ビースト

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ビースト (Beast)

七つの人類悪。人間の獣性から生み出された七つの災害。災害の獣どもの総称。

そもそも人類悪とは、文字通り人類の汚点であり、人類史を脅かし、人類を滅ぼす七つの災害を指している。
言うなれば、人類史に溜まる澱みであり、人類が発展するほど強大な存在となる、その社会を内側から食い破る人類種の癌細胞のようなもの。

文明より生まれ文明を食らうモノ。霊長の世を阻み、人類と築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身。そして人類が滅ぼす悪。
故にこそ、自業自得の死の要因とも、英霊召喚の元になった人類の自滅機構、即ちアポートシスとも言われている。

救世主が持ち去った人類の七罪ではなく、人が人であるが故の性質、知恵持つ生き物であるが故の切り捨てる事の叶わないモノ。
全人類が内包しているであろうこの大いなる悪に誰も克つ事はできず、知恵を人類が捨てられないのと同じく、悪もまた捨てられない。

その在り様は敵意によって人類を滅ぼそうとしたゴルゴーンのような復讐者や茨木童子のような人外とは完全に逆。彼女たちが人類「を」滅ぼそうとする悪なら、ビーストは人類「が」滅ぼす悪である。
人理を脅かすものは、人理を守ろうとする願いそのもの。より善い未来を望む精神が、今の安寧に牙を剥くのである。

当然これも霊基として存在し、顕現するが、通常のサーヴァントでは到底太刀打ち出来ないレベルの強さを持つ。
また、ビースト毎に何かしらの特殊能力を備えているだけでなく、一度ビーストが世界に顕現すれば其処に他のビースト達が連鎖的に顕現する宿命となる。ギルガメッシュによると終局のⅦは『Grand Order』の世界のどこかに出現しているという。
これを倒すために、安全装置たる七つの冠位クラスのサーヴァントが召喚される。

クラススキルとして「獣の権能」「単独顕現」「自己改造」を持つ。
これまで登場したのは以下4体。

名前 登場作品
ビースト (Prototype) Fate/Prototype
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ


名称 サーヴァント 登場作品
ビーストⅠ
「第一の獣」
ゲーティア 憐憫 Fate/Grand Order
ビーストⅡ
「第二の獣」
ティアマト 回帰 Fate/Grand Order
ビーストⅣ
「第四の獣」
キャスパリーグ
プライミッツ・マーダー
比較 Fate/Grand Order

Fate/Grand Order』ではビーストIがセイバー、アーチャー、ランサーに対して有利、バーサーカーとは互いに弱点を突き、残るライダー、キャスター、アサシンに対して不利という相性。
ビーストⅡがすべてのクラスに対して等倍という相性になっている。

メモ

  • ギルガメッシュ曰く、「人類悪とは即ち、人類愛そのもの」であるとのこと。
    人間への悪意という一過性のものではなく、人理を守ろうとする願いそのものこそが、真に人理を脅かすものになるという。
  • 「単独顕現」はビーストのみがもつ特性とされている。「EXTRA世界なのでギリギリあり」という理由で単独で現界した『EXTELLA』のギルガメッシュや、自力で「単独顕現」を獲得したとされるマーリンなどの例外もあるものの、「両儀式」の持つ「単独顕現」については「このスキルを持つものは、即ち――」という意味深な記述がなされている。
  • 保有スキルとして「ネガ・○○」というスキルを持つ。○○に入る呼称はそのビーストの在り様や経緯などで異なる。
    • 判明しているものではビーストⅠが「ネガ・サモン」を、ビーストⅡが「ネガ・ジェネシス」を、ビーストⅥが「ネガ・メサイア」を持つ。
  • 『Grand Order』のメインプロットと同時期に制作が進行されたTVアニメ版『UBW』にてギルガメッシュが語るところによれば、汚染された冬木の聖杯も「人間を呪い殺すことのみに特化した人類悪の一つ」であるらしい。
  • 人類悪というフレーズについては「英霊伝承~ヘンリー・ジキル / ハイド~」においても触れられており、その締め括りにH氏が「すべてを灼き尽くす程のそれが、かたちを成す時も来るだろう」と述べている。
  • 人類悪と呼ばれる者、自らを人類悪と呼ぶ者は既に何名か出ている。生粋の人類悪と言われた沙条愛歌、自らを人類悪と称した玉藻の前の本体である金毛白面など。
    • また、『CCC』ではBBのことを「まったく新しい“人類悪”」とギルガメッシュが評している。BBの所業は人間的でありながら、人間としての情を持たぬ排斥の宇宙(ソラ)だと英雄王が語っており、「人類愛」という情によって引き起こされる人類悪とは異なる性質であるところが「まったく新しい」と言われる所以か。

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