朔月家
概要[編集 | ソースを編集]
『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』の『ドライ!!』以降、「美遊の世界」に登場する一族。 冬木市の深山町の竹林の中に居を構える、天正年間[注 1]より代々続く名家。
エインズワース家が行った第四次聖杯戦争の余波の黒い泥を受けて屋敷は半壊し、一族であった朔月美遊以外は全員死亡してしまった。
魔術とは特に関係のない、歴史が長い事を除けば一般的な家系であるが、一つだけ不可解な伝承が残っている。
神稚児[編集 | ソースを編集]
朔月家の伝承として不可解な点として「その家で生まれた娘を、七歳になるまで誰も見た事が無い」ということがある。
あるとき「別宅から引っ越してきた」「養子を取った」「病弱で人前に出せなかった」などの理由で、七歳の娘が突然人前に現れるのである。
「七つまでは神のうち」という言葉があるように、乳幼児の死亡率が高かった時代は「子供は神と人の中間にあるもの」ととらえ、人前に出さない習慣もあり、衛宮切嗣はこれを「神稚児信仰の生き残り」と捉えていた。
その真相は、一族に代々生まれる赤い瞳の女の子。
発端は朔月家が三代目のとき、冬木に記録的な飢饉があり、その代で生まれた女の子が赤い瞳を持って生まれてきたことで生き神様と敬われ、豊作を祈願された。
結果としてその年は類を見ない豊作になり、それが三年間続いたが、娘は三歳を迎えられずに亡くなってしまった。
以降は代々赤い瞳の女の子が生まれ、全員が「願いを叶える」力を持っていたこと、力を使えば使う程死期が早まること、七歳を迎えたら力が失われることなどを数代かけて突き止めた。
そして、力を安易に利用される事がないように、女の子が生まれたら結界の中に隔離し、母親以外とは接触させないようにして育て、七歳になったら外界に出すようになった。
教育方針としては母親がつきっきりになり、「望まず、喋らず、動かない」のを理想として育てるようである。
要するに、朔月家の存在意義とは、「神の子を人間にする」ことであり、これが四百年間、一度の例外も無く続いたのである。
なお、母親の「健やかに育ってほしい」という願いを神稚児である娘が受けるためか、代々の神稚児には七歳を超えてからもハイスペックな人間が多く輩出されているとか。
人物[編集 | ソースを編集]
- 初代の神稚児
- 詳細は不明だが、上記の経緯で二歳で亡くなってしまった。
- 二代目の神稚児
- やはり詳細は不明だが、体の寿命が来る前に精神が壊れてしまったとのこと。
- 三代目の神稚児
- このころから能力の詳細がわかってきたのか、人目から隠されて育てられたとのこと。
- 朔月美遊
- 今代の神稚児。
- 朔月陽代子
- 先代の神稚児であり、美遊の母。
関連組織[編集 | ソースを編集]
- エインズワース家
- 組織としての繋がりはないが、聖杯となる器として神稚児を求めた。
言及作品[編集 | ソースを編集]
メモ[編集 | ソースを編集]
- 読みは「さかつきけ」。アインツベルンの「テンノサカヅキ」と同じく「杯」のミーニングであろうか。
- 美遊・エーデルフェルト (Grand Order)の宝具が『星天を照らせ地の朔月』なので、やはり意識しているものと思われる。
- TYPE-MOONではこれまで多くの組織が登場しているが、権力闘争に明け暮れ神秘の秘匿の為なら他人を何とも思わない魔術協会、代々の血脈で根源に至る使命を半ば強制的に背負わせ続ける魔術師一族や両儀家、世界の破滅を防ぐためにさらなる破滅を生み出し続けるアトラス院、神秘の一本化を目指し異端を狩る為に手段を選ばない聖堂教会など碌でもない連中が大半の中、ありえない次元で善良な集団である。
- 特に「願いを叶える」能力を持つ神稚児は一種の「天然の聖杯」ともいえ、その聖杯を巡ってどれほどの血が流されたのかを考えると、願いの独占もできたかもしれないのに一顧だにせず、子供が健やかに育つ事のみを願ったというのはこの上ない皮肉とも言える。
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
出典[編集 | ソースを編集]