「ケイネス・エルメロイ・アーチボルト」の版間の差分

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:貴族であり、名門の魔術師の家系であることもあって、傲慢でプライドの高い性格。魔術師以外の人種を完全に見下しており、同じ魔術師でも血筋の卑しい者は歯牙にもかけない。<br>ソラウに対しては許婚になる前に一目惚れしている。以来、惚れた弱みと、恩師の娘であるという立場から、ソラウには頭が上がらない。<br>幼い頃から成果を上げてきた自他共に認める「天才」。ただし、彼の魔術師としての高い実力とこれまでの成果は、努力や執着によって勝ち取ったわけではなく、ただ生来の才が他より優れ、結果として他者を上回る成果を出し続けてきただけ。彼としてはあらゆる結果がついてくることが「当然」であるという認識であり、ケイネス自身は己の才能というものに奢りも誇りも持っていない。彼の傲慢さ・プライドの高さは、彼の名門魔術師・貴族としての矜持に由来するものである。彼は「天才だからプライドが高い」のではなく、「名門貴族の魔術師だからプライドが高い」のである。<br>あらゆる結果がついてくることが「当然」であるがゆえ「自身の意に沿わぬ事柄など世界に一切ない」と信じている。それは本人だけでなく彼を取り巻く人々も共通の見解だった。時計塔での華々しい研究結果の数々も、破竹の勢いで上り詰めていく異例の出世も、「神童」と呼ばれる事も「当然の結果」。未来においても成功は約束されている。それはケイネスにとって疑う余地のない大前提。故にごく稀にある「目論見が外れる」事態は許し難く、神の秩序を辱める冒涜だと思っている。<br>外部に向けた怒りに関しては冷静かつ冷酷な反面、内部に向ける怒りは抑えれない。身内や部下が彼に「意に沿わぬ結果」を与えてしまったら決まって癇性を持て余してしまう。生まれつき失敗や挫折とは無縁の人生を歩んでたゆえの脆さで、そういった感情が鬱積すると、疑り深くヒステリックで、自らの非を認められない狭量さとなって発露してしまう。<br>騎士道などとは無縁だが、本来は「魔術師としては」真っ当な戦闘方針で、当初はサーヴァントは当然、工房の設備や魔術礼装を用いての実力の競い合いといった形で聖杯戦争を戦っていたが、切嗣に敗北した後は魔術が使えなくなったせいか、他のマスターにキャスター陣営討伐の褒賞の令呪が渡らないよう監督役を騙し討ちで殺害したり、しかもそれが切嗣の犯行と思われるようリボルバータイプの拳銃を凶器に選んだりと、物語後半ではもはや魔術師としても貴族としても地に落ちたなりふり構わなさを見せることになる。再びマスターの資格を得た満足感に浸り、ロード・エルメロイの誇りを地に落とした自身を苛むことも悔やむことも皆無だった。
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:貴族であり、名門の魔術師の家系であることもあって、傲慢でプライドの高い性格。魔術師以外の人種を完全に見下しており、同じ魔術師でも血筋の卑しい者は歯牙にもかけない。<br>ソラウに対しては一目惚れで以来、惚れた弱みと、恩師の娘であるという立場から、ソラウには頭が上がらない。<br>幼い頃から成果を上げてきたが、彼の魔術師としての高い実力とこれまでの成果は、努力や執着によって勝ち取ったわけではなく、ただ生来の才が他より優れ、結果として他者を上回る成果を出し続けてきただけ。ケイネス自身は己の才能というものに奢りも誇りも持っていない。彼の傲慢さ・プライドの高さは、彼の名門魔術師・貴族としての矜持に由来するものである。<br>「天才だからプライドが高い」のではなく、「名門貴族の魔術師だからプライドが高い」のである。<br>あらゆる結果がついてくることが「当然」であるがゆえ「自身の意に沿わぬ事柄など世界に一切ない」と信じている。それは本人だけでなく彼を取り巻く人々も共通の見解だった。時計塔での華々しい研究結果の数々も、破竹の勢いで上り詰めていく異例の出世も、「神童」と呼ばれる事も「当然の結果」。未来においても成功は約束されている。それはケイネスにとって疑う余地のない大前提。故にごく稀にある「目論見が外れる」事態は許し難く、神の秩序を辱める冒涜だと思っている。<br>外部に向けた怒りに関しては冷静かつ冷酷な反面、内部に向ける怒りは抑えれない。身内や部下が彼に「意に沿わぬ結果」を与えてしまったら決まって癇性を持て余してしまう。生まれつき失敗や挫折とは無縁の人生を歩んでたゆえの脆さで、そういった感情が鬱積すると、疑り深くヒステリックで、自らの非を認められない狭量さとなって発露してしまう。<br>騎士道などとは無縁だが、本来は「魔術師としては」真っ当な戦闘方針で、当初はサーヴァントは当然、工房の設備や魔術礼装を用いての実力の競い合いといった形で聖杯戦争を戦っていたが、切嗣に敗北した後は魔術が使えなくなったせいか、他のマスターにキャスター陣営討伐の褒賞の令呪が渡らないよう監督役を騙し討ちで殺害したり、しかもそれが切嗣の犯行と思われるようリボルバータイプの拳銃を凶器に選んだりと、物語後半ではもはや魔術師としても貴族としても地に落ちたなりふり構わなさを見せることになる。再びマスターの資格を得た満足感に浸り、ロード・エルメロイの誇りを地に落とした自身を苛むことも悔やむことも皆無だった。
  
 
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== 人間関係 ==
 
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:婚約者。一目惚れで惚れた弱みか、彼女には頭が上がらない。<br>二人一組のマスターとして、彼女が追従するかたちで参戦。後に令呪を彼女に奪われる。
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:婚約者。言葉を交わす前から惚れた。つまり一目惚れで、惚れた弱みか、彼女には頭が上がらない。<br>二人一組のマスターとして、彼女が追従するかたちで参戦。後に令呪を彼女に奪われる。<br>原作では婚約者になる前から惚れていたのか、婚約者として出会って一目惚れたのか不明だが、『漫画版』Zeroでは婚約者になる前に彼女を見かけ一目ぼれ。<br>その後恩師であるソフィアリ学部長から婚姻を持ちかけられ歓喜したとされている。
  
 
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2014年7月24日 (木) 01:10時点における版

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

  • スペル:Kayneth El-Melloi Archibald
  • 誕生日:4月11日/血液型:B型
  • 身長:181cm/体重:62kg
  • イメージカラー:真鍮
  • 特技:絵画、彫刻、工芸
  • 好きなもの:自分/苦手なもの:愚か者
  • 天敵:衛宮切嗣
  • CV:山崎たくみ

第四次聖杯戦争ランサーサーヴァントを召喚した魔術師

略歴
九代続いた由緒正しい魔術師の家系・アーチボルト家の正式後継者。
天才の誉れも高くロード・エルメロイの二つ名で知られ、若年ながら時計塔での一級講師の地位についている。降霊科学部長ソフィアリ家の娘ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリとの結婚も決まっており、魔術師として順風満帆そのものの人生を送る。そんな彼が冬木の地の聖杯戦争へと身を投じたのは、その経歴に「戦歴」という「箔」をつけるためであり、聖杯そのものに願いはない。
本来なら征服王イスカンダルのマントの一片を触媒にサーヴァントを召喚する筈であったが、時計塔管財課の手違いで弟子のウェイバー・ベルベットに奪われてしまい、急遽手配した代替の聖遺物からランサーを召喚し参戦した。
しかし、かつて主に背いたランサーの伝承を知っていたことに加え、ケイネス自身の価値観としてランサーの示した騎士の矜持を全く理解できず、さらにソラウが魔貌の呪いに囚われたことでケイネスとランサーの関係は歪んでしまう。
アインツベルンの城での戦闘で相性的に最悪の存在である衛宮切嗣に完膚なきまでに敗れ、全身の魔術回路と神経、魔術刻印に至るまで壊滅させられたため、魔術師としては再起不能に陥る。回復のためには聖杯の奇跡が必要、という建前でその実ランサーとの絆を欲したソラウに令呪までも奪われるが、キャスター討伐直後に監督役の言峰璃正から褒賞である令呪一画を譲り受けることでマスターとして復帰。更には切嗣に罪を着せるため拳銃を用いて璃正を背後から殺害。
しかし、悪辣さでははるかに上を行く切嗣の罠に嵌められ、令呪でランサーを自害させたのち、久宇舞弥の手でソラウ共々射殺される。
彼の死によって、アーチボルト家は凋落の一途をたどることになる。
人物
貴族であり、名門の魔術師の家系であることもあって、傲慢でプライドの高い性格。魔術師以外の人種を完全に見下しており、同じ魔術師でも血筋の卑しい者は歯牙にもかけない。
ソラウに対しては一目惚れで以来、惚れた弱みと、恩師の娘であるという立場から、ソラウには頭が上がらない。
幼い頃から成果を上げてきたが、彼の魔術師としての高い実力とこれまでの成果は、努力や執着によって勝ち取ったわけではなく、ただ生来の才が他より優れ、結果として他者を上回る成果を出し続けてきただけ。ケイネス自身は己の才能というものに奢りも誇りも持っていない。彼の傲慢さ・プライドの高さは、彼の名門魔術師・貴族としての矜持に由来するものである。
「天才だからプライドが高い」のではなく、「名門貴族の魔術師だからプライドが高い」のである。
あらゆる結果がついてくることが「当然」であるがゆえ「自身の意に沿わぬ事柄など世界に一切ない」と信じている。それは本人だけでなく彼を取り巻く人々も共通の見解だった。時計塔での華々しい研究結果の数々も、破竹の勢いで上り詰めていく異例の出世も、「神童」と呼ばれる事も「当然の結果」。未来においても成功は約束されている。それはケイネスにとって疑う余地のない大前提。故にごく稀にある「目論見が外れる」事態は許し難く、神の秩序を辱める冒涜だと思っている。
外部に向けた怒りに関しては冷静かつ冷酷な反面、内部に向ける怒りは抑えれない。身内や部下が彼に「意に沿わぬ結果」を与えてしまったら決まって癇性を持て余してしまう。生まれつき失敗や挫折とは無縁の人生を歩んでたゆえの脆さで、そういった感情が鬱積すると、疑り深くヒステリックで、自らの非を認められない狭量さとなって発露してしまう。
騎士道などとは無縁だが、本来は「魔術師としては」真っ当な戦闘方針で、当初はサーヴァントは当然、工房の設備や魔術礼装を用いての実力の競い合いといった形で聖杯戦争を戦っていたが、切嗣に敗北した後は魔術が使えなくなったせいか、他のマスターにキャスター陣営討伐の褒賞の令呪が渡らないよう監督役を騙し討ちで殺害したり、しかもそれが切嗣の犯行と思われるようリボルバータイプの拳銃を凶器に選んだりと、物語後半ではもはや魔術師としても貴族としても地に落ちたなりふり構わなさを見せることになる。再びマスターの資格を得た満足感に浸り、ロード・エルメロイの誇りを地に落とした自身を苛むことも悔やむことも皆無だった。
能力
魔術属性は「風」と「水」の二重属性。降霊術、召喚術、錬金術に通ずる優秀な魔術師で、特に自身の二重属性に共通する「流体操作」を最も得意とする。魔術刻印は両肩に刻まれている。歴史を重ねた刻印だけあって、魔術の自動詠唱機能があり、ケイネスが怪我を負った時にはオートで治癒魔術を行使する。戦闘以外の魔術に関しても多彩であり、基本的に手を出したジャンル全てで成功を収めている。ただし、実戦経験には乏しい。
また、聖杯戦争においては、本来マスターとしてサーヴァントに魔力を供給するべきところを、変則契約によってパスをソラウと二人で分割し、魔力供給の肩代わりさせている。そのためサーヴァントへの魔力供給を気にすることなく、全力で自身の魔術を行使できるという強みを持っている。
切り札である魔術礼装は自身の魔力を込めた水銀、『月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)』。ケイネスが持つ数多の礼装の中でも最強の一品で、水銀をその性質と質量を生かした武器兼防具として自由自在に扱うことができる。攻撃・防御・索敵の三つの要素を兼ね備えた万能武器。
ただし、総合力では高い性能を持つが、各要素にはいずれも機能の制限とそれに伴う弱点が存在する。
「攻撃」の場合、主に鞭や刃状に変化して高速で稼働することで、あらゆる物体を破壊し切り刻む。ただし、水銀を圧力によって操っている特性上、強度があるのは基部のみで末端には力がない。攻撃の威力は鞭や刃状の攻撃部位の強度ではなく、スピードと遠心力に依存している。また、攻撃パターンも魔術師であるケイネスが作成したこともあり、接近戦の心得が実戦レベルである人物なら軌道を容易に読むことができる。
「防御」においては、自律防御モードによって主に害を及ぼさんとする事象全てに反応して、即座にビルの倒壊から守るほどの超剛性の防護膜を最適な形で展開する。しかし、薄く延びた液体に瞬間変形を遂げるだけの圧力をかけることは流体力学上不可能なため、瞬間的に圧力を超えるだけの威力がある攻撃を撃ち込まれれば突破されてしまう。
「索敵」においては、空気振動と熱源の感知によって高い知覚力を獲得している。ただしそれを誤魔化す――例えば、心拍音と呼吸音、体温を「通常の人間が行うものではない」ものに変化させる――などされると、反応出来なくなってしまう。
総じて、行動パターンが見切られると対処されやすく、複雑な形状をとると消費魔力が一気に上昇する。一旦液圧をかけるのが難しい形態に変形してしまうと次の動作は反応速度・パワーともに著しく劣化するという弱点を持つ。

登場作品と役柄

Fate/Zero
ランサーを召喚し、婚約者のソラウと共に冬木に乗り込む。
Fateゼロカフェ~Fate/Zero Cafeに集う英霊達~
「ゼロカフェ」に時々訪れる客。ソラウがランサー目当てにカフェへ日参していることが気に入らない。
たいてい不運な役回りとなってへこまされると、ペット(?)の水銀ちゃんが慰めてくれる。
とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦
工房がテロでフィナーレされてしまったため、絶対に壊されない無敵の工房を求めて参加。
……何か本来の目的を忘れているような。
戦車男
エルメロイの父。妻ラブ。
息子のキャスティングがちょっとすごいことになっているが、ソラウと幸せな家庭を築ける数少ない世界線である。
ちびちゅき!
総合芸術研究同好会所属。平和に過ごしているが、この同好会に所属している人物は、性格的に問題がある人物が多い。

人間関係

ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ
婚約者。言葉を交わす前から惚れた。つまり一目惚れで、惚れた弱みか、彼女には頭が上がらない。
二人一組のマスターとして、彼女が追従するかたちで参戦。後に令呪を彼女に奪われる。
原作では婚約者になる前から惚れていたのか、婚約者として出会って一目惚れたのか不明だが、『漫画版』Zeroでは婚約者になる前に彼女を見かけ一目ぼれ。
その後恩師であるソフィアリ学部長から婚姻を持ちかけられ歓喜したとされている。
ランサー
召喚したサーヴァント。
伝承を知るが故に彼を信用できず、そしてそれ故に敗北した。
ブラム・ヌァザレ・ソフィアリ
ソラウの兄。
聖杯戦争が全て彼の予定通りに行けば、「義理の兄」になるはずだった人。
ウェイバー・ベルベット
聖杯戦争開始前は教え子。ケイネスにとっては歯牙にもかけない相手であったが、ウェイバーにしてみれば根深い確執があった。聖杯戦争開始後は敵同士。
皮肉にも、ケイネスの死によって一気に没落したアーチボルト家は、ウェイバーの奔走によって存続に成功する。
衛宮切嗣
最悪の敵。ケイネスの肩書きが「エリート魔術師」という時点で、ケイネスが切嗣の餌食になるのは見えていた。

名台詞

Fate/Zero

「致し方ないなぁウェイバー君。君については、私が特別に課外授業を受け持ってあげようではないか。魔術師同士が殺し合うという本当の意味――その恐怖と苦痛とを、余すところなく教えてあげるよ。光栄に思いたまえ」
冬木市でライダーと共に現れた教え子、ウェイバー・ベルベットに向けて言った言葉。単なる不肖の生徒でしかなかった彼に、明確な殺意を向けている事を思わせる。
「御客人にはケイネス・エルメロイの魔術工房をとっくり堪能してもらおうではないか。フロアひとつ借り切っての完璧な工房だ。
 結界二十四層、魔力炉三器、猟犬がわりの悪霊・魍魎数十体、無数のトラップに、廊下の一部は異界化させている空間もある。
 ふはははは、お互い存分に秘術を尽くしての競い合いができようというものだ。
 私が情けないという指摘、すぐにでも撤回してもらうよ」
アニメ版での台詞。原作では地の文で説明されていた魔術工房の内容を、先生自ら説明してくれる。
かくして、ホテルに作った魔術工房で切嗣を迎え撃とうとするケイネスだったが、切嗣の奇策で台無しにされてしまう。
なお、漫画版でもほぼ同じ内容の台詞が存在している。
「……そこまで堕ちたか、アインツベルン」
怒りより嘆きの方が大きかった。名門のアインツベルンが聖戦の場に資格なき卑賤な者を招き入れた。魔導を誇り、尊ぶ彼にとって断じて許容できない事柄だ。
“――宜しい。ならばこれは決闘ではなく誅罰だ”
切嗣の待つアインツベルンの城に潜入して、クレイモア地雷の歓迎を受けた直後。
原作では声に出していない心中の台詞。アニメでは堂々と宣言する台詞となっている。
「もはや楽には殺さぬ。肺と心臓だけを治癒で再生してやりながら、爪先からじっくり切り刻んでやる」
「悔みながら、苦しみながら、絶望しながら死んでいけ。そして死にながら呪うがいい。貴様の雇い主の臆病ぶりを……聖杯戦争を辱めたアインツベルンのマスターをなァ!」
陰惨に嘯く。一流の魔術師同士の秘術を尽くした決闘ならケイネスは感情に流されて冷静さを失うことはないが、これはもはやケイネスにとって対決ではなく処刑で虐殺だった。

とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦

「なぜ私の頭髪をかばうんだソラウ!」
今作ではこのセリフに限らずいたるところでケイネスは頭髪および生え際についていじられまくる。
「フン……形ばかりの騎士道なぞ、何の役に立つ。
 この私が……貴様の主に相応しいと、行動で示したことがあったか?
 ここまでの働き、見事だった――ディルムッド・オディナ。次は私だ。
 全ての家臣を背に、戦列の最前線に立ってこその貴人である。
 よもや騎士道を捨てよ、などと命じさせるな」
セイバー陣営との最終決戦において。
最前線に出ようとするのをランサー達に止められるが、ランサーへの最大の賛辞を込めて毅然とした態度で言い放ち、『貴族(ロード)』の貫録を見せる。
この状態のケイネスならイスカンダルも従ってくれただろう。本当にこれが本編なら良かったのに……。
「ランサー。貴様もこちらへ来て戦いの傷を癒すがいい。ソラウにばかり酌をさせるな」
「はっはっは、君には参ったな」
セイバー陣営との最終決戦を勝ち抜き温泉で酒を飲み、彼は上機嫌であった。そしてソラウが発した言葉の裏を理解していなかった……。
「お前も余計なお世話だァァァッ!!!畜生、温泉の願い事は決まった!
 私よりイケメンは全員、死ねェェェ!」
ライダー陣営シナリオにて。
まだまだ安全!余裕でセーフ!とランサーに頭髪をフォローされて口に出た願い。この発言にソラウは撤回しないとブチ殺すわ、とお怒りであった。

戦車男

「そうだ 母さんは大丈夫だ」
「母さんは私が守った!」
『TYPE-MOON 10th Anniversary Phantasm』収録のコミック版にて。転倒しそうになった息子ディルムッドを身を挺して庇おうとする妻ソラウを更に身を挺して庇い、なんか色々ひどいことを言われながらも結果的に妻子を守り抜いた。但しモロにソラウ52kgとディルムッド85kgの体重を受け止めているため、父さんもう限界である。
エイプリルフール企画が最も人間として幸せになれる世界線というのもどうなのだろうか。

メモ

  • ディルムッドを信用できなかったために敗退したケイネス。一方のディルムッドもマスターに求めていたものは「忠義を受け入れる器」であり、ケイネスという個人はどうでもよかったふしがある。結局のところ、二人は互いにパートナーを理解する努力を怠っていた。
    • ランサーの最期の慟哭の際、ランサーが語った言葉をケイネスがどう思ったかは不明。
  • 『月霊髄液』は小説では普段、陶磁製の壷に入れて重量軽減の術をかけて持ち歩き、実際の重量は140kg近く、量は10リットル程と、かなりかさ張る仕様だった。だが流石に見栄えが悪すぎるせいか、アニメ版以降「試験管一個分に収納できる」と設定変更がされている。
  • ソラウにバーサーカーよりセイバー撃破を優先したことについて「甘い」と責められていたが、実際の戦略として見た場合、相性的にランサーならば容易に倒す事が出来るバーサーカーにまず場を荒らさせておき、最後に残ったバーサーカーを仕留める、という「ケイネス・ランサー組の必勝法」が存在するので、ケイネスの行動は選択として悪くはない。また、弱っている敵から倒すというのはある意味当然の選択である。ここでソラウがケイネスを責めたのは、実際の戦略としての視点ではなく、ソラウがランサーを庇うために行っている詭弁でしかない。……が、言われたケイネスの方は反論が出来なかった。相手が頭の上がらないソラウだったことと、ソラウのランサーをかばうかのような発言に戸惑っていたことが、反論できなかった理由に挙げられるか。
  • 切嗣との相性は最悪で、もはや天敵と呼べる。魔術師としてのスペックは文句なしのケイネスだが、切嗣は「魔術師殺し」とまで言われる殺しのプロ。切嗣の本領たる戦場で、研究型の彼では及ぶべくもない。ましてや、御三家の情報操作によって「聖杯戦争とは魔術師同士の決闘である」という認識の下で「魔術師として戦う」ケイネスは、自ら戦術の幅を狭めているため、勝てる道理はなかったといえる。
    • そもそも「切嗣と相性の悪いマスター(切嗣の強みを存分に描写出来る敵)」と言う出発点から設定が形成されたキャラであるとも思われ、つまり生まれた時から無残な末路が決まっていたのだろう。不憫。
  • 切嗣に再起不能にされたあと、日本人の人形師に大金をはたいて両腕を義手にした。
    この人形師は高い確率で蒼崎橙子であると思われるが、明言はされていない。
  • 切嗣は天敵だが、単純な魔術師としての技量を競った場合、「月霊髄液」の性能も込みでケイネスは第四次最強の魔術師。奈須氏によると、魔術師として太刀打ちできるのは時臣くらいで、他のマスターがケイネスを倒そうとするなら魔術以外の手段、サーヴァントを用いるしかないらしい。なお、ケイネスは「月霊髄液」以外にも優秀な魔術師に相応しい数々の礼装類を冬木市に持ち込んでいたが、切嗣に滞在中のホテルを爆破され、一瞬でパァになってしまった。
  • ウェイバーから見た場合のケイネスは恨み重なる不倶戴天の敵ではあるが、彼にとってウェイバーはただの出来の悪い一生徒・問題児でしかなかった。ウェイバーの論文「新世紀に問う魔導の道」を一顧だにしなかったが、これは「ケイネスの価値観」からすれば当然のことであり、特にウェイバーに含むところがあったわけではない。ウェイバーが言ってしまえば「ケイネスを見返すため」に聖杯戦争に参加したのに対し、ケイネスの方はウェイバーを歯牙にもかけていない。
    • 無論、聖遺物を盗み出されたことへ怒りはあり、誅すべき対象として容赦するつもりもなかったが、「競い合う相手」とまでは認識していなかった。事実、緒戦終了後は突然現れて場を引っ掻き回したウェイバー達より、自分の望んだ結果を出せなかったランサーにこそより大きい怒りを覚えた。
  • 聖杯戦争への参加理由は、端的に言えば「名声のため」で、これはウェイバーと同じでもある。ただし、両者にはその切実さに随分な開きがある。
  • 当初の予定通りに征服王を召喚した場合の、両者の相性は不明。
    • ライダーから緒戦時に「余のマスターたるべき男は、余と共に戦場を馳せる勇者でなければならぬ。姿を晒す度胸さえない臆病者なぞ、役者不足も甚だしいぞ」とケイネスの戦闘方針は切って捨てられている。
    • TYPE-MOONエースvol.7に掲載されているインタビューには、以下のようなやりとりがある。
      東出祐一郎「ケイネスがライダーのマスターだったら絶対にうまくいかなかったね。浮気は絶対にないだろうけど」
      虚淵玄「浮気というか普通にもう両方抱いてやるの勢いだったと思うよ」
      東出祐一郎「そういえば両刀だった」
      鋼屋ジン「昔の人は両刀がわりと普通だからね」
  • 年齢は公開されていないが、「少女期を脱したばかりのソラウよりやや年上に見える」と表現されている事から、20代前半から半ばと推測されている。
  • モノローグで日本をボロクソに貶しまくっているが、別に西洋至上主義に固まっていたり東洋人が嫌いな訳ではなく、西洋の物真似をして追いついたと思っている思想そのものが貴族主義的感性に堪え難かったからである。実際、香港の町並みにはある程度理解を示していたし、『Fate/Zero黒』でウェイバーが日本の食文化を馬鹿にしていたのを聞いたときには嫌味たっぷりに非難していた。
  • Fate/Apocryphaの世界では、第四次聖杯戦争は開催されていないが、ウェイバーがエルメロイ二世になっている点から、歴史の修正力が働き、似たような何かが起きて亡くなったのであろうと語られている。
    • ちなみに、エルメロイ二世はプリズマ☆イリヤにも登場するため、そちらの世界でも同じように亡くなっている可能性がある。

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