スパルタクス

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バーサーカー(Apocrypha・赤)

  • 真名:スパルタクス
  • 身長:220cm後半/体重:160kg後半
  • 属性:中立・中庸

狂戦士」のクラスのサーヴァント聖杯大戦では、「赤」の陣営に属している。
青白い全身に数え切れないほどの傷跡を持つ、筋骨隆々とした戦士。

略歴
真名はトラキアの剣闘士であり叛逆者のスパルタクス。「赤」のサーヴァントとして召喚されたが、『狂化』ランクEXの為にマスターの命令や周囲の指示を全く聞かず、令呪ですら2画消費しないと効果を発揮しない。つまり、一回しか命令を出せない。
キャスターに唆され、ミレニア要塞に単独で突撃し、多くのゴーレムやホムンクルスを葬る。だが黒のライダーの宝具によって足を潰され、ゴーレムに拘束された状態で黒のランサーの攻撃を受け、満身創痍の状態で「黒」の陣営に捕獲されてしまう。
その後黒のキャスターにマスター権を移し替えられ、特に何の葛藤もなく「黒」のサーヴァントとして戦場の中心地に突撃、赤のアーチャーに襲い掛かる。そして、前回の戦いのダメージ分も含めた宝具「疵獣の咆吼」の効果が暴走し始め、異形の姿となって猛威を振るった後、最大出力で宝具を解放。一撃で戦場を更地に変えミレニア城塞を半壊させるも、既に肉体は限界を迎えていた。
痛みに耐え続け、圧制者達に生涯最高の一撃を打ち込んだ事への幸福を感じながら、笑って息を引き取り、「赤のサーヴァント」最初の脱落者となった。
人物
相手の攻撃を全て受けきってから反撃するプロレスラーのような精神構造の男。彼のスキル『狂化』のランクは評価規格外で、意思疎通が可能であるため理性があるように見えるが、実際はマスターの指示や味方の話を全く理解していない。
虐げられる者たちのために戦い続けた紛れもない英雄だが、戦闘中もずっと微笑を絶やさないため、敵味方問わず不気味がられ、恐れられている。
聖杯を求める確かな動機はなく、ただ戦いの場に赴くことだけを悲願する。被虐者を救済し、加虐者に反逆することだけを志すに彼にとって、戦場こそ弱き者と強き者しかいない場所であり、常に求めてやまない苦痛と試練に満ちあふれた場所なのである。
能力
武器は小剣(グラディウス)で、強烈な衝撃波を生み出すほどの重い斬撃を放つ。また3メートル近いゴーレムを苦も無く放り投げ、素手で木っ端微塵に砕くほどの怪力。
だが彼の最大の武器はその驚異的なタフネスであり、斬られても、殴られても、相手の攻撃を必ず受けてから反撃に移る。さらに複数の敵をまとめて抱え込み、スープレックスによって粉砕するなど、戦い方もプロレスラーそのものである。
彼はほぼ烏合の衆に過ぎない反乱軍をよくまとめ、強力なローマ軍に連戦連勝したことから、その人望や戦争指揮能力は卓越したものであったと考えられる。だがそれ以上に彼が人望を集めた要因は、"必ず逆転によって勝利する"英雄だったこと。反乱軍の兵士にとって戦況が絶望的であればあるほど、その先にある勝利は確かなものだったのである。

宝具

疵獣の咆吼(クライング・ウォーモンガー)
常時発動型の宝具。 敵から負わされたダメージの一部を魔力に変換し、体内に蓄積できる。
この魔力への変換効率は彼の体力が減少するほどに上昇し、体内に貯められた魔力はステータス強化と治癒能力の増幅に使用され、傷つけられれば、傷つけられるほど強くなる。この効果によって首を裂かれようが、全身を切り刻まれようが、即座に再生するので決して戦闘を止めず、痛みも全く意に介していない。もし瀕死まで傷めつけられたならば、眼前のすべてを破壊して余りあるほどの膨大な魔力を溜め込み、一撃で聖杯大戦に決着をつける可能性すら存在する。
チャージが溜まってくると、巨大化し始め、傷ついた部分が腫瘍のように盛り上がるようになる。そして、最大まで高まると完全に異形化する。
腕は8本に増え、内三本はまるで蛸足のように骨が無く、振るえば鞭のようにしなり岩盤を一撃で粉砕する。脚は自重が二本では最早支えきれないほどの重さとなっているので、昆虫のような副脚が大量に生え、重みを分散している。頭は首にめり込み、肩口からティラノサウルスの持つような上顎と下顎が突き出し、眼球も肩と首と腹部に存在し5つに増えている。また凄まじい量の魔力を帯びているため、ただの物理攻撃によって砕けた大地の破片ですらサーヴァントへの殺傷力を帯びるレベルで魔力に侵され、回避が非常に困難となっている。
チャージ量最大で力を解放した場合はEXランク相当の、地形を変えるほどの威力を持った光の奔流を生み出す。

登場作品

Fate/Apocrypha
「赤」のサーヴァントとして登場。

人間関係

アーチャー
彼女の再三に渡る警告を無視し、敵地に突撃してしまう。見捨てずに説得しようとしていたが、戦闘中も微笑みを絶やさない彼にはドン引きしている。
「笑うていたな」。
ライダー
戦うことだけを思考している生物、とアーチャーと違い彼に早々に見切りを付けている。やはり微笑み続ける彼に不気味さを感じている。
「……笑っていたな」。
黒のランサー
「圧制者」と見なして戦いを挑む。彼の気高い叛逆の精神に敬意を表し、満身創痍の状態に追い込み捕獲する。
黒のキャスター
捕縛された後、新たなマスターとなる。……だが、自分が現界し続けるための隷属であり、ギブアンドテイクの関係に近い。
ルーラー
聖杯大戦における最高権力の圧制者と見なし、自らを現世に留めるための魔力まで注ぎ込んだ生涯最高の一撃を叩き込まんとする。

名台詞

「―――さあ、圧制者よ。傲慢が潰え、強者の驕りが蹴散らされる刻が来たぞ!」
VS黒のライダーの際のセリフ。彼にとって「敵」とは、「圧制者」と同義らしい。圧制者はおろか、執政者の要素が皆無なライダーにも言ってしまうあたり、やはり彼は狂っている。
「ははははは。これはいい、これは素晴らしい。
 雲霞の如き敵兵、そして我が身は満身創痍。
 ああ、これでこそ――勝利するときの凱歌はさぞや叫び甲斐があるだろう!」
足を潰され、全身をゴーレムが覆っていても彼は笑い続ける。絶望的な戦況から逆転を繰り返してきた彼は如何なる苦痛を与えられても、勝利を信じて戦い続ける。
雄々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ———!!
異形化し小山と同じ位の巨人となった彼が放つ、極大の咆哮。
「大丈夫。ほら傷口も笑ってる。」
Apocryphaがオンラインゲームとして企画されていた時に考えられていたサンプル台詞の一つ。キャラクター設定を担当した虚淵氏が最もお気に入りの台詞であり、「どんな声優さんが言ってくれるのだろうか」と非常に楽しみにしていたそうだが、企画自体がお蔵入りとなったことで残念ながら声がつくことはなかった。

メモ

  • キャラクターデザイン原案は寺田克也氏。設定制作を担当したのは虚淵玄氏。
  • 虚淵氏曰く「ほがらか抱擁系マゾヒスト」。
  • 企画段階では全身が青白かったが、第一巻の表紙では健康的な色の肉体をしており、配色が変更されている。……かと思いきや、第二巻の人物イラストで再び青白くなり、文章中でも「青白い屍人のような肌」と表記されている。おかげで彼のイラストは微笑んでいることもあり、最早ホラーである。
  • 高潔な彼は圧制者からの略奪品を反乱軍に平等に分配し、金銀の個人的な所有を禁じていた。また市民への無用な暴行や略奪といった逸脱行為を禁じ、彼の軍は、反乱軍でありながら非常に規律正しかったという。
    • 財産を平等に分配した行為は、18世紀頃に拡大した啓蒙運動や社会主義運動の中で神格化され、とりわけカール・マルクスはスパルタクスを「古代社会主義運動の真の代表者」と評して絶賛している。

企画段階でのステータス

  筋力  耐久  敏捷  魔力  幸運  宝具  備考
不定  A EX D E D C

保有スキル:狂化EX 被虐の誉れ

話題まとめ

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