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| | デザイン = 武内崇 | | | デザイン = 武内崇 |
| | 設定作成 = 奈須きのこ | | | 設定作成 = 奈須きのこ |
− | | レア度 = ☆5<br />プレイヤー側未実装 | + | | レア度 = ☆5<br>プレイヤー側未実装 |
| }} | | }} |
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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | | + | [[グランドクラス|冠位]]の資格を持つ「[[キャスター|魔術師]]」の[[サーヴァント]]。 |
− | 冠位の資格を持つ「[[キャスター|魔術師]]」の[[サーヴァント]]。
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| ; 略歴 | | ; 略歴 |
− | : 『Fate/Grand Order』では西暦2004年に開催された冬木の[[聖杯戦争]]で[[キャスター]]の[[サーヴァント]]として[[マリスビリー・アニムスフィア]]に召喚された。 | + | : 西暦2004年に開催された[[冬木市|冬木]]の[[聖杯戦争]]でキャスターのサーヴァントとして[[マリスビリー・アニムスフィア]]に召喚される。 |
− | : マリスビリーとともに[[聖杯戦争]]に勝利したソロモンは[[聖杯]]に英霊ではなくただの人間として生きることを願い、[[ロマニ・アーキマン]]として生まれ変わった。 | + | : マリスビリーとともに聖杯戦争に勝利した彼は[[聖杯]]に英霊ではなくただの人間として生きることを願い、[[ロマニ・アーキマン]]として生まれ変わった。 |
− | | |
| ; 人物 | | ; 人物 |
| : 内向的、強気、受動的。緊張感のない、ゆるふわっとした王さま。 | | : 内向的、強気、受動的。緊張感のない、ゆるふわっとした王さま。 |
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| ; 能力 | | ; 能力 |
| : スキルにある「啓示」は天からの声を聴き最適な行動をとる能力であり、「直感」とは違い戦闘のみならず目標達成に関する事象全てに適応される能力。 | | : スキルにある「啓示」は天からの声を聴き最適な行動をとる能力であり、「直感」とは違い戦闘のみならず目標達成に関する事象全てに適応される能力。 |
− | : 彼はただ一度しか啓示を受けなかったが、それを元に只人の手でも行える現象操作術―――すなわち魔術を確立した。 | + | : 彼はただ一度しか啓示を受けなかったが、それを元に只人の手でも行える現象操作術───すなわち[[魔術]]を確立した。 |
| : スキル「召喚術」は規格外のEXランクで保持しており、過去・あるいは未来から霊体を喚起する魔術となる。これによりソロモンは七十二柱の魔神と呼ばれる霊的存在を語り上げ、有能な使い魔として成立させた。彼が残した知識に悪魔を使役する術があるが、その写本は後にレメゲトン、あるいはゲーティアと名付けられた。 | | : スキル「召喚術」は規格外のEXランクで保持しており、過去・あるいは未来から霊体を喚起する魔術となる。これによりソロモンは七十二柱の魔神と呼ばれる霊的存在を語り上げ、有能な使い魔として成立させた。彼が残した知識に悪魔を使役する術があるが、その写本は後にレメゲトン、あるいはゲーティアと名付けられた。 |
| : スキル「千里眼」もEXという規格外のレベルで保持しており、同じく過去から未来を見通す。 | | : スキル「千里眼」もEXという規格外のレベルで保持しており、同じく過去から未来を見通す。 |
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| ! クラス !! マスター !! 筋力 !! 耐久 !! 敏捷 !! 魔力 !! 幸運 !! 宝具 !! [[スキル (サーヴァント)|クラス別能力]] !! [[スキル (サーヴァント)|保有スキル]] !! 備考 | | ! クラス !! マスター !! 筋力 !! 耐久 !! 敏捷 !! 魔力 !! 幸運 !! 宝具 !! [[スキル (サーヴァント)|クラス別能力]] !! [[スキル (サーヴァント)|保有スキル]] !! 備考 |
| |- | | |- |
− | | [[キャスター]]|| ? || E || E || B || A++ || A++ || A+++ || 陣地作成:A<br />高速詠唱:C<br />道具作成:C ||啓示:B<br />召喚術:EX<br />ソロモンの指輪:EX<br />千里眼:EX ||style="text-align:left"| | + | | [[キャスター]]|| ? || E || E || B || A++ || A++ || A+++ || 陣地作成:A<br>高速詠唱:C<br>道具作成:C ||啓示:B<br>召喚術:EX<br>ソロモンの指輪:EX<br>千里眼:EX ||style="text-align:left"| |
| |} | | |} |
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| : ソロモン王の第二宝具。 | | : ソロモン王の第二宝具。 |
| ; 訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ) | | ; 訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ) |
− | : ランク:D<br />種別:対人宝具<br />レンジ:-<br />最大捕捉:1人 | + | : ランク:D<br>種別:対人宝具<br>レンジ:-<br>最大捕捉:1人 |
− | : 第一宝具。[[ゲーティア]]ではなく、真のソロモン王が持つ宝具。[[ゲーティア]]が真名を知らなかった、ソロモン王の本当の第一宝具。 | + | : 第一宝具。[[ゲーティア]]ではなく、真のソロモン王が持つ宝具。ゲーティアが真名を知らなかった、ソロモン王の本当の第一宝具。 |
| :ソロモン王が全能の指輪を天に返した「人間らしい英雄」の逸話を宝具として再現したモノ。彼がそれまで為し得た偉業、為し得た奇跡、為し得た魔術、そのすべてを手放す別れの詩。 | | :ソロモン王が全能の指輪を天に返した「人間らしい英雄」の逸話を宝具として再現したモノ。彼がそれまで為し得た偉業、為し得た奇跡、為し得た魔術、そのすべてを手放す別れの詩。 |
| : この宝具を発動するとソロモンは神から与えられた恩恵を天に帰し、世界を見据えていた眼を失い、己の持つ「全て」を放り投げることになる。効果はソロモン王の死。ひるがえって七十二柱の魔神の自壊である。 | | : この宝具を発動するとソロモンは神から与えられた恩恵を天に帰し、世界を見据えていた眼を失い、己の持つ「全て」を放り投げることになる。効果はソロモン王の死。ひるがえって七十二柱の魔神の自壊である。 |
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| == 真名:ソロモン == | | == 真名:ソロモン == |
− | :ソロモン。旧約聖書に登場する、魔術の祖と謳われイスラエルを最も発展させた古代イスラエルの第三代王。紀元前1011年~931年の人物。<br>七十二柱の魔神を使役し、初めてイスラエル神殿を築き、人類に魔術をもたらした人物。王として優れた政策を行ったが、それ以外にも魔術師としての逸話が多い。 | + | :旧約聖書に登場する、魔術の祖と謳われイスラエルを最も発展させた古代イスラエルの第三代王。紀元前1011年~931年の人物。 |
− | :彼は人理を守るために喚ばれるあらゆる英霊の頂点に立つ者であった。<br>霊長の世を阻む大災害、築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身、文明より生まれた文明を食らうもの<br>―――その害敵、自業自得の<ruby><rb>死の要因</rb><rt>アポトーシス</rt></ruby>、即ち[[ビースト]]に対し、人理を守護する守護者として遣わされる天の御使い。<br>人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点たる始まりの七つ。 | + | :七十二柱の魔神を使役し、初めてイスラエル神殿を築き、人類に魔術をもたらした人物。王として優れた政策を行ったが、それ以外にも魔術師としての逸話が多い。 |
− | :その英霊達の頂点に立つ七騎において、冠位の魔術師の座に君臨する者。<br>それこそが<ruby><rb>冠位</rb><rt>グランド</rt></ruby>の器を持つキャスター、ソロモンである。 | + | :彼は人理を守るために喚ばれるあらゆる英霊の頂点に立つ者であった。 |
| + | :霊長の世を阻む大災害、築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身、文明より生まれた文明を食らうもの───その害敵、自業自得の<ruby><rb>死の要因</rb><rt>アポトーシス</rt></ruby>、即ち[[ビースト]]に対し、人理を守護する守護者として遣わされる天の御使い。人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点たる始まりの七つ。 |
| + | :その英霊達の頂点に立つ七騎において、冠位の魔術師の座に君臨する者。それこそが<ruby><rb>冠位</rb><rt>グランド</rt></ruby>の器を持つキャスター、ソロモンである。 |
| | | |
| ;ソロモン七十二柱 | | ;ソロモン七十二柱 |
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| === 略歴 === | | === 略歴 === |
| ;生前 | | ;生前 |
− | :エジプトのファラオの娘を娶った後、ある日夢枕に神が現れ「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。<br>これに対しソロモンは黄金や権力ではなく知恵を求め、この返答こそが「真の叡智」に至る資格の証左であるとして満足した神から十の指輪を与えられた。<br>これこそが神に認められた知恵者の証であり、後にソロモンの指輪と呼ばれる、天使や悪魔を使役する魔術の源泉であった。 | + | :エジプトのファラオの娘を娶った後、ある日夢枕に神が現れ「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。 |
− | :魔術の王と呼ばれる存在ではあるが、その賢明さから奇跡を見せたのはただの一度きり。<br>その一度のみの奇蹟により「民は王の加護を得ている」と知らしめ、その後は民から恐怖される、民が堕落するといった事態を防ぐために奇蹟は起こさなかった。<br>ソロモンは魔術を使わないまま魔術の王として近隣諸国に名を広め、賢王のままこの世を去った。<br>ソロモン王の死によって世界からは加速度的に神代の神秘が失われていき、西暦を迎えて完全に人の世に塗り替わったという。 | + | :これに対しソロモンは黄金や権力ではなく知恵を求め、この返答こそが「真の叡智」に至る資格の証左であるとして満足した神から十の指輪を与えられた。 |
− | :だが、生前において過去と未来を見通す千里眼を持ち、この世全ての悲劇、悲しみを把握していながら、何もしなかった。<br>ソロモンは何も感じなかったとしても、「配下」はこの仕打ちに耐えられなかった。<br>貴方は何も感じないのか。この悲劇を正そうとは思わないのか。そう述べるも――― | + | :これこそが神に認められた知恵者の証であり、後にソロモンの指輪と呼ばれる、天使や悪魔を使役する魔術の源泉であった。 |
| + | :魔術の王と呼ばれる存在ではあるが、その賢明さから奇跡を見せたのはただの一度きり。その一度のみの奇蹟により「民は王の加護を得ている」と知らしめ、その後は民から恐怖される、民が堕落するといった事態を防ぐために奇蹟は起こさなかった。 |
| + | :ソロモンは魔術を使わないまま魔術の王として近隣諸国に名を広め、賢王のままこの世を去った。ソロモン王の死によって世界からは加速度的に神代の神秘が失われていき、西暦を迎えて完全に人の世に塗り替わったという。 |
| + | :だが、生前において過去と未来を見通す千里眼を持ち、この世全ての悲劇、悲しみを把握していながら、何もしなかった。ソロモンは何も感じなかったとしても、「配下」はこの仕打ちに耐えられなかった。貴方は何も感じないのか。この悲劇を正そうとは思わないのか。そう述べるも─── |
| ::『特に何も。神は人を戒めるためのもので、王は人を整理するだけのものだからね <br> 他人が悲しもうが己に実害はない。人間とは皆、そのように判断する生き物だ』 | | ::『特に何も。神は人を戒めるためのもので、王は人を整理するだけのものだからね <br> 他人が悲しもうが己に実害はない。人間とは皆、そのように判断する生き物だ』 |
− | :人間の救われなさ、醜さを知ったうえでこれを正す事なく、ソロモン王は死を受け入れた。[[ゲーティア|しかし…――――]] | + | :人間の救われなさ、醜さを知ったうえでこれを正す事なく、ソロモン王は死を受け入れた。[[ゲーティア|しかし…────]] |
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| ;人となった王 | | ;人となった王 |
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| :ソロモンと同様にこの青年からあらゆる自由が奪われたのはあまりにも皮肉としか言いようがなかったが、多くの偶然にも助けられたのだ。[[主人公 (Grand Order)|人類最後のマスター]]には初めて出逢った日から、グランドオーダーにおいても。 | | :ソロモンと同様にこの青年からあらゆる自由が奪われたのはあまりにも皮肉としか言いようがなかったが、多くの偶然にも助けられたのだ。[[主人公 (Grand Order)|人類最後のマスター]]には初めて出逢った日から、グランドオーダーにおいても。 |
| :最終決戦の固有結界「冠位時間神殿」において、人理焼却の首謀者であるゲーティアと人類最後のマスターの前に現れ、本来の姿を晒した彼は、遙かなる過去・神代の終焉の時代において、自身が「魔術」という概念そのものに施した安全装置を起動する。 | | :最終決戦の固有結界「冠位時間神殿」において、人理焼却の首謀者であるゲーティアと人類最後のマスターの前に現れ、本来の姿を晒した彼は、遙かなる過去・神代の終焉の時代において、自身が「魔術」という概念そのものに施した安全装置を起動する。 |
− | ::伝承に曰く、ソロモン王は万能の指輪を持ちながら、それを使ったことは一度しかなく、ついにはその指輪を自らの意思で天に還した。<br />「ここからは全能の神に運命を委ねるのではなく、人が人の意志で生きる時代だ」と告げるように。 | + | ::伝承に曰く、ソロモン王は万能の指輪を持ちながら、それを使ったことは一度しかなく、ついにはその指輪を自らの意思で天に還した。「ここからは全能の神に運命を委ねるのではなく、人が人の意志で生きる時代だ」と告げるように。 |
− | :ゲーティアの9つとソロモンの残る1つ、計10の指輪を鍵とし、彼は指輪返還の逸話的再現である第一宝具を再演。<br />神の代理人たるソロモン王の完全消滅という効果を以って、自身を起源とするゲーティアの存在に致命的な綻びを生み出し、そして世界から消え去った。 | + | :ゲーティアの9つとソロモンの残る1つ、計10の指輪を鍵とし、彼は指輪返還の逸話的再現である第一宝具を再演。神の代理人たるソロモン王の完全消滅という効果を以って、自身を起源とするゲーティアの存在に致命的な綻びを生み出し、そして世界から消え去った。 |
− | :――自身をここまで導いてくれた人類最後のマスターへ、人間“[[ロマニ・アーキマン]]”としての微笑みを最後の瞬間に残して。 | + | :──自身をここまで導いてくれた人類最後のマスターへ、人間“[[ロマニ・アーキマン]]”としての微笑みを最後の瞬間に残して。 |
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| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |
| ===Fateシリーズ=== | | ===Fateシリーズ=== |
| ; [[Fate/Grand Order]] | | ; [[Fate/Grand Order]] |
− | : グランドキャスターのサーヴァント。長らく人理焼却を目論む本作の黒幕と思しき存在とされていたのだが、終局特異点でそれに関する実態が全て判明。 | + | : 終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』にて、NPCとして登場。 |
| + | : ゲーティアがその名を騙っていた事から、長らく人理焼却を目論む本作の黒幕と思しき存在とされていたのだが、同章で実態が判明した。 |
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| == 人間関係 == | | == 人間関係 == |
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| ;「ああ、初めからそのつもりだ。ボクは自らの宝具で消滅する。それがソロモン王の結末だからね。」<br>「ゲーティア。おまえに最後の魔術を教えよう。<br> “ソロモン王にはもう一つ宝具がある”と知ってはいたものの、その真名を知り得なかった───<br> いや、知る事のできなかったおまえに。」<br>「誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの。<br> 戴冠の時きたれり、其は全てを始めるもの。<br> そして───訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの…『<ruby><rb>訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの</rb><rt>アルス・ノヴァ</rt></ruby>』」 | | ;「ああ、初めからそのつもりだ。ボクは自らの宝具で消滅する。それがソロモン王の結末だからね。」<br>「ゲーティア。おまえに最後の魔術を教えよう。<br> “ソロモン王にはもう一つ宝具がある”と知ってはいたものの、その真名を知り得なかった───<br> いや、知る事のできなかったおまえに。」<br>「誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの。<br> 戴冠の時きたれり、其は全てを始めるもの。<br> そして───訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの…『<ruby><rb>訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの</rb><rt>アルス・ノヴァ</rt></ruby>』」 |
− | :戦闘モーション付きでの台詞。[[ゲーティア]]はソロモン王の宝具『誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの』でソロモン自身の排除にかかる。 | + | :バトルキャラのグラフィック付きでの台詞。[[ゲーティア]]はソロモン王の宝具『誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの』でソロモン自身の排除にかかる。 |
| :だが、ソロモン王にとっても「自らの宝具で消滅する結末」は初めから覚悟のうちだった。彼がそれまで為し得た偉業、為し得た奇跡、為し得た魔術、そのすべてを手放す別れの詩。 | | :だが、ソロモン王にとっても「自らの宝具で消滅する結末」は初めから覚悟のうちだった。彼がそれまで為し得た偉業、為し得た奇跡、為し得た魔術、そのすべてを手放す別れの詩。 |
− | :この戦闘ムービーのボイスは最終章制作時の3年前に録ってあり、ディライトワークスの方たちもその存在を忘れていたほどに初期から存在していた<ref group = "出" name="奈須きのこ×塩川洋介4Gamer">[https://www.4gamer.net/games/266/G026651/20170302098/index_2.html 「Fate/Grand Order」がもたらす新しいスマホゲームの形――奈須きのこ×塩川洋介が語るFGOの軌跡と未来とは]</ref>。 | + | :この戦闘ムービーのボイスは最終章制作時の3年前に録ってあり、ディライトワークスの方たちもその存在を忘れていたほどに初期から存在していた<ref group = "出" name="奈須きのこ×塩川洋介4Gamer">[https://www.4gamer.net/games/266/G026651/20170302098/index_2.html 「Fate/Grand Order」がもたらす新しいスマホゲームの形──奈須きのこ×塩川洋介が語るFGOの軌跡と未来とは]</ref>。 |
| :収録当時、奈須氏以外は「なんでバトル以外のボイスをとってるんだ? ドラマCD?」などと思っていたそうな<ref group = "出" name="奈須きのこ×塩川洋介4Gamer" />。 | | :収録当時、奈須氏以外は「なんでバトル以外のボイスをとってるんだ? ドラマCD?」などと思っていたそうな<ref group = "出" name="奈須きのこ×塩川洋介4Gamer" />。 |
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− | ;「おまえの持つ九つの指輪。そして私の持つ最後の指輪。<br> 今、ここに全ての指輪が揃った。なら<ruby><rb>あの時</rb><rt>・・・</rt></ruby>の再現が出来る。」<br>「ソロモン王の本当の第一宝具。私の唯一の、“人間の”英雄らしい逸話の再現が。」 | + | ;「おまえの持つ九つの指輪。そして私の持つ最後の指輪。<br> 今、ここに全ての指輪が揃った。なら<ruby><rb>あの時</rb><rt>・・・</rt></ruby>の再現が出来る。」<br>「ソロモン王の本当の第一宝具。私の唯一の、“人間の”英雄らしい逸話の再現が。」 |
| :遙かなる過去の時代において、かの王は万能の指輪をただ一度のみしか使用せず、最後には天に還したという。 | | :遙かなる過去の時代において、かの王は万能の指輪をただ一度のみしか使用せず、最後には天に還したという。 |
| :人間の愛を理解できなかった獣の主として、そして魔術王として。彼は“最後の魔術”を再演する。 | | :人間の愛を理解できなかった獣の主として、そして魔術王として。彼は“最後の魔術”を再演する。 |
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| ; 「第三宝具『<ruby><rb>誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの</rb><rt>アルス・アルマデル・サロモニス</rt></ruby>』<br> 第二宝具『<ruby><rb>戴冠の時来たれり、其は全てを始めるもの</rb><rt>アルス・パウリナ</rt></ruby>』」<br>「そして───神よ、あなたからの天恵をお返しします。<br> ……全能は人には遠すぎる。私の仕事は、人の範囲で十分だ」<br>「第一宝具、再演。───『<ruby><rb>訣別の時きたれり。其は、世界を手放すもの</rb><rt>アルス・ノヴァ</rt></ruby>』」 | | ; 「第三宝具『<ruby><rb>誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの</rb><rt>アルス・アルマデル・サロモニス</rt></ruby>』<br> 第二宝具『<ruby><rb>戴冠の時来たれり、其は全てを始めるもの</rb><rt>アルス・パウリナ</rt></ruby>』」<br>「そして───神よ、あなたからの天恵をお返しします。<br> ……全能は人には遠すぎる。私の仕事は、人の範囲で十分だ」<br>「第一宝具、再演。───『<ruby><rb>訣別の時きたれり。其は、世界を手放すもの</rb><rt>アルス・ノヴァ</rt></ruby>』」 |
| : [[ゲーティア]]が知り得なかった、真の第一宝具発動。無感動で非人間であったはずのかの王が唯一“人間性”を発揮した、指輪返還の逸話的再現。 | | : [[ゲーティア]]が知り得なかった、真の第一宝具発動。無感動で非人間であったはずのかの王が唯一“人間性”を発揮した、指輪返還の逸話的再現。 |
− | : これは神より与えられた恩恵全てを捨て去り、ソロモン王から生まれ出たもの全てを自壊させる"自爆宝具"。発動と共に、地上に存在するソロモン王の痕跡は、72の魔神たちも含め全て消えうせる。<br /><br />'''───否、地上のみならず、英霊の座からでさえも…。''' | + | : これは神より与えられた恩恵全てを捨て去り、ソロモン王から生まれ出たもの全てを自壊させる"自爆宝具"。発動と共に、地上に存在するソロモン王の痕跡は、72の魔神たちも含め全て消えうせる。 |
| + | :'''───否、地上のみならず、英霊の座からでさえも。''' |
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| == メモ == | | == メモ == |
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| : まず、FGO最終章が完結した際にゲーム内プロフィール欄に書かれた「遠い未来において「魔術」が人間にとっての悪になった時、これを滅ぼすためにソロモンが用意した安全装置とも言える。己の姿や功績が二度と地上に現れない以上、英霊の座からも消滅し、ソロモン王の痕跡は世界や人類史から全て消え去り、人類では誰も到達していない終わり、本当の意味での「無」に至る。」という記載。 | | : まず、FGO最終章が完結した際にゲーム内プロフィール欄に書かれた「遠い未来において「魔術」が人間にとっての悪になった時、これを滅ぼすためにソロモンが用意した安全装置とも言える。己の姿や功績が二度と地上に現れない以上、英霊の座からも消滅し、ソロモン王の痕跡は世界や人類史から全て消え去り、人類では誰も到達していない終わり、本当の意味での「無」に至る。」という記載。 |
| : これをそのまま受け取った場合、これによって現代の世界に生じるであろう弊害のようなものは特に描写されていないという点が当時疑問として挙げられた。「ソロモンから生まれ出でたモノの完全消滅」とくれば、彼が築いた魔術の基礎の部分が魔術師たちの記憶から消失したり、もっと言えば誕生経緯に彼の直接関わったカルデアが消滅でもしそうなモノだが特にそういった描写はない、というものである。 | | : これをそのまま受け取った場合、これによって現代の世界に生じるであろう弊害のようなものは特に描写されていないという点が当時疑問として挙げられた。「ソロモンから生まれ出でたモノの完全消滅」とくれば、彼が築いた魔術の基礎の部分が魔術師たちの記憶から消失したり、もっと言えば誕生経緯に彼の直接関わったカルデアが消滅でもしそうなモノだが特にそういった描写はない、というものである。 |
− | : 後にこれを受けてか「FGO material Ⅳ」においてソロモンの項の宝具欄に「ソロモンの完全消滅とは彼の痕跡がなくなるという意味ではなく、「彼が成すべき事をすべて終了した」という意味合いとなる。」「あらゆる生命はその完結時・終了時に「やり残し」が存在し、その者がどれほど完璧な人生を送ろうと残される「余剰」を後に続く人々が受け持つ事で人類史の轍は作られる。それに対し、生命の宿題/この宇宙で成すべきタスクすべてを完璧に成し遂げ、やり残しを完全に無くした状態になったことで、ソロモンは自らの存在意義と役目を完結させたのだ。」と解説が加えられた。<del>例によって例の如く前言は翻ったのである</del> | + | : 後にこれを受けてか『Fate/Grand Order material Ⅳ』においてソロモンの項の宝具欄に「ソロモンの完全消滅とは彼の痕跡がなくなるという意味ではなく、「彼が成すべき事をすべて終了した」という意味合いとなる。」「あらゆる生命はその完結時・終了時に「やり残し」が存在し、その者がどれほど完璧な人生を送ろうと残される「余剰」を後に続く人々が受け持つ事で人類史の轍は作られる。それに対し、生命の宿題/この宇宙で成すべきタスクすべてを完璧に成し遂げ、やり残しを完全に無くした状態になったことで、ソロモンは自らの存在意義と役目を完結させたのだ。」と解説が加えられた。<del>例によって例の如く前言は翻ったのである</del> |
− | : これによりソロモンの消滅による現世への影響が現れなかったことへの回答が得られた……ように見えるが、materialにおいても「遠い未来において「魔術」が人間にとっての悪になった時、これを滅ぼすためにソロモンが用意した安全装置とも言える。」という一文には変化がなかった。 | + | : これによりソロモンの消滅による現世への影響が現れなかったことへの回答が得られた……ように見えるが、こちらの解説文においても「遠い未来において「魔術」が人間にとっての悪になった時、これを滅ぼすためにソロモンが用意した安全装置とも言える。」という一文には変化がなかった。 |
| : ゲーティアが将来人理を滅ぼそうとする未来を予見していなかったであろうことを考えれば、ここで言う「魔術」がゲーティアを指していないだろうことは間違いない。 | | : ゲーティアが将来人理を滅ぼそうとする未来を予見していなかったであろうことを考えれば、ここで言う「魔術」がゲーティアを指していないだろうことは間違いない。 |
| : 一体ここで言う「魔術」とは何を指し、そして如何様にして抑止されるはずだったのだろうか……。 | | : 一体ここで言う「魔術」とは何を指し、そして如何様にして抑止されるはずだったのだろうか……。 |
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| :これを真に受けるのであれば、ソロモン王が紀元前960年頃に死亡した後、[[ゲーティア|何者か]]がそれに成り代わりソロモン王としての偉業を成したことが示唆される。 | | :これを真に受けるのであれば、ソロモン王が紀元前960年頃に死亡した後、[[ゲーティア|何者か]]がそれに成り代わりソロモン王としての偉業を成したことが示唆される。 |
| :史実においてソロモン王は後半生で堕落したと言われており、型月ではそれをこう解釈したのかもしれない。 | | :史実においてソロモン王は後半生で堕落したと言われており、型月ではそれをこう解釈したのかもしれない。 |
− | :ただ奈須きのこの事なので、事件簿マテリアルの元となった資料自体に誤字や誤解がある可能性もあるのだが……。 | + | :ただ奈須きのこ氏の事なので、事件簿マテリアルの元となった資料自体に誤字や誤解がある可能性もあるのだが……。 |
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| == 脚注 == | | == 脚注 == |