「ビーストⅢ/R」の版間の差分

提供: TYPE-MOON Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
51行目: 51行目:
  
 
;略歴
 
;略歴
:類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生したもののその誓願、その望みはからくも水際で断たれ、消滅の間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまた力の一部をアルターエゴとして残し、カルデアに召喚される未来を良しとした結果、生まれたアルターエゴ。
+
:類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生したものの、その誓願と望みはからくも水際で断たれた。消滅の間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまた力の一部をアルターエゴとして残し、カルデアに召喚される未来を良しとした結果、彼女はさ。
 
;人物
 
;人物
 
:性格は弱気、内向的、能動的。しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と酒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。
 
:性格は弱気、内向的、能動的。しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と酒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。
57行目: 57行目:
 
:しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。その愛は外界全てに向けられていながら、行き着く先は“自分の為”のものとなる。
 
:しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。その愛は外界全てに向けられていながら、行き着く先は“自分の為”のものとなる。
 
:性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。
 
:性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。
:アルターエゴとして召喚された際は考えを改めたのか、ビーストⅢ/Rの時と比較すれば多少丸くなったものの、それは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったので、目に付く者すべてを餌食にしようという考えはなくなっている。
+
:アルターエゴとして召喚された際は考えを改めたのか、ビーストⅢ/Rの時と比較すれば多少"丸くなっている"。だがそれは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったためで、目に付く者すべてを餌食にしようという考えが無くなったのみに過ぎない。
:性根は微塵も変わっておらず、道徳を語るのも、命の尊さを語るのも、そしてアルターエゴとして世界を守るのもあくまで“自分の為”にすぎない。
+
:すなわち性根は微塵も変わっておらず、道徳を語るのも、命の尊さを語るのも、そしてアルターエゴとして世界を守るのもあくまで“自分の為”にすぎない。
:マスターへの態度はそれこそ仏敵マーラのそれ。いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。
+
:マスターへの態度は仏敵マーラへのそれ。いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。
 
:『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。
 
:『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。
 
;能力
 
;能力
:アルターエゴとして召喚されたため、ビーストのスキル『獣の権能』『単独顕現』のランクは大きく下がっている。
+
:アルターエゴとして召喚されているものの、ビーストとしてのスキル『獣の権能』『単独顕現』をランクを大幅ダウンさせながらも保有したままとなっている。
:戦闘時は素手や魔神柱のような触手を召喚して攻撃する。
+
:また戦闘時は素手や魔神柱のような触手を召喚して攻撃する。
  
 
== ステータス ==
 
== ステータス ==

2017年5月22日 (月) 01:06時点における版

ここでは『Fate/Grand Order』における殺生院キアラについて説明する。
Fate/EXTRA CCC』での殺生院キアラについては「殺生院キアラ」を参照。

ビーストⅢ

  • 真名:ビーストⅢ/R
  • 性別:女性
  • CV:田中理恵

『Fate/Grand Order』におけるキアラ。
七つの人類悪の一つ、『快楽』の理を持つ第三の獣・ビーストⅢ。その片割れであるビーストⅢ/R

略歴
『EXTRA CCC』とは異なり、山の外からやってきた医者の治療で回復。山に囚われる事なく下山し幸福な学生時代を送った。
年齢は不明だが、礼拝堂に残されていた記録が正しければ、2017年の時点で25歳。
その後持ち前の善性で様々な人々を救うが、成果を上げながら金銭を取らないキアラの方針を快く思わなかった既得権利団体から攻撃を受け、徐々に居場所を失う[1]
最終的に海上油田基地セラフィックスに流れ着き、教会で人々の悩みを聞き、解決するセラピストとして勤務するようになった。
仏教徒なのに西洋の教会をあてがわれた時には呆れたものの誠心誠意自らの職務に務めていたが、2017年1月に時間神殿から逃亡しセラフィックスを活動拠点に定めたゼパルに隠れ蓑という形で取り憑かれ、魔神の手先としてセラフィックスを支配する為の傀儡となってしまう。
そんな中、ゼパルが数多ある並行世界から最も優れ、なおかつ特異な運命にあった『月世界』――月の裏側と呼ばれた虚数空間でムーンセルを手に入れたキアラを見つけ出し、これと同期させられた事で脅威的な能力が引き出される。この結果セラフィックスはSE.RA.PHに変換され、キアラも『EXTRA CCC』の自分と同じ運命を辿ることになってしまう。
即ち、己の快楽の為に周囲の人々を徹底的に踏み台にするという運命。
最悪の魔性に目覚めたキアラは精神を病んだセラフィックスの職員達を本格的に自らの狂信者に変え、自身を操っていた筈のゼパルさえ逆に支配する魔人となる。さらにSE.RA.PHに残されていたとある機構を利用し、聖杯戦争と称して大量のサーヴァントを召喚。延々と殺し合いを続ける彼らを栄養源にする事で、いつしか『快楽』の理を持つ獣、ビーストⅢとして成長してゆく。
この過程で『EXTRA CCC』のキアラに取り込まれたアルターエゴを分離させ手駒として利用するが、これが後に彼女が敗北する事となった最大の要因のひとつとなる事は知らなかった。
そんな状態のSE.RA.PHから発信されたSOSを聞きつけてレイシフトして来た主人公には、当初は既に故人であるマーブルの遺体を隠れ蓑として「マーブル・マッキントッシュ」として振る舞い、共に行動していた。終盤にて唯一の生存者であるアーノルドと共にエミヤ・オルタに銃撃されるものの、これを強引に自身の味方として取り込むが、主人公がエミヤ・オルタを倒した事でついに正体を現した。
彼女の最終目的はSE.RA.PHと一体化し、地球の内核に到達して星と同化。これを以て人類救済を成すというもの。
この計画を阻まんとした主人公達を一度は圧倒するが、BBの90秒分の時間逆行によって取り逃がす。実は一度キアラと戦い敗れるも命からがら逃げ延びていたメルトリリスの報告を受け、BBが密かに作っていた秘密兵器、アンチR-18フィールド『Wisdom Hold Intelligence Powered』───メルトちゃんデスwhipの力を借りて再挑戦した主人公の前に敗北。主人公の勝利を認めながらもSE.RA.PHから主人公たちを切り離し、単独で地球の核へと潜行し始める[2]
だが、これを予見していたメルトリリスが、パッションリップとの合体宝具「ヴァージンレイザー・パラディオン」で捨て身の追撃を行う。これにより致命傷を負い肉体の崩壊が始まるも、メルトリリスを髪で捕縛し、霊基を乗っ取った上で主人公を消し再起を図らんとする[3]
しかしそれも死に体だった筈のエミヤ〔オルタ〕の銃撃を受けて失敗。動かせば崩れる腕でメルトリリスを捕まえようとするが、ある起因からくる判断の遅さによって、エミヤオルタがメルトリリスにワイヤーを取り付け離脱させる時間を作ってしまった。その巨体では浮上も叶わず、鉄のように沈みながら分解されて消滅した。
しかしその間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまたアルターエゴになる顛末を受け入れるのだった。
人物
セラフィックスの職員の頃のキアラは紛れもなく聖人であり、実際ゼパルからも「偽りなく聖女」「救世主の器を持ってさえいた」と評されていた。この魔神柱の干渉がなかったら慎ましやかだが幸福な人生を送り、セラフィックスのような小さなコミュニティにおいて、最後まで人々に敬われるに足る人物であることは[4]確かだっただろう。
しかしゼパルの手で善性を封じ込められたことで、内に眠った魔神に相応しいと言われる内面の醜さが発露。狂乱状態に陥ったセラフィックスの人々をみて楽しんだり、SE.RA.PHで召喚されるサーヴァントのマスターを死体がすり切れるくらいに悪夢を見せる形で酷使している[5]
彼女は人間を愛する、と心の底から語り、救いたいとも述べていたが、キアラにとって「人間」とは自分だけであり、それ以外の人間は人の形をした獣か虫に過ぎない、という自己愛の怪物。故に彼女は誰よりも人間を愛し、そのために他の全ての命を利用する。
本来なら救世主にだってなれる資質の全てを自分への愛だけで使い潰し、有り余る慈愛も、心を癒す言葉も、美しく見える真心も、全て自分のためだけに使っており、その姿が聖母のようだったから周囲が勘違いしただけにすぎない。
ビーストになった動機も、ゼパルが持っていた時間神殿での戦いの記憶が彼女には夢のようで、「自分も星の数ような英霊たちに責められ殺されたい」と願うが、人の身はおろか魔神の身ではその願いが叶えられないため、という常軌を逸した物。
一方で善性を封じられた影響なのか、CCCにおけるキアラと比較すると、他者に対する言動に悪意が目立ち、諦めの悪さが散見される。
他、学生時代から年上扱いされていたことを気にしており、そこを突かれると感情的になる一面を見せた。
能力
ビーストとして未だ蛹である為自由に動けないという制限があり、加えてSE.RA.PHに依存していた為、単独個体の強さに関しては『EXTRA CCC』のキアラには及ばなかった。
しかし、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚…五感全てを誘惑し、一つでもその色香に惑えばたちまち相手を妄信的な信徒にする魅了スキル『万色悠滞』や魔性菩薩化するスキル『五蘊黒縄』やビーストのスキル『獣の権能』を有している。『ロゴスイーター』は知性体なら問答無用でテクノブレイクし、欲望あるものはどんな生命体であれ彼女に勝ち目はない。
実際に初戦では主人公に協力したサーヴァントをいとも簡単に葬って敗北に追い込み、その後の会議でロビンフッドやBBからは「サーヴァントが100騎いても太刀打ちできない」「現状ではビーストⅢを倒すことは困難」と評されていた。
SE.RA.PHにはいくつもの防衛機構があり、その一つであるセンチネルに植えつけられたキアラの因子KPをすべて消去してようやく、キアラの全能に翳りができる。KPを消去された彼女の姿は魔性菩薩としてものから翳りが出た部分を魔神柱の部品で埋め合わせたような姿となっている。

アルターエゴ

  • 真名:殺生院キアラ
  • 身長:166cm / 体重:53kg?
  • 出典:Fate/EXTRA CCC
  • 地域:SE.RA.PH
  • 属性:混沌・悪
  • 性別:女性
  • CV:田中理恵

ビーストⅢ/Rに変生したキアラから生まれたアルターエゴ

略歴
類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生したものの、その誓願と望みはからくも水際で断たれた。消滅の間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまた力の一部をアルターエゴとして残し、カルデアに召喚される未来を良しとした結果、彼女はさ。
人物
性格は弱気、内向的、能動的。しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と酒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。
温厚だが積極的。病弱そうに見えて活発。人情に弱く慈悲に深い。ものの道理をとらえ、万人の心情を読み取り、彼らの立場・苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。
しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。その愛は外界全てに向けられていながら、行き着く先は“自分の為”のものとなる。
性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。
アルターエゴとして召喚された際は考えを改めたのか、ビーストⅢ/Rの時と比較すれば多少"丸くなっている"。だがそれは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったためで、目に付く者すべてを餌食にしようという考えが無くなったのみに過ぎない。
すなわち性根は微塵も変わっておらず、道徳を語るのも、命の尊さを語るのも、そしてアルターエゴとして世界を守るのもあくまで“自分の為”にすぎない。
マスターへの態度は仏敵マーラへのそれ。いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。
『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。
能力
アルターエゴとして召喚されているものの、ビーストとしてのスキル『獣の権能』『単独顕現』をランクを大幅ダウンさせながらも保有したままとなっている。
また戦闘時は素手や魔神柱のような触手を召喚して攻撃する。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アルターエゴ 主人公 (Grand Order) D A+ B+ EX E EX 獣の権能:D
単独顕現:E
ロゴスイーター:C
ネガ・セイヴァー:A
千里眼(獣):D
五亭新観:A
女神変生:EX

宝具

快楽天・胎蔵曼荼羅(アミダアミデュラ・ヘブンズホール)
ランク:EX
種別:対人宝具
最大捕捉:七騎
対人理、あるいは対冠宝具。体内に無限とも言える魔神柱を飼育するビーストⅢの専用宝具。もはや彼女の体内は一つの宇宙であり、極楽浄土となっている。
その中に取り込まれたものは現実を消失し、自我を説き解(ほぐ)され、理性を蕩かされる。どれほど屈強な肉体、防御装甲があろうとキアラの体内では意味を成さず、生まれたばかりの生命のように無力化し、解脱する。
ビーストⅢは現実に出来た『孔』そのものだが、その孔に落ちた者は消滅の間際、最大の快楽を味わい、法悦の中キアラに取り込まれる。
苦界である現実から解放されるその末路は、見ようによっては済度と言えるだろう。
スカーヴァティー・ヘブンズホール
ヘブンズホール時の宝具。

真名:ビーストⅢ/R

ビーストⅢ/R。随喜自在第三外法快楽天を名乗る名の新しい天(かみ)。
『快楽』を優先する自己愛の塊。その過程で他人の人生を利用・食い物にし、破滅させる人畜災害。
愛は良いものであり、欲も良いものである。だが『愛を快楽に』してはいけない。
本来、愛と欲は切り離して考えるべきもの。しかし人を愛し、人を悦ばせようとした救世主の魂が第三魔法に至った時、殺生院キアラは人ならざるものに変生した。
地上のすべての動物を快楽によって救い、またその快楽の受け皿になって最高の救済を求め。七十億の命をただ自分一人のために使い、絶頂を迎えようとしたもの。その先の目的も、満足する果ても知らず、ただ快楽のみで“人間”を救おうとしたもの。
以上の本性をもって彼女のクラスは決定された。快楽天なぞ偽りの名。
其は個人が到達した、人類を最も端的(最短)に救う大災害。
その名もビーストⅢ/R。七つの人類悪の一人、『愛欲』の理を持つ獣である。

登場作品と役柄

Fate/Grand Order
  • 〔アルターエゴ〕キャラクターデザイン:ワダアルコ / 設定作成:??? / レア度:☆5
『深海電脳楽土 SE.RA.PH』の開催に伴い期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではビーストという形でラスボス、さらにプレイアブル化という衝撃の登場を果たした。

人間関係

Fate/Grand Order

魔神ゼパル
セラフィックスを活動拠点に定めた彼によって取り憑かれた上に善性を封じ込められてしまうが、その結果、セラフィックスの職員は正気を失ったのみならず、ゼパルも逆に彼女に乗っ取られるという結果を招いた。
小指先しかない意識はその状態で解放されれば消滅するという事実に発狂し、魔神としての誇りをかなぐり捨て彼女への隷属を望んだが、キアラはゼパルをいとも簡単に捨てていった。
この魔神は悲惨な末路を迎えたものの、その発端となった行為によりセラフィックスは最悪な方向に動き出した上に、『Grand Order』でのキアラは破滅を迎えたので、BBによる「因果応報」の評を否定することは出来ない。
マーブル・マッキントッシュ
セラフィックスでの同僚。
生前の関係は不明だが、どこかの時点から彼女の皮を被り、彼女のふりをして行動していた。
アーノルド・ベックマン
セラフィックスでの同僚。
事件発生時は(おそらくセラピーを通じて)彼をノセることでコミュニティのリーダーに仕立て上げ、集団のカルト化を裏から押し進めていた。
パッションリップメルトリリス
『EXTRA CCC』では彼女たちを取り込んでいたが、『Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においては月世界のキアラの中に取り込まれたリップやメルトをサルベージし、センチネルにした。
エミヤ〔オルタ〕
『Grand Order』でのマテリアルではキアラが彼を失墜させた原因であることを示唆されており、『深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではさらにそのことについて踏み込んでいる。
最終的には彼の妨害を受けてメルトリリスの吸収は失敗に終わってしまう。
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
幼少期に強く影響を受けた童話作家。
『EXTRA CCC』での記憶があるためか、「牛女とかメロン峠とか全く覚えがない」と具体的に言い張るものの、苦手意識を持っている。
主人公 (Grand Order)
ビースト時にはリセットされる前には一回殺すという所業を働いているが、メルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。
アルターエゴとなってからは積極的な誘惑はしないものの、彼(彼女)が自分自身で屈する事を密かに待ち望んでいる。

その他

殺生院キアラ
『EXTRA CCC』での自分自身。

名台詞

ビーストⅢ

「―――それは、羨ましかったのです。
 だってずるい。
 あんな、あんな―――
 あんな素晴らしい光景が他にあったでしょうか?
 ゼパル様が持っていた記憶―――
 時間神殿での戦いが、わたくしにはもう夢のようで。
 ゼパル様が。ゲーティアが。
 いえ、あの時にあった全てが、とても―――
 とても、気持ちよさそうで。
 いつしかこう願うようになりました。
 わたくしもあんな風に責められたい。
 星の数のような英霊たちに殺されたい―――」
キアラが人類悪になった、余りにも常軌を逸した理由。
人の身、魔神の身では叶わないからビーストになったという理解しがたい行動は、主人公を絶句させるには十分なものだった。
もはや紛れもない聖母としてのキアラはどこにもなかった。
「この世に人は私だけ。
 私以外の人間はすべてケダモノ。
 私はそのように育てられました。
 そのような世界で生きたのです。
 私を悪と断じたのはごく少数の希少種だけ。
 ですが、そういうヒトに限って―――
 あのように、人間社会から逸脱した罪人とされました。
 私のような悪を処断しようと努めた者を、
 自分たちの利益にならないからと排斥する―――
 そのようなケダモノ達が人間だとでも?
 それでは無銘の英雄たちが、あまりにも報われません」
パッションリップから悍ましい自己愛の怪物と糾弾されるも、それを肯定した。
彼女の世界において、人間はキアラ自身だけであり、他の人間を人間とみなさない。そして、自分のような悪を処断しようとした無名の英雄を排斥した人々たちをケダモノと嘲笑った。
だが、その言葉を聞き流すわけにはいかないと、死に果てたはずの男は立ち上がった。自分を虚仮にしたからではなく、無銘の英雄を排斥した人々――彼が本当に守ろうとした者たちを虚仮にしたのだから。
(……でも、愉しかったのは紛れもなく
 何が違ったのでしょう―――
 私と彼女。快楽に沈んだわたくしと、
 快楽の湖面から翔んだ、あの―――
 ……ああ、そうですね
 その疑問こそ、私に与えられた罰ならば……
 彼女のように、アルターエゴになってみる顛末も、
 有り得るのかもしれませんね―――)
間際。自己愛で人類悪に変生した女は、恋に羽ばたいた少女の一撃と、正義の味方――否、悪の敵である男の妨害によって海底に沈んだのであった。
彼女はその疑問の答えを得ようとアルターエゴになることを受け入れるが……?
「なっ……! なにをもって、そんな根拠のない事を仰るのです!?」
「私が年上だなんて、それは見た目だけで判断した偏見というものです!」
「世の中には二十代のように見える十代がいましてよ!? その逆だってあると私は主張しますっ!」
受け入れようとした主人公から「年上おことわり!」と跳ねつけられて。口の悪いサーヴァント以外には、常に悠然として他者を弄んできたキアラにしては、珍しく感情を露わにして反論してくる。
学生時代のトラウマを刺激されたためか、ビーストではなく当時のまともな人間だったころの名残が垣間見える発言。

アルターエゴ

「アルターエゴ、殺生院キアラ。救いを求める声を聞いて参上いたしました。
 でも……うっふふっ。私のような女を呼ぶだなんて、何と言う方なのでしょう。
 私は生きとし生けるもの、有情無情の区別なく味わい尽くす魔性菩薩。
 これはもう、地獄の底までお付き合いしていただくしかありませんね」
なんと、アルターエゴとして終章から4日後という驚異的な速さで実装された。諦めが悪いにも程がある。
ともあれ、自分のような人類悪に変生した自己愛の塊の人間を呼び出したことについては驚きと関心を抱いたようだ。
「はあ、あの方、アンデルセンというのですか。存じません。私、あんな方まったく存じません。
 メロン峠とか牛女とかどぶ川の毒婦とか。ええ、そんな悪態、まったく覚えがありませんとも。
 なので、間違っても同じ部屋に呼んだり、同じパーティーに入れないでくださいね。……後生ですよ?」
マイルーム特殊会話「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」。この発言も含めてアンデルセンに言及する際には、彼を非難しつつも顔を赤らめている。男のツンデレに対するツンデレ返しといったところか。
なお、『Grand Order』のキアラは『EXTRA CCC』のキアラとは別の人生を辿っているため、そういう意味ではアンデルセンは存じていない。『EXTRA CCC』で言われた悪口を覚えているのは、あちら側のキアラと融合したものと思われる。
「まあ、あの方もサーヴァントになっていたのですね。黒い肌と白い髪、二丁拳銃。うふふ、因果なものです。
 私という悪を倒すため、私を慕う無辜の人々を手にかけた正義の味方……うふふっ、楽しいわぁ。落ちるところまで落ちて、あとは腐るだけですね」
マイルーム特殊会話「エミヤ〔オルタ〕」。まさに外道。……なのだが、『Grand Order』でのキアラは紛れもなく善人だったが、ゼパルによって彼女もまた落ちるところまで落ち、その果てに人類悪となって腐ってしまった。
「人並みの才能、矮小な魂のまま世界を救うなどと、どだい無理な話。すぐに諦めると思ったものですが、貴方様は多くの縁、多くの絆によって奮い立つ貴人でしたのね。
 えぇ、それならそれで私も奮い立つと言うものです。そのような貴人を堕としてこその快楽天。
 どちらが先に音を上げるか競うとしましょう。どうか、私という魔に打ち克ってくださいませ、マスター?」
マイルーム会話「絆Lv5」。
「嫌いなもの?ええ、たった一つございます。口が悪く偏屈で悲観主義、やる事成す事刺々しい、素直ではない男性が大変気に入りません。ええ、本当に」
マイルーム会話「嫌いなもの」。どう聞いてもアンデルセンしかいない。

メモ

  • 『Grand Order』内で初めて主人公 (Grand Order)を殺害した人物。
    • 何があっても決して死亡する事は無いと思われていた主人公の死は、プレイヤー達に大きな衝撃を与えた。
    • メルトリリスが捨て身の行動で時間を巻き戻して「無かった事」になったが、今後のイベントで死亡する可能性を示した。
  • アルターエゴとして主人公と契約する事になるが、少なくとも表面的な性格はほとんど変わっていない。
    • カルデアに来た場合に阿鼻叫喚な事態を起こすと予想された、実際やはり改心などしていないが今回の召喚に応じるにあたり自身に禁欲を課している。
      そのため、ある程度は節度を持った付き合い方ができている。
      少なくとも信者をみだりに増やすことはしないなど、カルデアが即座に地獄になることはない様子でありプレイヤーを安心させた。
    • とは言うものの、完全に禁欲するかは非常に疑わしく、その内に同様、「マイルームの寝床に勝手に潜り込んでくる」のは確実だろう。
  • アルターエゴは本体から切り離された一部分であるが、本体の何から作られたアルターエゴはハッキリしていない。
    • 言動的に禁欲、もっと言えば寸止めプレイのアルターエゴなのでは…?というある意味で酷い考察も見られる。

脚注

  1. だが本人はこの事について全く気にしていないので、その境遇を不幸と感じてはいなかった模様
  2. この時、SE.RA.PH内の魔神柱の反応も虚数空間から溢れ出す位に増大しており、このままでは爆発増殖して海域一帯が魔神柱の雨で埋め尽くされる。魔神柱を殲滅することは当然現実的ではなく、1秒の間に44本魔神柱を殺さないと間に合わないとされている。…ちなみにこのペースは冠位時間神殿の戦いで管制塔バルバトスが討伐される速度とほぼ同等だったりする。
  3. ただしメルトリリスだけでなく、パッションリップとBBのリソースを取り込んでも、ビーストⅢラプチャーに変生したキアラ程の霊気には届かない。
  4. 竹箒日記でも「ゼパルさえ現れなければセラフィックスの職員たちの荒れた心はキアラに癒やされていた」と語られている。
  5. 残酷な夢に関しても70回を越えたあたりからカウントをやめたと語っている。

リンク