「魔術協会」の版間の差分

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== 魔術協会 ==
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== 概要 ==
国籍・ジャンルを問わず[[魔術|魔術師]]たちによって作られた自衛・管理団体。[[魔術]]を管理し、隠匿し、その発展を使命とする。(無論、名目上ではある)<br />外敵(教会、自分たち以外の魔術団体、禁忌に触れる人間を罰する怪異)に対抗するための武力と、魔術の更なる発展(衰退ともいう)のための研究機関を持ち、魔術犯罪の防止法律を敷く。<br />一般社会で魔術がらみの事件を起こしたものは処刑されるが、「正義」「道徳」ではなく、「神秘の漏洩」を防ぐことがその最大の目的。<br />[[アトラス院]]は特に徹底されているが、魔術師は己の研究を公表することはなく、魔術師同士の研究の交流などというものはない(交流などというもがあるとすれば、それは世俗的な権力闘争くらいである)。隣り合った研究室を持つ魔術師同士が、互いが何を研究しているのか知らないなんてことは当たり前。<br />魔術の研究は一人でするものであり、協会による束縛を嫌う魔術師も勿論いるが、大半の教本と、魔術の実践に適した歪みを抱えている霊地は、協会が押さえている。魔術を学ぶには最高の環境であり、自分の研究こそが最優先の魔術師にとって、それらの魅力は何物にも代え難い。名目上、支配者ではないことを標榜する協会は辞めることは自由だが、そんなことを考える魔術師はそうそういない([[封印指定]]でも受ければしかたないが)。<br />
+
国籍、ジャンルを超えて[[魔術師]]達が立ち上げた、名目上は自衛の為の団体。[[魔術]]を管理し、隠匿し、その発展を使命とする。<br>
 +
外敵(教会、自分たち以外の魔術団体、禁忌に触れる人間を罰する怪異)に対抗するための武力と、魔術の更なる発展(衰退ともいう)のための研究機関を持ち、魔術犯罪の防止法律を敷く。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術協会」『Fate/side material』p.73">「Fate用語辞典-魔術協会」『Fate/side material』p.73</ref><br>
 +
一般社会で魔術がらみの事件を起こしたものは処刑されるが、「正義」、「道徳」ではなく、「神秘の漏洩」を防ぐことがその最大の目的。<br>
 +
[[アトラス院]]は特に徹底されているが、魔術師は己の研究を公表することはなく、魔術師同士の研究の交流などというものはない(交流などというものがあるとすれば、それは世俗的な権力闘争くらいである)。隣り合った研究室を持つ魔術師同士が、互いが何を研究しているのか知らないなんてことは当たり前。<br>
 +
魔術の研究は一人でするものであり、協会による束縛を嫌う魔術師も勿論いるが、大半の教本と、魔術の実践に適した歪みを抱えている霊地は、協会が押さえている。魔術を学ぶには最高の環境であり、自分の研究こそが最優先の魔術師にとって、それらの魅力は何物にも代え難い。名目上、支配者ではないことを標榜する協会は辞めることは自由だが、そんなことを考える魔術師はそうそういない([[封印指定]]でも受ければしかたないが)。<br>
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ジャンルは問わないとする一方、呪術は学問ではないと蔑視しており、中東圏に大きく遅れをとっている<ref group="出">「Fate用語辞典-魔術」『Fate/side material』p.73</ref>
  
[[聖堂教会]]とは表向きは不可侵であるが、裏では記録に残さないことを条件に現在も殺し合いが続いている。
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[[聖堂教会]]とは表向きは不可侵であるが、裏では記録に残さないことを条件に現在も殺し合いが続いている。また、中東圏の魔術基盤、及び大陸(中国)の[[螺旋館|思想魔術]]とは互いに相容れず、やはり不可侵を装っている<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術協会」『Fate/side material』p.73" />。
  
また、中東圏の魔術基盤、及び大陸(中国)の思想魔術とは互いに相容れず、やはり不可侵を装っている。加え、西洋魔術を扱う魔術協会では呪術は学問ではないとされて蔑視されており、中東圏に大きく遅れをとっている。
+
『[[ALL AROUND TYPE-MOON]]』によれば時計塔は秋葉原支部を有している。北米にも支部があるが、協会のエージェントの数はとても少ない。
  
[[Fate/EXTRA|EXTRA]] 世界では神秘の崩壊によってかつての繁栄は見る影もなく、[[西欧財閥]]に「危険思想を持った反社会的集団」として処分されてしまった。「貴族」と呼ばれた者たちも悉く滅んでいるが、レジスタンスに参加する者、逆に西欧財閥に取り入る者に分かれ魔術師そのものはまだ存在している。
+
===[[時計塔]]===
 +
三大部門の一角。現在は魔術協会総本部とされる。<br>詳細は「[[時計塔]]」を参照。
  
=== 時計塔 ===
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=== [[アトラス院]] ===
三大部門の一角。倫敦は大英博物館にある。<br>三大部門の中では最も新しく、設立は西暦元年。現在は魔術協会総本部とされる。しかし、時計塔が本部となって以後、他の二つとの交流は途絶えているらしい。<br>工房のほとんどは地下にあり、下へ行けばいくほど狂気度が増すダンジョンと化しているとか。<br>組織内部は権威主義の温床で、完全に腐敗しており、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ|フラガ]]のような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。<br>教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強いため、[[ウェイバー・ベルベット]]は非常に苦労した。ウェイバーが苦労していたのは第四次聖杯戦争前後であるが、フラガ軽視からみるに、現在もその状況に変化はなさそうである。
+
三大部門の一角。別名「巨人の穴倉」。<br>詳細は「[[アトラス院]]」を参照。
  
博物館の最深部には封印指定をされた者を閉じ込める『橋の底』と呼ばれる特別区画があり、封印指定された魔術師たちが幽閉されている。
+
=== [[彷徨海]] ===
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三大部門の一角。別名「移動石柩」。北欧を根城とする原協会で、その名の通り海上を彷徨い移動する山脈の形をしているという。<br>詳細は「[[彷徨海]]」を参照。
  
最高位の術者には色の名を冠した称号を与えており、最高位が三原色の『赤』、『青』、『黄』。そこから合成色の『橙』、『紫』、『緑』、『黒』と続き後者に行くほどランクが下がる。<br> 魔術協会・特に時計塔を束ねる貴族を「ロード」と呼び、大貴族が三家、親族が二十ほど存在し歴史は五百年以上、バルトメロイ家に至っては二千年以上を誇る。
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=== その他 ===
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詳細不明。確たる説明がないが、下部組織・支部のようなものと思われるもの
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*プラハの協会(錬金術師が所属しており、アトラス院とは仲が悪い)<ref group="出">「月姫用語辞典-アトラス院」『月姫読本PlusPeriod』p.175</ref>
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*シュポンハイム修道院(次期院長に[[コルネリウス・アルバ]]を予定していた)
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*トゥーレ協会(ルーン文字のオリジナルを魔術基盤の衰退すら気に留めずに死蔵し続けている)
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*カリフォルニアのコンベンション(現代科学を下敷きにした魔術論文が発表されている。実際の魔術とは関係の薄いオカルトや神秘学の範疇が多いが、原子力を題材にしたり電子書籍を販売したりと先進的)
  
==== 所属者 ====
+
== [[封印指定]] ==
==== 講師・ロード等の運営陣 ====
+
学術的に到達不可能な領域に至った魔術師に、魔術協会が一代限りで送る称号であり通達。<br>
;院長
+
一生涯の幽閉を意味し、これを受けた魔術師は大半が協会から離反する。野に下った魔術師は大きく分けて「隠者」と「賢者」の二種に分けられる。<br>
:時計塔設立時から現在までその座にあり続ける、少なくとも二千年を生きている謎の人物。
+
魔術を隠匿し、血族のみに伝え学ばせる「隠者」。<br>
;[[バルトメロイ・ローレライ]]
+
領地に引き篭もり、全力を以って魔術を極めようとする「賢者」。<br>
:ロードの一人。時計塔の院長補佐にして現・魔導元帥。
+
隠者には余程の才能でなければ追っ手はかからず、賢者にしても神秘の隠匿が成されている内は成果が出るまで放置される。
;[[ケイネス・エルメロイ・アーチボルト]]
 
:講師。第四次聖杯戦争で死亡。
 
;[[ウェイバー・ベルベット|ロード・エルメロイII世]]
 
:講師。本人は未だ第四階梯止まりだが、優秀な弟子を多く輩出している。<br>「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男」など数々の異名を持つ。
 
  
==== 封印指定執行者等の実務担当 ====
+
[[Fate/EXTRA]]』の世界では[[西欧財閥#国際協定404|国際協定404]]の別名であり、西欧財閥が指定する。
;ミリョネカリオン
 
:封印指定総与。詳細不明。特性は「繁栄」
 
;[[バゼット・フラガ・マクレミッツ]]
 
:封印指定の執行者。
 
;フォルテ
 
:協会屈指と言われる風使いにして、剣士。封印指定の執行や、奪われた魔術書の奪還といった荒事を担当。
 
  
==== 学生・元学生 ====
+
==[[Fate/EXTRA]]における魔術協会==
;[[遠坂凛]]
+
『Fate/EXTRA』の世界では神秘の崩壊によってかつての繁栄は見る影もなく、[[西欧財閥]]に「危険思想を持った反社会的集団」として処分された。「貴族」と呼ばれた者たちも悉く滅んでいるが、レジスタンスに参加する者、逆に西欧財閥に取り入る者に分かれ魔術師そのものはまだ存在している。
:ED後、在学。
 
;[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]
 
:在学生。
 
;[[フラット・エスカルドス]]
 
:在学生。
 
;[[沙条綾香]]
 
:『[[氷室の天地 Fate/school life]]』の世界では一時的に在学していた。
 
;[[蒼崎橙子]]
 
:渡英した後ここに所属。[[封印指定]]を受け逃亡。
 
;[[コルネリウス・アルバ]]
 
:蒼崎橙子と同期にて学ぶ。
 
;[[荒耶宗蓮]]
 
:蒼崎橙子と同期にて学ぶ。
 
  
==== その他 ====
+
==[[Fate/Grand Order]]における魔術協会==
;[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ]]
+
人理保障機関カルデアを天文科のロードであるアニムスフィア家が仕切っているが、魔術協会そのものは特に前面には出てこない。<br>
:魔法使い。元・魔導元帥。いまでもたまにふらっと顔を出す。
+
第一部四章の舞台は1888年のロンドンなので、その関係上、当時の「時計塔」が登場するが、[[間桐臓硯|マキリ・ゾォルケン]]、[[ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス|パラケルスス]]、[[チャールズ・バベッジ|バベッジ]]らの襲撃を受けて壊滅している。<br>
;[[蒼崎青子]]
+
ただし、そもそも時計塔の人材はロンドンに集中していないことに加え、ロンドンにいた上位陣も襲撃から早々に逃亡しているため、人類史に影響を与えるほどの被害を受けているわけではないという。<ref group="出">[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201612.html 「竹箒日記-2016/12/14 : 無題。(きのこ)」]</ref><br>
:魔法使い。基本的に学院に縛られる存在ではないが、協会側から見れば目を離すことが許されない厄介者。時々、協会の依頼で仕事を請けたりもする。[[蒼崎橙子|]]に協会の自分名義の口座から金をおろされたりしている。
+
また、地下には様々な厄ネタが封印されているのは上記の設定の通りだが、その中でも一際危険なモノとして登場した悪魔(「第六架空元素」と言いかけていたのでほぼ確定と言ってもよいと思われる)は[[ファヴニール]]に匹敵するほどの脅威とされており、危険性が伺える。<br>
;「悪霊」ガザミィ
+
第一部五章ではアメリカ以外の主要国家が全て滅んでいるため魔術協会自体が存在しないという。<br>
:封印中の、とある魔術師の異名。協会における厄介事の一つ。
+
第一部六章では、人理焼却によって焼き尽くされた現代のアトラス院が登場している。<br>
 +
人理修復が果たされたあと、カルデアに人理焼却の真相を調査するように命じたが、魔術協会から派遣された第一次が到着次第、人事の再編が行われ、そこら中の学部から、名だたる魔術師がどっと押し寄せてくる。<br/>
 +
第二部では人理漂白によって時計塔とは連絡が取れなくなり、アトラス院も同じく消息不明ながら[[シオン・エルトナム・アトラシア|シオン]]が漂白への対処の為に脱出して彷徨海に行き、彷徨海は現地メンバーは引き蘢っているものの訪れたカルデア残党とシオンがエントランスの敷地を利用して「[[ノウム・カルデア]]」を再編成し、漂白への対処に当たっている。
  
=== [[アトラス院]] ===
+
== メモ ==
三大部門の一角。別名「巨人の穴倉」。
+
*土地(霊地)を持っている魔術師であれば、封印指定などとは関わりなく最初から、協会には所属しないという道を選ぶ場合もある(『Fate』に登場する[[アインツベルン]]の一門や、『[[魔法使いの夜]]』に登場する[[久遠寺有珠]]、当時の蒼崎青子など)。<br>ただし、協会の目的は「神秘の漏洩の防止」であるので、協会に所属していなくても魔術師として最低限のルールは存在する。例え外部の魔術師でも、神秘を漏洩するようなことがあれば、協会は刺客を送り込む。
 +
*亜種聖杯戦争が存在する『Fate/Apocrypha』世界では他の世界とは違い、本来降霊科の下位組織であるはずの召喚科がサーヴァントに関連する召喚技術等を全て集約した学科として極めて重要視されている。
 +
*2010年エイプリルフール企画「[[TYPE-MOON エイプリルフール企画|Tmitter]]」では、封印指定執行者であるバゼットに指示を与えるらしき立場にある「ミリョーネカリオン」という存在について言及されている。また封印指定総与「ミリョネカリオン」と封印指定を発令するという天文台「カリオン」は名前が重複しているが、どちらも関係は定かで無い。
  
=== 彷徨海 ===
+
== 脚注 ==
三大部門の一角。北欧を根城とする原協会で、その名の通り海上を彷徨い移動する山脈の形をしているという。別名「移動石柩」。<br />
+
===注釈===
主に肉体改造を主軸としている。
+
<references group = "注"/>
  
==== 所属者 ====
+
===出典===
;宝石殺し
+
<references group = "出"/>
:詳細不明。特性は「停止」
 
;[[ネロ・カオス|フォワブロ・ロワイン]]
 
:かつては「彷徨悔の鬼子」と称された魔術師。現在は出奔。
 
  
=== その他 ===
+
== リンク ==
詳細不明。確たる説明がないが、下部組織・支部のようなものと思われるもの
+
*[[小辞典]]
*プラハの協会(錬金術が盛んらしい)
+
*[[組織]]
*シュポンハイム修道院([[コルネリウス・アルバ]]が次期院長になるとされた)
 
*トゥーレ協会(ルーン文字のオリジナルがあるらしい。橙子が学院時代を口にした時にちらっと出た名前)
 
 
 
== 目的・活動 ==
 
第一に挙げられるのは根源への到達と神秘の秘匿。<br />
 
研究
 
教育
 
  
=== [[封印指定]] ===
+
{{DEFAULTSORT:ましゆつきようかい}}
一代限りで、学術的に到達不可能な領域に至った魔術師に送る称号であり通達。<br />
 
一生涯の幽閉を意味し、ホルマリン漬けの標本にされるようなものなので、これを受けた魔術師は大半が協会から離反する。<br />野に下った魔術師は大きく分けて「隠者」と「賢者」の二種に分けられる。<br />魔術を隠匿し、血族のみに伝え学ばせる「隠者」<br />領地に引き篭もり、全力を以って魔術を極めようとする「賢者」<br />隠者には余程の才能でなければ追っ手はかからず、賢者にしても神秘の隠匿が成されている内は成果が出るまで放置される。
 
  
== メモ ==
+
[[Category:小辞典]]
*時計塔は、秋葉原に支部があるらしい。
+
[[Category:組織]]
*土地(霊地)を持っている魔術師であれば、封印指定などとは関わりなく最初から、協会には所属しないという道を選ぶ場合もある(『Fate』に登場するアインツベルンの一門や、『[[魔法使いの夜]]』に登場する[[久遠寺有珠]]、当時の蒼崎青子など)。ただし、協会の目的は「神秘の漏洩の防止」であるので、協会に所属していなくても魔術師として最低限のルールは存在する。例え外部の魔術師でも、神秘を漏洩するようなことがあれば、協会は刺客を送り込む。
+
[[Category:魔術]]
 
+
[[Category:魔術協会|*]]
== リンク ==
+
[[Category:月姫]]
*[[小辞典]]
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[[Category:MELTY BLOOD]]
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[[Category:MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア]]
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[[Category:空の境界]]
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[[Category:Fate/stay night]]
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[[Category:Fate/hollow ataraxia]]
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[[Category:Fate/EXシリーズ]]
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[[Category:Fate/EXTRA]]
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[[Category:Fate/EXTRA CCC]]
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[[Category:Fate/Grand Order]]

2024年1月3日 (水) 10:31時点における最新版

概要[編集 | ソースを編集]

国籍、ジャンルを超えて魔術師達が立ち上げた、名目上は自衛の為の団体。魔術を管理し、隠匿し、その発展を使命とする。
外敵(教会、自分たち以外の魔術団体、禁忌に触れる人間を罰する怪異)に対抗するための武力と、魔術の更なる発展(衰退ともいう)のための研究機関を持ち、魔術犯罪の防止法律を敷く。[出 1]
一般社会で魔術がらみの事件を起こしたものは処刑されるが、「正義」、「道徳」ではなく、「神秘の漏洩」を防ぐことがその最大の目的。
アトラス院は特に徹底されているが、魔術師は己の研究を公表することはなく、魔術師同士の研究の交流などというものはない(交流などというものがあるとすれば、それは世俗的な権力闘争くらいである)。隣り合った研究室を持つ魔術師同士が、互いが何を研究しているのか知らないなんてことは当たり前。
魔術の研究は一人でするものであり、協会による束縛を嫌う魔術師も勿論いるが、大半の教本と、魔術の実践に適した歪みを抱えている霊地は、協会が押さえている。魔術を学ぶには最高の環境であり、自分の研究こそが最優先の魔術師にとって、それらの魅力は何物にも代え難い。名目上、支配者ではないことを標榜する協会は辞めることは自由だが、そんなことを考える魔術師はそうそういない(封印指定でも受ければしかたないが)。
ジャンルは問わないとする一方、呪術は学問ではないと蔑視しており、中東圏に大きく遅れをとっている[出 2]

聖堂教会とは表向きは不可侵であるが、裏では記録に残さないことを条件に現在も殺し合いが続いている。また、中東圏の魔術基盤、及び大陸(中国)の思想魔術とは互いに相容れず、やはり不可侵を装っている[出 1]

ALL AROUND TYPE-MOON』によれば時計塔は秋葉原支部を有している。北米にも支部があるが、協会のエージェントの数はとても少ない。

時計塔[編集 | ソースを編集]

三大部門の一角。現在は魔術協会総本部とされる。
詳細は「時計塔」を参照。

アトラス院[編集 | ソースを編集]

三大部門の一角。別名「巨人の穴倉」。
詳細は「アトラス院」を参照。

彷徨海[編集 | ソースを編集]

三大部門の一角。別名「移動石柩」。北欧を根城とする原協会で、その名の通り海上を彷徨い移動する山脈の形をしているという。
詳細は「彷徨海」を参照。

その他[編集 | ソースを編集]

詳細不明。確たる説明がないが、下部組織・支部のようなものと思われるもの

  • プラハの協会(錬金術師が所属しており、アトラス院とは仲が悪い)[出 3]
  • シュポンハイム修道院(次期院長にコルネリウス・アルバを予定していた)
  • トゥーレ協会(ルーン文字のオリジナルを魔術基盤の衰退すら気に留めずに死蔵し続けている)
  • カリフォルニアのコンベンション(現代科学を下敷きにした魔術論文が発表されている。実際の魔術とは関係の薄いオカルトや神秘学の範疇が多いが、原子力を題材にしたり電子書籍を販売したりと先進的)

封印指定[編集 | ソースを編集]

学術的に到達不可能な領域に至った魔術師に、魔術協会が一代限りで送る称号であり通達。
一生涯の幽閉を意味し、これを受けた魔術師は大半が協会から離反する。野に下った魔術師は大きく分けて「隠者」と「賢者」の二種に分けられる。
魔術を隠匿し、血族のみに伝え学ばせる「隠者」。
領地に引き篭もり、全力を以って魔術を極めようとする「賢者」。
隠者には余程の才能でなければ追っ手はかからず、賢者にしても神秘の隠匿が成されている内は成果が出るまで放置される。

Fate/EXTRA』の世界では国際協定404の別名であり、西欧財閥が指定する。

Fate/EXTRAにおける魔術協会[編集 | ソースを編集]

『Fate/EXTRA』の世界では神秘の崩壊によってかつての繁栄は見る影もなく、西欧財閥に「危険思想を持った反社会的集団」として処分された。「貴族」と呼ばれた者たちも悉く滅んでいるが、レジスタンスに参加する者、逆に西欧財閥に取り入る者に分かれ魔術師そのものはまだ存在している。

Fate/Grand Orderにおける魔術協会[編集 | ソースを編集]

人理保障機関カルデアを天文科のロードであるアニムスフィア家が仕切っているが、魔術協会そのものは特に前面には出てこない。
第一部四章の舞台は1888年のロンドンなので、その関係上、当時の「時計塔」が登場するが、マキリ・ゾォルケンパラケルススバベッジらの襲撃を受けて壊滅している。
ただし、そもそも時計塔の人材はロンドンに集中していないことに加え、ロンドンにいた上位陣も襲撃から早々に逃亡しているため、人類史に影響を与えるほどの被害を受けているわけではないという。[出 4]
また、地下には様々な厄ネタが封印されているのは上記の設定の通りだが、その中でも一際危険なモノとして登場した悪魔(「第六架空元素」と言いかけていたのでほぼ確定と言ってもよいと思われる)はファヴニールに匹敵するほどの脅威とされており、危険性が伺える。
第一部五章ではアメリカ以外の主要国家が全て滅んでいるため魔術協会自体が存在しないという。
第一部六章では、人理焼却によって焼き尽くされた現代のアトラス院が登場している。
人理修復が果たされたあと、カルデアに人理焼却の真相を調査するように命じたが、魔術協会から派遣された第一次が到着次第、人事の再編が行われ、そこら中の学部から、名だたる魔術師がどっと押し寄せてくる。
第二部では人理漂白によって時計塔とは連絡が取れなくなり、アトラス院も同じく消息不明ながらシオンが漂白への対処の為に脱出して彷徨海に行き、彷徨海は現地メンバーは引き蘢っているものの訪れたカルデア残党とシオンがエントランスの敷地を利用して「ノウム・カルデア」を再編成し、漂白への対処に当たっている。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 土地(霊地)を持っている魔術師であれば、封印指定などとは関わりなく最初から、協会には所属しないという道を選ぶ場合もある(『Fate』に登場するアインツベルンの一門や、『魔法使いの夜』に登場する久遠寺有珠、当時の蒼崎青子など)。
    ただし、協会の目的は「神秘の漏洩の防止」であるので、協会に所属していなくても魔術師として最低限のルールは存在する。例え外部の魔術師でも、神秘を漏洩するようなことがあれば、協会は刺客を送り込む。
  • 亜種聖杯戦争が存在する『Fate/Apocrypha』世界では他の世界とは違い、本来降霊科の下位組織であるはずの召喚科がサーヴァントに関連する召喚技術等を全て集約した学科として極めて重要視されている。
  • 2010年エイプリルフール企画「Tmitter」では、封印指定執行者であるバゼットに指示を与えるらしき立場にある「ミリョーネカリオン」という存在について言及されている。また封印指定総与「ミリョネカリオン」と封印指定を発令するという天文台「カリオン」は名前が重複しているが、どちらも関係は定かで無い。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]


出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.0 1.1 「Fate用語辞典-魔術協会」『Fate/side material』p.73
  2. 「Fate用語辞典-魔術」『Fate/side material』p.73
  3. 「月姫用語辞典-アトラス院」『月姫読本PlusPeriod』p.175
  4. 「竹箒日記-2016/12/14 : 無題。(きのこ)」

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