:ご存知、山田風太郎の伝奇アクション小説であり、Fateシリーズの原点ともなった作品である。発表当初は「おぼろ忍法帖」というタイトルだったが、1981年の映画化の際に現在のタイトルに変更された。「氷室の天地」で語られているように原作では森宗意軒が黒幕となっているが、81年の映画化以降に製作された作品群では、天草四郎が魔界衆の頭目となっている。<br>映画で天草四郎が頭目となった理由は単純で、原作のままでは2時間という尺に収まらないので森(と由比正雪)の役割を四郎に集約させたのである。また、原作にはない細川ガラシャを魔界衆に加えたのは「お色気が足りない」との監督の深作欣ニの意向で、山田も「ガラシャは思いつかなかった」と深作のアイデアに驚いたという。<br>81年の映画では天草四郎を沢田研二、対する柳生十兵衛は千葉真一が演じ、観客動員数200万人を超える大ヒット作となった。なお、封切り日は当初は6月13日にする予定だったが1週早めて6月6日6時に封切りし、「666のオーメン」と称されて公開された。<br>クライマックスの江戸城大炎上の中での殺陣はCGや特撮ではなく'''本物の炎の海の中で演じる'''という危険極まりないもので、出演者は文字通り命がけで撮影に望んだ。<br>この映画での天草四郎の人物像は非常に強烈なもので、特にラストシーンで十兵衛に斬り飛ばされた'''生首'''を小脇に抱えて哄笑するシーンは、沢田研二のイケメン顔と相まって大変印象深いシーンとなっている。 | :ご存知、山田風太郎の伝奇アクション小説であり、Fateシリーズの原点ともなった作品である。発表当初は「おぼろ忍法帖」というタイトルだったが、1981年の映画化の際に現在のタイトルに変更された。「氷室の天地」で語られているように原作では森宗意軒が黒幕となっているが、81年の映画化以降に製作された作品群では、天草四郎が魔界衆の頭目となっている。<br>映画で天草四郎が頭目となった理由は単純で、原作のままでは2時間という尺に収まらないので森(と由比正雪)の役割を四郎に集約させたのである。また、原作にはない細川ガラシャを魔界衆に加えたのは「お色気が足りない」との監督の深作欣ニの意向で、山田も「ガラシャは思いつかなかった」と深作のアイデアに驚いたという。<br>81年の映画では天草四郎を沢田研二、対する柳生十兵衛は千葉真一が演じ、観客動員数200万人を超える大ヒット作となった。なお、封切り日は当初は6月13日にする予定だったが1週早めて6月6日6時に封切りし、「666のオーメン」と称されて公開された。<br>クライマックスの江戸城大炎上の中での殺陣はCGや特撮ではなく'''本物の炎の海の中で演じる'''という危険極まりないもので、出演者は文字通り命がけで撮影に望んだ。<br>この映画での天草四郎の人物像は非常に強烈なもので、特にラストシーンで十兵衛に斬り飛ばされた'''生首'''を小脇に抱えて哄笑するシーンは、沢田研二のイケメン顔と相まって大変印象深いシーンとなっている。 |