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11 バイト追加 、 2017年12月5日 (火) 18:55
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: 聖杯大戦で出会った、黒のセイバーを前にして。
 
: 聖杯大戦で出会った、黒のセイバーを前にして。
 
: 何かに苦しみながらも己の役割を全うしようとするセイバーの瞳に生前出会ったある英雄を思い出す。そして、聖杯大戦の開幕を告げるべく、両者の闘気は静かに燃え上がる。
 
: 何かに苦しみながらも己の役割を全うしようとするセイバーの瞳に生前出会ったある英雄を思い出す。そして、聖杯大戦の開幕を告げるべく、両者の闘気は静かに燃え上がる。
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; 「―ああ、オレは実に運が良い。<br /> 黒のセイバー、<br /> 初戦にお前と打ち合えた幸運を心から感謝しよう」
 
; 「―ああ、オレは実に運が良い。<br /> 黒のセイバー、<br /> 初戦にお前と打ち合えた幸運を心から感謝しよう」
 
: 好敵手への惜しみない賞賛。
 
: 好敵手への惜しみない賞賛。
 
:「お前を打ち倒すのは我が剣であり、槍であって欲しい」という、無垢な少年の夢のような思いを込め、彼らは互いを称える。
 
:「お前を打ち倒すのは我が剣であり、槍であって欲しい」という、無垢な少年の夢のような思いを込め、彼らは互いを称える。
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;「―――なるほど。苛烈だな、<ruby><rb>串刺し公</rb><rt>カズィクル・ベイ</rt></ruby>よ。お前にとって、この杭は攻撃であり防御であり、示威であり恐怖なのか。<br /> 領地を定め、城を定め、守るべき物を定め、つまりお前はただ一騎で国家を形成しようとしている。<br /> 祖国への愛が為せる業か。あるいは<ruby><rb>為政者</rb><rt>おう</rt></ruby>としての責任感故か。<br /> だが、ここには従えるべき配下がいないぞ?王とは孤高であるべきかもしれぬ。だが、供回りのおらぬ王など存在しない。<br /> ……失策だったな、串刺し公。<br /> オレは英霊だ、国を相手取っても恐れはせん」
 
;「―――なるほど。苛烈だな、<ruby><rb>串刺し公</rb><rt>カズィクル・ベイ</rt></ruby>よ。お前にとって、この杭は攻撃であり防御であり、示威であり恐怖なのか。<br /> 領地を定め、城を定め、守るべき物を定め、つまりお前はただ一騎で国家を形成しようとしている。<br /> 祖国への愛が為せる業か。あるいは<ruby><rb>為政者</rb><rt>おう</rt></ruby>としての責任感故か。<br /> だが、ここには従えるべき配下がいないぞ?王とは孤高であるべきかもしれぬ。だが、供回りのおらぬ王など存在しない。<br /> ……失策だったな、串刺し公。<br /> オレは英霊だ、国を相手取っても恐れはせん」
 
: 黒のランサーとの戦闘時。
 
: 黒のランサーとの戦闘時。
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:「神」に対する考えの違いから、怒りと憎悪を滾らせる串刺し公に対し、彼の心を見抜きながら静かに闘志を燃やす。
 
:「神」に対する考えの違いから、怒りと憎悪を滾らせる串刺し公に対し、彼の心を見抜きながら静かに闘志を燃やす。
 
: 領王の誇りを称えながらも、不遜なまでの戦意を以て対峙し、自らの手で獲る事を決意する。だが……
 
: 領王の誇りを称えながらも、不遜なまでの戦意を以て対峙し、自らの手で獲る事を決意する。だが……
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;「―執念、怨念、あるいは妄念か。<br /> 魔術師でもなく、英雄でもなくなったお前は最早、誰でもない。<br /> 『己ではない誰か』に為ったお前の苦痛は生半可なものではあるまい。<br /> 未練を残すな、怪物。<ruby><rb>疾</rb><rt>と</rt></ruby>く消え去るがいい」
 
;「―執念、怨念、あるいは妄念か。<br /> 魔術師でもなく、英雄でもなくなったお前は最早、誰でもない。<br /> 『己ではない誰か』に為ったお前の苦痛は生半可なものではあるまい。<br /> 未練を残すな、怪物。<ruby><rb>疾</rb><rt>と</rt></ruby>く消え去るがいい」
 
: 吸血鬼へと変貌し、ダーニックに取り込まれてしまった黒のランサーに対して。いつもの冷たい口調で、ともするとヴラドを見下しているように聞こえる。<br>だが実際は、名誉も誇りも奪われ、堕ちていった強敵への深い憐憫の念が込められている。
 
: 吸血鬼へと変貌し、ダーニックに取り込まれてしまった黒のランサーに対して。いつもの冷たい口調で、ともするとヴラドを見下しているように聞こえる。<br>だが実際は、名誉も誇りも奪われ、堕ちていった強敵への深い憐憫の念が込められている。
 
:「施しの英雄」と呼ばれた彼でも、日輪から目を背ける「人間でなくなった者」を救う事は出来ない。出来るのは、これ以上の屈辱を味わわせることなく、塵に帰すことだけであった。
 
:「施しの英雄」と呼ばれた彼でも、日輪から目を背ける「人間でなくなった者」を救う事は出来ない。出来るのは、これ以上の屈辱を味わわせることなく、塵に帰すことだけであった。
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;「聖杯戦争において、マスターは魔力供給と令呪を以て英霊を使役する。<br /> だが、<ruby><rb>我々</rb><rt>サーヴァント</rt></ruby>にもマスターを選ぶ権利はある。<br><ruby><rb>彼</rb><rt>キャスター</rt></ruby>のマスターが如何なる存在であったかは知らないが……その選択は尊重されて然るべきだろう、大賢者よ」
 
;「聖杯戦争において、マスターは魔力供給と令呪を以て英霊を使役する。<br /> だが、<ruby><rb>我々</rb><rt>サーヴァント</rt></ruby>にもマスターを選ぶ権利はある。<br><ruby><rb>彼</rb><rt>キャスター</rt></ruby>のマスターが如何なる存在であったかは知らないが……その選択は尊重されて然るべきだろう、大賢者よ」
 
: 黒のアーチャーが黒のキャスターの寝返りを制止しようと射た矢を神槍で弾き彼を見据えて述べる正論。
 
: 黒のアーチャーが黒のキャスターの寝返りを制止しようと射た矢を神槍で弾き彼を見据えて述べる正論。
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; 「……確かにマスターは変わったが。<br /> オレを召喚しようと決意し、助力を乞おうとしたのは、他ならぬあのマスター達の1人に違いない。<br /> そして、オレのマスターは滅びかけた肉体でなお聖杯を望んでいる。<br /> ならば、オレはこの槍を振るうだけだ。<br /> それが願いであり、召喚されたオレへの報酬だ」
 
; 「……確かにマスターは変わったが。<br /> オレを召喚しようと決意し、助力を乞おうとしたのは、他ならぬあのマスター達の1人に違いない。<br /> そして、オレのマスターは滅びかけた肉体でなお聖杯を望んでいる。<br /> ならば、オレはこの槍を振るうだけだ。<br /> それが願いであり、召喚されたオレへの報酬だ」
 
: シロウと真実を知った赤のサーヴァント達の問答の場で。
 
: シロウと真実を知った赤のサーヴァント達の問答の場で。
 
: 他のサーヴァント達がシロウをマスターとして認める方に動いていく中で、神の瞳でシロウを見据えながら、変わらず「マスター」への忠義を誓う。
 
: 他のサーヴァント達がシロウをマスターとして認める方に動いていく中で、神の瞳でシロウを見据えながら、変わらず「マスター」への忠義を誓う。
 
: 全ての人間、全ての英霊を信念だけで引き摺り込む聖人でさえ「施しの英雄」の在り方は一片も変えられず、逆にシロウは彼に見据えられたことで丸裸にされたような感覚すら抱いてしまった。
 
: 全ての人間、全ての英霊を信念だけで引き摺り込む聖人でさえ「施しの英雄」の在り方は一片も変えられず、逆にシロウは彼に見据えられたことで丸裸にされたような感覚すら抱いてしまった。
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: また、シロウはカルナに計画を看破される可能性を考えて、赤のサーヴァントを支配下におく以前は意図的にカルナを遠ざけてもいた。
 
: また、シロウはカルナに計画を看破される可能性を考えて、赤のサーヴァントを支配下におく以前は意図的にカルナを遠ざけてもいた。
 
;「確かにお前の言葉は正しい、アサシン。<br> マスターとサーヴァントとして、これ以上ないほど正当に結びついているのは、こちらの陣営ではお前たちだけだ。<br> マスターはお前を利用し、お前はマスターを利用する。<br> だが、そこには互いの奉仕と信頼がある。<br> お前は彼を裏切ることはできない、せいぜい想像するだけで精一杯だろう」
 
;「確かにお前の言葉は正しい、アサシン。<br> マスターとサーヴァントとして、これ以上ないほど正当に結びついているのは、こちらの陣営ではお前たちだけだ。<br> マスターはお前を利用し、お前はマスターを利用する。<br> だが、そこには互いの奉仕と信頼がある。<br> お前は彼を裏切ることはできない、せいぜい想像するだけで精一杯だろう」
 
: 赤のアサシンからあくまで元のマスターへの義理を果たす彼に苦言を呈された際の返答。
 
: 赤のアサシンからあくまで元のマスターへの義理を果たす彼に苦言を呈された際の返答。
 
: あまりにさらりと彼女のもっとも深い部分にあった『何か』を指摘され、彼女を絶句させた。
 
: あまりにさらりと彼女のもっとも深い部分にあった『何か』を指摘され、彼女を絶句させた。
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;「……愚問だ。アサシン、お前は恋しい相手を殺したくなる<ruby><rb>偏執狂</rb><rt>パラノイア</rt></ruby>なのか?」
 
;「……愚問だ。アサシン、お前は恋しい相手を殺したくなる<ruby><rb>偏執狂</rb><rt>パラノイア</rt></ruby>なのか?」
 
: 赤のアサシンの「我が裏切らないと思っているのか」という問いに対して。本音をずばり言い当てた返しに、さしもの女帝も酷く取り乱してしまった。
 
: 赤のアサシンの「我が裏切らないと思っているのか」という問いに対して。本音をずばり言い当てた返しに、さしもの女帝も酷く取り乱してしまった。
 
;「――どうやら、オレの役割は済んだようだ。マスター、あなたとは言葉を交わすこともできなかったが、どうか幸運を」
 
;「――どうやら、オレの役割は済んだようだ。マスター、あなたとは言葉を交わすこともできなかったが、どうか幸運を」
 
: もう自分のマスターが始末されることはないと確信し、会話することすらできなかったマスターに別れを告げる。
 
: もう自分のマスターが始末されることはないと確信し、会話することすらできなかったマスターに別れを告げる。
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;「それは構わない。<br> オレが全力で戦うことを誓うのと、お前が全力を出さずに引き分けを狙う戦術を取るのとは全く無関係の事柄だ。<br> そも、その場合は三分間で仕留めきれなかったオレに圧倒的な非がある」
 
;「それは構わない。<br> オレが全力で戦うことを誓うのと、お前が全力を出さずに引き分けを狙う戦術を取るのとは全く無関係の事柄だ。<br> そも、その場合は三分間で仕留めきれなかったオレに圧倒的な非がある」
 
:己のマスターを救う見返りとしてカウレスが提示した「三分でジークを倒しきれなかったら見逃す」という提案を受け入れた彼にジークが「自分が三分以上戦闘を引き延ばすとは思わないのか?」と問い掛けた際に全く平然とした表情で返答した、絶大なる自信。そして、清々しいほどの英雄理念。
 
:己のマスターを救う見返りとしてカウレスが提示した「三分でジークを倒しきれなかったら見逃す」という提案を受け入れた彼にジークが「自分が三分以上戦闘を引き延ばすとは思わないのか?」と問い掛けた際に全く平然とした表情で返答した、絶大なる自信。そして、清々しいほどの英雄理念。
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;「オレが彼らを救うのはおかしいか、“黒”のセイバーの心臓を持つホムンクルス」
 
;「オレが彼らを救うのはおかしいか、“黒”のセイバーの心臓を持つホムンクルス」
 
:ジークが何故、元のマスター達を助けるのだと問うた際の返答。慈悲深き英雄であれば、彼らを救いたいと思うだろう。だけど、物事には限度というものがある。富める者が貧しき者を救いたい、と願ってもそれは己の破滅を選んでまで行うべき願望ではない。にも拘らず、施しの英雄は平然と躊躇もなく、それを選ぶ。生前も、そして今も。
 
:ジークが何故、元のマスター達を助けるのだと問うた際の返答。慈悲深き英雄であれば、彼らを救いたいと思うだろう。だけど、物事には限度というものがある。富める者が貧しき者を救いたい、と願ってもそれは己の破滅を選んでまで行うべき願望ではない。にも拘らず、施しの英雄は平然と躊躇もなく、それを選ぶ。生前も、そして今も。
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;「彼らはオレのマスターだった。理由はそれで充分。<br> オレは彼らを守れなかった。サーヴァントでありながら、その役割を果たせなかった。<br> だが、聖杯大戦からは脱落しても命だけは救いたい。<br>烏滸がましい、傲慢な願いだとオレ自身ですら思うが……」
 
;「彼らはオレのマスターだった。理由はそれで充分。<br> オレは彼らを守れなかった。サーヴァントでありながら、その役割を果たせなかった。<br> だが、聖杯大戦からは脱落しても命だけは救いたい。<br>烏滸がましい、傲慢な願いだとオレ自身ですら思うが……」
 
:上記の返答に対しジークが重ねて問うた際の返答。その余りに清廉な在り方に、――どこが傲慢なのだろう、と[[ジーク|三]][[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|人]][[フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|は]]ただ唖然とする。
 
:上記の返答に対しジークが重ねて問うた際の返答。その余りに清廉な在り方に、――どこが傲慢なのだろう、と[[ジーク|三]][[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|人]][[フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|は]]ただ唖然とする。
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