シャーロック・ホームズ

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2017年5月11日 (木) 21:46時点におけるしろ炭素 (トーク | 投稿記録)による版
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キャスター

魔術師」のサーヴァント。インバネスを着込み、片手にパイプを持った長身痩躯の男。服の袖口などから先にルーペの付いた細い機械腕のようなものが何本も覗いている。

略歴
第一部四章の西暦1888年ロンドンで召喚されていたものの、自由を奪われる前のバベッジに依頼されたことで先じて行動を開始したため四章に直接登場はしない。破壊され尽した時計塔にMに露見しないよう知恵者が訪れた際にのみ分かる形で資料を置いておき、自身は人理焼却にまつわる事態の解決のために各所の調査に赴く。
その後、第一部六章にて1273年のエルサレムでどうしても調査が及ばなかった事柄を調査するためと、Dr.ロマンの目の届かない場所で主人公らとの顔合わせをするためにアトラス院で彼らの到着を待っていた。
そこでカルデア一行に2004年に冬木で起きた聖杯戦争の勝利者やマシュと融合した英霊の真名、獅子王聖槍の正体とその目的を教え、ソロモンの人格や人理焼却を行った理由に対する考察を残し去って行った。
EOR一章では西暦1999年の新宿に赴き、巌窟王 エドモン・ダンテスの姿に変装して行動、悪のモリアーティに扮したバアルに捕まった主人公を救出し、ジェームズ・モリアーティら主人公のサーヴァント達と合流。
その後は主人公と行動を共にしていたが、最終盤では本来の使命を思い出したモリアーティによって不意打ちをくらい、吸収されてしまう。『新宿幻霊事件』解決後はカルデアに身を置くことを選んだ。
人物
比較的イケメンな天才肌の青年。
探偵らしく論理的な思考を重視し、深い洞察を持って対象を観察しようとする。
天才特有の嫌味な面も若干あり、確証が持てない事は身内にも黙っていたり途中まで言いかけて言葉を濁したりと付き合いづらい面もある。
「実際の危険が無い」と判断した場合は平気で他人に危険に見える行為をさせるという黒い面もあり、この点ではライバルであるモリアーティと同じものを持ち合わせている。
カルデアに身を置いた後、暇な時には薬を打ってるらしい。
能力
現時点ではスキルなどの詳細は不明ながら、「明かす者」の代表を名乗るだけあり初対面の一同の真名までも看過し、僅かな手掛かりから様々な情報を導き出している。
何度もレイシフトを繰り返したせいで、霊基数値が下がっており、EOR一章ではマスターよりちょっと強いだけのレベルまでランクダウンしている。
得意とする変装で巌窟王に変化することでサーヴァントとしての戦闘もある程度こなしてはいたが、その際の戦闘能力は巌窟王本人のものと比べて随分と下がっていた模様。
計画を打ち砕くのは得意であるが、計画の立案に関してはモリアーティに劣る。
手段は不明ながらも特異点内での自身の存在の証明が不十分で力の行使がほとんど出来ない状態のまま、様々な時代や場所を渡り歩きながらの調査を行っていたらしく、アトラス院で主人公らに接触するまでに様々な情報を掴んでいた。

ステータス

宝具

真名:シャーロック・ホームズ

シャーロック・ホームズ。世界的に有名な探偵小説「シャーロック・ホームズ」シリーズの主人公。”明かす者の代表”を自称する、あらゆる探偵の祖の一人。

登場作品と役柄

Fate/Grand Order 英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~
「H氏」という仮称で生前のホームズらしき人物が登場。
Fate/Grand Order
第六章に顔見せとして登場。様々な重要な情報をもたらすものの、今はまだ諸事情からカルデアに縁を結べないとして去っていった。
後に亜種特異点Ⅰにて主人公に協力し、そこで大きなダメージを負った為にカルデアに転がり込んで調査・妨害の手伝い等をすることになった。

人間関係

Fate/Grand Order

マシュ・キリエライト
原作を読み込んでいたらしい彼女から感動と尊敬の目で見られおり、彼も「私のことをよく理解している良い読者」と好意的。
また、六章では彼女と融合している英霊の真名を明かすか否かで躊躇する周囲を喝破し、彼女の心の在り方を説いてマシュに融合している英霊――ギャラハッドの名を伝えた。
ロマニ・アーキマン
自身の調査でも全く来歴が不明であったことや、アトラス院で得た情報から彼の存在に不信感を抱いていたため、彼に自身の情報を漏らさないように念を押した。
ベディヴィエール
同郷の人間として親近感を覚えるも、ベディヴィエールが特殊な事情から彼のことを知らなかったために残念そうな表情を浮かべていた。
チャールズ・バベッジ
「人理焼却」という事件の捜査を彼に依頼した人物。自由が奪われる前の僅かな時間を賭け、捜査を依頼したのだという。
ゲーティア
「人理焼却による霊長の抹殺」という、前代未聞の殺人事件の犯人。主人公やマシュから得た情報により彼の特性を把握したものの、その最終目的までは想像もつかず、人理を焼き尽くした上で次に何に取り掛かっているのかが恐ろしいと語った。
カブラギ
亜種特異点Ⅰにて、贔屓にしていた何でも屋。
互いに隙があるなら出し抜こうとしながらも表向きの相性は良好で、彼の商売に対しても馬鹿にすることなく敬意を払っていた。

生前

ジョン・H・ワトソン
名実ともに相棒である医師にして、彼の活躍を書籍という形で出版した人物。
マシュへの台詞にあるように出版活動をずけずけと批判していたり、言葉遊びでからかったりするものの、深い信頼を置く親友。
ジェームズ・モリアーティ
原作における最悪の敵であり、「犯罪界のナポレオン」とまで言わしめた相手。生前のホームズは彼が世界に与える影響を恐れ、ワトソンの著作にある彼の記述を可能な限り簡易にさせるほど警戒していた。
後述のジキルが悪にまつわる実験に傾倒し始めた一件にも間接的に関わっている。
コナン・ドイル
原作の作者であり「私の活躍の伝達者」と呼んでいるが、詳しい関係は不明。
アイリーン・アドラー
生前出し抜かれた女性。
小説では『ボヘミアの醜聞』に登場しており、基本的に女性に対する偏見が強い彼が一種の敬意を持って唯一「あの女性」と呼ぶ人物。

Fate/Grand Order 英霊伝承 ~ヘンリー・ジキル/ハイド~

ヘンリー・ジキル&ハイド
彼が解決した過去の事件の追跡調査などを行っていた。
切り裂きジャック
話のラストで新聞に凶行の記事が掲載されていたが、「犯行を遂げた人間の存在する犯罪」が自分の領分であり、これは時計塔の仕事であるとして捜査する素振りは見せなかった。

名台詞

「私はシャーロック・ホームズ。
 世界最高の探偵にして唯一の顧問探偵。」
「探偵という概念の結晶、”明かす者”の代表―――
 キミたちを真相に導く、まさに最後の鍵という訳だ!」
ランスロットの追撃をかわし、アトラス院まで辿り着いた主人公らを落とし穴の仕掛けで院の中へと導き顔合わせをして。
「ロンドンじゃなくてここで!?」となったマスターも多いが、理由は略歴のとおり。
「なに。初歩的な事だよ、諸君」
彼の台詞として恐らく1、2を争う有名な言い回し。しかし、実はこの台詞は類似したものを原作中で一度言っただけで、後年の舞台などで決め台詞のように使われ始めて定着したものだったりする。
「ふ。無垢なる少女に手放しで喜ばれるのなら、
 私もワトソンの小銭稼ぎも報われるというものだ。」
「ホームズは実在した」と大喜びするマシュを見て。親友に対してかなり辛辣な物言いだが、原作でもホームズはワトソンが自分を題材にした物語を出すことを快く思っておらず、よく批判している。そしてずけずけ批判し過ぎた結果「なら君が一度書いてみろ」と反撃を受けて書き上げた末に白旗を上げた事もある。
「ははは、残念!
 ミス・キリエライトほど私の事を知らないようだ!」
「シャーロック・ホームズに沈黙はなく、
 自制もなく、また他人の迷惑も顧みない!」
「私は私の推論を語るのみだ!」
主人公に「戦闘の様子を見た感想を述べてもいいか」と問い、断られた際に返した台詞。実際、事件解決のためなら容疑者を歯に衣着せぬ物言いで怒り狂わせ、ワトソンを巻き込んでの犯罪行為でも躊躇いなく行う人物のため、原作通りの人柄と言える。
…まぁ、自制しなかった結果、依頼人を失神させた時やワトソン諸共死にかけた時はさすがに謝罪していたが。
「いいや、私は打ち明ける!
 誰もがもう答えに気づいている以上はね!」
「その上で真実から目を背けるのは愚か者のする事。
 ではミス・キリエライトは愚か者なのか?」
「それは断じてノー! ノーだベディヴィエール卿!
 そもそも君は何を恐れているのか!」
「真名を知っても何の変化もなかったら?
 真名を知っても宝具が展開されなかったら?」
「それこそ不要な気遣いだと私は断言しよう!
 何故なら―――」
「マシュ・キリエライトの精神は既に完成している!
 彼女の恐れは宝具のあるなしで変わるものではない!」
「故に! 宝具が展開しなかったとしても、
 彼女は立ち上がる事を止めないだろう!」
「たったひとつ信じるものの為に、彼女は最後まで、
 勇気を振り絞って戦うのだから!」
マシュと融合している英霊の真名が分かり、教えようとしたところをベディヴィエールに止められたことで。
激したかのような調子でまくし立てているが、その実わずかな交流でマシュの心の在り方をきちんと見抜き、彼女を信頼してその力の根源を教えようとしている。
「ふむ。最後にお役に立てて何よりだ。
 私はここで、諸君らとはお別れだからね。」
「ふむ。カルデアに謎があるのは確かだが、私は私で他に追う者がいる。」
「その名は幻霊―――いや、今は語ることではないな。
 私はここで失礼するよ、○○。」
一通りの真実を伝え終え、アトラス院の入り口まで戻って。「カルデアが信用できないのか」と問うマシュ・キリエライトに対して。彼が追う「幻霊」には、人理焼却事件の解決後に主人公もまた対峙することとなるのであった。
「では、諸君、私はここで退散する!
 次に出会うとしたら、そうだね―――」
「荒野ではなく、賑わいのある都市がいい!
 ロンドンに並び立つような都市での活躍を期待しよう!」
そして散々主人公らを脅かしてから、笑顔でこの台詞である。そしてその言葉のとおり、ロンドンに並び立つ都市で再会することとなった。
「理由は不明だが……。一つ……可能性として重要なものがある。」
主人公「それは?」
「……。
 ……。
 いや、それは確定してからでないと話せない。あ、今『出たよソレ』という顔をしたね!
 うん、ワトソン君もしょっちゅうその表情になった。という訳で、何故ここに居るかの説明はおしまいだ!」
新宿にて。相変わらず事件の重要な部分は語らない食えない男、ホームズ。助手であるワトソンもさぞかし苦労した事であろう……。
「私と彼は、そういう人種なんだ。」
全ての人間の行動を計算、把握し、論理を構築する事を怠らないモリアーティの性質を自身と同類と語る。生前唯一対等に渡り合った最大の敵同士ではあるがお互い同じ視野で物事を考えており、計算上安全であるならば多少危険に見える様な行為を平然と実行する。違いは善であるか、悪であるかの部分だった。
「ははは、テンパってるな。」
新宿のセレブ……もとい食糧のため人肉を求める殺人鬼に主人公が絡まれた際のあまりにざっくばらんとした感想。変態じみた相手なのもあってか妙に楽しそうである。
「キミと私が二人で呑んだ場合、恐らく最終的にどちらかがライヘンバッハるぞ。」
作戦成功後、皆で飲み明かそうとなるが女子二人に断られた後にモリアーティに語った一言。元ネタは言うまでもなく生前のモリアーティの死因となった事件である。戦いの末滝つぼに落ちて死ぬ事を表す単語「ライヘンバッハる」が生まれた瞬間だった。

メモ

  • 第四章「ロンディニウムの騎士」が舞台、年代ともにピッタリであったため、登場を期待していたマスターも多かった。それ故に六章での登場で度肝を抜かれたマスターは少なくない。
  • 初登場後、本格的にストーリーに絡む六章第14節のサブタイトルは「秘匿の研究」。これはホームズの第一作目である「緋色の研究」のオマージュと思われる。TYPE-MOON ACE掲載の「鳥羽色の研究」も恐らく同様。
  • TYPE-MOON ACEでは、キャスター以外にもセイバーとアーチャーにも適正があるのではとの考察が掲載されている。
    • 射撃を得意としていたことからアーチャーが適任だが、多芸な上に武術の心得もあり、その天才性と圧倒的な知名度から最優のセイバーも有り得るのとこと。
    • また、親友のワトソンですら騙せる高度な変装術や、謎の日本武術「バリツ」を習得していること、スパイ活動をしたこともあるという点からアサシンクラス、コカイン中毒者であったことからバーサーカークラスの適正を予測するプレイヤーもいる。
  • ファントム・オブ・ジ・オペラモンテ・クリスト伯のような『小説のモチーフとなった人物が実在していた』パターンだと思われる英霊。少なくとも英国最高の探偵「H氏」とその活躍を作品化していた「W博士」が実在していたのは確かである。
    • ただしホームズの実在を喜ぶマシュに対する「私の正体、本質は貴方が思うものとは些か異なる」という言葉などの疑問点もある。
    • なお、ホームズの観察眼はコナン・ドイルの恩師であるジョセフ・ベルが患者に行っていたものをなぞったものと言われており、現実にホームズのモチーフになったとされる人物は実在する。
  • 原作をよく知らない人からは落ち着いた紳士的な人物のイメージを持たれがちだが、実際にはかなりの皮肉屋で偏屈。エキセントリックな行動も少なくなく、何を思ったか自宅(借家)の壁に銃を連発して当時のヴィクトリア女王の頭文字を弾痕で描くという奇行を行ったり、退屈紛れにコカインを打ったりとかなり奔放な行動もやらかしている。特にコカイン服用については医者であるワトソンから「やめてほしい」と出会ってからずっと言われている(おかげかシリーズの終盤頃は控えるようになったが)。
    • コカインとは明言されてないが、カルデアに身を置いてからも薬物を打ったりしてる模様。
  • また、マシュを信頼し、高い評価をしているホームズだが、原作では女性に対しては紳士的であるものの「女性というのはどんなに立派であっても100%は信頼できないもの」と言い切るほどの女性嫌いである。
  • 生前は魔術協会と親交を持っていた。ただしこれはモリアーティが見せた唯一の人間性、魔術を信用していないという点を突くためであり、彼本人は魔術を嫌っている。

リンク