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=== 歴史 ===
 
=== 歴史 ===
汎人類史との分岐点は1万4千年前、[[セファール]]の襲来時。本来の歴史では6翅の亜鈴の妖精…「はじまりのろくにん」と呼ばれる6つの氏族の祖先が切り札となる神造兵器・[[聖剣]]を鋳造し、これを持った人間が最終的にセファールを撃退したために多くの神々が死に絶え文明も破壊されたものの、本当に壊滅的な被害になる前に防ぐ事ができた。しかしこの異聞帯では6翅の亜鈴がこの聖剣の鍛造を怠けてサボったため、地上では外敵を撃退する手段が無いまま蹂躙しつくされ、地球全土が『無の海』と化してしまう。
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汎人類史との分岐点は1万4千年前、[[セファール]]の襲来時。本来の歴史では6翅の亜鈴の妖精(6つの氏族の祖先となる「はじまりのろくにん」)が切り札となる神造兵器・[[聖剣]]を鋳造し、これを持った人間が最終的にセファールを撃退したために多くの神々が死に絶え文明も破壊されたものの、本当に壊滅的な被害になる前に防ぐ事ができた。しかしこの異聞帯では6翅の亜鈴がこの聖剣の鍛造を怠けてサボったため、地上では外敵を撃退する手段が無いまま蹂躙しつくされ、地球全土が『無の海』と化してしまう。
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そこへ唯一星の内海で喪失を逃れていた獣神[[ケルヌンノス]]と、その巫女たる人間が残った妖精達を諌めるべく楽園からの使者としてやって来る。当初両者は上手く共存していたが、いつまでたっても現状は変わらず、さらにケルヌンノスと巫女の度重なる口出しに嫌気がさしていったのもあり、6翅は'''『こうなったのは全部あの神様が悪い』'''という考えの下結託、獣神の為の祭事と称した宴を開き毒酒を飲ませて殺害。その屍体を大地の代わりとして使用し、残された巫女は魔力で生きたまま解体して自分達の道具や嗜好品として使役する為のコピー人間を造り、これらを元手に端末であり子孫にあたる「森の仔」、「石の仔」を生み出しつつ発展を遂げてきた。<br>それから100年間、謎の死を遂げゆく妖精たちの骸が積もることで大地は広がり、 “次代” が生まれるシステムにより住民も数を増やし、使役する人間によって文明も栄えるが、ここまで来てもなお妖精達の原因不明の死は止まらず、ようやくこれがケルヌンノスの怒りによる呪いだと6翅の亜鈴は気付く。<br>しかし反省するどころか、その罪を隠匿するかの如く死骸の山により形成されたブリテン島へ逃げると屍体が浮かぶ海を急速に埋め立て、干上がった海の残滓は『大穴』として残り続ける事になる。こうして6翅およびその仔達は『星の内海』から締め出されてしまう。その上屍体の陸地に降り積もった呪いは「生まれた目的」を失ったり魂そのものが傷付いたりして無意味化した妖精の個々の姿形を奪い、黒い霧の固まりに変えてしまう『モース』と呼ばれる猛毒と、1000年事に島そのものを滅ぼす毎回異なった『大厄災』<ref group="注">この他にも100年毎に小規模の『厄災』が発生しているが、此方はどちらかと云うと妖精の好奇心からくる不注意が引き起こした'''人災'''によるものが多い。</ref>となって定期的に陸上を襲う事になり、以後の妖精達はいつどんな形で起きるか分からない「呪い」を無意識に恐れ、不安と苦しみに苛まれながらブリテンで生きる事になる<br>そうして亜鈴は妖精暦7000年の時点で全員が消滅し、代わりに「氏族」と名乗るようになった亜鈴の仔と、最初の6翅と同等の力を持つ妖精『亜鈴返り』がブリテンに残される。翌年の6000年に大地が汎人類史におけるスコットランドまで到達すると、そこで暮らしていた北部の妖精が合流し、今度は氏族間に加えて北と南の妖精の間でも領地を巡る争いが勃発してしまう。<br>そんな中、妖精暦4000年にブリテンと妖精を正し、この世界に聖剣をもたらすべく、星の内海から最初の『<ruby><rb>楽園の妖精</rb><rt>アヴァロン・ル・フェ</rt></ruby>』ヴィヴィアンが派遣されてくる。しかし「(過ちを)叱られたくなかった<ref group ="出" name="『TYPE-MOONエースVOL.14』" />」理由から、鏡の氏族を除く他の妖精達によって罪と一緒に彼女を受け入れた雨の氏族共々皆殺しにされてしまい、その年の大厄災に為す術なく、ブリテン異聞帯と妖精は事実上完全消滅してしまったのである。
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そこへ唯一星の内海で喪失を逃れていた獣神[[ケルヌンノス]]と、その巫女たる人間が残った妖精達を諌めるべく楽園からの使者としてやって来る。<br>
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当初両者は上手く共存していたが、いつまでたっても現状は変わらず、さらにケルヌンノスと巫女の度重なる口出しに嫌気がさしていったのもあり、6翅は'''『こうなったのは全部あの神様が悪い』'''という考えの下結託、獣神の為の祭事と称した宴を開き毒酒を飲ませて殺害する。<br>
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そしてその屍体を大地の代わりとして使用し、残された巫女は魔力で生きたまま解体して自分達の道具や嗜好品として使役する為のコピー人間を造り、これらを元手に端末であり子孫にあたる「森の仔」、「石の仔」を生み出しつつ発展を遂げてきた。<br>
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それから100年間、謎の死を遂げゆく妖精たちの骸が積もることで大地は広がり、 “次代” が生まれるシステムにより住民も数を増やし、使役する人間によって文明も栄えるが、ここまで来てもなお妖精達の原因不明の死は止まらず、ようやくこれがケルヌンノスの怒りによる呪いだと6翅の亜鈴は気付く。<br>
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しかし反省するどころか、その罪を隠匿するかの如く死骸の山により形成されたブリテン島へ逃げると屍体が浮かぶ海を急速に埋め立て、干上がった海の残滓は『大穴』として残り続ける事になる。こうして6翅およびその仔達は『星の内海』から締め出されてしまう。<br>
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その上屍体の陸地に降り積もった呪いは「生まれた目的」を失ったり魂そのものが傷付いたりして無意味化した妖精の個々の姿形を奪い、黒い霧の固まりに変えてしまう『モース』と呼ばれる猛毒と、1000年事に島そのものを滅ぼす毎回異なった『大厄災』<ref group="注">この他にも100年毎に小規模の『厄災』が発生しているが、此方はどちらかと云うと妖精の好奇心からくる不注意が引き起こした'''人災'''によるものが多い。</ref>となって定期的に陸上を襲う事になり、以後の妖精達はいつどんな形で起きるか分からない「呪い」を無意識に恐れ、不安と苦しみに苛まれながらブリテンで生きる事になる。<br>
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そうして亜鈴は妖精暦7000年の時点で全員が消滅し、代わりに「氏族」と名乗るようになった亜鈴の仔と、最初の6翅と同等の力を持つ妖精『亜鈴返り』がブリテンに残される。翌年の6000年に大地が汎人類史におけるスコットランドまで到達すると、そこで暮らしていた北部の妖精が合流し、今度は氏族間に加えて北と南の妖精の間でも領地を巡る争いが勃発してしまう。<br>
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そんな中、妖精暦4000年にブリテンと妖精を正し、この世界に聖剣をもたらすべく、星の内海から最初の『<ruby><rb>楽園の妖精</rb><rt>アヴァロン・ル・フェ</rt></ruby>』ヴィヴィアンが派遣されてくる。しかし「(過ちを)叱られたくなかった<ref group ="出" name="『TYPE-MOONエースVOL.14』" />」理由から、鏡の氏族を除く他の妖精達によって罪と一緒に彼女を受け入れた雨の氏族共々皆殺しにされてしまい、その年の大厄災に為す術なく、ブリテン異聞帯と妖精は事実上完全消滅してしまったのである。
    
ブリテン異聞帯のクリプターとなったベリルが訪れたのは、こうして知性体が絶滅した後の遙か未来の『無の大地』であるが、そこで彼が'''『[[モルガン|汎人類史のモルガン]]』をサーヴァントとして召喚した'''事により更に歪みが拡大する結果を招く。
 
ブリテン異聞帯のクリプターとなったベリルが訪れたのは、こうして知性体が絶滅した後の遙か未来の『無の大地』であるが、そこで彼が'''『[[モルガン|汎人類史のモルガン]]』をサーヴァントとして召喚した'''事により更に歪みが拡大する結果を招く。
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[[空想樹]]が遠くにあるだけの『無の大地』となったブリテンを目の当たりにし、ベリルから事の次第を聞かされた汎人類史のモルガンは、'''「此処の世界なら今度こそ自分だけの国が創れる」という己の願望を優先した考えの下'''、自身が召喚されたカルデアのレイシフト技術を解析・模倣して妖精暦4000年へとレイシフトし、自分が見た『未来のブリテンの有様』と『汎人類史における自身の立場と存在理由』、さらには『サーヴァント召喚を含めたカルデアの技術』といった情報までもを自分自身の霊基消滅と引き換えにしてヴィヴィアンに譲渡。この結果彼女は'''「ブリテンを救う楽園の妖精」から「ブリテンを求める魔女モルガン」に変貌'''し、4翅による雨の氏族虐殺から逃れ『大厄災』をも回避して生存すると『自分の国を創る』という新たな目的のため、表面上は「[[救世主トネリコ]]」と名乗って仮初の道を歩み始める。しかし、何度も厄災を回避し、氏族および北と南の妖精、並びに妖精と人間の仲も調停し、平和の基盤を整え国の掌握に王手をかけても、その度に一部の妖精の気まぐれと思いつきによる「身勝手な言動」にひっくり返されて瓦解してしまうため次第に心身ともに疲れ果てていく。<br>この最中、女王暦からモルガンの『水鏡』に巻き込まれる形でマシュ・キリエライトが妖精暦にやって来る事態が発生しているが、トネリコが「妖精騎士ギャラハッド」の仮名を与え、多少の矛盾はあれど基本的な流れは変わらない様に配慮した事により、最終的に両者から互いに関する<ruby><rb>記憶</rb><rt>情報</rt></ruby>が消去される程度の影響に留められ、マシュがやって来た事は無かった事にされた。<br>そして妖精暦400年に起きた裏切りの果てにとうとう精神が砕け散ると、'''「大事なのはブリテンだけで、そこに住む妖精はもうどうでもいい」'''という結論に行き着き、救世主の使命を放棄して雌伏した事からその年の大厄災によって再びブリテン異聞帯は妖精と共に全滅。
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[[空想樹]]が遠くにあるだけの『無の大地』となったブリテンを目の当たりにし、ベリルから事の次第を聞かされた汎人類史のモルガンは、'''「此処の世界なら今度こそ自分だけの国が創れる」という己の願望を優先した考えの下'''、自身が召喚されたカルデアのレイシフト技術を解析・模倣して妖精暦4000年へとレイシフトし、自分が見た『未来のブリテンの有様』と『汎人類史における自身の立場と存在理由』、さらには『サーヴァント召喚を含めたカルデアの技術』といった情報までもを自分自身の霊基消滅と引き換えにしてヴィヴィアンに譲渡。<br>
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この結果ヴィヴィアンは'''「ブリテンを救う楽園の妖精」から「ブリテンを求める魔女モルガン」に変貌'''し、4翅による雨の氏族虐殺から逃れ『大厄災』をも回避して生存すると『自分の国を創る』という新たな目的のため、表面上は「[[救世主トネリコ]]」と名乗って仮初の道を歩み始める。<br>
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しかし、何度も厄災を回避し、氏族および北と南の妖精、並びに妖精と人間の仲も調停し、平和の基盤を整え国の掌握に王手をかけても、その度に一部の妖精の気まぐれと思いつきによる「身勝手な言動」にひっくり返されて瓦解してしまうため次第に心身ともに疲れ果てていく。<br>
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この最中、女王暦からモルガンの『水鏡』に巻き込まれる形でマシュ・キリエライトが妖精暦にやって来る事態が発生しているが、トネリコが「妖精騎士ギャラハッド」の仮名を与え、多少の矛盾はあれど基本的な流れは変わらない様に配慮した事により、最終的に両者から互いに関する<ruby><rb>記憶</rb><rt>情報</rt></ruby>が消去される程度の影響に留められ、マシュがやって来た事は無かった事にされた。<br>
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そして妖精暦400年に起きた裏切りの果てにとうとう精神が砕け散ると、'''「大事なのはブリテンだけで、そこに住む妖精はもうどうでもいい」'''という結論に行き着き、救世主の使命を放棄して雌伏した事からその年の大厄災によって再びブリテン異聞帯は妖精と共に全滅。
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するとトネリコは空想樹の魔力を吸い取り、'''死んだ妖精の全てをカルデアのサーヴァント召喚式を応用することで蘇らせ、'''「妖精國ブリテン」という女王暦を年号に据えた新たな王国として成立させると、自身は「[[モルガン (Grand Order)|ブリテン異聞帯の女王モルガン]]」として即位する。<br>これにより、剪定事象だったブリテン異聞帯はそこからさらに『もしも(if)の世界』へと枝分かれした[[特異点]]、所謂'''「異聞世界」'''へと派生した。
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するとトネリコは空想樹の魔力を吸い取って'''死んだ妖精の全てをカルデアのサーヴァント召喚式を応用することで蘇らせ、'''「妖精國ブリテン」という女王暦を年号に据えた新たな王国として成立させると、自身は「[[モルガン (Grand Order)|ブリテン異聞帯の女王モルガン]]」として即位する。<br>
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これにより、剪定事象だったブリテン異聞帯はそこからさらに『もしも(if)の世界』へと枝分かれした[[特異点]]、所謂'''「異聞世界」'''へと派生した。
    
=== 地理 ===
 
=== 地理 ===
 
見た目と位置関係は汎人類史におけるイギリスの本土そのものだが、アイルランドやスコットランドにあたる大部分が存在しない。この領域もまた外からの観測が不可能となっているが、他の異聞帯と異なり、第六特異点と同じく「ロンゴミニアドの光の壁」と莫大な魔力に覆われている。<br>
 
見た目と位置関係は汎人類史におけるイギリスの本土そのものだが、アイルランドやスコットランドにあたる大部分が存在しない。この領域もまた外からの観測が不可能となっているが、他の異聞帯と異なり、第六特異点と同じく「ロンゴミニアドの光の壁」と莫大な魔力に覆われている。<br>
ブリテンの大半を構成する丘陵は見渡す限りの草原に僅かな岩山と木々や草が生え、一見すると和やかな田園風景だが、大地を構成するこれらは全て妖精達の死骸が積もり固まって出来たものであるため、汎人類史において妖精の一番の象徴たる自然の花がひとつも咲いていない。昼間は常に夜明けを思わせる虹色の光と金色の雲が漂う黄昏色に染まり青空にはならず、夜間は満天の星が一面に輝く澄み渡った空になるため、より幻想的な妖精の世界を醸し出している。また、時たまにだが雨は降る事がある模様。妖精以外では野生動物や幻想種も生息している他、妖精が呪いによって変貌した「モース」があちこちをさ迷っている。<br>一方で「厄災」による積年の呪いの残滓が煤となって常に降り注いでおり、特に中央でケルヌンノスの屍体が眠る『大穴』の片方半分はこの煤と妖精の死骸によって白い樹と大地に囲われている。妖精國ブリテンの妖精達は本能的にこの『大穴』を恐れて近付かないのだが、稀にここへ「いらないもの」を捨てに来る者達がいる。<br>
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ブリテンの大半を構成する丘陵は見渡す限りの草原に僅かな岩山と木々や草が生え、一見すると和やかな田園風景だが、大地を構成するこれらは全て妖精達の死骸が積もり固まって出来たものであるため、汎人類史において妖精の一番の象徴たる自然の花がひとつも咲いていない。<br>
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昼間は常に夜明けを思わせる虹色の光と金色の雲が漂う黄昏色に染まり青空にはならず、夜間は満天の星が一面に輝く澄み渡った空になるため、より幻想的な妖精の世界を醸し出している。他にも、時たまにだが雨が降る事はある模様。<br>
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妖精以外では野生動物や幻想種も生息している他、妖精が呪いによって変貌した「モース」があちこちをさ迷っている。<br>
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一方で「厄災」による積年の呪いの残滓が煤となって常に降り注いでおり、特に中央でケルヌンノスの屍体が眠る『大穴』の片方半分はこの煤と妖精の死骸によって白い樹と大地に囲われている。妖精國ブリテンの妖精達は本能的にこの『大穴』を恐れて近付かないのだが、稀にここへ「いらないもの」を捨てに来る者達がいる。<br>
 
ブリテンそのものは罪都キャメロットを挟んで南と北の上下に大別され、南部および中原は氏族長達がそれぞれ統治する都市によって繁栄しているが、北部に至るほど過去の戦争で朽ち荒れ果てたまま捨て置かれた土地が広がっている。
 
ブリテンそのものは罪都キャメロットを挟んで南と北の上下に大別され、南部および中原は氏族長達がそれぞれ統治する都市によって繁栄しているが、北部に至るほど過去の戦争で朽ち荒れ果てたまま捨て置かれた土地が広がっている。
    
===現状===
 
===現状===
モルガンは'''「ブリテンは救うが妖精は救わない」'''とあらかじめ宣言しており、その一つとして隷属と運営に必要な人間の数と提供を上級妖精に限定する形で徹底的に管理しており、下級の妖精に宛てがわれることは無い。また、女王暦の始めにモルガンによってブリテンとともに復活した以降の妖精達には『妖精紋様』と呼ばれる令呪が刻みつけられており、妖精領域の拡大という名目で年に一度膨大な魔力の半分を存在税として「献上」しなければならない。なので妖精達はこれを賄えるまでの魔力を1年以内に貯めておかなければならず、できないものはこの時点で即死してしまう。また、度重なる献上に耐えられず働けなくなって逃亡する者もおり、そういった妖精は見つかり次第連行・処刑されてしまう。<br>ブリテンを脅かす『厄災』についてもモルガン自らが「水鏡」を使って払うこそすれど、その影響で周囲の街や住んでいる妖精と人間達が吹き飛ぶ事になっても知ったことではなく、乞われれば復興に必要な支援金は出すが再建そのものは各領主たる氏族長に任せきりである。妖精達はそんなモルガンの政治体制を快く思っていないが、''厄災を何とかしてくれる存在が事実上彼女しか居ない''ため仕方なく頼っている…というのが目下の現状。
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モルガンは「ブリテンは救うが妖精は救わない」とあらかじめ宣言しており、その一つとして隷属と運営に必要な人間の数と提供を上級妖精に限定する形で徹底的に管理しており、下級の妖精に宛てがわれることは無い。また、女王暦の始めにモルガンによってブリテンとともに復活した以降の妖精達には『妖精紋様』と呼ばれる令呪が刻みつけられており、妖精領域の拡大という名目で年に一度膨大な魔力の半分を存在税として「献上」しなければならない。なので妖精達はこれを賄えるまでの魔力を1年以内に貯めておかなければならず、できないものはこの時点で即死してしまう。また、度重なる献上に耐えられず働けなくなって逃亡する者もおり、そういった妖精は見つかり次第連行・処刑されてしまう。<br>
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ブリテンを脅かす『厄災』についてもモルガン自らが「水鏡」を使って払うこそすれど、その影響で周囲の街や住んでいる妖精と人間達が吹き飛ぶ事になっても知ったことではなく、乞われれば復興に必要な支援金は出すが再建そのものは各領主たる氏族長に任せきりである。妖精達はそんなモルガンの政治体制を快く思っていないが、''厄災を何とかしてくれる存在が事実上彼女しか居ない''ため仕方なく頼っている…というのが目下の現状。
    
=== 地域 ===
 
=== 地域 ===
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:[[ノクナレア]]率いる王の氏族が暮らす女王都市。廃墟となったオークニーを除けば一番真北にあり、気候そのものもあちらの影響を受けているのか気温は比較的低く、外は薄く雪らしきものが積もっている。
 
:[[ノクナレア]]率いる王の氏族が暮らす女王都市。廃墟となったオークニーを除けば一番真北にあり、気候そのものもあちらの影響を受けているのか気温は比較的低く、外は薄く雪らしきものが積もっている。
 
:妖精暦時代、王の氏族はブリテンに移住し始めた頃には各地を転々としながら暮らす遊牧民族に近い生活をしていたが、トネリコの仲裁により「王の氏族」と認められると、大きな岩山を拠点とし僅か一代で巨大な都市を築き、ノクナレアを頼って流れて来た南部の妖精も積極的に受け入れている。
 
:妖精暦時代、王の氏族はブリテンに移住し始めた頃には各地を転々としながら暮らす遊牧民族に近い生活をしていたが、トネリコの仲裁により「王の氏族」と認められると、大きな岩山を拠点とし僅か一代で巨大な都市を築き、ノクナレアを頼って流れて来た南部の妖精も積極的に受け入れている。
: 先代女王マヴの死後、1500年間は南の妖精達と同じくモルガンに従っていたが、重度の人間嫌いである次代ノクナレアの誕生後は妖精だけによる妖精國ブリテンを創るべく『反女王派』を掲げ軍事力向上にも力を入れており、彼女によって臣下となった各氏族に加え100年かけて規律と教育を施した[[ピクト人]]と呼ばれる兵士と巨人兵による精鋭部隊が結成されている。
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: 先代女王マヴの死後1500年間は南の妖精達と同じくモルガンに従っていたが、重度の人間嫌いである次代ノクナレアの誕生後は妖精だけによる妖精國ブリテンを創るべく『反女王派』を掲げ軍事力向上にも力を入れており、彼女によって臣下となった各氏族に加え100年かけて規律と教育を施した[[ピクト人]]と呼ばれる兵士と巨人兵による精鋭部隊が結成されている。
 
:これらの為政も全て'''妖精に限定したもの'''であり、人間に対し尊厳や権利などは一切認められておらず、国家資源として北部平原で栽培している板チョコが直接生えているチョコレート畑へ労働用の奴隷として送られてしまう。
 
:これらの為政も全て'''妖精に限定したもの'''であり、人間に対し尊厳や権利などは一切認められておらず、国家資源として北部平原で栽培している板チョコが直接生えているチョコレート畑へ労働用の奴隷として送られてしまう。
 
;シェフィールド
 
;シェフィールド
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;グロスター
 
;グロスター
 
:[[ムリアン]]が統治する商業都市。キャメロットから真西に進んだ方角に位置する「妖精の街」。
 
:[[ムリアン]]が統治する商業都市。キャメロットから真西に進んだ方角に位置する「妖精の街」。
:彼女の強力な『妖精領域』によって街全体が蜃気楼に覆われ、建造物は遠くに行くほど大きく見え、近くに行けば逆に小さく見える構造になっており、天候も目まぐるしく変わる。また、領地内での暴力による争い防止のため『'''強さの否定'''』を掟とし、街に入ったものは'''力がLv.1相当にまで巻き戻されてしまう'''。
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:彼女の強力な『妖精領域』によって街全体が蜃気楼に覆われ、建造物は遠くに行くほど大きく見え、近くに行けば逆に小さく見える構造になっており、天候も目まぐるしく変わる。また、領地内での暴力による争い防止のため『'''強さの否定'''』を掟とし、街に入ったものは'''力がLv1相当にまで巻き戻されてしまう'''。
 
:妖精國ブリテンの『流行』を一手に引き受けていると考えても他言ではなく、ノリッジを筆頭に他の都市からの出店も多いが、その分競争率も激しく、流行り廃りの移り変わりも著しい。
 
:妖精國ブリテンの『流行』を一手に引き受けていると考えても他言ではなく、ノリッジを筆頭に他の都市からの出店も多いが、その分競争率も激しく、流行り廃りの移り変わりも著しい。
 
:ムリアンの住居も兼ねた宮殿では大規模なオークションの他、ブリテンの中でも特に選ばれた妖精しか招かれない豪華な<ruby><rb>妖精舞踏会</rb><rt>フェアリウム</rt></ruby>が開かれている。
 
:ムリアンの住居も兼ねた宮殿では大規模なオークションの他、ブリテンの中でも特に選ばれた妖精しか招かれない豪華な<ruby><rb>妖精舞踏会</rb><rt>フェアリウム</rt></ruby>が開かれている。
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;ノリッジ
 
;ノリッジ
 
:[[スプリガン]]が統治するブリテン唯一の港町。一番真東にある。
 
:[[スプリガン]]が統治するブリテン唯一の港町。一番真東にある。
:住民のほとんどが鍛治職を得意とする土の氏族と鉄の武器を作る人間で構成されており、現存する中で数少ない人間と妖精の対等と共存を掲げる領地で、掟も職人気質と堅気に準じた<ruby><rb>組合</rb><rt>ギルド</rt></ruby>のそれに近い。
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:住民のほとんどが鍛治職を得意とする土の氏族と鉄の武器を作る人間で構成されており、現存する中で数少ない人間と妖精の対等と共存を掲げる領地で、掟も職人気質と堅気に準じた組合(ギルド)のそれに近い。
 
: 武器や装飾における品質は妖精國随一であり、グロスターを筆頭に彼方此方から需要がくるが、一方で妖精を傷つける代物でもある為に一度はモルガンに製造禁止令を出されたが、直訴の末に認められた。
 
: 武器や装飾における品質は妖精國随一であり、グロスターを筆頭に彼方此方から需要がくるが、一方で妖精を傷つける代物でもある為に一度はモルガンに製造禁止令を出されたが、直訴の末に認められた。
 
:かつてはスプリガンとキャップレスが運営する総合デパートがあったが現在は閉店し、代わりに「[[スカンジナビア・ペペロンチーノ|伯爵]]」なる人物が運営する店が勢力を伸ばしている。
 
:かつてはスプリガンとキャップレスが運営する総合デパートがあったが現在は閉店し、代わりに「[[スカンジナビア・ペペロンチーノ|伯爵]]」なる人物が運営する店が勢力を伸ばしている。
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これらの都市のうち、ノリッジ、ソールズベリー、グロスター、オークニー、オックスフォードには予言にも記されている『巡礼の鐘』と呼ばれる「6翅の亜鈴」が遺した鐘が安置された鐘撞き堂があり、領主はこの鐘の番人も兼任している。そして各地にある鐘の元へ赴きそれを鳴らす旅の事を『巡礼の旅』と呼び、予言の子はこれを成し遂げる事が役割だという。<br>この他にも持ち主や意図は不明だが、巨大な蜂の巣やサザエ、鳥の巣、じゃがいも状の岩などがあちこちにある。また、どの領主と領地にも属さない、或いは事情によって溢れた妖精達によって構成された小規模の<ruby><rb>森</rb><rt>むら</rt></ruby>が所々に散らばる形で存在している。
 
これらの都市のうち、ノリッジ、ソールズベリー、グロスター、オークニー、オックスフォードには予言にも記されている『巡礼の鐘』と呼ばれる「6翅の亜鈴」が遺した鐘が安置された鐘撞き堂があり、領主はこの鐘の番人も兼任している。そして各地にある鐘の元へ赴きそれを鳴らす旅の事を『巡礼の旅』と呼び、予言の子はこれを成し遂げる事が役割だという。<br>この他にも持ち主や意図は不明だが、巨大な蜂の巣やサザエ、鳥の巣、じゃがいも状の岩などがあちこちにある。また、どの領主と領地にも属さない、或いは事情によって溢れた妖精達によって構成された小規模の<ruby><rb>森</rb><rt>むら</rt></ruby>が所々に散らばる形で存在している。
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一見すると各都市は発展しているように見えるが、実のところは妖精が本能的に持っている閉鎖的な価値観…強いて言うなら「今いる街の中でのんびり暮らしている方が楽しいから、外の事など気にしなくてもいい」、「自分達ですぐ作れるから、他の街と同じものをわざわざ拵える必要はない」という感覚故に、都市の住民による交流はほぼ全くない。地域特色の偏りや物資格差が顕著なのはこれに起因しており、例外は商人や目新しいもの好き、或いは領主の掟に耐えられなかったり反発して逃亡した者、あるいは氏族長同士である。
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一見すると各都市は発展しているように見えるが、実のところは妖精が本能的に持っている閉鎖的な娯楽価値観(端的に説明すると「今いる街の中でのんびり暮らしている方が楽しいから、外の事など気にしなくてもいい」、「他の街と同じものをわざわざ拵える必要はない」という感覚に近い)故に、都市の住民による交流はほぼ全くない。地域特色の偏りや物資格差が顕著なのはこれに起因しており、例外は商人や目新しいもの好き、或いは領主の掟に耐えられなかったり反発して逃亡した者、あるいは氏族長同士である。
    
=== 住民 ===
 
=== 住民 ===
153行目: 169行目:  
:主な目的は不明だが、君主たる先代女王マヴと次代のノクナレアに仕え、その命令に服従し付き従う事こそがそれに当たると云える。
 
:主な目的は不明だが、君主たる先代女王マヴと次代のノクナレアに仕え、その命令に服従し付き従う事こそがそれに当たると云える。
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他にもウェールズの森に住む芋虫型や典型的な妖精像を反映した小人型など、6氏族の見た目に当てはまらない妖精や、ガレスやノクナレア、レッドラ・ビットや[[カレン・C・オルテンシア|チョコの妖精]]のように汎人類史の[[サーヴァント]]にそっくりな外見の妖精も数多く生活している。<br>これらの妖精には共通して「生まれた目的」と「役割」が存在し、それぞれが『名前』と密接に繋がっている。この目的を失うと存在が維持できなくなりやがては消失≒死亡してしまうが、同時に妖精國ブリテンの何処かで新しい妖精が “次代” として発生する。<br>妖精は基本的に生殖の必要がなく単体で完結するが、極たまにこの目的から枝分かれした新しい「生まれた目的」をもって発生した次代、または生まれた目的が叶わないまま消失した場合、その目的を代わりに果たすために発生した次代も存在する。この場合元の目的の主たる妖精≒先代と次代は汎人類史でいう親子の関係にあたる。
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他にもウェールズの森に住む芋虫型や典型的な妖精像を反映した小人型など、6氏族の見た目に当てはまらない妖精や、ガレスやノクナレア、レッドラ・ビットや[[カレン・C・オルテンシア|チョコの妖精]]のように汎人類史の[[サーヴァント]]にそっくりな外見の妖精も数多く生活している。<br>
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汎人類史からの<ruby><rb>取り替え</rb><rt>チェンジリング</rt></ruby>によって迷い込む妖精もいるらしく、事実ロブとワグは「漂流物」としてこの地にやってきた妖精である。
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これらの妖精には共通して「生まれた目的」と「役割」が存在し、それぞれが『名前』と密接に繋がっている。この目的を失うと存在が維持できなくなりやがては消失≒死亡してしまうが、同時に妖精國ブリテンの何処かで新しい妖精が “次代” として発生する。<br>妖精は基本的に生殖の必要がなく単体で完結するが、極たまにこの目的から枝分かれした新しい「生まれた目的」をもって発生した次代、または生まれた目的が叶わないまま消失した場合、その目的を代わりに果たすために発生した次代も存在する。この場合元の目的の主たる妖精≒先代と次代は汎人類史でいう親子の関係にあたる。
    
この輪から外れる存在が唯一無二の存在である『亜鈴』で、基本的には消失しても目的に関係なく次代は発生しないのだが、稀に亜鈴に匹敵する能力を持った『亜鈴帰り』が発生し、この場合は先代と次代の関係のみ適応される。<br>また、亜鈴はその本質から世界を作り替えてしまう特性『妖精領域』を有しており、これを使って独自のルールを布くことで広範囲の支配を可能とするが、大概がこの力を上手く扱えず同氏族の妖精に追われるか自身がルールに縛られて自滅してしまい、<ruby><rb>妖精亡主</rb><rt>ナイトコール</rt></ruby>という亡霊となってブリテン中を彷徨う事になるため保持者はどんどん減っていき、現時点でこの領域を持つ亜鈴帰りはムリアンとノクナレアのみである。
 
この輪から外れる存在が唯一無二の存在である『亜鈴』で、基本的には消失しても目的に関係なく次代は発生しないのだが、稀に亜鈴に匹敵する能力を持った『亜鈴帰り』が発生し、この場合は先代と次代の関係のみ適応される。<br>また、亜鈴はその本質から世界を作り替えてしまう特性『妖精領域』を有しており、これを使って独自のルールを布くことで広範囲の支配を可能とするが、大概がこの力を上手く扱えず同氏族の妖精に追われるか自身がルールに縛られて自滅してしまい、<ruby><rb>妖精亡主</rb><rt>ナイトコール</rt></ruby>という亡霊となってブリテン中を彷徨う事になるため保持者はどんどん減っていき、現時点でこの領域を持つ亜鈴帰りはムリアンとノクナレアのみである。
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自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何割かは、ケルヌンノスの呪いによってモースになってしまい、場合によっては激痛に苦しめられる事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。<br>逆に殺戮や破壊に血迷ったり、生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は、魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
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自分の存在が『無意味化』した妖精のうち何割かはケルヌンノスの呪いによってモースになってしまい、場合によっては激痛に苦しめられる事もある。この呪いは妖精しか罹らず僅かな接触で伝染するのも妖精のみだが、人間も長時間触れていると呪いが移ってしまう。<br>
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逆に殺戮や破壊に血迷ったり、生まれた目的に熱中し過ぎて周りが見えなくなってしまった妖精は、魔力を過剰に生成し続け次第に形も自己も保てなくなる<ruby><rb>悪妖精</rb><rt>アンシリー・コート</rt></ruby>に変質してしまい、最終的には欲望に歯止めが利かなくなった末に敵味方問わず辺りの者を巻き込んだ挙句、自分または相手のどちらかが死滅するまで殺し合う末路が待ち受けている。
    
;人間
 
;人間
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妖精の文化も技術同様に『人間の文明を模倣したもの』であり、衣服や装飾、飲食などにも人間と同じく流行り廃りも存在するが、妖精の気まぐれな本質上移り変わりがかなり激しい。金銭感覚も存在し『モルポンド』と呼ばれる通貨も流通している。
 
妖精の文化も技術同様に『人間の文明を模倣したもの』であり、衣服や装飾、飲食などにも人間と同じく流行り廃りも存在するが、妖精の気まぐれな本質上移り変わりがかなり激しい。金銭感覚も存在し『モルポンド』と呼ばれる通貨も流通している。
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そもそも妖精は飲食や睡眠といった基本的な生活機能が元から必要なく、これらは全て人間の特性が楽しくて面白いから真似しているだけの所謂「ごっこ遊びの延長線」、並びにモルガンによる「魔力の献上」に備え必要な分の魔力を補うための供給補助の一端にあたる。その為、同じく飲食や睡眠を必要としないサーヴァントは『妖精』と見なされるため、ある程度誤魔化しが可能。<br>また、いくらでも魔力で模倣すれば同じものを生み出せるという特性故に、中身や価値観を全く重要視しておらず、食物のパン1個にしても、それを作り出す為に必要な『調理』という工程を積極的に学ぼうと考える「物好きな妖精」を除けば、所詮は見た目がそっくりなだけで中身はスカスカなガワだけの代物でしかない。
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そもそも妖精は飲食や睡眠といった基本的な生活機能が元から必要なく、これらは全て人間の特性が楽しくて面白いから真似しているだけの所謂「ごっこ遊びの延長線」、並びにモルガンによる「魔力の献上」に備え必要な分の魔力を補うための供給補助の一端にあたる。その為、同じく飲食や睡眠を必要としないサーヴァントは『妖精』と見なされるため、ある程度誤魔化しが可能。<br>
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また、いくらでも魔力で模倣すれば同じものを生み出せるという特性故に、中身や価値観を全く重要視しておらず、食物のパン1個にしても、それを作り出す為に必要な『調理』という工程を積極的に学ぼうと考える「物好きな妖精」を除けば、所詮は見た目がそっくりなだけで中身はスカスカなガワだけの代物でしかない。
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カルデアが到着した時点では女王暦2001年に鏡の氏族が遺した18の節から成る予言…ただし、一般に伝わっているのは不吉な用語が多い4節を'''意図的に省いた'''14節のみに記された'''「妖精國ブリテンを救う真の王たる『予言の子』」'''の存在が目下の注目の的となっているが、大半は「巷で流行っているから信じている」のであって、本当に信じているのは女王モルガンを脅かす者として敵視する、或いは妖精國ブリテンを変えてくれる者として期待している氏族長と、呪いから救われたいと願っているごく少数派の下級妖精のみである。妖精暦にブリテンを救った「救世主トネリコ」の物語も同列で語り継がれてはいるが、もう覚えている妖精は少ないという。
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カルデアが到着した時点では女王暦2001年に鏡の氏族が遺した18の節から成る予言(ただし一般に伝わっているのは不吉な用語が多い4節を'''意図的に省いた'''14節のみ)に記された'''「妖精國ブリテンを救う真の王たる『予言の子』」'''の存在が目下の注目の的となっているが、大半は「巷で流行っているから信じている」のであって、本当に信じているのは女王モルガンを脅かす者として敵視する、或いは妖精國ブリテンを変えてくれる者として期待している氏族長と、呪いから救われたいと願っているごく少数派の下級妖精のみである。妖精暦にブリテンを救った「救世主トネリコ」の物語も同列で語り継がれてはいるが、もう覚えている妖精は少ないという。
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この他にもごく稀にだが<ruby><rb>取り替え</rb><rt>チェンジリング</rt></ruby>と呼ばれる漂流によって汎人類史から人や物、或いは妖精が流れ着く事があり、特に漂流して来た人間はモルガンの手が及んでいない真っ当な存在として有り難がられているが、大半は見つかり次第女王モルガンによって物品は宝物庫に、人間は人間牧場に保管されてしまう。
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この他にもごく稀にだが<ruby><rb>取り替え</rb><rt>チェンジリング</rt></ruby>と呼ばれる漂流によって汎人類史から人や物が流れ着く事があり、特に漂流して来た人間はモルガンの手が及んでいない真っ当な存在として有り難がられているが、大半は見つかり次第女王モルガンによって物品は宝物庫に、人間は人間牧場に保管されてしまう。
    
==異聞帯の人物==
 
==異聞帯の人物==
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