ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア

提供: TYPE-MOON Wiki
2014年1月16日 (木) 21:37時点におけるおっとー (トーク | 投稿記録)による版 (→‎名台詞)
ナビゲーションに移動 検索に移動

ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア

  • スペル:Gordes Musik Yggdmillennia
  • 誕生日:1月1日/血液型:AB型
  • 身長:168cm/体重:98kg

ユグドミレニア一族の錬金術師黒のセイバーのマスター。36歳。

略歴
かつてアインツベルンに並ぶと称された錬金術の名家・ムジーク家の後継者である肥満体の中年男性。没落してもなお血筋に固執する頑迷かつ傲慢な人物で、一族の盟主であるダーニックを除き同胞達にも高圧的に振舞う。
しかし、魔術師としては優秀で、魔力パスの分割というシステム干渉の技術を一族に提供している。
真名の露呈を恐れる余り、セイバーとのコミュニケーションを早々に打ち切ってしまったため齟齬が大きく、令呪の無駄打ちなど愚策を繰り返してしまう。そしてジークの捕縛に回されるが、彼の思わぬ抵抗に逆上し、殺害するつもりで暴行を加える。ライダーに糾され、考え直したセイバーがそれを制止しようとするが、それでも怒りは収まらず、見かねたセイバーに気絶させられてしまう。
その後、セイバー消失という責によって最後に残った令呪をキャスターに移し替えさせられ、聖杯大戦から脱落。その後は屈辱と恐怖、自分の愚かさへの自覚から、酒を呷りながらセイバーへの恨み言や後悔をしながら、酒に逃避して引き籠って過ごしている。
大聖杯が奪われた後、セイバーとコミュニケーションを取らなかった事を反省し、城内のホムンクルス達を解放、彼らの調整を行いながらサポート役に徹する。
人物
傲慢な上に、非常にヒステリックかつ小心者で、自己顕示欲が強いという非常に問題の多い性格をしている。両親からムジーク家がかつて如何に優れた錬金術師の大家だったのかを教え込まれた彼は、36歳になっても現実と夢想の区別が出来ず、「名門であった」という誇りだけが立派に成長してしまっている。
また相手によって態度を変える姑息な人物で、ランサーには臣下のような態度で接している。ルーラーに対しても紳士のような態度で懐柔を図るが、あっさり拒絶された際には、不愉快そうな態度を隠さなくなる。
実はそういった考えや態度が正しくないというのは彼自身、良く分かっていた。だが自ら変革する気力もなく、敷かれたレールを走り、祖父母や両親が自分にそうしたようにムジーク家の再興も息子に押し付けるつもりだった。
サーヴァントに対する態度も同様で、実際のところ良くも悪くもそこまでサーヴァントを見下しておらず、反抗したセイバーに対して激昂してしまったのも、コミニケーションを断ったことで自分が彼を道具として見るのと同じように彼に道具として見られていたことを知った恐ろしさ、恥辱、悲しさから。もし、セイバーが自分をマスターとして、冷たいあるいは怒気を含んだ視線で見ていたなら怯えて彼の考えを承知していたと自己分析している。
自らの愚かしさと情けなさ、聖杯大戦への参加資格を失った無常感から、フィオレカウレスのようにサーヴァントを道具ではなく、一人の英雄として認識していれば、提案に乗っていれば失敗しなかったのではないか、と後悔の念を感じている。
能力
高度な錬金術を習得している。優秀な魔術師であり、戦闘中でもサーヴァントへの治癒魔術を行使することが可能で、数時間に及ぶ戦いでも継続してサーヴァントを行使できる。自身も『変成鉄腕』という錬金術による組成変換を使った戦闘用の魔術を習得しており、鉄拳による重いパンチを放つ。実はフィオレに次ぐユグドミレニアの後継者候補であり、魔術師としての能力は決して低くない。
ただ聖杯戦争のマスターとしての適正は微妙で、赤のライダーとの戦闘中にセイバーに口煩く無謀な指示を飛ばしたり、セイバーだけ送り込めばいいのに現場に出て来るなど、指揮官としての能力は極めて低い。

登場作品と役柄

Fate/Apocrypha
「黒」のマスターとして登場。

人間関係

セイバー
サーヴァント。真名の露呈を恐れる余り、口を開くことを禁じてしまう。その威容に内心怯えながらも、「たかが使い魔」と侮っていた。
ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
一族の盟主。他者に高圧的に振舞う彼でも、一族の頂点に立つダーニックに逆らえるはずも無く、命令に従っている。ダーニックは彼の魔力パスの分割という功績は認めていたが、度重なる失敗に愛想が尽きかけており、「盆暗」と面と向かって罵るようになってきている。
ジーク
ダーニックから捕獲の命令を受けていたが、抵抗を受けた怒りと、それまでの溜まっていたストレスが爆発し、鉄拳による暴行を加えて瀕死の重傷を負わせる。
カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
彼はパソコンなど魔術師に似つかわしくない最新技術に通じているカウレスの事を嘲っているが、カウレスの方は令呪の使い方の反面教師として彼の事を引き合いに出しており、何とも思っていない。

名台詞

「出て来い、赤のマスターよ!
 魔術協会の狗め、このゴルド・ムジーク・ユグドミレニアが相手をしてやる!
 見ているのだろう? 見ているのだろう!?」
黒のセイバーと赤のランサーが死闘を繰り広げていた時、ただ見ているだけの自分を恥じて、虚勢を張るために発せられたセリフ。返答は無く、その場にいるサーヴァント達はもちろん、監視しているであろうダーニックやシロウ達も一切反応しなかった。余りに滑稽で、彼の人物像が最も分かりやすいセリフ。
「ふざけるなッ!!ホムンクルス如きが……!この私を!この私を殺そうとするなんて!
 有り得ない!
 有り得ない、有り得ない有り得ないッ!!」
ホムンクルスに抵抗され、半狂乱になった際のセリフ。軋んだ金属のようなけたたましい声をあげ、魔術師としての誇りや上品さという鍍金が完全に剥がれている。ダーニックの命令すら完全に頭から吹き飛んでおり、捕獲するべきホムンクルスを殺害するつもりで暴行を加える。
「……だが、私は間違っていたんだろうな」
彼の思惑も理想からも大きくかけ離れた方向へ進んで行く聖杯大戦。自らが使い捨てるために造ったはずのホムンクルスとの会話の中、彼は己の心情を洗いざらい吐露し、ついに自らの過ちを受け容れる。
「……やはり、私の取った作戦方針は間違っていなかったかもしれない」
セイバーとコミュニケーションを取らなかった事を反省するが、直後にライダーがセイバーの真名を盛大にぶちかましてしまった事に呆れてしまう。味方にあんなのがいたのでは、迂闊に秘密は喋れない。
「なぜこんな事をするのかって?私にも判らん!」
道具と看做していたホムンクルス達の調整を買って出る姿に、彼らから「なぜ?」と問われて。ツンデレ属性が開眼した瞬間であった。

メモ

  • 彼がユグドミレニアに提供した魔力パスの分割という技術は、平行世界の聖杯戦争に参加したケイネスの物とおおよそは同じ。ただゴルドの技術は他五人のユグドミレニアのマスター達にも使えるため、ケイネスの物より大幅に汎用性が増している。欠点は魔力供給用のホムンクルスの製造に整った設備と莫大な資金が必要とされる事だが、供給もとの負担を全く無視して運用できるため、この技術に関してだけならばゴルドに軍配が上がる。
  • アインツベルンとムジークの関係は続いており、ダーニックは彼が入手した触媒は、アインツベルンを頼って手に入れた物であろうと推測している。
    ただ魔力供給用のホムンクルスはアインツベルンの技術を盗用して作られたものであり、ダーニックの推測が本当だったとしたら、なんとも厚顔無恥な話である。
  • 奈須氏によれば、「愛すべきダメ人間枠」のキャラクター。そのダメっぷりは間桐慎二並で、マスターとしてはシリーズ最低クラスの人物。Fateルートの慎二ですら意外に戦術を考えていたため、彼の無謀振りが際立っている。
    • さらに、『CCC』で慎二が大きく漢を上げたため、現在公式に稼働している作品の中では文句なしで「最低のマスター」となってしまった。……が、もっと酷いマスターが現れた。
    • 3巻では解放されたホムンクルスたちが身体の調整に難儀しているのを見ていられず手を貸すなど、まさかのツンデレ親父として再起を果たす。
  • 東出氏に「コンスコンづらですぐ死にそう」と評されている。「コンスコン」とは、TVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するジオン(主人公たちから見て敵サイドの勢力)軍人の名前で、確かにゴルドと似ている。主人公、アムロ・レイの乗るガンダム相手に3分持たずに全滅に近い損害を受けて戦死しているキャラであり、すぐに死にそうと言われるのも頷ける。
    • ただコンスコンの場合は相手が悪かった(この時期の主人公は桁外れに強かった)だけであり、強力な敵に対して戦力の集中投入を行うと言う適切な指揮をとっている。令呪の浪費という聖杯戦争における最悪の悪手を打ったゴルドほど無能な人物ではない。
  • 実は既婚者であり息子がいるが、彼とソックリな冷めきった瞳をしているという。魔術刻印の移植が既に可能な年齢らしい。

リンク