ダルクは言わずとしれた悲劇の聖女であるが、その活躍年数はわずか二年と極めて短い。
- ジャンヌ・オルタは本来存在しない、ジャンヌ・ダルクの黒化した存在だが、ジル・ド・レェが聖杯に願うことにより、生まれ落ちた。
- 世界的に高い知名度が成せた反則技と、その悲劇的な最期から大衆からジャンヌの暗黒面を容認するという土台によって、「復讐者」のサーヴァントとして現界した。
- ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィはその存在しない少女の、幼い頃の姿。フランスを救った聖人ではなく、かといってフランスを滅ぼそうとした竜の魔女でもなく、ただ日常を謳歌する子供。
- だが「元から有り得ない存在」であるジャンヌ・オルタの「本来存在しない者の幼少期」と化した姿であるが故に、自身の願いや希望は持っていない。
- 彼女は通常の英霊と違い、誰にも信仰されておらず、世界は彼女の存在を知らない。いかなる時間軸にも彼女の如き存在があった記録はなく、一夜の夢と共に消える運命。
- それを悟った彼女はサーヴァントとして現界し続ける為に『何か』になる必要があり、彼女は己が希望ではなく、他者の希望を叶えるサンタクロースになろうとした。
- プレゼントを誰よりも欲する側である子供が、公平無私に愛とプレゼントを贈る側であるサンタクロースになってしまった。
- このままクリスマスが終われば、サンタの役目も終わり、そうなれば彼女は存在理由も自我も「消滅」してしまう。そこで、サンタクロースとしての活動を通して、彼女を救うことにした。
- この旅こそは、サンタ・リリィが「子供に公平無私にプレゼントを贈るサンタクロース」となる旅ではなく、「サンタクロースに願いを求める子供」であること、そして子供が持つ「小さな願い」を思い起こす為のモノだったのだ。
- 道中で立ちはだかったサーヴァントも、彼女が試練を乗り越えるための壁であり、それを仕組んだのも、サーヴァントを一番把握している者。
- どんな辛いことがたくさんあっても、大切な友達と共に乗り越えた先は――――――。
登場作品と役柄
- Fate/Grand Order
- ランサーのサーヴァントとして参戦。レア度はSR(☆4)。イラストは武内崇。
人間関係
Fate/Grand Order
- ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕
- 「成長した私」。サンタ乗っ取りのために透明になって盗み出そうとした彼女に、どうしようもなく短絡的と酷評している。
- マイルーム会話でもその投げやりな態度にダメ出しを食らわせている。
- ジャンヌ・ダルク
- 「本来の私」「正しく成長した方の私」。
- 清楚しとやか可憐と、サンタ・リリィの理想像。しかし過激で猪突猛進なところは知らないようだ。
- ナーサリー・ライム、ジャック・ザ・リッパー
- プレゼントをリクエストした子供たち。そして大切な友達。
- 後にサンタ・リリィと共に「海に行く約束」をし、困難な道中でも互いに支え合っていた。サンタ・リリィもそんな二人を気にかけており、後にサンタリリィが天草に挑む大きな存在となった。
- マイルーム会話でも、二人に宿題をやっているのかを様子見しており、その際に「成長した私」が契約書のサインの練習をしていたことを
バラして引き合いにして説得していた。 - 主人公 (Grand Order)
- トナカイさんであり、マスター。
- どういうわけか今回は“サンタクロースの相棒”ではなく、“見習いサンタの教導者”としてサンタオルタから一任されているが、実はサンタ・リリィを救うため。
- アルトリア・ペンドラゴン〔サンタオルタ〕
- 「先代サンタ」。
名台詞
- 「『賢者の贈り物』、という物語がありますよね、トナカイさん?
私が思うに、あれの感激はその一瞬でしかありません。
髪は伸びますが、親の形見である時計が取り戻されることはもうない。
あの様子では、旦那さんが新しい時計を買うことも当分ないでしょう。
奥さんの方は櫛を使う度に罪悪感が募り、旦那さんは櫛を見る度に被害者的な感情に苛まれる。
これはいけません。志が尊くとも、やはりあの贈り物は賢者ではなく、愚者のそれなのです」 - 期間限定イベント「二代目はオルタちゃん」にて。
- この時点では、一見正論とも取れる台詞であり、プレゼントも喜びより実用性を重視したモノとなっている。
- 後の展開を考えれば、その意味合いは大分異なったものとなっている。
- 「思いません。
クリスマスは祝福の日。ならば有用な贈り物が正しいはずです。
……確かに、皆さんには喜ばれていないかもしれませんが……。
役に立つのなら、喜びはむしろ不要ではないかと。私はそう思うのです」 - 同上。荊軻と牛若丸とマタ・ハリに酒を飲んだらダメージを受ける効果を持つ「断酒薬」をプレゼントした際に、聖人であるマルタから「贈り物が良いかではなくいかに喜びを与えられるかが重要なのか」と諭されるも……。
- サンタ・リリィの考えをそれも在りとしつつも、その危うさを見抜いたマルタは、トナカイに全てを任せながら、次の仕事に向かうサンタ・リリィを厳しい表情で見送ったのであった。
- ちなみにその薬を作ったのは、白い服を着た髪の長いキャスターである為、酒を飲めなくなった三人は殺しに向かったそうな……。
- 「
阿欄若 とはお坊さんが修行する物静かな場所のことで……。
……お、お二人が静かな場所で、遊ぶだけでなく勉学に励めるように、と……。
ジャックさんも……ナーサリーさんも……お勉強は大切だと……。
その……。ええと……。
お二人のためになる……ならないですよね……。ご、ごめんなさい!!」 - 同上。遊びがちなジャックとナーサリーにプレゼントするも、「ためにならない」と悟った彼女は耐え切れず、その場から飛び出してしまう。
- しかし追いついた二人に投げ返されるという形でクーリングオフされ、代わりに行ったことのない海を一緒に見に行くという形で約束した。
- サンタとは、聖人とは程遠い存在だ―――と、サンタアイランド仮面は言った。
そんなことはない、と反論したかった。
サンタクロースは立派な、誰かの願いを叶える成人で、だからこそ 私もサンタを選んだのだと。
でも、あの人の言葉が正しいのだという奇妙な確信がある。
……クリスマスが終わった後のことを思うと、怖くて体が震える。トナカイさん 、トナカイさん 、トナカイさん 。私は、大丈夫でしょうか。私は、いいでしょうか。
―――私は、此処に在ることを、許されるのでしょうか? - 同上。サンタアイランド仮面の言葉に葛藤するサンタ・リリィ。論理的なコトが正しいと信じている彼女だが、そうなればクリスマスが終わると自分が消えてしまうのではないかと思い浮かべてしまう。
- 「ここをキャンプ地とします!」
- 同上。トナカイとジャックとナーサリーはここで野宿することとなった。
- 元ネタは「水曜どうでしょう」で飯を急いだ結果、ロケ地であるドイツで宿が取れず、寒い所で野宿する羽目になった際の台詞から。
- 「あの二人が興奮して、ワクワクするほど海は面白いものなのでしょうか?
……実のところ、私は海を見たことがありません。成長した私、ではないもう一人の……。
本来のジャンヌ・ダルクさんは海を見たことがあるはずですけど……。
私には、海の記憶も記録もないのです。
それに……私の知識が正しければ、本来、海に行くべき季節は夏ですよね?
冬の海なんて、見るだけで泳げないでしょうから、ますます行く必要性が見当たりません。」
主人公「きっと、気に入ると思うよ」
「私が海を気に入る……ですか? ちょっと想像もできません。
私は、あの二人とは違って大人ですから! ふふん!
わ、ほっぺたつままないでください! こらー、やめてー!」 - 同上。まだ心が変化しきっておらず、海に行くことに心躍らせる二人と違い、「冬の季節で」海に行くことに懐疑的。
- 「……渡しません」
「イヤです 、絶対に渡しません!
子供の言うことをバカにするあなたに、この袋を渡せません!」 - 同上。今まで味方であったサンタアイランド仮面と対峙して。
- 眼前の相手は、プレゼントの袋を奪おうとし、「サンタである」彼女に我欲など必要ないと嘯き、そして屈しかけた自分を励ました大切な友達を愚弄した男。
- その男にだけは負けるわけにはいかない。二人の夢と、「まだ気づかぬ」自分の夢を叶えるために。
- 「あ、ああ……あああ……。
……これ、そうだ、これ、最初から、まちがってた。まちがってたんだ。
これは 、わたしの 、夢なんだ ……!! わたしが、海を、見たかったんだ……!!
見たかった、見たかったの……! ずっと、ずっと、海を見たかった……!!
うぁぁぁああああああああ……!! ああああああああああああああああ!!」 - 同上。今まで見たこともない海を見れて喜んでジャックとナーサリーは、サンタ・リリィに呼びかけるが―――。
- 子供の頃、彼女は海が見たかった。だがソレは一七歳で出立する頃には故郷に置き去りにした些細な夢。
- 旅を通じて小さな願望を叶えたサンタ・リリィは頬を濡らしていた。悲しみと喜びをジャックとナーサリーとともに分かち合いながら―――――。
- 「
トナカイさん ! 私、こうして海に辿り着いて分かりました!
私はサンタだけど、まだ子供 で。 未熟で、我が侭で、どうしようもなくて―――。
でも、それでも私は此処に居ます! 一生懸命、あなたのお役に立とうと思います!
だから、えっと、その、クリスマスが終わっても、春が来ても、夏が来ても、秋が来ても……!
あなたのそばにいて、いいですか?
ありがとうございます! ……すきです、だいすきです、トナカイさん !」 - 同上。彼女はありのままに願いを述べた。たとえ未熟であっても、たとえクリスマスが終わっても、「マスターのそばにいたい」。
- 自分の願いを受け入れたマスターを抱きしめ、サンタ・リリィの旅は笑顔を以て締めくくったのであった。
メモ
- そのあまりにも長い名前からユーザーからは略称に苦心していた。竹箒日記内での略称は「J・D・A・S・L」。
- 当人も苦戦しており、召喚時には名前を早口で呼ぼうとして噛んでしまうシーンがある。
- 作中でも言及していた『賢者の贈り物』とはオー・ヘンリーの代表作となった短編小説。
- 内容は貧しい夫婦が、一見「愚かな行き違い」で欲しいプレゼントを工面するために互いに大切にしたものを手放し、しかし互いに相手の喜ぶ顔を見たい志からくる「最も賢明な行為」という、皮肉ながらも暖かいモノとなっている。
- 第一夜『愚者の贈り物』というタイトルは、サンタ・リリィは役に立つことを重視しているため一見「賢明な行為」だが、それは「喜び」を理解してない故の「愚かな行為」を示している、とも言えるのだろう。