「獅子劫界離」の版間の差分
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獅子劫一族の七代目後継者にして、フリーランスの[[魔術|死霊魔術師]]。[[モードレッド|赤のセイバー]]のマスター。 | 獅子劫一族の七代目後継者にして、フリーランスの[[魔術|死霊魔術師]]。[[モードレッド|赤のセイバー]]のマスター。 |
2015年8月29日 (土) 01:39時点における版
獅子劫界離
- 読み:ししごう かいり
- 年齢:32歳
- 誕生日:4月14日/血液型:B型
- 身長:182cm/体重:97kg
- イメージカラー:赤褐色
- 特技:動物加工
- 好きなもの:FPS全般/苦手なもの:停止
- 天敵:子供
獅子劫一族の七代目後継者にして、フリーランスの死霊魔術師。赤のセイバーのマスター。
- 略歴
- 魔術協会の重鎮ロッコ・ベルフェバンから、ユグドミレニア討伐と大聖杯確保のため、聖杯大戦への参加を直々に依頼される。
円卓の破片を触媒にセイバーを召喚し「赤」の陣営のマスターとして参戦。シロウやアサシンの危険性を見抜き、共闘を拒否し独自行動をとる。
ミレニア城塞近辺で偵察を行っていたが、協会からバックアップとして送り込まれた魔術師達が黒のアサシンによって皆殺しにされた事態を受けてセイバーと共にシギショアラへ向かう。そこで同じくアサシンを追っていたフィオレと刃を交え、彼女の接続強化型魔術礼装による多彩な攻撃を受けるが、持ち前の機転と卓越した技術で逆に追い込む。だが、カウレスの介入によって彼女に決定打を撃ちこむ機会を逃がしてしまう。
その後、セイバーと共に黒と赤の舞台へと上がり、的確なサポートで戦いを有利に進める。そしてシロウ達の狙いを見抜き、大聖杯を確保すべく空中庭園へと突入。そこでシロウの正体を知り、状況の悪化を防ぐためセイバーをルーラーと黒のアーチャーの援護に向かわせ撤退を選んだ。
以後、同盟関係の破綻に対する予防措置と大聖杯の奪取のため、ユグドミレニア側とは一定の距離感を保ちつつも同盟に参加する。
- 人物
- 常に笑顔を忘れない好漢だが、顔の疵痕、剃刀のような目つき、筋骨隆々とした肉体とかなりの強面。服装も魔獣から剥いだ皮で創り出した黒のジャケットで、とても魔術師には見えない。さらに賞金稼ぎとして数々の戦場を駆け抜けてきたことから、血と火薬の濃厚な臭いを全身に漂わせている。
その風貌から、頻繁に警官から身体検査をされてしまい、時計塔の魔術師達も彼には怯えている。本人は自分の扱いはやや不当ではないのか、と自身の恐ろしさをあまり理解しておらず、周囲の反応を不思議がっている。
召喚したセイバーの自信過剰ぶりには少々呆れているが、彼女と騎士王、どちらかに従えと問われたなら、迷わず彼女を選ぶと答えるほどに強い信頼を寄せている。また、彼女の叛逆について、善悪関係なく「勇気ある行いだった」と肯定的に捉えている。
セイバーに語った聖杯への願いは、「一族の繁栄」という魔術師としては平凡なものだが、その真意は彼の過去に隠されている。
獅子劫家は数代前にヨーロッパから日本に流れ着いた魔術師の一族であり、貴重な魔術刻印を持つ優秀な血統であったが当時既に魔術刻印は消失寸前、子供たちの魔術回路の数も先細るばかり、魔術基盤から離れたがため新しい魔術を学ぶこともできず、一族の命運は風前の灯火であった。その代の当主は家門の存続を図るため、日本で遭遇した「悪霊めいた何か」と契約を交わし、獅子劫家の復権を成功させた。
学んでいたかつての魔術は失われ、その代わりに死霊魔術を学ぶようになったが、消失しかかっていた魔術刻印は質・量共に向上し、獅子劫家は全盛期以上の力を発揮して極東における魔術の大家として時計塔でも知れ渡るほどになった。だが「何か」と交わした契約は同時に途轍もない拘束力を持った呪いであり、未来の子孫である界離がその代償を払わされる事になってしまう。
呪いのため、彼は『絶対に子供が作れない』。これは魔術師の家にとっては最悪な事態で、貴重な魔術刻印を次代に伝えることが不可能と知った一族はあらゆる手段を講じ、手を尽くしたが呪いを打破することはできなかった。養子を取って刻印を移植する試みも行われはしたが、獅子劫界離の躰のみに完全に適応している魔術刻印は他者の肉体へ移植されると極めて強力な致死系の毒物を発生させる仕組みとなっており、移植実験を受けた界離の養子、獅子劫家の血を僅かながら引いた遠縁の少女を、事前の調査でも高い適合値を示していたにも関わらず死に至らしめた。
父である燈貴は獅子劫家の滅びを受け入れられず、犠牲も顧みず実験を繰り返そうとしたが、自分の代で全てが終わることを静かに受け入れた界離は父を止め、以来袂を分かつ。
その後、家を出て魔術使いの賞金稼ぎへと身を堕とすも、彼自身は生まれてから常に縛り付けられていた責任から解放されたと前向きに考えていた。だが亡くした義娘への贖罪の思いからは逃れ難く、戦場を彷徨い、生命を浪費するも同然の行いの果てに彼は聖杯という可能性と巡り会う。
彼が聖杯を使って魔術刻印の呪いを解こうとしている本当の理由は、子孫繁栄や魔術師・獅子劫一族の名を遺すためでもなく、『忘れてはならないもの、無意味にしてはならないものである娘の犠牲を意味あるものにしたい』がためであった。
- 能力
- 並の魔術師では手も足もでない戦闘用ホムンクルスの集団を一蹴するほどの実力者で、武器はソードオフした無銘の水平二連式ショットガン。撃針部などに呪術的な処理を施されているが、肝心なのは銃そのものより弾丸で、人の指を加工した弾が装填されている。
ガンドと死霊魔術を組み合わせて作られたこの「指弾」は、進行方向に存在する体温を感知し自動で軌道修正を行い、標的に命中してからも心臓に向かって進み続け、呪いを破裂させることで確実に標的を殺害する一撃必殺の『魔弾』である。
また魔術師の心臓を手榴弾のように扱う。心臓の中には魔術師の爪や歯が詰められており、心臓が破裂した際、強力な呪いと共に飛び散り広範囲の敵を殺傷する。その威力は強烈で、戦闘用ホムンクルスでも数秒で死に至る。
人間以外の死体からも礼装を作り出すことが可能で、いつも着ている魔獣の皮で作られたジャケットは一工程の魔術をほぼ無効化し、サーヴァントの『対魔力D』と同じ効果を有する。死蠟化した魔猿の手首は一度使用すると自立して這い回り、大都市の交差点であっても人目を完全に払うほどの強力な閉鎖空間を展開する。
また魔力放出を連発するセイバーを使役してしていても全く疲弊することなく、魔術行使はおろか、常の飄々とした余裕を保ち続けることが可能なほどの規格外の魔術回路を有する。ベルフェバンから前金として貰ったヒュドラのホルマリン漬けから、サーヴァントですら危険な、強力な殺傷力を持つ猛毒なダガーを作り出すなど魔術師としての力量も高い。
死霊魔術師は数いれど、ここまで徹底した戦闘特化型は彼くらいのもので、「魔術使い」としてもかなりの実力者。
登場作品と役柄
- Fate/Apocrypha
- 「赤」のセイバーのマスターとして登場。
- Fate/strange Fake
- 登場はしないが、オーランド・リーヴに調達を依頼され、彼のサーヴァントであるキャスター (Fake)の元に「ヒュドラの毒短剣」を届けた事が言及されている。
- オーランドが予想した以上の早さであり、「噂通りの仕事の速さ」「出来れば身内のマスターに引き入れたかった程」と賞賛されている。
- ちびちゅき!
- 嘘を教えてからかったりしているが、相変わらずモードレッドとは仲が良い。
人間関係
- セイバー
- サーヴァント。彼女の意思を尊重しており、信頼関係は厚い。
- フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 夜の街で、ショットガンVSガトリングガンのガンアクションやアクション映画さながらのカースタントを演じた仲。
後の同盟相手で、彼女からは「獅子劫様」と呼ばれる。 - カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
- 当初の敵で、後の同盟相手で「弟クン」と呼ぶ。カウレスはこの呼び方を嫌がっていて、獅子劫の事を「オッサン」と呼ぶ。
獅子劫の方も流石に年齢の事を言われるのは嫌なのか、この呼び方には顔を顰めている。
- ロッコ・ベルフェバン
- 聖杯大戦への参加を要請された依頼人。それなりに気心の知れた仲であるらしく、彼が聖杯に願わなければ叶わないような望みを持っていることを知っている。前金として、ヒュドラのホルマリン漬けを貰う。
- ロード・エルメロイII世
- ベルフェバン老が電話や電子メールなどの近代的な通信手段を頑なに導入しようとしないため、まだるっこしい魔導器を用いた連絡を面倒くさがった獅子劫により、携帯電話を通じた簡易な報告の窓口にされている。
- 獅子劫燈貴
- 父。彼の論文は時計塔でも高く評価されていたため、周囲からは息子も研究者の道に進むと思われていた。
界離が魔術使いの賞金稼ぎに身を堕としてからは親子関係も断絶し、家系を存続させるために魔術刻印だけでも奪還しようと刺客を差し向けてきたことすらある。 - 娘
- 呪いにより子を成すことのできない獅子劫が魔術刻印を継承させる為に養子とした少女。結局は刻印に込められた呪いのために無残な死を迎えることとなった。
彼女の死を無意味なものにしないために、獅子劫は聖杯を求める。
- シロウ・コトミネ
- 一目見た時から胡散臭い男だと警戒しており、彼らの危険かつ不気味な雰囲気を感じ取り、共闘の申し出を断る。
以後一方的な情報提供を受けるようになるが、当初の予想通り敵対する関係になる。
名台詞
- 「屍体と過ごした少年時代さ」
- 時計塔の研究者という安全な地位を蹴り、多くの戦場を駆け抜けてきた、歴戦の死霊魔術師である彼だからこそ言えるセリフ。
- 「そいつぁ、どうも。
さて、トゥリファスに向かうぞ。最悪、全サーヴァントが敵に回る可能性もあるが、構わないな?」 - シロウ達の思惑を看破し、彼の英断を賞賛したセイバーに対して。
全てが敵に回るという最悪の可能性があるのを熟知していても、自らの実力、そして相棒への信頼感から豪快に言い放つ。
- 「次はするな」
- 調査のためトゥリファス市庁舎に登ろうとした際、セイバーに襟首を引っ張られて無理矢理ジャンプさせられた際の苦言。
首筋に物凄い圧力がかかって微妙に意識が遠のいてしまったという。だがセイバーは得意満面で、𠮟るに叱れず当たり障りのない文句に止まった。ちなみに、現実では首筋に圧力をかけて急速度で高所に引っ張り上げるなど、死んでもおかしくない。
- 「――ああ、まったく。
厄介なサーヴァントを引き当てちまったもんだ。」 - モードレッドの過去を見て。
父の愛を求めて報われぬまま滅んだ彼女の姿に自分の秘められた過去が重なり、「相性が良すぎる」事につい愚痴を洩らしてしまった。
カムランの丘で一人朽ちていく彼女の屍体に寄り添い、終焉を見続けた彼の胸中に飛来するものとは……。
- 「ええい、くそ。何でも有りかよ、あの腕……!」
- フィオレのトンデモ兵器に対する感想。
自分の事を完全に棚上げしている。普通の魔術師は、いくら材料があるからといってサーヴァントを殺せるような礼装など数時間で作れず、一流でも干上がるような大量の魔力を消費させられながら冗談を言うことなどまず出来ない。
- 獅子劫「まあそう言いなさんな。
この聖杯大戦は大聖杯を強奪された時点で、第二ステージに切り替わった。俺とアンタらは、敵じゃない」
フィオレ「今のところ、ですね」
獅子劫「ああ、今のところ――な」
二人「ふふふふふ」 - 先日殺し合った相手である彼とすぐに協力関係を結ぶことに割り切れないものを感じているフィオレに。堅苦しいフィオレとは対照的に、傭兵としての割り切りの良さで陽気に接する。だがサングラスの下の目は間違いなく笑っていない。もっとも形だけはいつもの上品な笑顔のフィオレも似たようなものだが。
- 「忘れてはならないものが、この世にはある。」
- モードレッドから死亡した養女の事を聞かれて。それは誓いの言葉であり、決して守らなければならない矜持であった。
メモ
- 東出氏によれば、洋画でアーノルド・シュワルツネッガーの吹き替えなどで有名な玄田哲章氏枠のキャラクター。そう言えばどことなく、ターミネーターに似ているような………。
- 台湾製の恐ろしく希少な煙草をある魔術師から一箱譲ってもらっている。セイバー召喚の準備が予想より早く終わって、手持ちぶさたな時に吸っていた。味の感想は、余りの不味さから、「吸うたびに世界への無常感を抱いてしまう」とのこと。
- 七代続く魔術師一族の後継者ということは、遠坂より由緒ある家柄の出身であるということを意味する。
- 戦場を渡り歩いて来ただけに、非常に用心深い人物。世の中にはホテルの一室を工房にしたのなら、ホテルごと吹き飛ばせばいいと考える人間もいることを知っているため、そういった破壊工作を実行できない地下墓地をねぐらにした。
- 死霊魔術師なだけに、最高に波長の合う時間は草木も眠る丑三つ時。つまり午前二時。
- 「銃を魔術礼装にする」、「フリーの魔術師」、「戦場を渡り歩いた」という経歴は衛宮切嗣と共通しているが、サーヴァントとの信頼関係を全く築けなかった彼と違ってセイバーとの関係は良好。
- 彼が「不死者すら殺すヒュドラのダガー」なんて、とんでもない礼装を造ったことで、生前ヒュドラの毒矢で死んだ黒のアーチャーの身が危ぶまれたこともあった。
が、いかにも“彼”の死亡フラグのように思われたヒュドラの毒は全く真逆の、その死を防ぐための血清へと姿を変え、最終的には自らのサーヴァントの窮地を救った。
ダガーの方は大戦終結後、「サーヴァントとの関わり方」という共通点のみでもって、意外な人物に託されることとなる。- またこのダガーは、『strange Fake』の世界においても彼の元にやって来て、さらにそこからキャスター (Fake)の元に宝具の素材用として届けられた。聖杯大戦において重要な鍵となったこのアイテムは、偽りの聖杯戦争では果たしてどのような役割を果たすのだろうか?
- モードレッドが女性だった事に驚いているが、アーサー王も女性だと知ったらどんな反応をする事か。少なくとも、「女同士で、どうやって子供を作ったんだ?」という疑問は持つと思われる。
- かつての獅子劫家の当主が契約した「何者か」の正体は一切不明で、獅子劫からは「営業悪魔(メフィストフェレス)」と評されている。魔術刻印の復活も、時間の逆行・新たな刻印の創造・肉体の新生などの超常の手段によって為されたという。また、その後のとんでもないリスクから分かるように、契約した相手は祟り神や魑魅魍魎の類と思われる。